京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo.25・26 傘峠・ブナノキ峠

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写真1: ブナノキ峠(939m) 内杉谷川右岸尾根より

 

平成29923()

 

京都北山芦生には京都大学の研究林があり豊かな自然が守られている。勝手な入林は規制され事前許可が必要だが、エリアによっては届け出だけで入林できる。今回はと名乗る、傘峠(935m)とブナノキ峠(939m)を目指した。

 

【メンバー】 山本浩史L(車)、鹿嶽眞理子、河合美香、梅村重和()、船木徹、YN(車)    計6

【行  程】 京都国際会館7:028:25芦生山の家P8:419:25幽仙橋~10:45稜線出合~11:24欅坂登山口~12:04ブナノキ峠12:3013:41傘峠14:0415:17欅坂登山口~16:04幽仙橋~16:47芦生山の家P 17:0317:22自然文化村河鹿荘18:3020:08京都国際会館

【登山データ】 晴れ後曇り 歩行19.8 8時間06 延登高1,029m 延下降1,029m 2座登頂

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今日の参加者は京都市北部の人が多く国際会館駅集合とした。花脊峠、佐々里峠を越えて最短ルートで芦生に入った。芦生山の家駐車場で現地集合のYNさんと合流した。今日の行程は全て京都大学研究林のエリアで研究林事務所前に届を出して入林した。内杉谷川沿いの林道を3.3㎞歩き幽仙橋に達した。川を渡って対岸の斜面を上って行く林道と分かれて内杉谷川の点線道に踏み入れた。2.5万図には点線で描かれているが踏み入れると道形は殆ど失われ渡渉を繰り返して進んだ。

西からの顕著な枝谷を越えて尾根の張出しを過ぎると点線道は稜線に取付いている。しかし道形は全く見出せず強引に斜面に取付いた。急斜面で木に摑まって這い上り、40分掛けて稜線に達した。途中2.5万図通り道跡らしきものが横切ったが、やはりすぐに途切れてしまった。稜線に上がると点線道が描かれているので安心していたが2m余り幅のある林道があり、稜線直下を巻くように並行していた。稜線を忠実に800m程進むとしっかりした林道に達した。標識に「←中ノツボ線1. 3㎞、杉尾・権蔵線(杉尾4.3㎞)→」の標識があった。中ノツボ線は中ノツボ谷の方に向かいそうだが1.3㎞の行き着く先は何処だろう?

欅坂方面へと林道を進むと真新しいショベルカーが置かれていた。アームには何と京都大学の表示があり職員が乗るのだろうか? 研究林事務所から来た林道欅坂に達し、南側のブナノキ峠登山口から再び登山道となった。10分足らずで2.5万図に記載のない林道に達し、ブナノキ峠は傘峠に行ってからの予定なので林道を東に進んだ。地図に無い林道なので稜線を歩いていないことに不安を感じ始め稜線に這い上がった。そして現在地の確認を誤り反対方向へと進んでしまい、乗り上った処は何とブナノキ峠(939m)だった。

昼食休憩を取り今度はしっかり地図を見てコンパスを合せ分岐点に達した。傘峠までの稜線は谷の源頭が深く食い込む複雑な様相で方向転換点の見極めが難しい。2.5万図に記載のない林道が概ね北側の稜線直下を巻いておりこれは何処に行くのか分からないので稜線を忠実に歩いた。稜線には栗の木が多く栗拾いをしながら進んだ。名前はわからないが白い軸の頭の丸い可愛らしいキノコを見つけた。樹林の途切れた所から傘峠の姿が望めたが対岸の稜線のように見えた。

90°方向を変え北東に進んで傘峠の西の肩に乗り上り、東に向きを変えて傘峠(939m)山頂に到った。山頂標識を探すが何の表示も見出せなかった。暫し休憩し来た道を引き返したが、帰りもルートファインディングは難しく、1回間違ってしまった。欅坂に達し後は長い林道歩きで研究林事務所へと戻る。徐々に高度を下げ内杉谷川へと下って行く途中、しっかりした枝谷を3つ越えた。綺麗な地層を現した滝があり中々の景観を示していた。

往路で谷道に入った幽仙橋に達したが、林道歩きはまだ半分、登山靴の足は疲れて重い。林道歩き1時間27分で漸く登山口の山の家駐車場に帰り着いた。京都大学の院生の女性がアンケートの依頼に来たので入林の感謝を込めて皆で協力してあげた。立ち寄り湯は河鹿荘で鹿嶽さんのモンベル会員証で100円引の400円で入浴することができた。園部に帰るYNさんとは此処で別れ、来た道を通り国際会館駅に戻り、帰りを急ぐ船木さんを皆で見送り、駅前の王将で夕食会をして解散した。

 

【感 想】 60期 YN

自分にとって京都百名山シリーズ3回目、今回は行ってみたかった京大演習林芦生の森。数日前の予報とは打って変わり、当日は絶好の山行日和だ。自分は京大演習林事務所前に現地集合し、メンバーの皆さんと合流する。舗装されたメタセコイヤ系林道が終わると、明瞭な道のない谷筋を歩き、急登へ取り付く。しばらくして稜線に出ると林道も平行しており尾根筋と併用しながら歩いて行く、途中から林道が急に広くなってきたなと思ったら京都大学と書かれた大小2台のショベルカーが眼前に。おそらく近年の深刻なナラ枯れ等から山を保存するのに林道が必要なのだろうが何か違和感を覚えた。

欅坂からは傘峠とブナノキ峠の2つのピークを目指し進むが、林道歩きから尾根歩きに修正するが間違ってブナノキ峠に先についてしまい昼食となる。地図にない林道に迷わされリーダーやメンバーのGPSに修正されながらようやく傘峠に着く。明瞭な標識がなかったのが少し残念。下山時も迷う分岐に山本リーダーから度々修正をされつつ林道に降り出る。所々にあらわれたトチやブナの大木は神々しく感じたが400年物のナラの木はほとんどが枯れてしまっているそうである。昔来た人がうらやましい。ラップで処理された沢山のナラの木は痛々しかった。機会があれば紅葉の時期にまた訪れたい。

 

 

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写真2: ブナノキ峠(939m)山頂にて

 

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写真3: 西に続く稜線より傘峠(935m)を望む

No.3685  堂倉谷沢登り交流会

2017年9月9日(土) ~10日(日)

【参加者】L髙橋秀治 SL秋房伸一

 NF TW MK 

計5名

【天候】曇りのち晴れ 遡行中小雨

【コースタイム】57期 TW

9月9日(土)16:00烏丸御池ロッジ前・集合⇒21:00大台ケ原ドライブウェイ駐車場(幕)

10日(日)5:00大台ケ原ビジターセンター前(交流会参加者顔合わせ)/5:10発~

5:30日出ヶ岳~7:00堂倉避難小屋~7:50堂倉橋(入渓準備)/8:00発~

8:40入渓~10:00アザミ谷出合~11:00奥七つ釜~11:50堰堤(遡行終了)~

12:30林道発~13:30粟谷小屋(見学)~15:00日出ヶ岳~15:20大台ケ原ドライブウェイ駐車場・解散式⇒ホテル杉の湯⇒京都

【記録】57期 TW

この例会は、京都府山岳連盟主催の沢登り交流会が堂倉谷で行われるのを機に、高橋さんと秋房さんが例会化してくださったものである。関西一の美渓と名高い堂倉谷で、和気藹々とした沢登り交流会に…と思いきや、出発前からどんでん返しの多い沢山行となった。

まず、出発の数日前。我らが比良山岳会の沢大将(と、勝手に内緒で呼ばせてもらっている)小松さんより、『今回は、日帰り行程としては時間的にシビアであり、先行パーティーの状況や難所での渋滞を考えると、最悪ビバークに可能性がある。装備・日程を検討した方が良いかもしれない。』とのアドバイスが届く。検討の上、ビバーク有での日程が難しい土井さんが、残念ながら参加キャンセルとなった。残った参加者はビバーク装備を追加し、集合時間を1時間早めて当日に備えることとした。

そして本番の10日、比良山チームは集合場所に一番乗りし、交流会の参加者と顔合わせをした。ん??・・・前評判では、『岳連参加者は初心者から上級者まで、様々な技量の方々が入り混じっており、ご年配の参加者が多い傾向がある(=難所で渋滞が発生が)』。と聞いていたのに、フタを開けてみると、参加者は沢(と山)のエキスパートらしき30~40代の屈強そうな人々が殆ど。ヤバい、私が渋滞を起こす側やった・・・、と焦る。参加者は比良山のパーティーを合わせて16人、解散迄この16人で行動することになる。

5:10駐車場発。うすうす予想はしていたが、全員歩くのが早い。猛烈なスピードだ。山の景色を楽しむ余裕もなく、懸命に先頭に付いて歩き、日出ヶ岳に到着。普通30分~40分程かかる日出ヶ岳の行程が20分だった。ここで、秋房さんが体調不良のため離脱。比良山パーティーにさらに不安が走る。

日出ヶ岳からはトップが交代して歩行速度も落ち着いたが、開始早々の高速歩行と堂倉橋までの標高差900mの下りは身体への負担が大きく、入渓後も尾を引く人が多いようだった。

堂倉避難小屋を通過し、7:50堂倉滝吊橋に到着。轟々と音を立てているが、堂倉滝はいつもより水量は少ないらしい。滝を見ながら、ゆっくりと沢装備を付ける。曇り空だった為か、水が暗く少し濁って見えたが、堂倉滝は大きく、とてもカッコイイ形の滝だった。晴れた下で、もう一度見てみたい。

 

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▲堂倉滝吊橋から見た堂倉滝

8:00堂倉滝吊橋を出発。またしても猛スピードな歩調。すてきな堂倉滝を見て、沢に入りたい気持ちが昴まっている為だろうか?高巻きに差し掛かっても速度は衰えず、全員どんどんと進む。感服するやらしんどいやら。堂倉滝吊橋の次の橋の基部から、階段を伝ってモノレール架線場跡まで上がり、残置ロープを使ってゴボウで沢へ降りた。

 

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▲堂倉滝まきの取り付き

 

8:40堂倉沢中に到着。沢の幅いっぱいにナメ滝が広がり、奥に7mと30mの斜瀑が見える。広々として、とてもいい気持ち。先行者は泳いで7m滝を直登し、30m滝の下で遊んでいる様子だった。ちょっと悔しいが、体力を温存すべく、7m滝手前から左岸を上がり、30m滝と合わせて巻く事にする。

巻き終わって、中七つ釜。ここで急遽、岳連の湯浅理事長の沢スクールが開校される。選抜メンバーは、他会のIさん、Fさん、私。「さっさとせえ!」「あかんときはあかん!」「大丈夫やから付いてこい!!」と、かなりグイグイくる指導で、楽しい。夢中で後ろを付いて行く内に、自分が思っている以上に体が動くことが分かり、嬉しかった。湯浅理事長、ありがとうございます。その後、中七つ釜の3m(←記憶曖昧です)や斜瀑10mでは、ロープを出してもらって登ったが、ロープの出し入れが非常に早く、とても感動した。

10:00、アザミ谷出合いで鹿を見たりしながら、着々と進む。そこここに、残置ロープが点在していて、堂倉谷ルートの人気を窺い知れる気がした。小雨が降りだしたが、通り雨で済んだ。

11:00奥七つ釜到着、小休止。水量が少ない為か、噂に聞く、ナメ滝は見られなかったが、巨大なポットホールが列をなしていて、異様な景色。ポットホールは深く澄んだ緑色で、飛び込みたい気持ちになるが、我慢した。奥七ツ釜は、というよりも、堂倉谷は、巨岩・奇岩が多く、ゆっくり観察して写真でも撮りたい気持ちになったが、私の体力と時間的余裕が不足しており、大変残念であった。引き続き、湯浅スクールは開催中で、景色を楽しむいとまもなく、どんどんと進む。奥七つ釜を抜けると、あっという間に、堰堤に到着した。

11:50堰堤(遡行終了)。驚くほどに早い終了だった。堰堤の手前の左岸から林道に詰めあがり、途中、粟谷小屋を外から見学しながら帰る。延々下ってきた900mを登りかえして、15:20大台ケ原ドライブウェイ駐車場に到着。交流会の解散式は、一緒に沢を楽しんだ仲間同士ならではの和やかな雰囲気だった。

 

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▲ナメ滝

【感想】 52期 秋房伸一

夏風邪が長引いていましたが、さすがにもう大丈夫だろうと思って予定通り参加しました。迷いはありませんでした。

しかし、スタート直後の日出ヶ岳まででリタイアしました。すみません。深く息をすると咳き込むので、酸素を有効に取り込めず、クルマでいうとアクセルを踏むとノッキングを起こしてエンストしそうになる感じ。普通に過ごす分には問題なくても、荷物を背負って負荷がかかると、駄目でした。やはり健康管理は大事です。山では平地以上に自己管理が大切なことを肝に銘じました。同行の皆さんには、誠に面目無い次第ですが、またよろしくお願いします。

 

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▲斜瀑10m

 

【感想】 60期 MK

岳連主催の沢登りに初めて参加させていただきましたが、堂倉谷はアプローチと下山がカクシン?いう感じでした。

会でパーティーというより、16人全部で沢登りという感じで、主催の湯浅さんの惚れ惚れするほどの足さばきと的確な判断、滑ってバランス崩しても即座に立て直せる体幹の強さに感動しました。

最後に振り返った時の太陽にてらされた釜のブルーが名残惜しい程綺麗な沢でした。

色々心配りして頂いた高橋リーダー、ご一緒させて頂いた皆様、ありがとございました。

 

【感想】57期 TW

いつか行けたらいいなと思っていた、憧れの堂倉谷。技術も体力も足りない私が、今年遡行できたのは、ひとえに高橋リーダーが連れて行ってくださったおかげです。お天気、メンバー、全てに恵まれたからこそ、無事に日帰り遡行ができた、ラッキー山行でした。

しかし、私にとっては色々とハード過ぎたのか、他会の方に着いていくのに必死で、堂倉の景色を楽しんだり、深い釜へ飛び込んだり、という余裕が全くなく、全てが猛スピードで過ぎ去ってしまった感じでいます(もちろん、他会の方達との交流も嬉しかったし、湯浅理事長からのスパルタ教室など、有難い経験もいっぱいありましたが…)。

下山後3日経った今も筋肉痛に泣いている状況ですが、堂倉谷の素晴らしい景色をゆっくり楽しみ、巨大ポットフォールに飛び込み、沢を満喫すべく、また来年、堂倉谷に行きたいなぁと思う次第です。

高橋リーダー、ご一緒いただいた皆様、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 

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▲アザミ谷出会

 

【感想】54期 NF

数年前に一度訪れた堂倉谷。川の色や奇岩が大変美しく、とても印象に残った沢でした。

再行できる機会に恵まれ、今のわたしの体力だと不安かなと思いつつ、誘惑に勝てずに参加しました。

他会との交流会ということでどんな方がいらっしゃるのかと思っていたら、

猛者そろいで、歩いたり滝を登ったりするスピードの速いこと早いこと。

湯浅理事長に叱られながら、ついていくのがやっとと言いたいところですが、

ついていけてないレベルでした。みなさまにご迷惑かけてすみません。

しんどかったせいか、高速遡行だったせいか、水が少なかったせいか、前回行った時より、沢の美しさが少し色あせていたような…気のせいかもしれません。

それでも、最後、林道に詰めるときに上から見た釜の、なんともいえない深く透明なブルー色が忘れられません。

また力を付けて、行きたいと思います。

余裕がなさすぎて他会の人とほとんど交流できませんでしたが、それでも、遡行後はパーティに何となく連帯感が生まれた気がしました。交流会もなかなかよいものです。

髙橋リーダー、ご一緒した皆様ありがとうございました。

 

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▲奥七ツ釜の巨大ポットフォール

 

【感想】53期 高橋秀治

3年前より是非行きたいと思いながら実現できず、昨今では体力的にもテント装備を背おって遡行するには無理かと半ば諦めていたら、岳連主催でそれも堰堤までの遡行と言う企画。これなら憧れの堂倉谷遡行が出来ると理事会の席で秋房さんに声を掛け、例会として実現できました。

しかし、3時間弱と言う速さで堂倉橋までかけ下り、また3時間弱で堰堤に着き遡行終了。

これが憧れていた堂倉谷と実感するには少し時間が少なすぎました。確かにスケールの大きい谷だと実感し、またここが奥七つ釜だと確認はしましたが、そこに飛び込まず必死に着いて行くだけで精一杯の遡行でした。

そんな堂倉谷遡行でしたが、岳連の他の山岳会メンバーとの沢登り交流もでき、さらに自分の実力等も確認できた充実した時間でした。皆さんありがとうございました。

「来年は堰堤から上をやる」と湯浅岳連理事長が宣言しておられましたが、それまでに体力アップを目指します(笑)

 

No.3684 唐沢岳 B沢より唐沢岳に登る

 2017年9月8日(金)夜~10日(日)

 

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【メンバー】L A.T、辻 博史、藤井康司、T.S、増川雄太 5名

 

【記録】59期 T.S※(太字)部分は51期 A.Tが加筆

 

98日)夜 快晴

21:30 京都を出発~2:30 七倉山荘駐車場着~3:00 就寝~2:30 七倉山荘駐車場に到着した。暗いので分かりにくかったが、駐車場には空きがあった。明日に備えて仮眠をとる。寒さを警戒していたが、それほど寒くはなかった。

 

99日土) 晴のち雨

5:00 起床~6:20 七倉山荘をタクシーで出発~6:34 高瀬ダム下到着~6:50 唐沢入渓~7:30 梯子が掛かった堰堤~9:00 金時の滝~10:10 B沢~10:50 幕岩北側ルンゼ~11:50 唐沢岳山頂へ続く稜線に乗る~16:45 幕営

 

910土) 快晴

5:00 起床~6:30 出発~7:40 唐沢岳山頂~10:56 餓鬼岳山頂~11:30 餓鬼岳小屋から下山開始~15:28 白沢登山口

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【9土)】

タクシーで高瀬ダムへ向かう。乗り合わせで対応してくれていたので、待ち時間は短くて済んだ。入渓を予定していた高瀬ダム下では降車できない。ダム上まで乗車しないとけない。(ダム下の唐沢本流から入渓して山行開始。)入渓したしばらくは踏み跡があり歩きやすい。7:30 堰堤に到着した。架かっている梯子は歪んでいたが、意外にしっかりしていた。

 

 

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9:00 金時の滝に至る。右側(右岸)のルンゼを巻いた。急傾斜で、落石を起こさずに登ることができないくらいにガレている。過去に落石による負傷者を出していた。今回の山行の核心部であるとこの時までは思っていた。落石対策のため、パーティー5名は間を空けずに進むことにした。(行く手に幕岩が見えてきて、A沢と合流。A沢を過ぎてしばらく遡上したところでB沢の合流点であるワシの滝の前に到着。ワシの滝を登ってB沢に入った。2011年に苦戦したCS滝8m滝だが、前回は右岸から登ったはずだが明らかに左岸の方が登りやすい。ロープも出す必要が無いほどのものだったが念のためロープ確保。その時は自分の登攀技術が上がっていたために簡単でルートをみる目も変わったのかと思ったが、あとから2011年の写真と見比べるとB沢自体がずいぶん土砂で埋まって滝が4mほど低くなっているのがわかる。この後も顕著な滝は無く、当時と比べて面白いところは大分埋もれてしまったのだろうと思う。)我々は幕岩下(B沢を)を北上(北に遡上)して、唐沢岳ピークへ続く尾根(主稜線)を進む予定だったが、途中で発見した稜線に続くであろうルンゼ(左岸の支沢。この支沢の前にも左岸に左方ルンゼがあったが、こちらは急峻だったのでパスした。)を進んだ。ルートとしては良い選択だった(ショートカットにはなったものの落石・浮石多く危険度が高かった)。稜線に上がった。楽に歩けることを期待したが、大間違いだった。ここから幕営地までが今回の核心部であった。

急登、ヤブ漕ぎ、危険な岩場がミックスされいた。ヤブはものすごい茂り方でをしたいた。

 

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上手く枝を分けてその上に足を置かなければ、枝が絡まって足を抜くことができない。上半身も同様にしないと枝に捕まってしまう。力任せに進もうとすると、体力を無駄に消耗するだけだ。ときどき、クマのものと思われる獣道があった。歩き易く助けられた。Sクラスのヤブと急登に体力を奪われ、危険な岩場で集中力を消耗していった。疲れ果てて日没が近づいた時、ベストタイミングで稜線上の幕営適地に至った。テント設営を完了した後、雨が降り出した。慌てて、5名はテントの中に入った。「することもないので」ということで、みんなで回し飲みしたウイスキーは人生で一番うまかった。無理をして、この幕営地を過ぎて餓鬼岳小屋を目指していたら、疲労困憊しているところで雨に濡れることになったていた。

 

【10日)】

6:30行動を開始直後からヤブ漕ぎになる。ヤブの強度は昨日よりも軽い。

 

 

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7:40唐沢岳山頂に到着した。稜線に上がってからの困難なルートを克服してのピークハントだった。嬉しさが溢れる。みんなで握手をした。ここまで、来ればこの山行の成功はほぼ間違いない。ケガをしないで下山すればよい。餓鬼岳小屋で大休止した。ビールの回し飲みで祝杯を挙げ、カップヌードルの昼食を摂った。うまい!小屋にタクシーを白沢登山口への配車を頼んだ。11:30下山を開始した。ここからが意外に長かった。進んでも高度が下がらない。途中で水場があるので、小屋で水を買う必要はなかった。魚止めの滝は見事だった。15:28白沢登山口に到着した。タクシーの運転手は「大町小町」と呼びたくなるような美人だった。彼女が指南してくれた大町駅近くの「昭和軒」のソースかつ丼は美味しかった。他のお客さんが食べていたカツカレーのカツがとても分厚かった。次はカツカレーを食べる。

(翌日、主稜線をつめて午前7時40分、無事に唐沢岳の山頂に到着。餓鬼岳まで縦走し、白沢登山道から下山した。下山しようとすると餓鬼岳小屋の主人と思われる人に呼び止められ、どこから来たのか尋ねられたので答えると、主人が言うには我々のような「もの好きが年に何人かやってくるのだが今年はあんた達がはじめて」だそうである。それにしてもどうして我々が変なところから登って来たということが察知されてしまったのだろうか。)

 

【感想】59期 T.S

どんな状態になっているのか、予定通りに目的地にたどり着けるのかわからない、登山道ではないルート。道がないところに道を見出す「探検」をしたくて参加した。

高瀬ダム下から入渓してしばらくの間は明瞭な踏み跡があり、堰堤には梯子まで掛けられていた。しかし、その先はすぐに落石が起こるルンゼ、恐ろしい岩壁、前進不可能かと思われるほどの密集度のハイマツ帯があった。進むことも引き返すこともできなくなって、「ハイマツ遭難」もあると思った。歩行可能であることは約束されておらず、危険もそのままの形で存在している。これがありのままの自然の姿だと実感した。

私にとっては体力的にも技術的にも難しかった。特に、幕岩北側のルンゼを登った時、間違ったルートを修正するためのトラバースはほんとうに落ちそうで恐かった。そうやって、唐沢岳山頂に立てたことは最高に嬉しかった。

バリエーション登山は高いレベルの体力、登山技術、知力、判断力などを必要とすることを思い知らされた。

 

【感想】57期 藤井康司

当初練習会だけでもと思って参加を申し込んだ。あっさり参加を了承され、登攀技量のない自分がチームの足を引っ張ることが心配になり、遅まきながら人工壁での練習と筋トレを始めた。

出発前共同装備のテントとロープを振り分ける最初のジャンケンで一人負けし、ロープを背負うこととなり、あとあと泣かされることとなる。

前半は沢ステージ。筋トレが効いたのかウォームアップ後の足取りは軽かった。前回撤退の原因となった落石不可避の岩溝。リーダー判断により近接方式をとり、体重の軽い順に進むこととなった。チームで唯一メタボ体形の自分は最後尾に立つ。死ぬならやはり最年長の自分か、と思う。案の定、こぶし大の石が何度か落ちてきたが、かすりもしなかった。この後も1トン級の岩を抱くようにとりついた途端、崩れた。うまい具合に自分と反対側に2メートルほど落下し止まった。天は我を見捨てず。縦走路にはない初踏みの石は容易に崩れる。

要所要所でリーダーの出すお助け紐に助けられ、滝やチョークストーンを配するルンぜ帯を突破し。尾根への取りつきを開始。これまでザラザラ、ガラガラ、ゴロゴロとすれば、この後はグズグズ、ボロボロ、バシバシの世界。リーダーは熊の足跡と野生の感を頼りに巧みにルートファインディングしていく。後続は藪の急斜面を草木の根元をつかみながら這い進んでいく。ふくろはぎと胸の筋肉が悲鳴を上げる。

やっと尾根に出たと思ったら、塔状の岩稜を取り囲むように深いハイマツの藪が延々と続く。弾力のある高さ2~3メートルのハイマツ帯を空中遊泳さながら押分け、踏みつけ、漕いでゆく。ザックとはみ出たロープが引っ掛かる。この夏5~6時間藪漕ぎした涸沢岳西尾根をA級とするなら、ここはS級だ。

餓鬼岳小屋のビールと平な寝どころを目指していたが、夕暮れ近くなり唐沢岳手前1時間のところに奇跡的にキャンプ適地を見つける。テントを張った途端夕立ちが始まる。2500メートルの稜線行動中、雨に濡れたらと思うとゾッとする。その夜は熊しか来ないような場所で満点の星空が広がる中深い眠りについた。

翌朝唐沢岳にたどり着いた時には感動した。思わず涙が出そうになった。快晴の中、槍や裏銀座の稜線が広がる。他の登山客からどこから来たんですかと聞かれ、誇らしげに「いやあのダムから」と道なき山を指さす自分がいる。

そこから餓鬼岳までは登山道だがちょっとした登りで息が上がり、亀の歩みとなる。チャカ類とロープの重さに辟易し、水の携行をセーブしたため、脱水気味だったようだ。小屋で回し飲みしたビールがうまかった。4時間かけて鎖と梯子が連続する登山道を下山する。50メートルはあろうか、魚止めの滝が見事だった。

立ち寄った温泉で湯上りに体重計に乗ったら先週71キロあった体重が今世紀最軽量の66キロになっていた。帰京し一夜あけたら4キロ戻っていた。今までで一番キツイ山行だった。無事に戻ってこれたことを、リーダー、同行者に感謝したい。行動中は二度とこんな山は御免だと思っていたが、しばらくしたらまた、行きたくなるんだろうな。

 

【感想】54期 辻博史

今回の山行はただのバリエーションルートでは無く、本当に人が入っていないバリエーションルート。

山頂まで行けるかどうかもはっきりわからない開拓要素を含んだ物でした。

地形図では谷筋から尾根に乗越せれば山頂までいけそうだが…

過去の敗退記録を読んで悪いことは分かっていたが、谷筋はザレて足場も手掛かりも怪しく、気を抜くと崩壊・崩落する岩ばかり。

緊張しつつ谷筋を這い上がり、尾根筋への取付きがうまくいったので、やれやれと思いましたが、ここからが本当の苦難の始まりでした。

木登りと藪漕ぎの連続で一歩一歩の歩みが非常に遅く、木々にはじかれながらの前進でした。

行く前から想像がついていましたが、想像以上の藪漕ぎでへとへとになりました。

思わずトラバースして藪の薄いところに逃げたくなるところを、A.Tリーダーは着実に尾根筋をたどられ、そのメンタルに改めて感服しながら付いて行きました。

こうゆう状況ではたいてい惨めなビバークになるのではと思っていたのが、非常に快適な幕営地が見つかり、まったりと疲れをいやすことができました。

よく休息をとれたこともあり、翌日は1時間ほどで唐沢岳山頂に到着。

下山は登山道のありがたみを噛みしめながら快調に降りましたが、下山道は登山道でありながらはしごや人口の足場、崖など危険個所があり、これなら登りのルートを整備して登山道にした方がよいのでは?と思いながらの下山でした。

ご同行いただいた皆様、ありがとうございました。また、過去何度かこのルートに挑戦されたA.Tリーダーのおかげで安心して歩けました。

なによりもみんな大きなけががなく(おそらく擦り傷、切り傷、軽い打撲はあったと思いますので)下山できたことが良かったです。

今回のようなルートは山岳会に入っているから行けたルートで、改めて皆さんのご協力・ご同行に感謝します。

 

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【感想】59期 増川 雄太

青空と白い雲、気温も高すぎず、湿度もちょうど良く、まさに登山日和と言える気候の中、山に足を踏み入れます。

沢筋を歩いて行くと、サイズ表に -KON- と書いてある、泥だらけのNorth Faceの帽子があり、私はそれを拾いました。ヘルメットの上からでも被りやすく設計された帽子です。

小1時間程度で森林帯を抜け、岩場に出ます。ほとんど人が踏み入れない場所のため道は固まっておらず、高い確率で浮き石に乗ります。

岩場を出てすぐ、我ら比良山岳の親方が負傷した悪名高き、急勾配の泥・岩の道に取り付きます。

腐りかけのロープを時折掴みながら、滑る足元の覚束ない泥道を、散弾のように降る小さな落石、一発で人を仕留められるような落石を躱しながら、なんとか全員無事に登りきりました。

しばらくすると、10~20mそこそこありそうな滝に出ます。リーダーが滝の左を巻きながら進みます。沢の経験がない私は、「ホールドが全て滑る」岩登りの緊張感をはじめて味わいました。ホールドの掛かり具合を丹念に検証し、なんとか登りきりました。

その後、前回の涸沢岳西尾根を超える、終わりなき藪と戦います。生命力が尋常ではない植物、その群勢に常に行くてを阻まれます。

足下はハイマツ、頭上に枝あり、足を取られると、上ではザックが引っかかる場面が何度もありました。これはフラストレーションが溜まります。

一本一本のハイマツの生命力が強く、帯重なる枝の上にに乗ると、トランポリンのように跳ねつつ、空中歩行ができました。

逆に、岩場に生息しているハイマツはもろく。岩登りの際にホールド代わりに掴み、体重をかけると折れ、冷や汗を何度かかきました。

こんな道を、たまに小熊と思しき踏み跡に助けられつつ、6時間以上歩くと、唐沢岳が見えてきました。

山頂まで少しということで、リーダーがテン泊に適当な場所を見つけました。整地をすませ、テントを張ると、ちょうど雨が降ってきました。

テントに入り込み、全員で回し飲みした、ポケットボトルのJIM BEAMは、最高級のお酒でした。疲れ切った気持ちと身体に、ようやく居場所を得た安心感が、お酒の味わいを深くしました。

あくる日、朝イチの藪漕ぎをすませると、唐沢岳の山頂に取り付き、はじめてのバリュエーションを終えました。

その後、リーダーがドローンを飛ばしましたが、通信不良でうまく映像が撮れず断念。餓鬼小屋は、ものしずかな佇まいが良かったです。あとは、たまに雄大な滝を眺めながら、無事に怪我なく下山しました。

先行く道がわからず、景色も特別いいわけでもない。ただ、自分自身や目の前の自然に向かい合えた、今後の糧に、記憶に残る登山だったと思います。

最後に、-KON- のご加護に感謝いたします。

 

【感想】51期 A.T

どうしてこんな一風変わった山行を行うことになってしまったかということについて説明しておかなければいけない。

そもそも唐沢岳に登ろうということになったきっかけは随分前の話になり、2009年の9月のことになる。

当時山岳会に入ってまだ数年という時だったと思うが、豊田さんに例会を組んでいただき、シルバーウイークを利用して北アルプス表銀座へ連れて行っていただいた。

そのとき常念岳からスタートして餓鬼岳まで縦走したのだったが、最後のピークであった餓鬼岳から見えた唐沢岳の姿がとても美しく神々しく感じ、ぜひ登りたいと思ったのが初めて唐沢岳を見たときであった。

しかし唐沢岳は縦走して抜ける登山道が無く、餓鬼岳から半日かけて往復しないと登れない山。その時は日程の関係で登る機会を得られず、下山せざるを得なかったのであった。

その後、上坂師匠に色々な事を教わり、山へ連れて行っていただくようになって、上坂さんより「行ってみたい山はあるか?」と尋ねられた。

そこでパッと頭に浮かんだのが唐沢岳である。

唐沢岳に登りたいということを上坂さんに伝えると、当時は自分も上坂さんにかわいがっていただいていたもので、2010年の秋に上坂リーダーに例会を組んでいただけることになった。

そしてここから話がややこしくなるわけだが、上坂さんのことだからただ登山道から登って帰ってこよう、ということにはならない。

そして唐沢岳といえば西壁に有名な幕岩という大岩壁が聳えている。

この幕岩にある大凹角という有名な登攀ルートがあるのだが、ここから山頂に登って、今度は沢筋を下降しながら高瀬ダムの方へ下山するという計画になったのである。

言われるままについて行ったものの、今思えばこの計画はかなり無謀で、当時は沢登りを多少やった程度で、登攀やロープワークも覚束ない様な技術しかなかった。

幸いにも?山行当日は天候が優れず、ガスで何も見えなかったので大凹角の取付きがわからずさまよった挙句、計画は失敗。

結局壁の南側の弱点部分から立木を伝って取付き、壁の途中で危険になってきたため撤退。

懸垂下降を5、6回繰り返し、闇の中をヘッドランプでD沢を下降。途中でビバークして高瀬ダムまで戻ってくる羽目になった。

その翌年の2011年9月、上坂リーダーの例会で再びリベンジと称し唐沢岳へ。

前回の反省点?を踏まえて今度は取付きやすそうなB沢を辿って山頂へ行こうという一風変わった計画となる。

天気もよく、今度こそ山頂へ立てそうだと思ったが、金時の滝の巻きの急斜面での落石が上坂さんの脛に刺さって出血が止まらず、途中で山行は中止。

救急で大町の病院で診察してもらう騒ぎになってしまった。(幸い大きな怪我ではなかった。)

その後、上坂さんから「どうや?来年リベンジするか?」と聞かれ、「いや、もう良いでしょう」と返答したためこの計画は休眠することとなったのである。

他にも美しい山、登りたい山はたくさんあるのに、あの地味な山の地味なルートにそこまで情熱を傾ける必要はない、と当時は思ったのである。

しかしそれから数年が経ち、自分も山行を重ねるうち少ないながらも経験を積んで、記録の無い沢や尾根を辿る、この冒険心に満ちた計画がいかに興味深いものであるか、ということがようやく自分にも解ってきたのであった。

また義務感の様なものもあり、日に日に「いつかあの時の山を登りたい」という思いが強まっていった。

そこで、ここ数年で勢いのある新しい会員の方々が入って来られ、良いメンバーが揃い今回の機会を得た次第である。

じっさいに登ってみて、「落石と藪の殿堂」と言うべき非道い山行内容だったのにも関わらず、心からワクワクし、ほんとうに楽しい山登りだった。

ただ、反省点もあり、B沢を最後まで詰めずに支沢へショートカットしたが、この支沢が落石も多く、パーティーを危険にさらす結果になってしまった(特に藤井さん)ことについては反省し、次回の教訓にしたい。

帰りは餓鬼岳から下山する白沢登山道を、豊田さん達と一緒に下山したことを非常に懐かしく思いながら、山登りって良いものだな、と思いながら下った。

上坂さんの計画が無ければ、こんな登山的登攀的に価値の無いところにここまで血道をあげて登ろうということは無かっただろう。

ご一緒いただいた皆さまをはじめ、上坂さんや自分にご指導いただいた会の方々に心から感謝したい。

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No.3683 赤坂山大谷山(高島トレイル)  ハイキング

2017年9月2日(土)

【メンバー】小西幸一郎CL(車)、鹿嶽眞里子、横川陽子、TW、梅村重和(車)、N.E(体験)

会員5名、非会員1名 計6名

 

【行程】57期 TW

9月2日天候(快晴)

6:30ロッジ前集合=8:25マキノ高原駐車場~9:10石庭登山口~(9:20猿集団に遭遇)(10:00 NEさんより梨差し入れ)~10:50山頂と展望ルート分岐(山頂へ)~11:20大谷山山頂〜11:50寒風・昼食/12:40寒風発~13:10粟柄越~13:20赤坂山~13:45鉄塔下・全員で大の字に寝転ぶ~15:00マキノ高原駐車場=さらさの湯で入浴し帰京

 

【記録】56期 小西幸一郎

 ここ数日で朝晩がめっきり涼しくなったこともあり、車での移動中も清々しい山行を予感させたが、その通りとなった。石庭登山口までしばらく舗装道が続くが、真っすぐ規則正しく続くメタセコイア並木道の壮大さに圧倒されながら先に進むとあっという間に石庭の集落までたどり着いた。集落とその周辺を取り囲むように張り巡らされている大変立派な鳥獣対策のフェンスを開扉し、ようやく登山道へ。ここからは梅村さんを先頭に進む。しばらくすると猿の集団に遭遇したが、かなりの群れ数であり、この辺りは彼らには理想的な生息環境なのだろうなと推察する。しかし、先ほどのフェンスは猿たちが田畑を荒らすのを防ぐために設置されたものである。農家の人たちの苦悩も知っているだけに、複雑な気持ちで猿たちを見送った。

大谷山南西稜までの登りは、梅村さんにペースコントロールいただきながら、順調に到着。

 この辺りの稜線歩きは、本当に気持ちが良い。右には常に琵琶湖が、左に日本海が垣間見える。大谷山山頂で昼食と思ったが、台風の影響か風が強く、鹿嶽さんの提案で寒風なら樹木が風を防いでくれるとのことで、場所を変更することとした。登山道を覆い隠す時には背丈ぐらいのススキをかき分けながら寒風へ到着し、各自昼食をとった。

 その後、真っすぐに延びるメタセコイア並木道を確認しながら赤坂山までの稜線歩きを楽しみ、赤坂山山頂へ到着。高圧線鉄塔が錯覚で動く様が見れたり、みんなで芝の上寝っ転がったりで、下山時も和気あいあいでマキノ高原へと下山した。下山後は、マキノ高原温泉さらさで入浴し帰京。

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【感想】57期 TW

 大谷山から赤坂山の稜線歩きを楽しみにしていたところ、終日とてもきれいな青空。大谷山付近では、左右に琵琶湖と若狭湾がはっきりと見え、中央分水嶺の上に立っているのだなぁと、感慨ひとしおでした。大谷山からの行程はススキが大量に茂っており、歩きにくさを感じましたが、風が吹くと一面、ススキの葉がさざ波のようにうねって見えて、これもまた素晴らしかったです。季節を変えて、また行きたいと思いました。

小西リーダー、みなさま、楽しい山行をどうもありがとうございました。中村さん、美味しい梨をごちそうさまでした。

 

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5【感想】59期 梅村重和

 

 今週に入り空気はぐっと秋めいてきた。今日は絶好のハイキング日和。比良は何度も行っているが、赤坂山のエリアは初めてのところ。知らないエリアに行くときのワクワク感っていいな。マキノ高原の駐車場にクルマを置いて登山口までメタセコイヤの道を行く。シーズン前の朝ということなのか、人もクルマも少なくってなかなかいい。イノシシ&鹿の防護柵を抜け山道に入る。比良とは、また違った雰囲気である。小一時間ばかり行ったところで猿の群れと遭遇。子猿も含めてざっと15頭ばかりの群れ。野生動物を育む豊かな森であることを実感する。稜線に出れば大谷山から赤坂山へは右に琵琶湖、左は山並みの向こうに日本海(ちと、靄っていてよく解らなかったが)を望むことが出来る。稜線は快適なハイキングが楽しめるススキ野原である。ススキがサワサワと風になびく。標高は1000mにも満たないが、ススキ野原を渡る乾いた風が、心地よさを通り越して寒いくらいだ。綺麗なブナの森を抜け送電線の鉄塔の下の芝生でみんなして寝っ転がる。鉄塔の上空を強い西風にあおられた雲が流れ、何とも爽快な気分!今回も充実した山行だった。

 

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No.3681  日帰りハイキング 能勢妙見山

2017年8月26日(土)

 【メンバー】
小泉賀奈子(CL)、四方宗和、中尾 諭、四方真知子、辻 春見、船木佐織、田中靖之、山形眞知子              計8名
【行 程】
8
26日(土) 晴れ
9:00
能勢電鉄 妙見口駅~(初谷渓谷コース)~9: 17 奥橋~1054初谷出合い~1108鳥居~1111能勢妙見山 本殿,散策~1154 昼食~1300~(天台山コース)~1343光明山639 13511422 天台山 640 14381545 車道に出る~1605能勢電鉄 妙見口駅

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能勢妙見山 本殿前にて

 

【記録】     52期 小泉賀奈子
天気予報では、明け方に天気が崩れると

言っており、実際に十三駅あたりでは小雨

が降っていたので、雨の山行になるかと心

配した。しかし、能勢電に乗る頃には晴天

が現れ、天気が回復したので、気持ちよく

歩くことができた。

 妙見山には5つのハイキングコースがある。行きは少しでも涼しく登れるように、川沿いを歩く初谷渓谷コースを。帰りは隣の里山2座を巡る天台山コースを通ることにした。初谷渓谷は「大阪みどりの百選」指定の美しい渓谷コース。きれいな渓谷を横目に、気持ちよく歩くことができた。中腹からは徒渉が10か所ほどあり、石伝いに進んでいく。

 

 

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初谷渓谷 大阪みどりの百選の碑

 

車道に出たら本殿までもう少し。再び山道を歩き、大きな鳥居に出迎えられ、到着。山頂では日蓮宗霊場能勢妙見堂にお参り。たくさんの神馬が奉納されていた。ガラス張りの信徒会館では、何かイベントがあるらしく、人が集まっていた。

少し散策して、広場で昼食。四方さんが、家でとれた葡萄を分けてくださった。少し酸っぱかったが、おいしい葡萄だった。

帰りの天台山コースは、下るだけのコースだと思っていたが、甘かった。光明山と天台山を登り下りするアップダウンがあり、なかなか歩きごたえがあった。途中、二手に分かれる道があり、迷ったが、最終は一本道に集約されていた。天台山の三角点をすっと見付けた四方さん。最近買い換えられたスマホのアプリのおかげで迷わず辿り着けた。田中さんが、テルモスにアイスの実を入れてこられ、皆に配ってくださった。山形さんからは、よく冷えたグレープフルーツを。気遣いがとても嬉しかった。

 たくさんのきのこを見付け、食べられる、食べられないと言いながら下る。やっとの思いで車道に出た。田んぼを守る不思議な案山子を見ながら妙見口駅へ。ビールで乾杯。またまた能勢電に乗って帰京した。

 

【感想】       6期 四方宗和

 日蓮宗霊場としてよく耳にする「能勢の妙見さん」ですが大阪に在住しながら足を向けたことがなく、山の上なのか平地なのか?寺はあるのかその大きさは?年寄りが行くようなところかハイキングを楽しめるような場所なのか?まったくの白紙状態で参加しました。

 登山口から往復16㎞(実動5時間)のコースはハイキイングとして十分楽しめました。山頂の本龍寺を中心に旅館跡、門前町様の茶店など昔賑わいを感じながらの昼食でした。

私は4月にスマホを変え「ジオグラフィカ(国土地理院地図)」を取り込めるようにし大江山などでテストをしていましたが以前より自分の歩いた山の軌跡を取り込むために相談に乗ってもらっていた辻君が参加していたので、これ幸いにいろいろご教授を頂きまた一歩前へ進むことができました。

いよいよPCに送り地図上に軌跡を入れることができるでしょう。能勢の妙見さんを知ったことスマホのステップアップ、実りの多い例会でした。

 

 

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    天台山の三角点

 

【感想】      26期 中尾

妙見山は、子どもがまだ小さいころ、妙

見山の近くにある大阪府民牧場(今は閉鎖)によく連れていったついでに、何度か車で立ち寄っていた山(寺)で、一度は歩いて登ろうかな、と思ってたところ、今回、例会になっていたので、参加することとしました。標高が600m程度の低山ではありますが、登りの沢沿いのルートは、川のせせらぎを聞きながら、渡渉を繰り返しての道で、適度な変化があり、楽しく、涼しく登ることができました。また、お寺にお参りした後の下山の尾根筋のルートは、数箇所アップダウンがあり、山頂で視界が利かないのは残念でしたが、思ったより歩き応えがありました。

右肩腱ばん断裂のリハビリ中で、ちょうどいい、楽しいリハビリ山行になりました。

 

【感想】      53期 辻 春見
夜中の台風のような大荒れの天気が嘘の

ように晴れ、また強風が暑さを払ってくれ

たのか、ここ数日の暑さに比べたら比較、

涼しい山行となりました。

今回はハイキングとはいえ、渡渉が13

回ほどあるとかで、雨で増水していたら
と思い、替えのソックスも持って行きました。しかし、全く爽やかな沢沿いの道で大変涼しく、又傾斜も緩やかで、気が付けば山頂に到着していました。
 山頂はややアミューズメント化された感は否めませんか、遊びに行くなら一日つぶせそうな施設でした。
 帰りは、最終に急坂の下りがある程度と思っていましたが、二つのピークを超えるため、結構な登り返しがあり、また眺望も望めず、結構歩きごたえのある帰路となりました。
 しばらく歩いていなかったので、リフレッシュできた有意義な一日となりました。
リーダー、皆様、大変お世話になり、ありがとうございました。

 

【感想】      55期 船木佐織
関西にパラダイスのような山があったの

に知らずに損をしていた!というほど楽し

い山でした。パラダイスというのは、山頂

が観光施設のようだったり、思いの外人が

少なかったこと、川沿いに渡渉を繰り返し

ながら登るコースも変化があって楽しかっ

たからでしょうか。ちなみに、妙見山の境

内には馬の像があちこちにいます。お願い

をすると運気が上がるそうです。ここぞと

いう時にお願いしに行くのも良さそうで、

また行きたくなる山でした。例会を企画し

ていただいた小泉さん、ご一緒させていた

だいた皆様、楽しい一日をありがとうござ

いました。

 

【感想】      55期 田中靖之
今回妙見山は、初めて登りました。登り

は沢沿いのコースで涼しく、下山路は距離

もほどよくあり、変化に富んだコースでし

た。
最近は一人で近郊の山を登ることが多か

ったので、皆さんとおしゃべりしながら山

行ができ、とても良い気分転換になり、楽

しい1日でした。またよろしくお願いいた

します。

 

【感想】     59期 山形真知子

もう少し涼しくなるまで、山はお休みにしようと思っていたのですが、北摂の山は、思いの外涼しく静かな山でした。

妙見口駅よりの歩き始めは、夏の名残のユリの花が迎えてくれました。少し行くと、色付き始めた田畑には案山子が有り、のどかな田園風景を楽しませていただきました。

途中、センニンソウ、ツルリンドウ、ハギ、ススキ、クズの花などが少し咲いて居り、小さなアケビやたわわなエゴノキの実などが、秋の訪れを告げて居りました。

それにしても、四方相談役のスマホでGPSを見る眼差しは、少年の様で感動致し

ました。(何時までも、夢は追いかけたいですね)ホッコリとした、楽しい山行でした。リーダー、皆様、有難うございました。