京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3627 スキー・トレーニング ~志賀高原&野沢温泉~

2016年12月23日(金)〜25日(日)

【メンバー】穐月大介(CL)、加藤一子、中尾愉、藤井康司、梅村重和、山形眞知子、(非会員1名) 計7名

 

【行 程】

2016年23日(金)~25日(日)

23日(金)小雨、烏丸御池ロッジ前8:00集合=12:30松本、長野観光=中野 長嶺温泉(泊)

24日(土)曇、長嶺温泉7:30=8:00志賀高原(トレーニング)17:00=中野  ホテルトラベルイン(泊)

25日(日)晴れ、ホテルトラベルイン8:00=10:00野沢温泉(トレーニング)15:00=京都22:00

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(国宝!松本城

 

【記 録】59期 梅村重和

今年は12月に入って、ぐっと寒くなり北海道は吹雪のたより。12月15日は我が家の玄関から白くなった比叡山が見られ、幸先のいいスキーシーズン到来と思いきや甘かった!

週が明ければ暖かくなって、22日からは雨!翌23日の富山県の降水確率100%の予報のため22日夜に出撃の予定を、急遽23日の朝に変更となった。23日は移動のみ。松本のアルプス市場でリンゴやお土産を購入。小曾木製麺で蕎麦の昼食、国宝松本城を見学ののち安曇野 御法田遊水地(白鳥越冬地)に寄り、R19を通って長野市で夕食、長嶺温泉に向かう。長嶺温泉は立ち寄り温泉であり、ここの2階が宿泊するところになっている。ようするにお風呂屋さんの2階で泊まるような所。こけし土人形のコレクションが見ものである。

24日 7時30分に志賀高原に向け出撃。途中のコンビニでリフト券の割引券と朝食を仕入れ、8時30分ジャイアントゲレンデの駐車場にクルマを置きトレーニングをスタート。コンディションは上々、昨日の雨が標高の高い志賀高原では雪となったようだ。

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(飛来した白鳥)

 

まず、ジャイアントゲレンデで2~3本軽く足慣らし。昨夜の雪がまだ圧雪されていないゲレンデはオフピステ状態。シーズン最初の滑降は最高に良い気持ち。ダイアモンドゲレンデに移動し講習会を実施。高天原、一の瀬と順次ゲレンデを滑りながら焼額に移動。昼食後、焼額のゲレンデで各自の滑降を動画で撮影会。14時過ぎに終了し男性4名(奥志賀高原経由)、女性3名(そのまま下山)に分かれ駐車場に17時集合とした。これからが思いのほか時間がかかり途中のタンネの森ゲレンデで偶然7人が合流することになる。ここからジャイアントゲレンデに向かうリフトの終了時間に間に合わず、湯田中行きの路線バスを利用。バスの運転手さんに頼み込んで、ジャイアント駐車場への分岐点で途中下車させていただき、無事、駐車場に到着。夕食後、立ち寄り温泉で汗を流しホテルで反省会を行った。今回はシーズン初ということで各々のスキー等装備の確認とスキーの足慣らし&お互いの技量を知ることだった。焼額~竜王のツアーコースは行けなかったが概ね目的は達成できた。なお志賀高原のような広いゲレンデで、まして今回のような混成パーティで行動する場合は、もっと時間に余裕を持った行動が必要であった。

最終日、志賀高原に向かったものの、途中の道路はアイスバーン状態。若干一台、スリップして坂道を登ることが出来ず志賀高原を断念。Uターンして野沢温泉に向かう。最終日は午前券を購入し、各自フリー滑降とした。14時駐車場に集合。道の駅“花の駅ちくま川”にて遅い昼食を済ませ帰京。22時、JR山科駅で解散となった。

ご参加していただいた皆さん、お疲れさま でした。

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(二日目の穴観音の湯)

 

【感想】59期 山形真知子

「ステキなクリスマス」

お正月前にスキーに行くなんて、なんと贅沢な事でしょう。

しかも、クリスマスの3日間。前日の雨が山では雪になり自然の中でのクリスマスツリー。志賀高原では、幻想的に野沢では、青い空をバックに真っ白な樹氷。昔の長いテレマークスキー。初日は、少し戸惑いましたが、2日目は、初心に返り、上の原ゲレンデで基礎練習のみに専念し、どうにか昔の感覚を取り戻しました。短いスキーにも魅力を感じますが、長いスキーにも愛着があります。来年のサンタさんのプレゼントまで悩み続けましょうか?

それにしても、山の仲間と過ごした3日間は、今年の最高のサンタさんからのプレゼントでした。

皆様ありがとうございました。

 

【感想】58期 藤井康司

山スキーを始めて3シーズン目にして初めての本格的スキー場。琵琶湖バレーとか朽木しか知らなかった自分にとって志賀高原野沢温泉は別世界。下りは安全に降りられればそれで充分と思っていたが少し欲が出てきました。世界が広がるって楽しい!

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新雪志賀高原、天気は今一)

 

【感想】26期 中尾愉

今回のスキートレは、せっかく長野まできたのですが、雪不足のため、ツアースキーは中止となり、ゲレンデだけのトレーニングになってしまいました。

ゲレンデも、雪不足ぎみで、あちこちでブッシュが出ており、全面滑走可という状態 ではありませんでしたが、上部に方の雪は軽く、関西で滑っているよりスキーが回しやすく、上手くなったかな?と思えるようなターンができ、最初のトレーニングとし ては満足でした。今後、重い雪でも同じような滑りができるかは、---?ですが。

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(梅村隊長)

 

【感想】25期 穐月大介

今回のスキーツアーの手配やプランはほぼ梅村さんにお願いした。梅村さんは京都で生まれ育っているものの7年間松本で勤務されており、松本のジモピーを自認されているISINANOな人なのだ。なので初日は地元情報満載で松本を案内してもらった。国宝松本城に白鳥の飛来する池、地元の直売所に地元の定食屋、ひなびた温泉宿。2日目も長野のローカル温泉や地元の?丸亀製麺に連れて行ってもらった。おかげで地元民ならではの信濃の旅を満喫させてもらった。

一方スキートレーニングは朝から晩までひたすら滑りまくる厳しい?ものだった。ここの所アフピステでまったりツアーばかりしていたので若い頃みたいな休み無しの滑降は結構きつかった。ペラペラのテレマーク板でガチガチのアルペン板を追いかけるのって大変なんですよ。

久しぶりに一緒に滑れた寒川さん、初めて一緒に滑れた山形さん、ご一緒いただいた皆さん有難うございました。そして梅村さんお世話になりました。

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樹氷野沢温泉

 

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志賀高原にて)

No.3625 愛宕山ボッカトレーニング  ※ボッカポイント

2016年12月18日(日)

【メンバー】CL穐月大介(21キロ)、根岸慶子(15キロ)、平川暁朗(26キロ)、計3名

 【行 程】

12月18日 晴れ

8時37分 清滝~9時27分 月輪寺ルート登山口~9時56分 お地蔵さん~10時29分 月輪寺(小休止)10時54分~12時02分 三角点登頂~13時02分 愛宕神社~14時06分 荒神峠~14時49分 保津峡駅

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月輪寺で一息)

 

【記録】59期 平川暁朗

私にとって愛宕山は交通費のかからないリーズナブルな山である。保津峡駅までは通勤定期範囲内なので、今回は敢えて集合場所の京都駅ではなく清滝での現地集合とさせていただいた。

 清滝川の河原に降りたところでボッカのための石を詰めた。ボッカは水ではやったことはあるが、石を背負うのは今回が初めてだった。河原石なので角がなく形は綺麗。両手で持たないと掴めないくらいの、やや大きめのものを4個ほど詰める。水に比べると体積は小さいが思いの外重量を感じた。河原周辺の登山道は部分的に崩れていたりするので、重さに足を取られないように慎重に歩みを進めていると集合時間に2、3分遅れてしまった。まあ誤差範囲内だったかとは思う。

 穐月さん根岸さんと合流し、お二方もゲンジボタルの橋を少し越えた辺りで石を詰められた。穐月さんの用意してこられた体重計(バネ計りではない)で計測すると26キロもあ
った。そりゃ重いはずだ。間違いなく私が山に担いだ中では最重だったが、これから登るのはさほど高いわけではない慣れた愛宕山なので、トレーニングと考えて敢えて減らさず担ぐことにした。時々はこういう訓練もしておいた方がいざという時の平行感覚も鍛えられそうだ。

 月輪寺では尼さんの説法なのか愚痴なのかよく分からない長いお話を聞かされた。元気なおばあちゃんである。冬場は凍結すると水に困るそう。真冬にこちらへボッカ予定の方はお寺にお水を奉納すれば喜ばれるかもしれない。

 山頂で文字通りの重い荷を下ろして昼食。ボッカ用に古いザックにしたことで行動食を携帯し忘れたため、小腹を満たせず、いつもに増して空腹だった。

 靄がかかってはいたが、比叡山も見えていた。

 短めの参拝を神社で済ませた後はそそと下山。

 この時期ツツジ尾根に花はなく、色気のない道だが、それなりにワイルドで山らしいところは表参道より楽しいかもしれない。

 案外早い時間に下山したように思う。慣れた道だったので先頭を歩かせて頂いて、さほどペースを弛めることもなかった。お二方も健脚です。

 京都駅方面へ帰られるふたりとお別れし、私は西へひと駅。昔は田舎でさして面白みのない町だと思っていたが、今はかなり恩恵を受けている。

 

【感想】54期 根岸慶子

山行数日前の雪と、夏のボッカ例会の予想外の辛さを思い出し、自分から参加を申し出たにも関わらず直前まで憂鬱でした。

清滝のバスを降りたときの寒さと石の重さに、憂鬱さは増しどうなることかと不安になっていましたが、

歩き始めの30分ほどは平坦な道が続いたので、自然と馴染んでいきました。

愛宕神社周辺には雪が残っていましたが、登山道は全体的に歩きやすく景色も良く気持ちのよい山歩きができました。

月輪寺の石楠花や、ツツジ尾根のツツジを見に行きたいと思います。

15,16キロでペースを落としてしまうのが申し訳なくはありますが、ボッカ例会にはできる限り参加したいと思います。

穐月さん、平川さん、ありがとうございました。

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愛宕山三角点到着)

 

【感想】25期 穐月大介

師走に用事を詰め込みすぎいささか憂鬱な気分で目覚めると、まだ暗いし寒いし何が悲してボッカなんぞ引き受けたのかとますます憂鬱になった。しかし集合場所に到着し石を詰め歩き始めると体も温まり、爽やかな朝の参道はとても美しくだんだん気分も晴れてきた。月輪寺登山口からでもキッチリ1時間、流石にそれなりに応えるが、それ以上に気分が良い。。

月輪寺の尼さんにはここでの生活の大変さとありがたい話を聴かせていただいたが、ここに沢山の重文がある事に今更驚いた。徒歩で上がるしかないこの場所で見せて頂ける仏様は値打が有りそうだ。今度是非予約して見せていただこう。

美しい木漏れ日の参道、冠雪の山頂、歴史の重みを感じる寺院や神社、落ち葉の降り積もったツツジ尾根どれも気持ちよく山はやっぱり良いなと思う。

平川さんの体力にはとてもついてはいけないが、根岸さんも私もサクサクボッカを終え快適な山行だった。

 

愛宕で消えた方の事が気に掛かかっていたが何も見当たらなかった。ただ足を滑らせればかなり滑落しそうなところがかなりある事に気がついた。

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(少し冠雪した参道)

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo.11・12 鍋塚・大江山(千丈ヶ嶽)

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写真1: 鍋塚山頂から鳩ヶ峰(746m)大江山(832m)と縦走路が続く

 

 

平成28年12月12日(月)

同行者を募ったが単独となったので休日出勤の代休となった月曜日に予定を変更し、京都百名山2座、鍋塚(763m)大江山(832m)を登った。年一番の冷え込みで丹波の谷間は霧に覆われ素晴らしい雲海が見られ、山頂付近は1㎝ほどの積雪があった。予定の行程にアレンジを加え鍋塚東稜線と空山へ縦走しバリエーションを楽しんだ。

 

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【メンバー】 山本浩史(単独・車)

【行  程】 京都5:24=沓掛IC=(京都縦貫道)=舞鶴大江IC6:56酒呑童子の里P 7:077:52稜線~8:36鍋塚8:519:22鳩ヶ峰~9:45大江山10:1210:28鬼の洞窟~10:48鬼嶽稲荷神社~11:31空山11:4812:01堂ノ奥三角点~12:41千丈ヶ滝~12:53酒呑童子の里P 13:0313:20元伊勢神社内宮=13:36元伊勢神社外宮=14:30福知山温泉15:4118:24京都

【登山データ】 霧のち晴れ 歩行13.8 5時間46 延登高1,267m 延下降1,267m 4座登頂

 

今冬一番の冷え込みとなり、老ノ坂トンネルを抜けると濃い霧が立ち込め、舞鶴大江ICに到っても霧の中だった。福知山市大江町酒呑童子の里、水辺の広場の駐車場に車を止めた。凍結する車道を少し戻り童子荘の横道を入り二瀬川を渡った。谷沿いの道を進み南西斜面から鍋塚に到るルートを登ろうとしたが谷沿いの道は道形怪しく高巻きが多く歩き難いので強引に鍋塚東稜線に乗り上ることにした。選んだ枝尾根に道は無いが下草も殆ど無く急斜面を這い上るだけだった。高度を上げると霧の上限を超え上空に青空が見えた。振り返ると酒呑童子の里から丹波地方にかけては全て雲海に覆われていた。

枝尾根は植林帯で獣害防止のネットが張られその縁を歩いた。比較的展望は良く気持ちよく歩いて東稜線に達した。獣害ネットはずっと続いていたが、それも標高650m辺りまでで傾斜が増す頃、左手に消えて行った。この先は踏み跡もない笹藪となり馬酔木やユズリハの木も混じって、しかも薄っすらと雪が乗っているので、雪塗れになり煩い笹を膝で掻き分けて進んだ。鍋塚(763m)に到ると急に開け整備された主要登山道に飛び出した。そして歩く予定だった谷道がすぐ左に薄い踏み跡で続いていた。

山頂からの展望は素晴らしく360°遮るものがない。南方は一面の雲海で標高350m位だろうかそれより高い山だけが頭を出しまるで島のようだった。空気が澄んで珍しく氷ノ山(1,510m)や扇ノ山(1,310m)も確認できた。近くでは、丹後半島の奥にスイス村スキー場の斜面を白くした太鼓山(683m)や依遅ヶ尾山(540m)も良く見えた。南西側にはこの先の縦走路の鳩ヶ峰(746m)と千丈ヶ嶽(832m)100m程標高が高いので白さが格別だ。カシミールのカシバードで描くと京都の愛宕山まで見通せる筈だが、流石に其処までは無理だった。

スパッツを付けなかったので、雪の積もった藪漕ぎで靴の中に雪が入ってしまった。藪漕ぎの後始末をして先に進み鞍部から鍋塚を振り返ると笹に薄らと積もった雪が美しかった。小ピークの鞍部では酒呑童子の里からの登山道が合流し鍋塚林道終点の休憩舎のある所に達した。此処は4年前の岳連登山大会の折に雨の中休憩した場所だった。登山者とも思えない車が1台上がってきた。逃げるように鳩ヶ峰へと出発した。鳩ヶ峰に雪はなく360°の展望が楽しめた。

進路は略南に変り千丈ヶ嶽へと進んだ。なだらかな稜線だが大江山の最高峰だけあって130m程登らなければならない。階段が整備され道は完璧だ。此の山の山岳標高は嘗て833mとされていたが平成264月に国土地理院によって標高が832mと変更された。この時京都府最高峰の皆子山1m縮み971mとなってしまった。山頂の処女雪は気持ち良く、次回の山行で行く三岳山の円錐形の山容が素晴らしかった。時刻は10時となったが丹波の霧はまだ濃く一面の雲海を堪能できた。そろそろ出発しようと思ったとき南から男性が登ってきた。今日初めての人との遭遇で話をしていると岳連四方会長を知っているとか京都比良山岳会の八田さんとはOLで縁があったとか壬生荘にも行ったとか。名前を聞くと太田さんと名乗られた。此の方から耳寄りな情報として千丈ヶ嶽の東にある姿の良い空山(717m)は鬼嶽稲荷神社の北にある尾根で繋がり問題なく行けると教えて頂き林道を歩いて戻る予定をしていたが渡りに船と行くことにした。

双峰公園への道と分かれ南東に進み鬼嶽稲荷神社に到ると此処からは二瀬川大江山林道となる。看板に「鬼の洞窟300m」とあり、面白そうなので行ってみるとずっと下りで100m以上も下降し大きな岩を回り込むようにして洞窟に達した。奥行きは23m程のもので神秘さを感じる程でもなかった。神社に引き返して空山を望み、よし行こう! と意を強くして林道を下った。1㎞余り進み尾根を乗越す処で東に分岐し新大谷林道へと直進した。新大谷林道がヘアピンカーブで西に折り返す地点からダート道な細道が分岐し登山道へと変わって行った。先ずはP600を目指し南へと緩くカーブして微かな踏み跡は植林地帯で下草がなく、全く問題なく歩けた。P600を過ぎると踏み跡は怪しくなり、適当に歩いて空山(717m)に達した。

展望はなく、山頂標識を探すと文字の薄れた幅30㎝程のプレートが地面から立っていた。一体何処に下りたら良いのだろう。兎に角尾根通しに進み4等三角点「堂ノ奥」(626m)まで行こう。北東に転じた稜線を進むと獣害防止ネットが現れたがかなり古く破損や傾きで人が跨げる位の所もありあまり役に立っていないようだ。笹が繁茂しだし三角点は草に埋もれるようにひっそりしていた。さてこの先はどう行こう? 地図を見ていると尾根を直進すると等高線が詰まり歩き辛そうなのでもう少し下って標高520mから北の尾根に下ると一番傾斜が緩やかそうだ。微かにあった踏み跡も無くなり笹に茨が交じりだし歩き辛い。引掛けないように茨を踏みつけ進んで行くと標高450mで林道(?)に飛び出した。

藪は終りと喜んだのも束の間、左手に進んだがすぐに林道が途切れてしまい、谷だか登山道だかわからない所を下ったがやはり谷だったようで枯滝のようになってきたので右岸に上がり尾根通しに下った。二瀬川大江山林道に飛び出し藪漕ぎから開放された。降り立ったところは千丈ヶ滝のすぐ近くで「千丈ヶ滝100m」の案内板があり行ってみることにした。遊歩道を整備中とのお知らせがあったが、できれば自然のままに残して欲しいものだ。岩盤を流れる落差25m程の滝でこの程度の山域にしては立派だった。林道に戻り10分も歩くと酒呑童子の里水辺の広場の駐車場に帰り着き周回縦走を終えた。

今日は単独行で時間も余ったので近くにある元伊勢神社に立ち寄ることにした。天岩戸神社の標識に従って細道に入って行ったが知らぬ間に通り過ぎていた。内宮の皇大神社の裏手から入り参拝した。神々しさを感じた。伊勢神宮が伊勢の地に鎮座するまで遷座されたとされているそうだ。岩戸山、或は日室ヶ嶽とも呼ばれる城山(427m)の遥拝所がありピラミダルな山容が神宿る雰囲気を醸していた。宮川と雲原川の合流点付近の35m程の丘にある外宮の豊受神社にも立ち寄った。

 

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写真2: 鍋塚西鞍部より鍋塚(763m)を望む

 

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写真3: 鬼嶽稲荷神社から空山(717m)へと進む

No. 3621  伊賀国美旗と阿保の遺跡を探す& 青山讃頌舎 読図ポイント

2016年12月10日(土)

【メンバー】CL穐月大介、西田和美、山本憲彦、鹿嶽眞理子、船木佐織、山形眞知子、吉井利一、非会員1名、計

 【行 程】

【行程】曇り時々雨(レインウエアを着なくても良い程度)

9:30近鉄美旗駅(今日の行程の概略説明)~9:50馬塚古墳~10:05小塚古墳~10:38殿塚古墳~11:00観音広古墳~11:13女良古墳~11:30毘沙門塚古墳~12:00貴人塚古墳~12:13滝川氏城跡(昼食)12:4013:06桜町中将城跡~13:25初瀬街道交差点113:53初瀬街道交差点214:15古墳~14:20古墳(石室)~14:26古墳(石室)~14:31古墳(石仏)読図終了~15:15青山讃頌舎~16:55近鉄青山町駅

 

【記録】55期 船木佐織

美旗駅で穐月さんから地図と、遺跡の今日のための専用資料を頂き地形と美旗と阿保について、遺跡についての説明を受け読図スタート。地図に予めつけられているポイントまで吉井さん、山形さん、船木で交代しながら先頭を務める。初めは駅の前に広がる街並みから少しのぞいている馬塚古墳まで。古墳に着くたびに、穐月さんから遺跡の説明を受ける。遺跡にも作られた年代によって微妙に形が違っていたり、石室も縦穴式、横穴式があることを知る。恐らく小学校時代に習っているにもかかわらず、当時は全く興味がないためすっかり頭から抜けていたことが、穐月さんの話が面白くどんどん興味が湧いてくる。「古墳は平地に土を盛って作るのか?」、「ダンプカーで土を運んだら何台分になるのか?」など会話が止まらない。そのうち初めは簡単な読図もだんだんと難しいものになってくる。中にはいくつもある丘?のようなものの中から、地形やコンパスでポイントを探し、薮の中を突っ込んでいく。しかし、突っ込む前に決めていた地点も、薮を避けながら歩いているとポイントを見失い、擬似道迷いになってしまう。そういった時は穐月さん、山本憲彦さんから何が悪かったのかを説明してもらい納得する。滝川氏城跡で昼食。今はゲートボール場になっており、簡単な小屋の中にオフィスチェアー、机まであるのでゆっくりとお昼をとる。昼食後は桜町中将城跡。薮の中、登りやすい場所を選びながら土塁を超えていくと、穐月さんの「そんなにゆっくりしていたら、槍で突かれて全滅ですよ」との声。城を攻める時はもたもた歩きやすい所を選んでいてはいけないのだ。迂闊だった。その後滞りなく読図を続け、穏やかで優しい笑顔の石仏を拝んで終了した。読図終了時には古墳を意識しすぎたせいで丘状のものが全て古墳に見えてしまうものだから青山讃頌舎に向かいながらも、「あれは何という古墳?」などど話が出てくる。青山讃頌舎では穐月さんのお父様、穐月明画伯の作品を穐月さんの解説つきで鑑賞し、お母様のお点前でお茶をいただく。苦手な者にとってはできれば避けたい読図も、穐月さんのお人柄で楽しくすすめることができ、その上遺跡巡り、歴史、仏教、絵画、心休まるお茶と贅沢で有意義な山行となった。

 

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(駅前の馬塚古墳141m)

 

【感想】59期 山形真知子

「ポイント15の仏様」

京都駅で西田さんが待っていてくださったのでホットしました。

これで不安なく美旗に着けそうです。

榛原を過ぎたあたりから景色が変わり、山肌に晩秋を感じ小さな旅気分に酔う。

問題はお守り代わりにしか持ち歩かなかったコンパス。まあ、いいか・・・・・。59期の新人です。皆様助けて~?

リーダーの地図と歴史の説明に耳を傾ける。とても楽しく懐かしい想い出が蘇る。若い頃、父に連れられて歩いた歴史と万葉の散策。加齢に痴呆が加わり、全て忘れてしまったけれども、リーダーの声と重なて、温かい物が込み上げてくる。自然の中で歴史のロマンを感じる。それが楽しく感じられる年齢になったのかな・・・・?

ポイント15の仏様。涙が出るほど嬉しかった。合掌

又、お母様のお茶のおもてなしにも、感激いたしました。喉が渇いているだろうからと、お抹茶の前のたっぷりのお煎茶。

頭が下がります。ありがとうございました。

ところで、私のコンパスの成績は、もちろん落第でした。

これでも、ポイント頂けますかしら?   アーメン

 

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(木に覆われた女良塚古墳)

【感想】59期吉井利一

前回参加した比叡山での読図例会とは趣を変えた古墳めぐりの例会であった。

事前に歴史的な事や位置などを頭に入れて行ったつもりであったが、現在地と目的地の距離を正確に把握していなかった為、又しても目標を通過してしまった。また、道なき道を藪をかき分けて、小墳(墓)を探し当てるのは、実際の山行でもやっていて皆さん目の色を変えてやっておられました。

距離、方向、谷筋、尾根、今度は確実にできるよう慣れていきます。

 

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(森の中のポイント15の石仏)

 

【感想】25期 穐月 大介

私の父の美術館・青山讃頌舎をオープンしてから何も知らなかった地元の事を今、少しずつ調べています。その中で面白いと思ったものをうちの美術館の紹介も兼ね例会にしました。ずいぶん手前味噌で身勝手な企画ですが、また面白そうなところが見つかれば紹介したいと思います。

今回は京都、大阪の都市近郊では開発のため消されてしまうような古墳や、江戸時代の街道、用水などを地形を見ながら訪ねました。周辺地域もあまり開発されていませんので作られた時の雰囲気が残っているという意味では貴重な体験だったのではないでしょうか。特に15番の石仏は露出した古墳の石室の石に後の人が阿弥来迎像(阿弥陀如来のお迎えのすがた)を彫ったようです。土地の人も墓跡と知っていて供養したのではないでしょうか。先祖を大切にした土地の人の気持ちが伝わるような遺跡で見つけた時は感動しました。

No. 3620 夜間登山と大文字山ビバーク

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【メンバー】L長野浩三,上坂淳一,藤井康司,比留間照幸,江村一範,S

【タイム】2016年12月3日21時 地下鉄蹴上駅改札口集合~22時30分 大文字山三角点・ビバーク

12月4日7時 三角点~7時30分 銀閣

【天候】晴れ

【記録&感想】57期 藤井康司

 9時過ぎに蹴上駅を出発。気温は10度を下回っているものの、日向神社に着くころには汗が噴き出る。境内で上着を脱ぎ、先を急ぐ。ヘッドライト頼みの夜道は昼間とは全く異なった様相を呈す。前半先頭をとらしてもらったが、道は整備されているとはいえ分岐は表示板、地図・コンパスなしには通いなれた道でも迷う。後ろのリーダーのぺツル製強力ヘッドライトに助けられた。モンベルのスタンダードだけでは少し心もとない。

 10時前に尾根筋に到着。軽快に頂上を目指していた時、先頭の江村氏がジャケット、革靴姿の年配者(外国人?)に遭遇。暗くなる午後5時からライトももたず大文字山頂上を目指したとのこと。無謀にもほどがある。幼稚園児が遠足に行く大文字山とはいえ、真っ暗闇の中、道迷い、徘徊、疲労、転倒、滑落、打ち身・捻挫、遭難の可能性は充分にあった(同人は滑落の一歩手前)。

 10時20分頃山頂三角点に到着。京都市街の夜景がすぐそばに広がる。道迷い者を銀閣寺道までエスコートしに行った江村氏を除き宴会スタート。丁度良い塩梅に丸太ベンチが向かい合わせに配置されており、小テーブルまでしつらえられている。7,8人は余裕で座れる絶好の宴会スペース。上坂氏持参のイルミネーションとキャンドルサービスで気分は少しクリスマス。リーダー、上坂氏提供のキムチ鍋とおでんで暖まる。帰ってきた江村氏(本当にご苦労様でした。)を加え山談義は1時前まで続く。

 その後、シュラフカバーと防寒着、カバーとシュラフ、ツエルトとシュラフなど各々のスタイルで就寝。朝方2,3度まで気温は下がったと思われるが、ツエルトとシュラフは快適だった。聞いていたほど結露も酷くなく、次回は雪山で試してみたい。また、耐寒温度は個人差がかなりある。冬用装備を揃える際は、自分の耐性を知る必要がある。

 6時前には全員起床し、早出した江村氏を除きリーダー提供の極太うどんを食す。朝食は炭水化物、水分、塩分摂取が要だ。下りは火床経由、小一時間で銀閣寺道に到着し、解散した。

 ビバーク、ナイトハイクは是非とも経験しておきたいものの一つ。大文字山はアクセスもよく、当日、翌日ともほぼ一日他用に使える。定番としていただきたい例会だ。

 

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【感想】46期 長野浩三

 夜間登山はいつもと違う登山道の趣があった。道迷いの人を発見したのは驚きだった。キムチ鍋は充実しておりよかった。特に鍋を支える台を持参したので,鍋が安定したのがよかった。エマージェンシーシートは開くのに時間がかかり,しかも,くるまるのもうまくいかず,実用的でないと感じた。SOLのシュラフカバー状のシートは使えると思った。シュラフなしで寝たので朝4時くらいに寒さで一度目が覚めた。大文字山からの夜景は最高だった。上坂さんがもってきたイルミネーションもよかった。また企画したい。

 

【感想】59期 江村一範

私はテント代わりのツェルト泊やカモシカ山行が好きで、夏山ではよくやっていました。冬での経験はあまりなくキムチ鍋も魅力的だったので今回のビバーク訓練に参加しました。

 

21時に蹴上駅に集合しトップを交代しながら登りはじめました。気温は低くも風はなく、登りで汗だくになり上はTシャツ1枚になりました。それだけ歩きやすかった夜でした。21時50分、たまたま自分が先頭に立って登っていると上に人影が見えました。その人はライトを持っておらず暗闇で立ち尽くしていました。挨拶すると「道を教えてください」と言われ面食らいました。

話を聞くと午後5時に銀閣寺側登山道から入山後、山頂から銀閣寺へ帰ろうとするも分岐を間違って山科方面へ下り、これは違うと登り返した時に私達と遭遇したのでした。4時間位、夜の大文字山を徘徊していたようです。山頂までは方向が一緒なので、予備のライトを貸して山頂まで一緒に歩きました。22時半に山頂に到着。道中で何度も転んでいたのでシャリバテになりかけていると考え、持っていた予備の水とカロリーメイト、チョコレート等を食べてもらいました。手を見ると転んだ時に切ったのか指から血が出ていたので、血を水で流し絆創膏を貼ってあげました。放っておけないので、他の皆さんを山頂に残して私だけ銀閣寺まで一緒に下りました。歩きながら午後5時から登った理由を聞くと、昼の大文字山は何度も登っていたので登れると思ったのとの事。本人はかなり反省していました。銀閣寺口の街灯の見えるところまで行って、本人も落ち着いていたので別れました。別れ際に夜に山に入る時はライトや地図を必ず持つことなどを注意しました。

その後、山頂まで登り返して長野さんの用意してくれたキムチ鍋を頂きました。寒い中のキムチ鍋は暖かく美味しかったです。ビバーク訓練ではSOLエマージェンシーシートにシュラフを突っ込んで就寝しました。寒くはなかったのですが迷い人の事で頭が冴えてしまってあまり眠れなかったです。

 

そもそも道迷いの人に遭遇するのは初めてだったのですが、対応の仕方などいい経験になりました。そして大文字山といえどもその人の心構えによって簡単に遭難するんだなと思いました。企画&おつきあい頂きありがとうございました。

 

【感想】59期 S

夜間登山は初めてでした。ヘッドライトを使えば明るくて、歩くのには不自由しませんでした。ただし、遠くまで見通すことはできません。樹木に覆われていなければ、身支度をする程度なら、月明りで十分な明るさがあることも分りました。

今回から使い始めたペツルのヘッドランプ「ティカXP」はスイッチON→「明るさ:暗い」です。さらにスイッチを押すと、明るくなっていきます。以前使っていたブラックダイヤモンドはスイッチONしてから、さらにスイッチを押して照度を落として電池を節約していました。面倒くさいです。ペツルは高価ですが、さすがによく考えられています。

夜に活発に行動する動物達に会えるのを楽しみにしていましたが、道に迷ったおっさんに会いました。びっくり!しました。ジャケット、革靴を着用です。

寒さに弱い私は、ビバークなのに最初から温かいシュラフモンベル#1)に入って反則をするつもりでした。体調を崩して、翌日の装備点検会を欠席するわけにはいきません。その代り、ツェルトは張りませんでした。冷たい風が顔に直接あたり続けると、息が苦しくなり何度も目が覚めました。ツェルトを使うべきだと思いました。

長野さんのキムチ鍋はたいへん美味しかったです。食材の調達、下ごしらえ、調理すべて一人でなさって下さいました。おまけに各人にサーブまでしてもらって、まさに鍋奉行です。ごちそうさまでした。

 

【感想】48期 上坂淳一

夜のトレーニングに東山トレイルは距離、標高、天候、いずれをとっても、近郊の良い山です。

今回は週末ビバーク訓練という企画でしたが、あまりの好条件に、すっかり宴会モードでの参加でした。

しかし、思いっきり波乱がありました。詳細は記録を参照していただくとして、私も長年山登りをやってきましたし、事故もたくさん見てきましたが、今回ほどの例はただただ驚きです。

今でも狐に騙されていたような気がします。

やはり山は何があるかわからない。恐るべし長野例会です。

 

【感想】57期 比留間照幸

ライミング中毒の僕は、大文字と言えど、9ヵ月振りの久しぶりの登山でした。今回、ビバークはしたくないけど、ビバークの体験はしてみたいという理由で、勢いで参加してみました。結果的には、キムチ鍋を囲んだ楽しい宴会と、ツェルトを使った快適なテント泊(もちろんシュラフ有)で、追い込まれ感0%の時間を過ごすことができました。

しかし幾度となく登ったことのある大文字も、真っ暗だと全く違った道に見え、改めて夜間行動の危険を感じました。逆に京都の夜景は昼とは違う趣で格別なものでした。次回があればもう少し装備を減らし、真面目にビバーク体験をしようかな!?と少しだけ思ってます。

 

 

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