京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3678 沢練習 ツメカリ谷遡行

2017年8月5日(土)

 【メンバー】CL高橋秀治、SL辻 博史、鹿嶽眞理子、藤田哲陽、藤井康司、土井司、TW、TS、平川暁朗 会員9名

【天気】曇り後小雨後晴れ

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【行程・記録】平川

集合ロッジ前 7;00~神崎川林道前 8;45

林道からの下降点10:10~ルートに迷い引き返す10:45~ツメカリ谷出合11:30~ 6mスダレ状滝13:00~ツメカリ谷出合 14:50~赤坂谷下り終了点16:20~神崎川林道前17:10~八風の湯18:00~帰京

  

【感想 59期 平川暁朗】

4月にUリーダーに連れられて行った比良の白滝谷以来2回目の沢登りでした。

 事前に聞いていた感じではゆるいと思っていたけど、沢に慣れていないせいか思いのほかワイルド。

 初回よりは川の流れに対する耐性もできたし、時期的に寒さもまったく感じませんでしたが、やはりぬめりは苦手。

今回はサポートしてもらったが、どこを触ってもヌメヌメするホールドはなんとか攻略できるようにしたい。

お釜にダイブできる箇所がたくさんあり、怖かったが思い切って飛び込んでみると爽快でした。瞬間目は閉じていますが。

 渓谷の美しさを内部から見られるのは沢登りの魅力。危険もはらんでいるとは思うが、たまにはこういう別世界を見せてもらえるだけでも山岳会に席を置いた意義があるかもしれない。

 登攀スキルとセンスのなさは実感しているので、あくまで私自身は「縦走屋」として谷より尾根を根城にしたいとは思っていますが、沢エキスパートの皆さま、ご迷惑でなければこんな素人にも時折お付き合いください。

 

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【感想 57期 TW】

ツメカリ谷を遡上したら、どんな景色が見えるのだろう?と、参加させていただきました。事前に高橋リーダーより「今回はアプローチの林道歩きが核心部」というアドバイスをいただき、家で事前に「神崎川ゲート・鍵・番号」、「ダイヤル式南京錠・開け方」等で1時間程グーグル検索するも、諦めて当日。もっと調べたら良かったなぁ・・・と少し後悔する程、長い林道歩きでした。沢への取り付きも、ヒルがぴょんぴょん飛び跳ねている藪の中を、地図を見ながら前進。汗と雨とヒルにまみれて、沢にじゃぶじゃぶ入って全てを流してしまいたい気持ちがピークになった頃に神崎川が見え、喜びもひとしおでした。

目的のツメカリ谷では、楽しみにしていた簾状6M滝の取り付きで泳いでいる最中に両足が攣ってしまい、残念ながら現地待機。一緒に居残りをしてくださった高橋リーダーから身体を温めるようにアドバイスを頂き、川で身体が冷えきっていた事に気が付きました。夏だから、と甘く考えていましたが、泳ぎの沢の場合は温かい装備が要るなと痛感した出来事でした。

帰りは足も治まり、思う存分川に流され、さっぱりして帰りました。ツメカリ谷が途中になり残念でしたが、歩き・地図読み・藪こぎ・ヒル沢登り。探検の楽しさが詰まった山行でした。高橋リーダー、みなさま、どうもありがとうございました。

 

【感想 57期 藤井康司】

去年赤坂谷の途中で時間切れとなり、リベンジを兼ねて今回の企画には飛びついてしまった。ツメカリ谷ピストンのお気楽山行ということだったが、いやいや丸一日じっくり遊ばせてもらった。天気は生憎だったが、渓相は、広く明るい。水温に比してヌメリも少なく、邪悪なところはない。遡行後は藪をツメて登山道に出る沢と異なり、ここは下りがハイライト。滝から飛び込んだ後は、ザックにいれているマットと防水袋が浮袋替わりになって空を見ながら流れていく。気分は最高。温泉後のソフトクリームは掟破りだが、今回も自制が効かなかった。リーダー、来年は周回コースでお願いします。(教訓:ジップロックは水圧がかかると中が濡れる。)

 

【感想 54期 藤田哲陽】

7月に赤坂谷とツメカリ谷に行き、大変楽しかったので、今回のツメカリ谷に参加しました。林道歩きと谷の出会いまでの道のりは、思った以上に大変でしたが、その分谷に入った時の気分は最高でした。いつも下ってばかりのツメカリ谷だったので、登りは新鮮さがあり、面白かったです。しかし、今回の沢登りのメインは、滝壺への飛込みだったので、今回も思う存分に飛び込み、仕事のストレスも吹っ飛び、爽快でした。リーダーの高橋さん、ザイルを出していただいたサブリーダーの辻さんをはじめ皆さま方、ありがとうございました。

 

【感想 53期 辻博史】

ツメカリ谷の遡行に初めて参加しました。

メジャーな場所で、過去遡行したメンバーも参加していたので大した下見もせず参加してしまいました。

長い林道歩きに疲れたこともあり、取付に迷い、河原にでるまで一苦労しました。

遡行自身は水温は思ったより暖かく、楽しく遡行させていただきました。

今回、改めて山行前の下調べ・地図読みが大切と思いました。

ご同行いただいました皆様どうもありがとうございました。

皆無事に戻ってこられたことが一番よかったです。

これからもよろしくお願いします。

 

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【感想 59期 TS】

ツメカリ谷は明るい渓相で、頑張れば登れる滝が続く。滝つぼに飛び込むこともできる。

アプローチは楽で、修行のように厳しい源頭へのツメもない。この沢に行けば、誰でも沢登りを好きになると思う。

 入渓地点に着くと、目の前に涼しい、美しい渓が目の前に広がる。気持ちが昂る。日常の生活とは別世界である。渓を見ながら食べる行動食が美味しい。

ヌメリが少なかったことが意外だった。水温は高くて、つらい思いをせずに済んだ。天気が悪く、本降りなったら寒いだろうなと思った。雨具を持って来なかったことを後悔したが、幸い雨は強くならなかった。

 今年の沢登りはこれで終わりかと思うと、名残惜しい。

 

【感想 56期 土井司】

 沢山行と言えば川を遡行し登山道など道を下るというのがイメージされるのだが、今回の沢は林道を上り川を下る(少し遡行したが)という真逆のパターンであった。それもその筈ツメカリ谷、神崎川本流はダイブできる滝が次から次へと現れ川を下る(流される?)のが核心であり、また違った楽しみを謳歌できた。

 出足は曇りの中であったが延々と続く林道歩きで全身汗まみれ。入渓地点についたところで疲れてしまい、そこから遡行できるであろうかと心配したほどであるが腹ごしらえをしたら俄然意欲が湧いてきた。単にお腹がすいていただけであった。

水は暖かくさほど危険な箇所もなく丁度楽しめた遡行であった。時間切れで目的地まで行けずに引き返す。これからがメイン。登った滝をダイブしていく。一発目はかなり緊張し雄叫びを上げてダイブ!飛び込んだ後の爽快感これはやめられない。郡上八幡の子供たちが橋の上から飛び込んでいる映像を何度も見たがその気持ちがよくわかる。ツメカリ谷だけでなく神崎川本流に入っても何箇所も現れる。飛び込んだあとは桃太郎の桃よろしくどんぶらこと流されていく。何とも極楽のような下りであった。

高橋リーダーを始めご一緒くださいました皆様ありがとうございました。まるっきりおまかせの山行でしたが、またご一緒しました機会でもよろしくお願いします。尚、フローティングベストは最高です。外せません!

 

【54期 鹿嶽眞理子】

取りつきまでが、一番の核心ですとのリーダーの言葉通り、なかなか長い林道のうえ、降り口を探し右往左往。それでもようやく川に降り立ったときはホッとしました。

あいにくの小雨交じりの天気でしたが、水はあまり冷たくなく気持ちよく歩けました。次々出てくる滝は美しく、目を楽しませてくれました。泳げない私は、ライフジャケットのおかげで何とか滝下に取りつき、ちょっと弱音を吐きつつもみんなに励まされ、助けられて滝を制覇していきました。

下りは皆さん、気合を入れてドボンと飛び込んでいましたが、私は尻込みしてしまい一度スライダーで降りましたが、あとは懸垂下降をさせてもらったりクライムダウンしたり。

飛び込みが不安な私は、本流を下って行ったみんなと別れて、高橋さんとまた林道歩きで戻りました。それでもすごく楽しかったです。

みなさま、本当にお世話になりありがとうございました。

 

【記録・感想 53期 高橋秀治】

 2年前に土井さんと「ツメカリ谷に行きましょう」と約束していましたが行けず、今回ツメカリ谷のピストンという事で実現できました。

 定番の「赤坂谷遡行~ツメカリ谷下降」は何回か行っていたので、入渓地点がその先にある「ツメカリ谷」の取り付きまでは林道を進めば安易に行けるとタカをくくっていましたが、林道からの道標もなく、釈迦岳・神崎川こちらと言う標識を見つけ、その先は登山道が整備されていたのでそれを進めば神崎川にすぐ降りられると思っていました。しかし、進めど着けず最後は地図を確認してツメカリ谷に一番近い谷を降りる。そこは皆さん慣れたもので突破するのみで、ようやく入渓地点に到着。

 そこで入渓準備をして遡行開始。前を辻さんにお願いしてどんどん進み、核心部の5m直瀑の釜を泳ぎ、左側の岩を掴み這い挙がり、最後をTWさんにお願いしていましたが、釜を泳いでいる途中で足が痙り、それ以上無理を強いると下りが心配と思い、その前で待機して頂く。

 予定の裏見ノ滝までは皆さんも行けなかったみたいですが、皆で協力してスダレの滝までは遡行され、思い思いにダイブして下って来てこられました。その頃には小雨になり、急いで本流出会まで降りて来ましたが、その頃には運良く晴れ間が見え出す。水量も多くないと判断、そして7月に本流を下降したメンバーが3名居る事もあり、辻班は本流を下り、高橋班は林道を戻る事にした。駐車場には辻班よりやはり1時間程早く着いた。

 チームを2班にその場で分ける事にためらい等があったが、そこはSLの辻さんの力量と状況判断で決めた。また、入渓地点までの道迷い等リーダーとして力量の無さを自覚した例会で有ったが、しかし皆さんの協力と笑顔に救われた充実した1日であった。参加された皆様ありがとうございました。

 

№3676 縦走練習/北ア/涸沢岳西尾根

2017年7月28日夜~29日 天候:曇り時々雨

【参加者】

上坂淳一L 藤井康司 TS 平川暁朗 増川雄太 YN MK 会員7

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【記録】上坂淳一

28日京都→道の駅上宝(仮眠)

29日道の駅上宝→新穂高村営駐車場5:357:00

白出沢出合~11:30森林限界12:30蒲田富士

15:00涸沢岳15:30白出のコル

30日 白出のコル~6:10奥穂高岳

6:45白出のコル~9:40重太郎橋(未架橋)

10:30白出小屋跡~11:50新穂高村営駐車場

 

当初の計画ではRWを利用して西穂高岳からの縦走を予定していたが、今年は太平洋高気圧の張り出しが弱く、涸西からアプローチすることに変更し、不安定な天候の中を出発。栃尾温泉の先から夜間通行止めになっていたので、道の駅にて仮眠、

5時前にゲートが開くのを待って新穂高へ向かう。何とか村営駐車場に止めることができた。

重苦しい空模様の中、午前中は順調に高度を稼いだが、蒲田富士を過ぎるころから雨が降り出す。岩稜帯で雷鳥に出会う。涸沢岳に着いた頃にはすっかり本降りになったが、設営時は小やみになっていた。

食当の藤井が用意してくれた玄米フレークで夕食を済ませ、平川が揚げてくれたワンマンテントに荷物を移動して就寝。

 

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30日も相変わらず降ったりやんだりの天候。テントはデポして奥穂にアタックを済ませてから下山。白出沢では残雪を200mほど下る。重太郎橋はまだ架橋されておらず、角材が側壁に立てかけてあった。

足首程度の渡渉で左岸に移り、白出小屋跡を経て新穂高に下山した。

 

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【感想】48期 上坂淳一

前回のトレーニングは日帰り登山だったので、今回はテントを持って行った。

林道を歩き始めてまもなく、ヤマホトトギスのお出迎え。アザミも鮮やかな色だ。サンカヨウはすでに紺色の実をつけていた。

涸西に取付くと、ゴゼンタチバナ、タケシマラン()、ギンリョウソウ、キリンソウが見られた。高度を上げると、ハクサンシャクナゲ、アカモノ、ミヤマダイコンソウ、マイヅルソウツマトリソウが現れ、森林限界からはヤマハハコ、チングルマ、トウヤクリンドウ、コイワカガミヨツバシオガマアオノツガザクラハクサンイチゲイワツメクサ、リンドウ、ウラジロタデ、イワオトギリ、ウサギギク、タカネツメクサが咲いていた。標高差が大きいこともあってか思いのほか種類が豊富で、また7月のチングルマは白花がほとんどであった。

さらに白出沢では、センジュガンピ、シモツケソウ、ニッコウキスゲクガイソウも見られた。

また、蒲田富士周辺では雷鳥も見られ、期待していなかったにもかかわらず、そこはさすがに北アルプス、豊富な自然に驚かされた。

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【感想】60期 MK

楽しみにしていた西穂~奥穂高縦走、天気予報が悪化する中、前日夜に何度もメールをチェックして、連絡ないので決行と判断。

靴を3足並べてあれこれ思案、結局普通の登山靴にしたので靴中は快適でしたが、上坂Lは私が外したアプローチシューズにネオプレーンソックス。沢用ネオプレーンソックスも出して悩んでいたのですが、それもありだったのですね。出発前に急遽、日帰り穂高案の時に検索しても夏の記録がなく、上坂Lに通れるのか問合せた涸沢岳西尾根ルートに変更。

登山口で、案外しっかり踏み跡ありますねと安心したのもつかのま、その後は延々と続く藪こぎが待っていました・・・

穂高山荘に到着した時は濡れて寒くて頭痛がして気弱に小屋泊希望しましたが、あっさり却下されました。わがままいってすみませんでした。

6テンで7人、満員テントの中は温かく、服も乾いてよかったのですが、夜中に喉の乾きに耐えきれずトイレに出た時に、おもいきり踏みつけてしまった方々ごめんなさい。

翌朝登った奥穂高も眺望ゼロ。穂高デビューはほろ苦いものになりましたが、白出沢を重太郎橋なしで下れたし、盛り沢山の内容でした。

天気は最高ではなかったですが、山行はとても楽しかったです。

皆様お世話になりました。ありがとうございました!

 

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【感想】57期 藤井康司

今回は夏合宿の北鎌に向けての縦走トレだ。天候不良のため西穂からの周回プランを変更し、涸沢岳西尾根のバリエーションルートを行く。

どんよりとした曇り空の中を白出沢出会から入山する。踏み跡はしっかりしているものの背丈を超える藪が延々と続く。最初は笹、次第に這う松だ。急坂は根元を鷲掴みにして登っていく。アキレス腱への負担を抑えるべく数時間の格闘の末、ようやく森林限界を超える。

打って変わって岩稜歩きは楽しい。四足のカモシカになる。ストックでバランスと鉛直方向への推進力を得て、岩稜の弱点(登りやすいところ)を突いていく。ガレ場では石を落とさぬよう、また、浮石に備えて抜き足、差し足、忍び足で静荷重、静移動しつつ、慣性モーメンタムを失わないようスムースな重心移動を心掛ける。手を使う登攀では、足場が崩れた際に備えて、体重を支えられるようなガバかプッシュできるホールドを探しに行く。ガスと霧雨で眺望はゼロだったが、頭と全身を使う登攀は夢中になれ、時間の経過を忘れる。

翌日は、奥穂高に登った後、2100メートル超の標高を駆け下りていく。当日はいつもの足裏の痛みだけだったが、翌日は全身筋肉痛となった。超回復しない限り、北鎌翌日の山行は厳しいかもと思う。

 

【感想】59期 平川暁朗

憧れの西穂~奥穂縦走だった計画が天候不良のため代案の涸沢岳西尾根に変更となった。

西尾根?よく分からないままUリーダーについて行った先は藪こぎ地獄(お好きな方には天国)でした。冬はノーマルルートらしいですが、夏の記録は殆ど見られないのも納得。

森林限界以上は中々の岩場で小雨の降る中このルートをこなせたのは多少自信になりました。

下山は3年前にも通った白出沢でしたが、まだ雪渓が大きかった。一応軽アイゼンを持って行って正解でした。重太郎橋が架けられていないので、雨で増水中の川を渡渉するのは少し怖かった。

正直、最初は雨天中止にならず億劫でしたが、久しぶりにライチョウにも会えたし、沢山の高山植物にも癒され、やはり日本アルプス。終わってみれば思いのほか満足しておりました。

 

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【感想】59 TS

地図に道も町の名前も描かれていない所が「どんなところだろう?」と想像すると、私はワクワクする。行ってみたくなる。

涸沢岳西尾根の地図には道は描かれていない。行ってみて分かった。とんでもない所だった。急登で藪漕ぎ。木の根に足を取られるし、木の枝のジャブの連打が顔面に容赦なく浴びせられる。休憩するにも、小さな平面もないので一苦労。道が描かれていないことに納得した。樹林帯を抜けると、岩稜帯が続く。

2日目、奥穂のピークを踏んだ時は嬉しかった。白出沢を下降する。両側は切り立った崖が迫っている。絶景だ。天気が悪くて、全行程において眺望を得ることができなかったのが残念だった。

当初の予定のルート「西穂~奥穂へ」を、晴天の日に歩きたい。ジャンダルムで青空と岩をバックにドヤ顔で写真を撮りたい。

 

【感想】60期 YN

北アルプスでの縦走練習、当初、残雪やら重太郎橋がないとか心配されたが、Uリーダーがあまり動じておられないので決行だろうと思っていた矢先、ルートは変更になったものの、決行となり安堵する。

白出沢出会い前の水場では、軽量化途中の重い荷物と出発時に調子に乗り負担した共同装備のテントを力任せに背負ってきたのが災いし、まだ出来ていない肩が非常に痛くなり、TSさんやMKさんに担ぎ方等々を教わり大分ましになり、また調子に乗る。

涸沢岳西尾根ルートは冬期のノーマルルートだそうで、確かに奥穂山荘までつがいの雷鳥(たぶん)に遭遇した以外、他の登山者に出会うこともなく、我が隊だけの独占ルートだった。岩と木の根の絡み合うアスレチックな急登や延々と続く熊笹の藪漕ぎを続け、やっと尾根に出る。ただ尾根から岩稜帯に入った頃に、いよいよ肩が悲鳴を上げ、皆さんに荷物を負担してもらいつつ、ナイフリッジ?を通りなんとか涸沢岳に着けたときは感無量だった。

テント泊中も雨冷えと疲れから体調を崩したが、リーダーの勧めで山荘で休憩したおかげでなんとか回復した。

下山は白出沢ルートで一部雪渓が残っており、軽アイゼンをつけたが慣れておらず、よく滑った。リーダーはアプローチシューズではじめから滑って行かれたのでびっくりした。

岩切道はスリリングで楽しかった。白出大滝はまだ雪渓に覆われており見られなかったが、渓谷は迫力満点だった。奥穂高からの展望はガスっていて見られなかったのは残念だが次回のお楽しみだ。

リーダー、参加者の皆様ありがとうございました。

 

【感想】59 増川雄太

今シーズン初の3000m峰で、「まー、体力的にはなんとかなるっしょ!」と思い出発しました。気付いたら、藪の海が広がっていました。

はじめての藪漕ぎでしたが、留まることを知らない笹・ハイマツ・何かよく知らない木々の藪に、幾度となく精神と身体を打ちのめされました。僕は2番手でしたが、U親方が先頭を切らなければ藪の中でたぶん倒れていました。

その後、蒲田富士を経て涸沢岳まで岩の稜線を歩きます。藪でだいぶ脚を使ったので、ほぼ腕を活かし身体を振りながら登りました。ボルダリングジムに行っておいて良かったと思いました。

晩御飯はチャーシュー丼で、マヨネーズ&七味のゴールデンコンビに胸を打たれました。

翌日は雪渓を通りました。雪国出身のプライドから、アイゼンを履かないと気合を入れていきましたが、すぐコケました。やはりアイゼンは必要です。そして、前日の雨で増水した沢をちょっと怖いなと思いながら渡渉し、あとは林道を下り帰路に着きました。

帰り道、ネットで「日頃の充たされぬ思いを非日常の中に発散する」ために藪漕ぎをするひとがいると知りました。人間の価値観は海より広いかもしれません。

 

 

 

〈個人山行〉前鬼川本谷 遡行

2019年7月22日(土)~23日(日) 

【メンバー】CL高橋秀治、SL小西幸一郎田辺久美子、鹿嶽眞理子、N/F、高橋幸三郎、土井司、TW 会員8

【行程】722()ロッジ前1800分集合道の駅 吉野路上北山幕

23日(日)道の駅林道林道終点(車デポ)

730分入渓~820分 210m滝~

1100分 垢離取場 着~斜滝7m~

1200分 垢離取場 発~1300

宿坊~1345分駐車地下北山温泉きなりの湯京都

【天気】曇り後晴れ

【記録】N/F

入渓後、川を上っていくとどうも様子がおかしい。別のパーティも引き返して来るため、間違えたことに気付く。川を下っていよいよ前鬼川に入る。水の透明度が増し、たいへんうつくしい。天気は曇りだったが青空も見え、なんとか天気ももちそう。われわれ以外にもパーティがたくさんいて、人気の沢だ。小西さん先頭に、順調に進んでいく。幸三郎さんがいち早く泳ぎはじめ、はしゃぎ方がまるで少年のよう。大きな釜が現れ、「前鬼ブルー」といわれる深く透き通った緑色に息をのんだ。これを見るだけでも、この沢の価値がある。

 大半がアクアステルスだったので、時々ぬめりに足をとられそうになる。唯一フェルトをはいていた田辺さんはすいすいと身軽にあるいて行かれる。やはり、フェルトはぬめりに強いようだ。

 この沢の核心といわれている2段10㍍の滝の徒渉も難なく通過し、ナメや釜を楽しみながら進む。もう核心はないと思いきや、大きな岩が立ちはだかり、急な流れもあり、どう進んでいいか分からない地点に出くわす。右岸に登れそうな岩があるが、ぬめが少し怖そうだということで、ロープを出すことにし、順番に登っていく。後続の夫婦とみられるパーティは左岸をへつるようにして通過していた。ロープは出していなかったので、そちらが正解なのかもしれないが、沢には正解はなく、総合力で登れればいいというある会員さんの名言を思い出し、総合力の沢の醍醐味を改めて感じた。

 

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210mの滝

その後も、釜にジャンプしたり滑り台したり、めいめいが楽しみながら無事に終了地点まで到着した。水は冷たく、寒いときもあったが、心配していた天気も晴れ間が多く、美しいコバルトブルーの沢を楽しめた。ところが、つめと最後の林道歩きで再び汗をたくさんかき、さっきまで寒いといっていたのに···と、沢のおきまりのパターンで駐車場までついた。

 

 

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巨岩と前鬼ブルー

 

【感想 44期 田辺久美子】

前鬼川の水の色は想像以上に綺麗で感動でした。薄着の私は冷たくて震えるほど寒いときもありましたが辛くは感じず、ずっと楽しかったです。目一杯楽しもう、と泳いだり滑ったりも出来て大満足でした。飛び込みはちょっと無理でしたが

諸事情によりなかなか山には入れない今日この頃ですが、また沢に行ける日が来ることを楽しみに待ちたいと思います。

沢初心者で装備もろくに持っていない私を誘っていただいた高橋リーダー、ご一緒していただいた皆さま、本当にありがとうございました。

 

【感想56期 土井司】

これが前鬼ブルーか!その水の透き通った青さは、大杉谷や神童子谷のように他を呑み込んでしまうブルーではなく、全てと同化するブルーだった。スタートは曇りであったが、しだいに日が射してきて一層透明度が増す。その中を遡行していく、素晴らしいの一言であった。

これを計画いただいた高橋リーダー、この空間·体験を共有いただきました皆さん、ありがとうございました。次の素晴らしいシーンでもご一緒お願いします。

追記:Fさんの身を挺しての日差し呼び込みに感謝します。

 

 

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垢離取場での滑り台

 

【感想56期 高橋幸三郎】

事前に心配していた天候も当日は何とか持ち直しそうな気配に一安心、入渓した我々の前に現れた前鬼川の水は恐ろしいほど透明度が高く美しい。これを見るだけでも遠路はるばるやってきた甲斐があったと思った。さらに進むに従ってこれぞ自然の造形の妙、できることならいつまでも眺めていたいと思えるような風景が次々と現れ、全く飽きることがなかった。お陰さまで終始、大満足の遡行となったが、お世話になった高橋リーダーはじめ同行の皆様にはあらためてお礼申し上げたい。

 

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斜滝7

 

【感想 54期 N/F

 2年ぶりの沢登り。沢はもうやめようと思っていたのに、行くとやっぱり心を奪われました。前鬼ブルーの釜のうつくしさ。川の中を道を探しながら歩いたり、大岩を登ったり、力を合わせて危険箇所を乗り越える、なんともいえない冒険感。忘れていた感覚がよみがえりました。そして、元気で再び沢にこれた幸せをかみしめました。

 髙橋リーダー、みなさま。ご一緒いただいて本当に感謝しています。沢はもちろん、前夜の宴会や車中のおしゃべりもとっても楽しかったです。晴れ女力は相変わらず高いことを証明できましたが、私の目がやはり紫外線にとっても弱いことも証明してしまいました。もっといいサングラス買います。またよろしくお願いします。

 

 

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記念写真

 

【感想 53期 高橋秀治】

 2年前に小松さん達が行かれた前鬼川本谷テント泊遡行以来、前鬼ブルーは神童子ブルーより青さが違うと教えて頂き機会があれば行きたいと思っていました。

6月頃にある雑誌に『垢離取場(こりとりば)』までならば日帰りで遡行出来ると書いてある記事が目には入りました。それではと神童子谷遡行したメンバーを中心に声掛けして実現できました。

前日は「道の駅 吉野路上北山」で山行の話等で盛り上がり、意気投合した皆様とチームワークよく遡行を始め、水面が朝日で輝き出し、さらにテンションが上がった頃に、2段10Mの滝が現れる。この迫力の景色は大峰の渓谷に立っていると実感させられる瞬間でした。左岸にあるフィックスロープを伝って登り核心の右岸に渡渉する。

先行している他グループがロープを出して渡渉し終わり、こちらは先頭を行く小西さんを高橋幸三郎さんが確保して渡りその後皆が渡渉。その後も、大岩を越える箇所では踏み台になったり、チームワークで進み、気が付けば前鬼ブルーに輝く垢離取場に到着。白い岩と前鬼ブルーに輝く水線を堪能できた遡行でした。やはり夏は水線を進む山行が楽しいと実感できた1日であった。また、大峯奥駈道における靡(なびき)の一つである前鬼山。その麓には今も61代目の五鬼助義之が当主となっている宿坊があり、そこでトイレを快くお借りできる事に驚きであり、そんな神聖な場所に沢登りと言う行為を許しって頂いている事に感謝です。

皆様ありがとうございました。

〈個人山行〉台高の沢 堂倉谷本谷

 2017714()16()

【参加者】CL小松久 長野浩三
WS TS 計4

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25m滝をリードするWS(1段目)

 

【天候】714()晴れ

    715()雨のち晴れ

    716()晴れ

【記録】52期 小松

7/14 21:30京都駅イオン発=24:40大台ケ原ドライブウェイ駐車場·前夜泊

7/15 6:20出発~7:00日出ヶ岳8:20粟谷小屋~9:00堂倉橋~9:20発~10:10入渓~13:20アザミ谷出合~13:50奥七つ釜~15:10堰堤~15:50幕営地着

7/16 7:10発~7:15地池谷出合~9:20連瀑帯に入る~10:10斜瀑12m10:45 225m滝~11:45斜瀑15m14:30尾鷲辻付近の遊歩道

 

【記録】小松(本文敬称略)

7/14京都からTSの運転で、一路大台ヶ原へ。夜は涼しく、よく寝ることができた。

7/15駐車場から日出ヶ岳を経由し、東に伸びる尾根をひたすら下る。

途中粟谷小屋で少し休んだ他は休憩せず、一気に堂倉橋まで下ってしまう。駐車場から3時間で堂倉橋着。明らかに水が少なく、遡行が成功しそうな気配。

 

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堂倉橋にて集合写真

堂倉橋の次の吊り橋の基部から階段を伝い、尾根上へ。尾根からはルンゼをロープを出して下ったが、落石に注意を要した。懸垂が必要なのは途中数メートルくらいで、あとは歩いて下れる。

沢中着。いきなり沢の幅いっぱいにナメ滝が広がり、奥に8m滝、30m滝が見える。

二人連れのパーティーも入っており、釣りをしているようだ。

今回はWSにリードしてもらうつもりだったので早速8m滝のリードを任せた。途中ロープがスタックするトラブルはあったものの、無事全員登攀を終える。

 

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8m滝をリードするWS

30m滝の巻きは容易だが、小松が降り口を間違え、やや時間をロスした。

少し進んで、中七つ釜。美しい釜に三段の滝がかかり、美しい。

 

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中七ツ釜

釜を泳いで右岸を容易なクライミングで突破したが、水に入りすぎて、やや、低体温気味になった。

 

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斜瀑10m

巨岩帯を抜け、斜瀑10mは右岸からノーロープでサクッと抜ける。全員クライミングジムで登攀の練習をしてきているので、危なげない。

小滝を右岸から小さく巻く箇所では、トップのWSさんがスリップして水に落ちて上がらなくなるトラブルはあったが、無事突破した。

アザミ谷出合を右手に見て、門の滝を右巻きでクリアし、いよいよ奥七つ釜のエリアへ。今回は入口の水流も少なく、特に危険を感じることなくエリアに入れた。

奥七つ釜は、右手に巨大ポットホールの列が、左手にナメ滝が並ぶ、異様なエリアで、他では見られない景色に、気分が高揚する。

 

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奥七ツ釜

奥七つ釜を抜けると左から斜瀑が入る。乾いたところもよく滑るので慎重にクリア。その後、いくつかの大釜をへつってクリアし、堰堤に到着。1日の行程ももう少し。

堰堤は左から簡単に巻き、少し歩いたところで林道が横切る。メンバーの疲労もそろそろピークなので、橋を越えて少し進んだところの河原で幕営とする。

幕営地では焚火職人の長野により、盛大な焚き火が起こされ、焚火職人弟子のTSにより有り余るほどの贅沢な食材が提供され、満天の星空の下、贅沢な夜を過ごすことができた。

 

7/16二日目は7時過ぎに出発。最初は延々と河原歩きが退屈。奥の右俣などが入る二股を過ぎると徐々にゴルジュ状になり。右から石楠花谷が入った後から、連爆帯が始まる。56mの滝がいくつも続くが、基本直登でき、快適。

 

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小滝を直登

谷が左に折れたところで12m滝が落ちる。これはWSリードで、右壁を空身で登ってもらったが、上の方までろくな支点が取れず、ホールドも甘いので、この日一番怖さを感じた。

続いて、25m滝が落ちるが、よく写真で見るものよりは傾斜が緩く、威圧感はない。

ここも1段目はWSがリードしてくれたが、途中右にルートミスをしてしまったようで、怖い思いをしたようだ。

2段目は左から入るルンゼを登るが、ホールドが乏しく、意外と悪かった。

落ち口を左から巻くと、溝状の15m滝がそのまま続く。

これは小松が右岸をへつってクリアしたが、滝中をシャワーでクリアしても良かったかもしれない。

その後も、斜瀑が何本も入るが、基本容易に直登できる。但しスリップには注意を要する。

堂倉谷はツメに入ってもいつまでも滝が現れ、メンバーの疲労もたまる。

 

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源流付近まで小滝が続く

水が切れた頃に右の尾根に乗って正木ヶ原付近に上がり、西に尾根をトラバースして、尾鷲辻付近の遊歩道に出ることができた。

 

【感想】46期 長野浩三

 堂倉谷はスケールが大きく,奥七つ釜など絶景もあり,かつ,後半の連爆帯は登攀対象が多く,かつ,ビバークの際のたき火(串焼き)も充実し,満天の星空も味わえ,ほんとに充実した沢だった。

小松リーダーも書いているが,いくらお金をだしても買えない贅沢な時間だったと思う。クライミングジムに通っているせいか,滝の登攀は前よりも軽い感じになっていた。

沢ではちょっと気が緩んで転んだだけで怪我をする。今回なんでもないところで転んで左膝を強打し,かなり痛かった。気をつけなければと思う。今後も小松リーダーについて行きたいと思いますので,今後ともよろしくお願いします。

 

【感想】52期 小松久

前半の巨大な釜、大滝、後半の登攀的な滝群という、自然の条件が素晴らしかったのもありますが、メンバーのモチベーションという点でも、また、自分たちの実力に合っていた、という意味でも、良い沢に行くことができました。

パーティとしては力を出し尽くして完成させた遡行だと思いました。

焚き火の時にメンバーが口々に「この時間、贅沢やね」と言っていたように記憶していますが、本当の贅沢、豊かさとは、経済的に金がかかっているかどうかというより、みんなで力を合わせて困難を乗り越え、  

焚き火を囲んで満天の星空の下、チビチビ酒を飲む、というようなこういう時間の中にあるのかな、と思った次第です。

ご一緒いただいた皆様、ありがとうございました。

 

【感想】57期 WS

堂倉谷は関西沢登りルート100では2級の沢になっていて、難しい登攀や巻きがほとんどないことを考えると妥当なのかもしれませんが、 かなり歯応えがありました。

高橋Lによる例会3506で大杉峡谷登山口より堂倉滝まで歩いていたため、大台ケ原駐車場から堂倉滝までの約3時間の下りにより、一通り歩けたことになり入渓前に既に達成感がありました。

小松先生に師事して四年目となり、いつもトップロープで登らせてもらって申し訳ないなと思っていたので、今回はいくつかの滝をリードさせてもらえてよかったです。

25m滝では落ち口の手前で気の迷いから右にルートがそれてしまい、手も足もホールドがほぼない中でトラバースするのが怖かったです。

 

【感想】59期 TS

大台ケ原駐車場から登山道を約3時間歩いて入渓地点に到着。いきなり、堂倉滝の荘厳な姿が現れる。これほどの大きさの滝を間近で見るのは初めてだ。その後も、スケールの大きな滝、岩、絶景が続く。ワクワクが止まらない。堂倉谷は難しいと聞いていたので、怖くて行くか行くまいか迷っていたが思い切って行って良かった。

林道交点以降は徐々に登攀要素が強くなっていく。核心部の25メートル滝を見た時、「頑張って練習して良かった」と心底思った。去年の私なら怖くて諦めていた。しかし、私はリーダーでもないし、トップを登った訳ででもない。また、水量が少なかったので、遡行が易しくなっていたことを忘れてはいけない。

林道、堰堤を過ぎたところで幕営。長野さんが火の準備をして、串焼きの始まり。私は串焼きのために沢登りをしている。「沢登りは串焼きのアプローチか?」と、小松さんに看破された。

「仲間といっしょに行きたい」というのが、私の入会の動機の1つだった。入会前は単独やツアー、ガイドを利用して山に行っていた。これはお金で解決できる。しかし、仲間はお金では手に入らない。

仲間といっしょに、串焼きと星空と楽しい会話を肴に飲むは、幸せな時間だった。

みなさん、絶対また行きましょうね。

今回、大きな失敗が1つあった。荷造りの際に、シュラフよりも食材を優先したことだ。夜は寒くて眠れなかった。(;_;)

№3674 歩行練習/南ア/塩見岳

 2017年7月15日~16日 天候:晴

【参加者】

上坂淳一L 藤井康司 YN MK 会員4

 

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【記録】上坂淳一

15日京都→飯田(昼食、買出し)鳥倉林道P()

16日鳥倉林道2:40三伏峠5:16~本谷山6:26~塩見小屋7:568:57塩見岳9:10三伏峠12:0812:55登山口~13:58鳥倉林道P帰京

15日は17:00から就寝し、早朝に出発。三伏峠の手前から明るくなってくる。本谷山から塩見小屋までは樹林帯が続く。塩見小屋の裏側にはまだ残雪があった。

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頂上直下の岩場は連休のためか少し渋滞気味。

頂上では天候も展望も良く、南アルプスの山々と富士山が見渡せた。遠望する白根三山にもわずかに雪渓が残っていた、

気温が上がる前に下山開始。順調に下り、およそ11時間半で全行程を終えた。

 

【感想】48期 上坂淳一

まったく期待していなかったのですが、道々にはゴゼンタチバナ、コミヤマカタバミ、ミヤマグンナイフウロ、カラマツソウ、シナノキンバイツマトリソウミツバオウレン、ハクサンチドリ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンポウゲハクサンシャクナゲハクサンイチゲイワベンケイコイワカガミ、アカモノ、ミヤマオダマキが見られました。

大きな群落はありませんが、南アルプスの高山らしく、短い夏を惜しむかのように多くの花々が咲いていました。

駐車場付近ではヤマホタルブクロ、クガイソウオダマキが見られ、ヨツバヒヨドリにはアサギマダラが飛来していました。

天候とメンバーに恵まれて、充実した山行となりました。皆さまありがとうございました。

 

 

 

【感想】 60期 MK

のんびり3日かけて塩見岳の歩行練習だと申し込んだのに、なんだかどんどん厳しいものに変化していき、最終的に日帰り穂高か塩見に決定。

天候による判断で塩見になりましたが、意外と楽だなと言っていたのは途中まで・・下りはかなり疲れました。やはり南アルプスは山の懐が深いですね。富士山が綺麗に見られたのが御褒美でした。

御一緒していただいた皆様、お疲れさまでした。ありがとうございました。

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【感想】 57期 藤井康司

夏の北鎌合宿に向けての歩行練習だ。23日の予定を日帰りで行くこととなったが、意図せず弱点克服のアイデアを得た。

加齢のせいか昔に比べ睡眠時間は少なくなり眠りも浅くなった。山行ともなれば、前夜を含め朝方ウトウトする程度の夜が23日は続く。睡眠不足で行動中に睡魔や疲労に襲われたりはなかったが、朝まで悶々とするのは辛い。今回もそんな調子だったが、出立は午前2時半すぎだったため、暗闇の中を2時間は歩くこととなった。

リーダーによれば一般登山道を暗闇夜歩くのは特別でもなんでもないとのこと。確かに歩行に支障はなく、涼しい分この時期はかなり楽だ。(大汗かきの自分にとって、行動中の最適体感温度は零下を下回る。)夜中歩ければ苦痛でしかない前夜泊は不要となり。翌日の行動にも数時間の余裕がでる。より風景や自然を楽しむことができるし、荷物が軽くなる上にゆっくり歩けるので、より遠くまで楽にいける。暑くなれば木陰で横になったり、沢で足を冷やしてもいい。長時間行動した結果その夜バタンキューできればラッキーだ。

3000メートル峰のピークハントが6月の比良縦走に比べても楽に感じられたのにはいくつか要因が思い浮かぶが、涼しい時間帯に高度を稼げたのは大きい。単独行でしか出来ないだろうが、近いうちに、試してみたい。

天気と同行者に恵まれて、岩稜帯の登り降りは面白かったし、シラビソの森歩きは気分最高でした。

 

【感想】60期 YN

日本アルプスは初めてで、そこで歩行練習できることも貴重だと思い参加した。

意外なテン場から午前2時起床、登山口からの足取りはかなり重く、一抹の不安を感じながら歩く。

三伏峠に着く頃には空も明るくなり気分が晴れる。頂上までの何度かのアップダウンは本当にきつかったが、メンバーの会話で気を紛らせる。晴れ渡った頂上からの眺望は圧巻で鋸岳や富士山も運よく見えた。下山もスピード下山+登り返しで結構きつく最後の方は足が棒だった。

温泉にも立ち寄り、3日の予定が2日となり1日得した気分で帰京。

ザックの調整していただいたMKさん、経験豊富な上坂リーダー、自分だけ重いザックの無駄や軽量化の必要性を教えていただいた藤井様、歩行以外にも得るものの多い山行でした。

皆様ありがとうございました。