京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3780 大黒山スノーハイク例会

2019年1月27日(日)

【メンバー】

ⅭL高橋秀治、SⅬ土井司、秋房伸一、辻春見、鹿嶽眞理子、TW、近本かずみ 会員7名

【行程】

27日 ロッジ前7時00分集合→三条山科FM集合→10時00デポ地出発~12時00分椿坂峠~14時00分大黒山~15時00分椿坂峠~16時00分デポ地→入浴→京都 

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【感想】57期 TW

今年初のスノーシュー山行と聞き、すぐさ参加をお願いしました。ラッセルできるね、もふもふの初雪が踏めるね♪と、行き道の車内から盛り上がりました。

事前に聞いた行程から気楽な山行になるのかな?とのんびり考えていましたが、予想とは違う山行になりました。大黒山は行程も短くスノーシューの練習に良い山でしたが、その登山口までの行程にかなり手ごたえがあり、椿坂峠登山口に着いた時点で正午になっていたのには驚きました。ショートカットをする形で一般道から沢筋に沿って林道を歩くコースを進んだのですが、真っ白な雪と倒木で、行先が分かるような分からないような。雪の山道は自分の気持ち次第でどの方向にでも行けちゃう事、そのぶん冷静に地図読みしないといけない事、ラッセルはやっぱりキツイ事、でも雪にまみれて歩くのはワクワクする事、いろいろと思い出すことが多く大変だけれど、やっぱりスノーシュー山行は楽しいなぁと感じながら歩きました。

新雪ラッセルし、ラッセルしてもらい、ご一緒させていただいたメンバー全員の共同作業で道を作っていくのも雪山ならではの一体感が感じられて、なんだか嬉しい気持ちになった山行でした。高橋リーダー、ご一緒させていただいた皆様、どうもありがとうございました。

 

【感想】61期 近本かずみ

今回、私は初めての雪山となる大黒山スノーハイク例会へ参加しました。

スノーシューやストック、スパッツなどの雪山必需品はお借りして望むこととなり不安もありましたが、現地へ到着すると前日の降雪によって一面が銀世界であり、わくわくや楽しみの方がより強く感じていました。皆さんに教えていただきながら準備を行い、いざ出発!ところが少し歩いただけで息が上がり、景色を楽しむ余裕もありませんでした。途中、初めてのラッセルを行い、ふかふかの雪に悪戦苦闘。最後尾になったときの歩きやすさに、人数分の愛情を感じ有難く思いました。ラッセルを行った距離はあまりありませんでしたが、少しでも皆さんの役に立てたと実感しています。

頂上での記念撮影と、魚拓ならぬ人拓を取って撮影し満足の山行となりました。参加された皆さんにはたくさんの事を教えていただき、またいろいろグッズを貸していただき本当にありがとうございました。

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【感想】56期 土井司

今シーズン初のスノーシュー山行であり、前シーズン終了後に新スノーシューを購入し、それのこけら落としでもあった。

天気は雪の予報から曇りに変化。今雪山山行は全ていおいて天候に恵まれている。実は体調はあまり冴えなかったのだが、皆さんとお話しながら道なき道を進むと不思議なことに次第に復調してきた。やはりスノーシューは決まった道を進むのではないのが楽しい。今回、当初の取り付き口までが核心部となったが、それはそれで面白かった。道なき道を進むのがスノーシューの醍醐味なのだから。予定とは随分ずれた山行となったが、それはそれとして楽しい例会になった。

高橋リーダー 次の企画お願いします。ご一緒くださいました皆さん、次回も宜しくお願いします。ありがとうございました。

PS:今回いつもと違う豆大福を持っていったのだが、不味くはないのだが今までの豆大福の方が数段美味しく一般的にもレベルが高いのだと思った。次回では同行いただいた皆さんにも豆大福を食していただき、私の味覚がずれていないか確認しようと思う。

 

【感想】53期 辻 春見 

今季初めてのスノーハイク。

前日に雪が降り、期待通りの雪量でした。旧道に入れなかったので、しばらくの間国道を歩き、そこからは谷伝いに登山口へ。

ネットでのGPSの軌跡は持っていましたが、とても一人ではたどり着けないスタート地点だったと思います。閉鎖されていた自動車道を歩けば、難なく到着したでしょうが、面白くない道が小一時間も続くので、地図読みが難しいけれども、楽しいアプローチでした。(先頭が大変!)椿坂峠からは急登だと聞いていたのですが、積雪のため、のぼりはそれほどストレスなく登れたと思います。帰りに下る際に、急坂だったんだ。と気づいた次第です。サングラスのいる晴天には恵まれませんでしたが、参加者皆さんが、思い思いに楽しんでおられて、大変心地よい山行を共有できました。リーダーはじめ、皆様にはお世話になりました。ありがとうございました。

 

【感想】52期 秋房伸一

 スノーシューは楽しいです。無雪期には目立たない山も、雪が付くと、断然魅力的になり、ルートのバリエーションも増えます。登りはトレインを組んで皆で進み、下りはホイホイと割と自由に降りられます。

 同行の皆さん、ありがとうございました。

また、雪山へ行きましょう!

 

【感想】54期 鹿嶽眞理子

今期初めてのスノーシューで、ワクワクとして出かけました。事前の地図確認で、結構距離短そうと思っていました。ところが、車を登山口まで入れることができず、なんと駐車と登山口までの道がこの日の核心部となりました。林道歩きでぐるっと回るより旧道でショートカットをしようと入った道が雪でわかりにくく、みんなであっちだこっちだとルートファインディングしながらでなかなか楽しかったです。やっと登山口に着いたときはなんとお昼時で、軽く食べてから登山開始。残念ながら目的地までは行けませんでしたが、これはこれで楽しい1日でした。

 

【感想】53期 高橋秀治

 大黒山は、余呉川と高時川の支流の源流の山です。雪が付いた斜面を直登したく、土井SⅬと相談してスノーハイク例会として企画致しました。

 昨年の綿向山例会で嫌な思いをしたため、駐車スペースを探し、地元の方に確認して駐車しようとするも、「ここに止めるな」と言われ、さらにさまよい、ようやくここなら大丈夫だろうと、再度地元の方に確認して車をデポしてのスタートとなりました。

 前日より雪が降り、ふかふかの新雪を踏んでの例会になりました。

雪が付くと登山道はわからず、登れそうなルートを見つけて進むというお決まり。

ラッセルしながら先頭が疲れると交代し、ピークを目指します。交代の時は、先頭を行ってくれた事に感謝の言葉を交わし、次の控え選手が進む。

その結果、汗をかく事無く、何とかピークを踏む事が出来ました。

参加者全員で力を合わせ、目的地を目指す喜びを皆で感じる事が出来た例会でした。皆様ありがとうございました。

 

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〈個人山行〉京都百名山シリーズNo.60~62 地蔵山・竜ヶ岳・愛宕山

平成31年1月19日(土)

 毎年恒例の正月愛宕山行を今年は京都百名山シリーズの正規開催として実施した。一昨年大雪で樒ヶ原までバスが走らず断念した地蔵山西尾根を登り京都百名山の地蔵山、竜ヶ岳、愛宕山の3座を縦走し、黒門西尾根を下り水尾に達した。

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【メンバー】 山本浩史L、小泉賀奈子、土井司、TW、小前竜吾

【山  域】 京都市右京区

【行  程】 京都6:37-7:12八木7:20=(タクシー)=7:40宕陰出張所前7:44~9:10地蔵山9:19~9:49滝谷~10:25竜ヶ岳10:37~11:10愛宕三角点11:19~11:38愛宕山11:51~12:00社務所前12:18~(黒門南西尾根)~13:26水尾辻の家16:55=(送迎バス)=17:03保津峡17:07-17:27京都

【登山データ】 晴れ一時曇り 歩行8.3㎞ 5時間42分 延登高876m 延下降1,057m 3座登頂

 

濃い霧の立ち込める八木駅に到着すると時間短縮のためタクシーに乗った。6人乗りの車があり1人あたり700円と経済的だった。嵯峨樒原右京区宕陰出張所前で下車し、出張所北側の道から登山道に入った。鹿除けネットの扉を開け山道に入ると倒木や斜面崩壊で荒れていた。谷を渡り地蔵山西尾根に取付くと道は不明瞭で鹿ネットを回り込んで取付いた。道と思しきところは急で大変そうなので迂回しながらジグザグに急斜面を登って行った。

標高が600mを越えると雪が現れ徐々に深くなりだした。道形は殆ど無く倒木を迂回しながら這い上って行った。標高740mで送電鉄塔に達し展望が開け美しい霧氷が見られた。八木の平野部には雲海が広がり、三郎ヶ岳(616m)の姿も確認できた。再び急登斜面を這い上り地蔵山(948m)山頂に到った。山頂では展望は得られないが素晴らしい霧氷が見られた。積雪は10㎝程あり、ケルンも雪を纏っていた。その足元には18㎝角の1等三角点「地蔵山」があり存在感を示していた。

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写真1: 地蔵山山頂にて

 

暫し休憩して芦見峠からの明瞭な縦走路を南へと進むと霧氷の花咲く道で格段に歩き易くなった。300m程進むと電波反射板に到った。此処でも木々に霧氷が付き素晴らしい。反射板から縦走路を離れ東へとすすみ滝谷へと下って行った。所々固定ロープがあるが薄い踏み跡は不明瞭で急斜面を慎重に下った。滝谷の二俣に下り、渡渉して反対側斜面に取付いた。此方側は殆ど踏み跡がなく、雪の着いた木を潜りながら這い登り、稜線に達した。但しこの稜線は竜ヶ岳に続く稜線ではなくなだらかな谷を越えて竜ヶ岳南尾根に乗った。トレースはなく此処も処女雪を踏んで山頂に到った。

竜ヶ岳(921m)山頂からは地蔵山、愛宕山の展望が利き、京都市街の桂川が蛇行する様子も見られた。大きな看板の文字は「岳」しか読み取れなくなっているが木の高い処に付けられた小さなプレートは綺麗で3つ掲げられていた。

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写真2: 愛宕山(924m) 竜ヶ岳より

 

竜ヶ岳南稜線を南下し愛宕ジープ道に達する手前で振り返ると地蔵山と竜ヶ岳が見通せる処があった。ジープ道は雪が踏み固められており足元に注意が必要、時間に余裕があるので三角点に寄ることにした。三角点への道はアイスバーンになっておりアイゼンなしでは危険だった。愛宕山は山頂に神社が鎮座しているので三角点が打てずこの地に3等三角点「愛宕山」が置かれのだろう。展望が良く登山者の休憩場所としてよく利用され、この日も2組が昼食中だった。

三角点からは来た道を戻らず短絡道を南下し首無地蔵への道からジープ道に戻った。愛宕山東面のジープ道は展望が素晴らしく比叡山から比良山系京都北山が一望できるが今日は霞が掛かりはっきりしない眺めだった。白髭神社から短絡して山頂を目指し石段途中の門に出た。雪が多いと一番危険になる石段も今日は大した積雪はなく、愛宕山(924m)山頂の愛宕神社に到った。本殿では団体さんがお祓いを受けている処で賑わっていた。若宮、奥宮にも参拝し神社を後にして社務所前の休憩舎で一息入れた。昼時だが水尾での鶏鍋を期待し行動食だけに留めた。

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 写真3: 地蔵山(948m) 愛宕ジープ道分岐付近より

 

下山は、道は無いが黒門西尾根を歩く。黒門を越えると右手の斜面に大規模な倒木群があり、参道は処理されているが斜面はそのままなので目論んでいた箇所より早めに登山道を離れた。修正の為少し下って南にトラバースした。手入れされた杉の植林帯で枝打ちされた小枝が散乱する状況で、道は無いが歩行に支障はない。地形図では明瞭な尾根ではなくコンパスを合せて下っていたが北にずれてきたようで方向を修正しようとしたが雑木林となり南に振り難く突然現れた作業道が比較的明瞭だったので恐らく社務所裏道に続いているものと確信し進んで行った。

思った通り標高520m辺りで社務所裏道に合流し、600m程進むと正規の登山道、水尾参道に合流した。水尾参道登山口で谷を渡り車道を少し下ると今日の最終目的地“つじの家”に到着、柚子風呂と鶏の水炊きを賞味し至福のひと時を過ごした。

No.3779 荒島岳雪上訓練

2019年1月12日(土)〜13日(日)

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【メンバー】

CL江村一範、平川暁朗、小前竜吾

 【行程】

12日

07:15 旧勝原スキー場駐車場

08:50 トトロの木

09:30 深谷の頭

10:30 シャクナゲ平 幕営

 

13日

06:40 シャクナゲ平出発

07:15 西荒島岳

07:35 荒島岳1523mピークハント

08:22 シャクナゲ平 テント撤収

09:25 シャクナゲ平出発

09:55 深谷の頭

10:24 トトロの木

11:09 旧勝原スキー場駐車場

 

[記録]59期 江村一範

山岳会では、厳冬期の山に挑む前に雪上訓練というトレーニングを行う。 実施するのは難易度の低い雪山で、訓練の内容はビーコンの使い方や雪崩の捜索、ビバーク訓練、ピッケルや雪上での生活技術などの全般だ。ここ数年の比良山岳会では、厳冬期の高所登山に行く人が少なくなり、雪上訓練も開催されなくなっていた。

そんな中、私は2月に比良山全山縦走を企画した。私も含めて参加メンバーの雪山経験が少ないので、比良全縦に向けて雪訓をやろうと声をかけ今回の企画につながった。

本来は昨年11月の立山で関西岩峰会と合同で雪訓を行う予定にしていたのだが、雪不足で流れてしまった。急遽1月の連休に代替で荒島岳で雪訓を行うことになった。

 

1月12日

直前になってメンバーのYKさんが風邪で不参加となり、メンバーは平川さん・小前さん私の3人となった。前日の山科に集合し1台の車に乗り合わせ、福井県大野市の道の駅で車中泊をした。

6時に道の駅を出発し、20分ほどで旧勝原スキー場の駐車場へ到着。駐車場には既に10台以上車が停まっていた。雪山装備に着替えて共同装備などを3人で振り分ける。

久々の雪山装備は恐ろしく重い。7時15分に駐車場を出発。

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(写真1 旧スキー場の最初の登り)

 

既に結構な先行者が居ており、トレースは踏み固められていたのでつぼ足で歩けた。だが私のザックが重すぎて息が上がってきた。おまけに私は年末に腸脛靭帯炎(※膝近くの靭帯の痛み)を患っていたので、それがまた発症するかわからないので戦々恐々とゆっくり登らせてもらった。9時前に倒木したトトロの木を通過。私以外の二人はとても順調だった。深谷の頭を過ぎたあたりで、私の膝がピキーンと痛くなる瞬間が出てきた。やはり腸脛靭帯炎は完治していなかったのだ。まだ歩けるくらいの痛みで納まっていたので、私のザックを平川さんに変わってもらい、膝に負担をかけないようにゆっくりと歩いていく。10時半シャクナゲ平になんとか到着。今日は、ここで幕営荒島岳へは明日朝アタックすることにしていた。

昼ごはんを食べて、早速テント設営から雪訓のスタート。幕営地を足で踏み固めてテントが沈み込まないようにする。この踏み固める際にやっとスノーシューを使う。風向きに気をつけてテントを張った後は、風よけ用にスノーブロックを切り出し風上に向けて積上げた。テント設営が完了し、ガスストーブで湯をわかし、コーヒーを飲んで一息をついて、昼から雪訓を行った。

今回の雪訓のメニューは以下のとおりである。

・滑落停止訓練

・ビーコンを使った捜索

・ツェルトと半雪洞を用いたビバーク練習

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(写真2 滑落停止訓練)

 

まずはシャクナゲ平の北側の斜面に移動して、安全そうな斜面にて滑ってみようと雪面に飛び込んでもほとんど滑らない。これは訓練にならなかった。

テント設営地に戻り、ビーコンの操作法をメンバーに行う。古いビーコンと新しいビーコンでは操作法や使いやすさに大きく差があった。さらにビーコンをアタックザックの中に入れて二人にわからないように雪面に埋めて探してもらう。ビーコンの癖のある位置特定に戸惑いながらも、ゾンデ棒を差していって場所を特定し、丁寧に雪面を掘り下げて発信元のビーコンを見つけた。続いてはビバーク練習。まずは木の根元に一人が座れるくらいの竪穴を掘り、マットを敷いて座りツェルトを被ってもらう。体験者はこれだけでも温かいと言う。続いては仰向けに横になれるくらいに穴を広げ、その穴に寝てツェルトを被せる。体験者は風を感じなくなり、寝られるかもと言う。最後に、斜面に移動し半雪洞を作り、マットを敷いて座りツェルトを穴に被せて風を防ぐ。中に座ってろうそくに火をつけてもらう。ろうそくは火の上に手をかざすと僅かながらも暖がとれ、酸欠の防止になり、火を見ていると精神的に落ち着くとの事だった。

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(写真3 半雪洞ビバーク練習)

 

14時頃に雪訓が終わり、それからはテントに入って雪から水を作り続けた。雪を溶かす事より容器に移し替える方が気を使って、大変に感じた。お茶用に持ってきたトランギアのケトル(やかん)は移し替えるのにとても役に立った。ひたすら2時間、雪を溶かしては容器に入れる作業を機械のように繰り返した。夕方頃、晩ごはんを作り始める。今日の晩御飯は「豚しゃぶ」だ。風邪で欠席したYKさんが集合場所まで持ってきてくれた食材を鍋に投入していく。日が落ちてテントの中も寒くなってきていたのだが、鍋を食べると汗が出てきた。やはり冬は鍋ですねと皆で言い合った。食事が終わって明日の山頂アタックを打ち合わせて20時頃に就寝した。

 

1月13日

朝4時45分に起床。今回が初雪山でのテント泊だった平川さんは穴空きエアマットのせいで冷気を感じてあまり寝られなかったと呟く。4シーズン用のシュラフだった小前さんは少し暑かったようだ。朝食の棒ラーメンを食べて2人が山頂アタックの準備を始める。私は膝がまたいつ痛みだすかわかないのでテントキーパーとなった。6時40分に2人が出発し写真を撮って見送る。シャクナゲ平から荒島岳まで2時間はかかるんじゃないかと話していたが、出発してから1時間後、小前さんから山頂到着の電話を貰う。それから50分後の8時に20分には帰ってきた。山頂はガスっており視界はほぼなかったようだ。

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(写真4 荒島岳山頂)

 

テント内で寛いでいた私は慌ててパッキングをした。シャクナゲ平には早朝に出発した登山者が続々と集まってきた。テントを撤収し8時20分シャクナゲ平を出発。周囲を覆っていた雲は消えて、青空が広がり北北東には白山が見えた。11時過ぎに駐車場に到着した。

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(写真5 シャクナゲ平)

 

汗を流すために車で10分ほどの場所にある九頭竜温泉 平成の湯に立ち寄る。日帰り入浴可で大人600円。サウナ、水風呂、露天風呂もあり泉質が良い。私と小前さんは大の温泉好きなので1時間半も温泉に浸かった。温泉からは荒島岳が正面に綺麗に見えた。14時に大野市を出発し18時に帰京した。

今回は私も含めて雪山に慣れないメンバーだけでの雪訓となった。雪訓前に資料を作成し、読み込んではいたが、机上と実技では違うのがよくわかった。今年はロープワークや要救助者のライジングシステムをしなかったので、メニューを増やしてまた雪訓をやりたいと思う。今回、小前さんと「長風呂の会」を結成したので、温泉巡りが中心の山行も企画しようと思う。

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(写真6 温泉から見える荒島岳

 

【感想】 59期 平川暁朗

私にとって四度目となる荒島岳登山だった。そのすべてが勝原からのルートなのは自身の望むところではないのだが、行動時間が短いということでこのルートを選ばれることは多くなる。

これまでこの山は日帰りばかりであったが、今回はあえて標高1200mのシャクナゲ平でのテント泊をし、雪上訓練を行った。

この時期の雪山でテント泊ははじめてだったが、Inertia O Zoneの穴あき軽量マットでは冷気が下から吹き上げてしまうためお奨めできなかったとだけ述べておこう。ただシュラフカバー内に収めていればあるいはという気もしなくはない。

スノーソーでのブロック作り、雪洞掘りとビバーク、ビーコンとゾンデ棒の取り扱いなど、どれも私にとっては初めての作業で勉強になった。何かトラブルがあって下山できなくなった時こういう知識があるのとないのとでは生存率は大きく変わるだろう。

滑落停止訓練については雪がパウダーすぎてまったく滑らず、ただのでんぐり返りの練習だったが、パウダーだとそこそこの斜面でも止まるという確認にはなったのではないだろうか。

江村さんは膝の調子が良くなかったようで、シャクナゲ平から先の登頂には参加しなかったが、小前さんと私のふたりでピークハントを行った。

同じルートでも積雪量によってその印象は大きく変わる。昨年も三月に当会の例会で訪れたが、その時は非常に好天でダイナミックな稜線が印象的だった。今回は雪の斜面をよく感じる登山で、同じ山だとは思えないほど違っていた。雪壁は中々の反り具合だったが、トレースもよくあって登りにくさはなかった。距離も思いの外短いように感じた。好天予報だったが山頂は霧に包まれていて、時折うっすらと太陽が望める程度であった。

数枚写真を撮って即下山し、テントで待っていた江村さんが驚くほど早く戻ってきてしまった。

テントを撤収し麓まで下山、下るほどに天候は良くなり、風呂から出た頃にはピーカンの山頂が見えていたのはありがちなことだ。

 

【感想】61期小前竜吾

昨年末に雪上訓練を経験する予定だったが、天候不順により流れていた。2月の比良全山縦走を考慮すると今回は必ず経験したいという思いで臨むと、天も味方したのか天気予報は「晴&ほぼ風なし」となり絶好の山行日和となる。江村Lから事前配信の訓練用資料は12ページに及ぶもので、全てに目を通すことはできなかったものの、弱層テスト、半雪洞ビバークなど興味あるところは予習した。荒島岳は昨年3月に登頂していたのでピークハントにさほど興味はなかったが、シャクナゲ平(1200m)での雪訓は期待以上のものとなり、私にとっては収穫の多いものとなった。江村Lに大変感謝している。登山に限らず、座学と体験学習は双方大切であることはわかっているが、どちらが欠けても成立しないものと再認識した山行となった。雪山を登る方はこのような訓練を受けるべきで、毎年恒例の山行にしていきたい。

〈個人山行〉冬期黒戸尾根より登る甲斐駒ヶ岳

2019年1月11日(金)夜~13日(日)

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【メンバー】

CL土井司、高橋秀治、TW 計3名

 

【行程】 

1月11日(金)晴れ  

 21:00 京都出発 ~ 25:00 諏訪湖SA仮眠 

1月12日(土)晴れ・夜に雪 無風

 6:00諏訪湖SA出発 ~ 7:30尾白川渓谷駐車場出発 ~ 7:30竹宇駒ヶ岳神社 ~ 9:20笹の平分岐 ~ 11:10刃渡り ~ 11:30刀利天狗 ~ 13:15五合目小屋跡 ~  13:20屏風小屋跡 ~ 14:50七丈小屋(泊)       (休憩含む:7時間20分)

1月13日(日)晴れ

 7:20七丈小屋出発 ~ 8:20 八合目御来迎場 ~ 9:50駒ヶ岳神社本宮 ~ 10:00甲斐駒ヶ岳(写真撮影)10:15 ~ 10:20駒ヶ岳神社本宮 ~ 11:20八合目御来迎場 ~  11:50七丈小屋(荷物撤収等)12:55 ~ 14:10屏風小屋跡 ~ 14:30五合目小屋跡 ~ 16:00刀利天狗 ~ 16:15刃渡り ~ 17:15笹の平分岐 ~ 19:00竹宇駒ヶ岳神社 ~ 19:10尾白川渓谷駐車場               (休憩含む:11時間50分) ~『甲斐駒ヶ岳温泉・尾白の湯』入浴・帰京

 

【記録と感想】57期 TW

快晴無風。このたびの2日間の山行は、甲斐駒ヶ岳の神様が迎え入れてくださって登れたのだと思っています。

一日目。仮眠場所の諏訪湖SAを出発。雪が薄くついた甲斐駒ヶ岳を見ながら、順調に尾白川渓谷駐車場へ到着。装備を整えていると、かっこいい山ウェアのさわやか☆イケメンが・・・!!七丈小屋管理人で登山家の花谷泰広さんでした。ちょうどこれから花谷さんの甲斐駒登山ツアーが始まるとのこと。しめしめ、危ない所は先に行ってもらい登るコツを見せてもらいましょう、と目論みましたが、登山ツアーの参加料金を知って甘い考えは捨てました。風も弱くて最高のお天気、自力で登らねば。(そうは言いつつ、似たような速度・似たような休憩で、登頂するまでの2日間ほぼ一緒に行動する結果となったのですが・・・)

7:30竹宇駒ヶ岳神社で安全登山をお祈りして出発。吊橋を渡ると展望のないつづら折りの急登がスタート。雪も、踏み跡の凍結もなく、歩きやすかったのですが、予想以上に笹の平分岐までの行程が長く歩くペースが早かったのも重なり、早々に汗をかいてしまいました。4回程小休憩を入れながら、夏道のコースタイムより少し早く、9:20笹の平分岐、11:10刃渡り。刃渡りも、ところどころ踏み固めら雪がある程度で鎖も使え、難なく歩けました。

11:30刀利天狗で昼休憩。この日は一日雪も風もなく、座っていても寒さを感じませんでした。行動食(パンやチーズ等)の凍結もなし。座ってお昼を食べられて元気が出ました。結構な汗をかいてしまったね、と話していると、途中で追い抜かす形となった登山ツアーが到着。すずやかで汗一つないご様子でした。小さい歩幅・ゆっくりした歩行とこまめな休憩で汗をかく事なく、楽々と登ってこられた感じでした。とても勉強になりました(なお、この度の山行でトップを歩いていたのは私です)。

感心しながら、12:10刀利天狗を出発。急角度の梯子を何個か登り進むと、土の下に氷が隠れていたり、氷でつるつるに光っている道が。五合目小屋への下りが始まってすぐで、十二本爪のアイゼンを着用しました。五合目付近からは甲斐駒のピークが見え、気持ちが昂ぶりました。

13:20屏風小屋跡、噂に聞いていた垂直な梯子が登場。雪も凍結もなく大変ラッキーでしたが、アイゼンで雪のない梯子を上るのはなんだか不思議な感覚で手に汗を握りました。この上に小屋がある!!と思い、特に慎重に登りました。

14:50七丈小屋到着、ビールで乾杯!黒戸尾根ステッカーを買い、それぞれの水筒に貼って記念にしました。夜ごはんはスパイシーカレー。土井さんは1.5杯、高橋さんは2杯、私も1.5杯。食後、花谷さんと写真を撮らせていただき20時に就寝しました。

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(七丈小屋で花谷さんと)

 

二日目。5時起床・6時出発…の予定が、5時の時点で山小屋内は真っ暗、出口付近で小屋の人が2人就寝されており出るに出にくい空気。仕方がないので布団の中で待機することになり、結局7:20発となりました(朝食は、ちらしずし弁当とお味噌汁)。要らない荷物を小屋に置いて外に出ると、正面に富士山と鳳凰山オベリスクがくっきりと見えました。この日も快晴。夜から朝にかけて雪予報でしたが、さらさらの雪が1㎝程度積もっただけでした。二日目は山頂まで登り駐車場まで下山、13時時点で七丈小屋まで戻れていない場合はもう1泊小屋に泊まる予定でした。ここまで1合1時間ペースで進んだので、山頂往復は6時間(13:30着)の計算です。今日も小屋に1泊する気持ちで行きましょう、と土井リーダーから言っていただき、何やらほっとした気持ちで出発しました。薄い新雪を踏みながら、汗をかかないよう丁寧に登りました。

8:20八合目御来迎場。ここから先が特に危険と名高い場所ですがヤマレコで見た通り雪が少なく、まだ夏道が通れる様子。それでも心配しながら行ってみると、夏道への踏み跡がしっかり残され鎖も使える状態でした。風も止んで、最高のお天気。いよいよ甲斐駒ケ岳の神様が私たちを招いてくださっているのだな、と感じました。慎重に岩場を通過し9:10に二本剣の岩の下、9:50駒ヶ岳神社本宮。無事にここまで登れたことが嬉しく、熱心にお参りしてしまいました。

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(二本剣)

 

10:00、念願の甲斐駒ヶ岳登頂。山頂も風が無く寒さを感じませんでした。空は甲斐駒ブルー、日本アルプスの山全部見えるんじゃないかな、と思うほどの大展望でした。初めてのアルプス厳冬期、しかも甲斐駒ヶ岳。連れてきてくださったお二人に感謝し、頂上を味わいながら全員で写真撮影をしました。

10:15頂上発、10:20駒ヶ岳神社本宮。ゆっくり降りたらいいよ心配だったらすぐにロープを出すから、と高橋さんに言っていただき緊張がほぐれました。おかげで一番の危険個所を脅えることもなく通過、11:20には八合目御来迎場に着きました。ここで土井リーダーから「もしかしたら今日中に駐車場まで戻れるかも」とのお話が。ゆっくり慎重にとアドバイスを頂きながらも速足気味で降り、11:50に七丈小屋へ到着。このまま下山が決定しました。

アイゼンを外し小屋で水を貰って、駐車場へと出発。ところが歩き出して5分ほどで私のザックから水漏れが。小屋の人に水を入れてもらった際、水筒の蓋が緩かったようでした。意外なアクシデントに驚きながら小屋まで引き返し、再度アイゼンをつけて12:55再出発。高度感満点の垂直の梯子を震えながら降り、苦手の木道をへっぴり腰で通過しました。私にとっては頂上付近上よりも、この梯子が最も怖かった箇所でした。

14:10、屏風小屋跡からは登り道。道が平たんそうになった所で一旦アイゼンを外しました。しかしその後も、ツルツル道の下りが続き、私だけアイゼンを履かせてもらう事となりました。私の度重なるアイゼンの付け外しによる時間のロスが、下山時刻の遅れにつながったのだと反省しています。

16:15刃渡りを通過。凍結した道もなくなってきたため、アイゼンをしまってヘッドランプを出しました。長い下りを降りて19:00、真っ暗な竹宇駒ヶ岳神社に到着。無事に帰ってこられた御礼参りをし、ほっとしすぎた?せいか、最後に駐車場への道を間違えました。

その後、冷静な土井リーダーのアドバイスにより19:10尾白川渓谷駐車場に到着。慣れないアイゼンや夜間歩行、垂直階段。緊張しながら一生懸命歩きつづけた為か駐車場に戻っても落ち着かない気持ちでいましたが、土井リーダーと高橋さんとが握手をしてくださった時、念願だった甲斐駒ヶ岳に私は登れたんだ、という達成感が沸き上がりました。

土井さん、高橋さん、ご一緒させていただき本当にありがとうございました。

おかげさまで新年初山行、最高のスタートになりました。

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(急斜面を四ツ足で登る)

 

【感想】53期 高橋秀治

昨年に「今年の12月は何処に行きましょうか」と土井さんに尋ねたら、間髪入れずに「黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳」と提案頂き、早速検索。しかし、厳冬期は八合目から先のルートは夏道が使えなければ断念されるチームが有る様子との事。頭の中が不安の文字で一杯となりハーネスを新調し準備しましたが、結果的にはテントを担いで1泊2日では無理となり中止となりました。しかし、山終いとなった鳳凰山(観音岳)から見た甲斐駒ヶ岳が素晴らしく、再度土井リーダーが小屋泊りで予備日を含めて企画して頂きました。

暮れに腰痛を発症して以来、当日までそれも含めて本当に登れるか不安でした。いよい出発という2時間前に腰にピックと痛み。「どうしよう?今更行けないと言うのも迷惑になる。今回は小屋泊りだから小屋まで行った時点で考えよう。」とお風呂に浸かり腰を温めサポーターを巻いての山行きとなりました。途中までは不安な気持ちから吐き気まで出てきましたが、刀利天狗前でピッタと体が楽になり、無事小屋に着くことが出来ました。

翌日は朝から素晴らしい快晴に恵まれ、夏道を進む事もでき、アドレナリン全開で何とか核心部を抜け、山頂に立った瞬間には、素晴らしい景色に涙がこぼれそうになりました。黒戸尾根をテントを担ぎ黙々と登られる方や、すごい速さで歩かれ、黄連谷でアイスクライミングされる方。それぞれの山スタイルを楽しむ事の出来る魅力に溢れた甲斐駒ヶ岳だと感じました。

最後になりましたが、土井リーダー、TWさん本当にありがとうございました。

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駒ヶ岳神社本宮 後ろが山頂)

 

【感想】56期 土井司

当初登り納めとしてテント泊での一泊二日にて黒戸尾根からの甲斐駒ケ岳山行を計画したが、副会長より成功率70%とのご意見を賜り見送った。しかし日本三大急登と呼ばれるこの尾根を一度はとの思いは消えず、かといって夏にアタックする気は起らずできれば冬にという事で、山行内容を小屋泊、予備日を設けるというかなりレベルダウンにし登り始めに切替て挑んだ。今回のメンバーにお声掛けをすると皆さん快く受けていただき、正月はわくわくした気分で過ごさせていただいた。

尾根の取り付きは九十九折での登りとなっており笹平につくとその後緩やかなのぼりが続く。三大急登と言われているのに大したことはないなと高をくくっていたが後に大変な思いにさせられる。黒戸尾根では刀渡りの写真がよく掲載されるのでここが核心と思っていたが、五合目小屋跡からの先が長い梯子や鎖場の連続でアドレナリン大量放出、テント泊で来なくてよかったと計画変更した自分をほめていた。屏風小屋跡からの梯子エリアを超えほっとしていると目の前に壁のような山が出現、「これを登るの?」といった思いにさせられた。ほぼ垂直の梯子や垂直の鎖場ここが七丈小屋までの間の核心部であった。

七丈小屋に着き室内へ入ると暖かく正に天国であった。テントであれば幕営地に着くと、疲れていてもまず整地しテントを設営しトイレをつくりようやくテントに入って休めるのだが、そこは極寒の世界。小屋は上げ膳据え膳のもてなしで足を延ばしてくつろげ、山岳会として邪道と言われようが冬の小屋泊を覚えるとやめれそうにない。暖かい部屋で毛布に包まれ熟睡し翌日の登頂を迎えた。

翌日も快晴、頂上を見上げると空は濃いブルー、山はホワイト、日陰の部分は薄暗いブルーと青と白の世界。風もなく最高のコンディション、途中で出会った花谷さんは「年に数回あるかどうかの絶好の日で、今日登らなければいつ登る」と言っておられた。八合目御来迎場の先が本当の核心部、トップを高橋さんに代わっていただき導いていただいた。さすが沢登りで鍛えられただけありアイゼンを付けていようが関係なく岩場を登攀されていった。一つミスを犯すと滑落してしまう鎖場が何か所も現れアドレナリンが出っ放し。二本剣の下に着いてようやくほっとする。山頂へ登頂すると素晴らしい景色が360度広がっており、困難な行程の末たどり着いたこともあって感動ひとしきりであった。

今回の山行は到底一人で行けたものではなく、高橋さん、TWさんがご一緒いただけたから楽しめ達成できました。感謝感謝です。次はどこで感動を共有しましょうか?

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(次の目標? 北岳

 

〈個人山行〉Team BCS ゲレンデトレ ~八方尾根、志賀高原、野沢温泉~

【メンバー】
山本夏雄、加藤一子、穐月大介(テレマークチームコーチ)、小泉賀奈子、藤井康司、H.H(アルペンチームコーチ)、T.S、K.I、梅村重和(CL&記録)      計9名
【行 程】
1月11日(金)
ファミリーマート山科三条店20時集合=五竜とおみ エスカルプラザ仮眠室(泊)
1月12日(土)
エスカルプラザ8:00=八方尾根スキー場(終日ゲレンデトレ)=長嶺温泉(泊)
1月13日(日)
長嶺温泉7:30=志賀高原スキー場(終日ゲレンデトレ)=長嶺温泉 (泊)
1月14日(月)
長嶺温泉7:00=野沢温泉スキー場(午前券にてゲレンデトレ)=京都

【記 録】59期 梅村重和
一昨年、昨年に続き、今回も信州のビッグゲレンデ3か所をハシゴするツアーである。本命は志賀高原。仕事を終えてから京都を出られるのはせいぜい20時頃。三日間のゲレンデトレを睡眠不足になること無く、出来るだけ快適に過ごすため、初日の寝どこには遅くとも午前1時頃には到着できるところが良いな、との判断で今回も金曜日の深夜はエスカルプラザ泊、翌日は八方尾根スキー場とした。今シーズンはまれにみる寡雪のため、実施出来るかどうか直前までヤキモキしたゲレンデトレであった。

1月12日(土)
R148はこの時期、アイスバーンの走行となるが、今日はほとんどドライ。快適に走行し八方尾根スキー場の無料駐車場に到着。みんなで名木山ゲレンデを2本ほど滑り足慣らしの後、ゲレンデトップのリーゼングラートへ。その後、アルペンチームは黒菱ゲレンデ下部にてH.Hコーチからワンポイントレッスンを受ける。

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当方も我流ゆえ、H.Hコーチからの指摘はとてもありがたい。教科書の通りにやっているつもりでも、上級者から見れば違うことをやっている。また上級者のシュプールを忠実に追いかけることで、ターンのポイントを学ぶことが出来る。これは目からウロコのトレーニングとなった。ちなみにウロコが何枚あっても足りませんが。
オリンピック道路を通り、道の駅 信州新町 の“そば信”にて夕食。中野市
こけしの宿 “長嶺温泉”に宿泊。

1月13(日)

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長嶺温泉にベースを置き志賀高原に出撃。志賀高原中野市街地からゲレンデまでカーブの多い国道を登っていかねばならない。ここも例年、アイスバーンにビビりながらの運転となるが、今年はほとんどドライな道路と変わりなく走行できた。信州のゲレンデのなかで志賀高原はどことなくおしゃれ。八方尾根スキー場が体育会系ゲレンデとすれば志賀高原はリゾート気分のゲレンデかな?サンバレーにクルマを置き、みんなでジャイアントゲレンデまでスキーで移動。集合場所をサンバレー駐車場16時30分とし、各々のレベルに応じて自主トレとした。T.Sさん、K.Iさんはスキースクールにてみっちりとレッスンを受ける。もっとトレーニングに精進しましょう。

夕食は中野市内のお食事処 “山どり”。唐揚げ定食がとっても美味しい。スーパーマーケット”ツルヤ” で反省会用のアテを仕入長嶺温泉に無事帰還となる。

1月14日(月)
長嶺温泉を7時にチェックアウト。最終日は野沢温泉スキー場にてゲレンデトレ。アサイチのやまびこゲレンデの雪質は最高である。スキーが走る走る!今日も実り多いトレーニングとなった。12時にゴンドラ乗り場の休憩室集合にて今回のトレーニングは終了。帰路、道の駅 “花の駅千曲川”で昼食とお土産を買って京都に向け帰還となった。

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【お店情報】
1)道の駅 信州新町 “そば信”
地元民イチオシの蕎麦屋。こしのある蕎麦とサクサク天ぷらの天ざる蕎麦(850円)がお勧め。
2) お食事処 “山どり”
志賀高原の帰路に立ち寄りたい定食屋さん。鳥の唐揚げ定食が看板メニューか?志賀高原から長野方面に向かう国道を少し入った中野市内にある。
3)スーパーマーケット“ツルヤ”
長野県限定のスーパー。店内は明るく清潔感が大。オリジナルブランドを多
く持っている。特にジャムはいろいろな種類がある。信州ヨーグルトもツル
ヤブランドのヨーグルト。焼きたてパンも美味しい。お総菜は信州名物 “山
賊焼き”がお勧め。
4)道の駅 “花の駅千曲川
安くて美味しい地元の野菜と果物が豊富に並んでいる。お土産には地元・飯
山産のリンゴがお勧め。併設されているCafé 里わ は地元の食材を使った料理が美味しい。お土産コーナーもあり概ねここで完結できるかも。

【感 想】25期 穐月大介
ここ三年あまり土日出勤となり、30年以上続けてきたスキーツアーへの参加が難しくなっていたが、この日は参加可能だった。今年最初で最後になるかもしれないスキー練習だった。今回のメンバーには私を含め3人のテレマーカー(古式スキー保存会)が参加しており、なかなか伝えることが出来なかった古の技術を伝承する機会を得た。というのは、テレマークスキーは深雪の技術でスキー場の圧雪ではどうしても心髄を伝授できないのだが、ツアー中は生きて帰るのに精一杯で練習にならない。今回3つのスキー場には圧雪していないゾーンがあり、かなりみっちり指導することが出来た。技術の大事な要点は伝えられたと思う。
テレマークは軽いスキー、軽くて極端にシンプルな構造の靴とビンディング。カカトを固定しない独特の滑り方は林間でも小回りがきき実際のツアーでは大変信頼できる道具と技術となる。
人、場所、天候、正に千載一遇のチャンスを与えてくださったリーダーに感謝致します。梅村さんのゲレンデトレは色んな人が参加していて大変楽しかったです。

【感 想】59期 H.H
白馬八方尾根・志賀高原野沢温泉と、普段のスキー旅行ではやらない大移動をし、3日間とも違うエリアでのスキーは新鮮。
年末年始でやっと来た大寒波のおかげで積雪量も増え、パウダーゾーンも締まった雪の整地バーンも楽しめました。
八方尾根の八方池山荘から白馬三山が見え、1月の極寒の志賀高原を満喫し、雪が降り続ける野沢温泉でかっ飛ばして、とにかくたくさん滑って楽しみました。ここ何年か滑りで悩んでいたのですが、おかげで自分の滑りを振り返る事ができ、やっとスキーの楽しさを取り戻せたようです。ただシールを持って行ってなかったので、シール登行の練習が出来ずに残念でした。
宿泊先の長嶺温泉は、いつも志賀高原に行く時に、「見るからに怪しい温泉があるなぁ…」と車窓から眺めていた温泉でした。こけしや人形がたくさんありましたが、よく見ると精巧な作りの物が多い。特に1階のロビーに飾っているこけしは、何かの賞を受賞した作品が多かったです。(内閣総理大臣賞もあったような・・・)意外と普通の温泉宿の部屋で、ぬるめの温泉で気持ち良かったです。
これから新雪深雪のシーズン真っ盛りですね。皆様、また機会がありましたら、よろしくお願いします。