京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉西上州の旅(大岩・碧岩&大ナゲシ北稜)

2019年11月1日(金)~4日(月)

【メンバー】S.U 他5名 計6名

【行 程】11月1日(金) 京都=松本(泊)

11月2日(土) 松本4:00=南牧村=碧岩登山口(三段の滝入り口)7:00-三段の滝8:10-大岩10:30-碧岩11:45-三段の滝13:00-登山口14:00=ヴィラせせらぎ(温泉)

=野栗キャンプ場(泊)

11月3日(日) 野栗キャンプ場6:00=赤岩橋手前登山口6:30-野栗沢諏訪山9:50-小ナゲシ12:20-大ナゲシ13:20-赤岩峠14:30-赤岩橋登山口16:20-駐車地点16:30=浜平温泉しおじの湯(温泉)=松本(泊)

11月4日(月) 松本=木曾せせらぎの四季(温泉)=帰京

【記 録】59期 S.U

西上州ってどこ???関西人にとって全くのブラックボックスか?よーするに、長野県の東側、南は埼玉県に隣接する群馬県の西部エリアのこと。西上州のお山の魅力は岩と藪。関西のお山ではまず見られない特異な岩山が連なるエリアである。岩稜を攀じ登り、時にはロープを使い、藪の中にルートを求め、山勘を駆使してルートファインディングというような登山本来の冒険心を満たしてくれる。また、ひとつひとつのお山は小さいので麓のキャンプ場をベースに日帰りで駆け抜けられるのも大きな魅力である。このエリアのメジャーなお山は妙義山荒船山日航機の墜落した御巣鷹山。さらには西上州の名物はかかあ天下と空っ風、木枯し紋次郎の故郷ってとこかな?

11月、そろそろ木枯らしが吹き始めるころ、西上州のお山はベストシーズンを迎える。冬晴れの真っ青な空の下、雑木林の陽だまりでCafé Timeもよし、ふかふかの落ち葉を踏みしめて、さあ行こう!

11月2日(土曜日)

午前4時、松本市内の合同庁舎に全員揃ったところでクルマ1台に乗り合わせ出撃。西上州のお山を楽しむ参考書として、山と渓谷社 “藪岩魂~ハイグレードハイキング~”がお薦め。登山口の駐車スペースに上手くクルマを停めることが出来、三段の滝に向かってスタート。エアリアマップによると三段の滝までは沢に沿ったハイキングロードとなっているが、先の台風で登山道はほぼ崩壊。適当にルートを拾って、沢を何度も渡りながら三段の滝に到着。ここから滝の右側の急斜面を高巻きして滝の上部に抜ける。綺麗な雑木林の尾根筋を辿り岩稜に出ると大岩が現れる。

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▲雑木林の陽だまりの尾根

大岩に行くのには中央の岩稜を三点確保で越えるのであるがホールド充分で見た目ほど困難ではない。

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▲藪と岩尾根

大岩の山頂に立てばコルを挟んで碧岩が聳え立つ。碧岩は参考書によると西上州のMatterhornと言われているらしい。大岩の山頂から見ると優雅な中にも毅然とした佇まいを持って屹立している。一旦、コルに下降し、いつ誰が固定したのか解らない様な、色あせた固定ロープを頼りに山頂に到達する。下山も気を抜けない。固定ロープが切れないことを祈りながら慎重に岩稜を下降。沢筋を三段の滝まで来て、ようやく緊張感がほぐれ大休止。

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▲碧岩 

ここまで来れば駐車場まであとわずか、無事下山となった。

11月3日(日曜日)

今日のルートの大ナゲシ北稜は “藪岩魂” の中で最高難易度のルートである。赤岩橋手前の空き地に駐車し身支度を整えて6時30分にスタート。沢沿いに踏み跡を辿り、雑木林の尾根に取り付く。当然のことながら、明瞭な登山道など無いに等しく、僅かな踏み跡をコンパスと地形図&参考書の略図を見ながらルートを探る。尾根に上がれば、これから大ナゲシの山頂に通じる北稜となる。北稜に踏み込んで少し行くと尾根は切れ落ち、懸垂下降のポイントが出てくる。

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▲懸垂下降のポイント
チョッとだけ空中懸垂をまじえ難なくクリア。行く手に何度も岩壁が立ちふさがり、岩壁の弱点を見つけながら尾根を行く。この辺り、山勘が大いにモノを言う。大ナゲシ北稜の最初のピーク、野栗沢諏訪山の朽ちた祠でちょっと一息。いよいよ北稜の核心部となる。ルートファインディングの実力が試されるところ。岩壁を上手く回避し、安全に尾根を辿れるかどうかが勝負どころである。

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▲岩壁の間のルンゼを行く

山頂からやや北に戻り、派生する支尾根をトラバースするのであるが、トラバースのポイントを決めるのに1時間ばかりのロスタイムとなった。補助ロープを固定し、シュリンゲで手掛かりを作成しトラバースの安全を確保する。トラバースの後、尾根に戻ったところで標石7番を発見!ルートが確認できてホッとする。岩壁の中ほどのルンゼを越え、ヤセ尾根を通過して岩場を登りきると、ようやく大ナゲシ山頂に辿り着く。山頂からは西上州の山々が重なり合って続いている。ここから先、下山はエアリアマップでは実線の登山道が記されているが、そこは西上州のお山、比良や北アルプスとは訳が違う。踏み跡を外さない様に斜面を滑り降りたり、荒れ果てた沢筋を沢に転落しない様にトラバースしたり、最後まで緊張を強いられる。

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▲大ナゲシ山頂

 林道の終点が見えてきたところで、やっと緊張がほぐれるのであった。夕暮れ時、登山口の駐車ポイントに到着。

【山行メモ】

・西上州のお山は、標高1000m~1500m程の低山ゆえ、山行の時期は春先と10月以降の晩秋がお勧め。特に晩秋からは日本海を越えてきた季節風上越の山々に雨や雪を降らせ、乾燥した空っ風が吹き下ろす冬晴れとなる。真っ青な空と紅葉した雑木林の陽だまりで淹れるCoffeeは格別のものがある。なお、木々が葉を落とした晩秋がルートファインディングに都合がいい。ふかふかの落ち葉のお山も西上州の魅力のひとつである。

・11月半ばになれば下仁田ネギが道の駅や直売所に並ぶ。すき焼きにすると、トロトロになり、甘くってとても美味しい。

・比較的メジャーなルートでは、時折、トラロープや鎖&ロープが設置されている。しかし、大抵のものは、いつ誰がつけたか解らない様な、風雨にさらされ色あせたりしている。整備された北アルプスの鎖場より難易度は高いかもしれない。

・初めての西上州山行は、荒船山や裏妙義、鹿岳のようなメジャーな所がお薦め。まず、西上州のお山の雰囲気を知ろう。

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo.83~86 小塩山・ポンポン山・釈迦岳・天王山

 


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令和元年10月14日(月)

 京都西山の京都百名山4座を縦走した。小塩山(642m)は、山頂に淳和天皇陵のある電波塔の山、ポンポン山(679m)は西山最高峰で歩けばポンポン音がしたと云うのは昔のことで今は切り開かれ展望の山になっている。釈迦岳(631m)はポンポン山に隠れた地味な山、天王山(270m)は云わずと知れた山崎合戦で秀吉が勝利を導いた山で山崎城址となっている。

 【メンバー】 山本浩史L、HS(会員外) 

【山  域】 京都市西京区長岡京市大山崎町大阪府高槻市島本町

【行  程】 向日町7:00=(阪急バス)=7:25南春日7:32~8:54小塩山8:57~9:39大坂峠北~10:05森の案内所~10:59リョウブの丘~11:15ポンポン山11:54~12:14釈迦岳~12:32展望台~13:14大沢分岐~14:13柳谷観音P~14:45小倉神社分岐~15:07天王山~15:35栄照寺~15:55西山天王山16:04-(阪急)―16:13洛西口

【登山データ】 曇り一時雨 歩行22.3㎞ 8時間23分 延登高1,484m 延下降1,557m 4座登頂

 

向日町駅から阪急バスに乗り終点の南春日で降りた。雨の予報で野球少年が上里で下車すると乗客は我々二人だけとなった。大原野の里を歩き大原野神社の鳥居に達したが今日は長丁場で参拝はせず京都縦貫道の高架を潜り登山道へと入って行った。山頂の電波塔群への作業道のヘアピンカーブの先端を掠めるが作業道に出ることはなく登山道を進んだ。洗掘道の底の岩が現れ、雨上がりで滑り易い。く作業道に2度接し最後は作業道を横断し山頂域に到った。小塩山(642m)は電波塔の林でその間を抜け最奥部の淳和天皇陵に達した。参拝し裏側に回ると山頂標識があり南方向に一部展望があった。最高所は御陵の頂で畏れ多いので標識のある処までにしておいた。

来た道を戻り作業道を歩くと京都市内の展望が広がった。ヘアピンカーブをひと曲がりした処で南尾根への入口を探したが明確な道は無く先まで偵察に行ったがやはり急斜面に突っ込むしかないようだ。地形図に登山道がないので仕方がないが突っ込んで行くと何となく踏み跡が認められた。登り返してP604に到る。南南西の尾根を下る心算だったが踏み跡を辿ると南へと下り続けることになった。逢坂峠の北側で府道733号線に下り立った。出灰川に沿って大原野森林公園まで下る筈が東海自然歩道、「ポンポン山→」の標識に惑わされ遡ってしまった。300m程歩いて気付き引き返した。

大原野森林公園の森の案内所に到りトイレ休憩、雨の予報の中、別のパーティに出合った。出灰川に沿って進み出灰への分岐を見送り西尾根へと入って行った。稜線に上がりつつじの丘の表示に従って縦走路から少し入るとベンチが設置されていたが、特段何もなく通過した。ほんの小雨が時々降る程度で歩いて来れたがザっと振り出し慌てて雨具を着たがすぐに止んでしまった。この後も殆ど問題になる雨はなかった。以前何度か来た福寿草保護地は季節外れでひっそりとしていた。P594は何もなく、小広い広場のリョウブの丘には誰も居ず出灰からの登山道と合流した。出灰道は崩壊で通行止めとなっていた。

ポンポン山(679m)山頂に到ると2組の登山者が休憩していた。山頂には2等三角点「加茂勢山」があり嘗ての山名が三角点名に残っているのが興味深い。山頂で足踏みすると「ポンポン」と音がしたことからつけられた通称が今や本名となってしまったが、今では“ポン”とも云わない。南西尾根は本山寺に到る東海自然歩道の道で直ぐに折り返すように分岐し今日3座目の京都百名山、釈迦岳に向かった。稜線から見える景色は倒木が酷く、昨年の台風21号で薙ぎ倒されたようだ。しかし登山道は切り開かれ全く支障はない。

釈迦岳(631m)はベンチも設置された狭い山頂だが展望は得られない。山頂標識を撮っただけで先に進んだ。6年前に歩いた奥海印寺への道を辿ったが、ぼーっと歩いていた為南尾根に入ってしまった。どうもおかしいと思いながらも明確な踏み跡がありそのまま尾根の先端まで行って水無瀬川に下りた。林道を遡り約3倍余りの距離を歩いて正しい道に戻った。分岐点に“西山古道”の表示のある道を柳谷観音へと辿って行った。

ベニーCCのコースの横を歩き上空を真直ぐに越える送電線を見送ると林道との交差があり、よく確かめもせず林道方向に行ってしまった。ジグザグに下る真新しい林道に違和感を感じまた引き返すことになってしまった。元に戻ると西山古道は単純に交差しているだけだった。全く今日は注意力が散漫でどうしようもない。軈て奥海印寺への道と分かれ一旦谷に下り洗掘された谷を登り返した。峠のような部分を越えると柳谷観音で参拝はせず駐車場を通って府道79号線に飛び出した。少し歩いて弥勒谷十三佛の石仏群を見て脇道を通り天王山登山道へと入って行った。

嘗て歩いた谷道が合流する地点を探しながら来たが結局分からず仕舞いで小倉神社への下山路が分岐する地点に到った。小広く指導標が完備し暫し休憩して天王山を目指した。以前登った小倉山、十方山はパスした。帰りの円明寺へ下山路を確認し搦手から天王山(270m)山頂に到った。南の方が僅かに開け八幡・枚方の街並みが望めた。リズミカルなキツツキの音が聞こえ探してみるとコゲラがドラミングしていた。天王山山頂域は山崎城主郭跡で一段上がって天守台、二ノ丸に当たる土塁には井戸の跡も残っていた。秀吉が築いた山崎城が最後の城だが南北朝時代に築かれたのが最初らしい。

誰も居ない山頂で暫し休憩し円明寺への道を下り始めた。竹藪の暗い道で稜線までモノレールの軌道が達していた。筍のシーズンには活躍しているのだろうか。山頂から15分程で人里に達し登山道の入口には栄照寺という小さなお寺があった。円明寺の住宅地の中を歩き阪急西山天王山駅で長い山行を終えた。

 

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写真1: 小塩山山頂の淳和天皇

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写真2: ポンポン山(679m)山頂の2等三角点「加茂勢山」

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写真3: 天王山(270m)山頂

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo. 80~82 小倉山・山上ヶ峰・嵐山

令和元年10月6日(日)

小倉山(296m)は嵐山の保津峡の出口に鍋を伏せたような山で古来和歌に名を残している。山上ヶ峰(482m)は保津峡南部唐戸越一体の最高峰で円錐形の美しい山。嵐山(382m)は云わずと知れた渡月橋背後の山、これら京都百名山3座を一挙に登った。

【メンバー】 山本浩史L、安宅 耗人、加藤 一子
【山  域】 京都市右京区西京区
【行  程】 京都7:35-7:48嵯峨嵐山7:55~9:03小倉山9:10~9:54トロッコ保津峡駅~10:51山上ヶ峰11:26~12:07烏ヶ岳~12:26嵐山12:38~13:06松尾山~13:49西芳寺林道~14:19松尾大社~14:46嵐山16:14―桂-16:32烏丸
【登山データ】 晴れ一時曇り 歩行17.8㎞ 6時間51分 延登高1,103m 延下降1,111m 5座登頂

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JR嵯峨嵐山駅は外国人観光客の増加で年中賑わうようになった。しかしまだ8時前、静かな嵯峨野の竹林の小径を歩き小倉池に達した。トロッコ嵐山駅前で大河内山荘から亀山公園に至る道にあわや行ってしまいそうになったが小倉池の畔を通り登山道に入って行った。小倉山の稜線道を通り越して巻道コースに入った。稜線に上がって行くと思しき分岐が幾つも現れるが指導標は一切なく稜線への誘惑が続く。樹林帯で現在位置の確認も儘ならず意外と遭難が多いのも頷ける。
小倉山の南側から登頂しようと目論んでいたが巻道の続きが草生して誘惑に負け斜面を登って行くと道は略なく小ピークの作業道に乗り上った。嵐山高尾パークウェイに繋がる作業道で暫く歩き、「小倉山山頂へ」の標識の処から登山道に入り小倉山(296m)に登頂した。展望のない山で給水休憩を取っただけで作業道に戻った。パークウェイに達すると道は人の通行が禁止された自動車専用道路で道路の脇に登山道が付けられていた。
六丁峠の手前で保津川清滝川の合流する辺りを俯瞰することが出来た。六丁峠に達すると二人の女性が休憩中で京都トレイルを栂ノ尾まで歩くそうだ。六丁峠は嵯峨と越畑を結ぶ府道50号線が越えておりその上空にパークウェイの橋が架かっている。カーブの連続で高度を下げ落合橋に到り清滝川を渡った。保津川沿いの道を歩き、吊橋を渡ってトロッコ保津峡駅に到った。保津川右岸の護岸に下りて線路に沿って少し進むと築堤が短い鉄橋で切れた処の沢を這い上がり鉄橋を潜った。
鉄橋の向こうから登山道が始まり等高線の詰まった急斜面を這い上り稜線に達した。尾根道となるが再び急登となる。駅から歩いて40分ほど経った頃右手に林道が現れ飛び出した。作業小屋があるがひと気はない。直ぐに登山道に戻り緩やかになった斜面を登った。「稜線本道」と標識の掛かる巻道と分かれ直登路に入った。左手に獣害防止ネットが現れ、倒木でルートが右へ左へと迂回しながら山上ヶ峰(482m)山頂に到った。3等三角点「上山田」があり小さな山頂標識も設置されていた。
以前に来た時は南東側から取付いたが、獣害ネットがあり「立入禁止」と表示もあるので北東側の取付きに戻るしかない。“稜線本道”に戻り南下して烏ヶ岳を目差した。小さなプレートに団子が三つ串刺しにしたような表示が目に入った。烏ヶ岳、嵐山、松尾山とこれから行く縦走路の名前があり団子の上か下に山名が書かれているのでどうやら何れの山も巻道(稜線本道)があることを示しているようだ。十七号橋坂を書かれた分岐に達すると登って来るグループがあった。どうやら西芳寺林道の奥から発する登山道のようだ。
烏ヶ岳直下に到ると標識のとおり“稜線本道”と称する巻道と山頂に向かう踏み跡が分かれ予定通り山頂に向かった。烏ヶ岳(398m)山頂には小さな山名プレートが掲げられていたが樹林帯で展望はなかった。給水休憩だけで先に進むと“稜線本道”が合流したが倒木で結構険しそうな道だった。暫く行くと嵐山(382m)の巻道分岐で此処も忠実に稜線を辿った。山頂域は嵐山城の遺構で広く比較的平らな山頂が曲輪跡と知れる。然も本丸跡と推定される。嵐山城は、明応6年(1497)香西元長によって築かれた城で、永正4年(1507)主君細川政元の暗殺を謀ったが敗死、城も炎上したと云うがその後の経緯は不明。中世の城で明瞭な石垣もなく土塁と曲輪跡に面影を留めている。
南東の曲輪跡で巻道と合流し再び“稜線本道”を行く。木の間越しに街並みが望めるが展望の利く処はなく歩を進めると法輪寺への下山路が分岐し少し入ると展望台があった。愛宕山から沢山、比良の蓬莱山(1,174m)や先週登った横高山・水井山、比叡山の姿が素晴らしかった。直ぐ近くに目をやると渡月橋や岩田山モンキーパークに観光客の姿が望めた。
分岐に戻り少し行くと松尾山(276m)で3等三角点「松尾」が設置され比叡山方向だけが開けていた。山頂部に大岩が重なり、その下に隙間が見える。これは古墳の石室の跡のようだ。この山一帯は、松尾山古墳群と云われ古代、秦氏一族の勢力圏であったことから所縁のある豪族が葬られていたのではないだろうか。縦走路は京都トレイルの道となり登り返すと3ピークの頂、ここも石室の跡が露出していた。最後のピークに登ると地形図に山頂から稜線を通る水線が水色で記されている。谷地形でない所に水線に違和感があり興味を持って現地を見たがやはり水が流れているような様子はなかった。
下り切って西芳寺林道に下り立ち苔寺の門前に到るがひっそりとしていた。拝観のハードルが高くなって落ち着きを取り戻して40年余りの歳月が流れた。嵐山へは山端の道を辿った。途中、華厳寺鈴虫寺)、月読神社等があり奈良の山の辺の道のように歴史を感じる静かな道だった。松尾大社の神饌田は、稲穂が頭を垂れ10月12日の抜穂祭を待っていた。11月23日は新嘗祭で、皇室の祭祀を彷彿とさせる。さらに北上すると薬師禅寺や妙珠寺、蔵泉庵、無量壽寺、西行法師旧跡の西光院等、歩いて初めて知れるお寺を味わった。最後は十三参りで知られる法輪寺の前を通り嵐山温泉風風の湯(ふふのゆ)に達した。

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No.3814 読図合宿 丹波自然運動公園〜綾部・四つ尾山

2019年10月5日(土)~6日(日)

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【メンバー】CL江村一範、吉田史和、YK、岸田侑子

【行程】10/5(土)京都〜丹波自然運動公園〜綾部市・栄温泉 うし乃湯〜蒼鳩庵

10/6(日)蒼鳩庵〜綾部市市民センター〜四つ尾山〜綾部市市民センター〜栄温泉 うし乃湯〜帰京

【記録・感想】59期 江村一範 

(山行の目的)

10月のはじめに読図例会ならぬ読図合宿を行った。大学の部活動ならともかく山岳会で読図のための合宿をやるのは珍しいように思う。発端は2019年の全日本オリエンテーリング大会。今年は滋賀の比良山麓で行われるというので、皆でエントリーして大会までにトレーニングしようと私1人だけで盛り上がっていた。

エントリーだけは済ませたものの日々の忙しさからなかなかトレーニングはできず、慌てて大会の1週間前に2日かけて読図トレ例会を設定した。場所はオリエンテーリングの施設とオリ用の地図が揃っている所を探した。京都オリエンテーリング協会のホームページに京都府内の公認コース一覧が載っているのでそこから探す。

http://www.orienteering.com/~kyotofu/index.php?category=pc

すると丹波自然運動公園によさそうなコースを見つけた。

http://www.orienteering.com/~kyotofu/rsc/other/pc/8_a.pdf

普段は丹波まで遠征する事もなかなかないので1日目はそこに決定。その日の夜は、綾部の民泊「蒼鳩庵」に泊まり、翌日は綾部市内の四尾山のOLコースを巡る事にした。

いろりの宿 蒼鳩庵

https://sokyuan.com

結局、全日本オリにエントリーしたのは私だけだったが、合宿には山岳会の若手3人が参加してくれた。 

【1日目 丹波自然運動公園】

9時に洛西口駅前に集まり車で出発。丹波まで1時間ほど。道中に丹波ワインの看板を見つけて今回の山行にワイナリー見学を盛り込まなかった事を後悔。ともかく10時半頃に自然運動公園に到着。広場にてまずは座学から始める。

今回の参加メンバーは私以外オリエンテーリング未経験者。コンパスの使い方から始まり、オリエンテーリングのルール説明を行う。山座同定のやり方に苦心するも時間をかけてなんとか皆ができるようになった。

近くのコントロール(ポイント)まで山座同定をして移動して地図と実際のスケール感の違いを体感してもらう。

そこからは各自で公園内に設置されたコントロールを巡って貰うことに。

オリエンテーリングのルールならば数字の順番どおりに取得しなければならないのだが、今回は初心者が多いので自由にコントロールをまわるロゲイニングの形式にした。 

時間は正午に設定しスタート。各々散らばっていく。公園内のポイントは殆どが簡単なもので、子供でも楽しめそうなものばかりだった。

実際、学校の先生と思われる方達が下見をしていた。

だが途中どうしてもポイントがわからないコントロールがあり、他のメンバーと手分けして探してもなかなか見つからない。一度はあきらめて別のコントロールを探しに行ったが、気になってもう1度戻ると斜面の死角に隠れていたコントロールが見つかった。

これぞオリエンテーリングの醍醐味だなと痛感していると残り時間はほぼ無くなり、急いで帰りの道中で巡れそうなコントロールだけ巡った。

正午に戻ってきたが、少し時間が足りなかったようで全員公園内のコントロールは全部巡れなかった。

そこから公園内のレストラン「ラフレシール」に移動して昼飯を食べた。値段がお手頃で一同満足。

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そこから綾部に移動し、本日の宿の蒼鳩庵へ。山岳会の先輩にしてオーナーの四方さんに出迎えていただく。蒼鳩庵は古民家を改装したとても居心地のいい宿。荷物を下ろして家の中を案内してもらい、四方さんの山の思い出話を聞く。

時間はまだ15時。お土産に持っていったごま豆腐を四方さん夫妻と皆で食べて、日向ぼっこしながら思う存分ゴロゴロする。夕方頃に買い出しと駅前の温泉に入りに出かけた。

綾部駅前の栄温泉 うし乃湯でお風呂に入った後、近くのスーパーで晩飯とお酒の買い出し。夜は自炊することになっていたので、大きな囲炉裏を皆で囲んで宴会。サンマやサザエなど秋の味覚を堪能し、就寝前に各自持ち込んだボードゲーム「CLUEDO」と「DOMEMO」で盛り上がった。

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【2日目 四つ尾山】

7時に朝ごはんを食べて、残ったご飯を昼飯用のおにぎりにした。この日の読図トレは四つ尾山の公認コースで行う。

四つ尾山 健脚コース 詳細

https://www.ayabe-kankou.net/experience/orienteering.html

四つ尾山は綾部市街に近い標高287メートル程の低山である。昨日の公園のコースは人工的につくられた公園内にあったが、今回の自然のロケーション中にコントロールが設置されているのでより実践的な能力が必要と思われる。

今回は2人ずつにチームを組み、順にコントロールを巡る事にした。

9時に綾部市市民センターから出発し、麓の若宮神社境内にある1番のコントロールから山中へはいっていく。とはいっても基本的には登山道沿いにあるので前半はそれほど難しくは感じなかった。

山頂の3番のコントロールを取得して、どうやって麓のコントロールに降りようかと思案していると、結局もう1チームと合流して4人で行動することにした。

山頂から西側の麓4番のコントロールに行くには、北西の登山道を行くか、西側の途切れ途切れの登山道をおりるかの2つ。北西登山道の方が地図上では登山道は繋がっており確実ではあるが、遠回りになるので西側の波線の登山道を降りる事に。

昨日習得した山座同定をして皆で山を降りていく。

ところがこの西側の登山道がなかなかの急傾斜で、降りるのに難儀した。踏み跡も薄くバリエーションに近い。麓に下りるつもりが川にぶつかりなんとか渡渉できるところが無いか、川沿いを彷徨い歩いた。結局、北側登山道を歩いた方が近かったが、ロゲイニングやオリではよくある事である。

最後、川を渡渉して集落に合流してほっとしていると、ダンボールを被った人とそれをGopro(カメラ)で撮影している2人組が居た。何事かと聞いてみるとYoutuberらしかった。

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下山してYoutuberの撮影に立ち会えるとはなんとも令和的な展開で得した気分になった。その後は麓と町中のコントロールを取得して13時過ぎに元の綾部市市民センターに戻った。

帰りに栄温泉 うし乃湯に立ち寄って風呂に入り、遅めの昼ごはんを食べた。16時には洛西口に戻り解散した。

今回は1日目に読図の座学と基本をやってから、2日目の低山でより難しく実践的な読図を行えたので、読図の知識だけではなく実地での経験により深く習得できたと思う。

2日目の四尾山のバリエーションが不安を覚えるくらいの歩き応え・読み応えがあったのも良かった。

全体的なスケジュールを緩めに設定したので、蒼鳩庵でもゆっくりまったり過ごす事も出来た。

残念ながら翌週の全日本オリエンテーリング大会は台風により中止となってしまったが、読図合宿だけでも良い経験となった。

京都府北部の山はなかなか行く機会が無いのでまた蒼鳩庵をベースに読図合宿をやりたいなと思う。

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【感想】58期 吉田 史和

2日間にわたり、基礎から丁寧にご指導、また、実践いただきました。

OLの地図は、普段見ている地形図とは記号や記載内容、縮尺が違い、なかなか苦戦しましたが、読図の重要さを再認識するとともに、地図読みの面白さ、奥深さも感じるとることができました。

宿泊した四方さんの古民家民宿では、立派&素敵な囲炉裏で、食事をさせていただき、良い思い出となりました。開館から10年以上になるようで、飾ってあった過去の宿泊者の写真の中に、当会のベテランメンバーのものもあり、若かりし姿(?)にほっこりしました。

なかなか稀な例会でしたが、ワイワイ楽しみつつ、押さえるところしっかり押さえ、各自のレベルアップに繋がったと思います。リーダーの江村さん、ありがとうございました。 

 

【感想】60期 YK

読図をしっかりマスターしたいという気持ちはあるものの、整地も忘れかけている2回目の読図例会。座学もしっかりしていただき、丹波自然公園のコースで腕ならし。歩いたので半分しかとれなかったのはいいとして、集合場所に戻る時に普通に道に迷ったのは情けなかったです。2日めは四つ尾山のコースをチームで歩きましたが、山の起伏を見ながら歩けたのがよかったです。2日連続の読図+座学で知識が定着し、もうさすがに整地を忘れることはないだろう、と思えました。引き続き目と腕を磨いていきたいです。また今回は囲炉裏の宿・蒼鳩庵に泊めていただけたことが素敵な思い出となりました。秋の味覚、四方さんの山のお話、いろんな生き物、ボードゲームなど、皆さんとゆったりした時間を楽しめました。秋の訪れを楽しめた癒しの例会でした。

 

【感想】62期 岸田侑子

私にとって、初めての読図でした。

初めてコンパスを使うため、その使い方を一から教えていただきました。

1日目の丹波自然公園、2日目の四つ尾山と、2日連続の読図合宿で、やっとコンパスとお友だちになれた気がします。

2日目の山での読図で、実践的に学べたのが良かったです。

地図の距離と、実際の歩行距離がいまいち繋がらないままですが、少しずつ学んでいけたらと思います。

夜は四方さんのお宿に泊めていただきました。秋刀魚やサザエなど、囲炉裏で秋の味覚を堪能しました。夜のボードゲームも楽しかったです。また機会があれば、遊びに行きたいなぁと思います。

みなさま、2日間ありがとうございました。

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No.3809 甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳・栗沢山

2019 年9 月14 日(土)〜16 日(月)

 【メンバー】 CL平川暁朗、SⅬ鹿嶽眞理子、TW、YN、YK、岸田侑子  会員6名

【行 程】

9/14 長衛小屋(8:00)-双児山(9:45)-駒津峰(10:40)-甲斐駒ヶ岳山頂(12:05)-駒津峰(13:56)-双児山(14:24)-長衛小屋(15:57)

9/15 長衛小屋(7:30)小仙丈ヶ岳(10:05)-仙丈ヶ岳山頂(11:55)-仙丈小屋(12:20)-馬の背ヒュッテ(12:55)-長衛小屋(15:20)

9/16 長衛小屋(3:10)-栗沢山(4:50)-長衛小屋(6:20)

 

【記 録】59期 平川暁朗

昨年も同様の内容で例会を立てていたが、天候不良により中止としていた。秋の三連休は台風とのせめぎ合いもあり中々ままならない。だが今回は上手く間隙を縫うことができた。

初日の仙流荘にはバス待ちの長蛇の列。私は悠長に車中で仮眠を取っていたが、トイレへ立ち寄ったメンバーが心配の声を上げて予定より早く並んでくれた。それでも若干出遅れてしまったようだ。バスは一通り出発してしまい、回送して戻ってくるまで時間がかかったので、結局予定の時刻よりも遅い出発となってしまった。私が乗り込んだのは補助席の一番先頭だったが、これはこれで景色がよく当たりだと感じた。運転手さんもこなれた感じで周辺のガイドをしながらバスを走らせてくれた。長衛小屋のテン場はハイシーズンともあり満員御礼だったが、無事に6テンを張ることができた。

予定より遅れたが、甲斐駒ヶ岳へ向け出発した。序盤は樹林帯だが、低山とは違い苔の繊細な姿が楽しませてくれる。双児山を過ぎると徐々に展望が開けてきて、駒津峰まで来ると甲斐駒ヶ岳花崗岩質の白い山肌が眼前に迫る。その存在感は主峰北岳にも劣らない。山頂へのアタックは直登か巻き道かでしばし議論になったが、結局皆で直登ルートを進んだ。手がかりは多いが、間違って落ちれば軽傷では済まないので慎重に登る。皆無事に登頂し、楽しんでもらえたことに一安心。好天に恵まれ気持ち良い景色だった。下りは巻き道を利用したが、やはりかなり渋滞があった。道もザレ気味なので慎重に。駒津峰からは仙水峠側へ下る予定だったが、メンバーに疲労も見られたので最短の往路と同じ双児山ルートをピストンした。

テン場に戻り夕食。メニューは鹿嶽さんのステーキ!山飯とは思えぬ豪華さ、背後を通る人からも羨ましがられた。運転からの登山でろくに眠れていなかったので、その夜はぐっすりと眠れた。

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▲豪華ステーキを黒船(鉄板)で焼く

 

二日目は南アルプスの女王、仙丈ヶ岳。朝食は岸田さんに用意してもらった親子丼で精をつけていざ出発。この日もよく晴れていて、遠くは穂高連峰まで望むことができた。メンバーの疲れもあり、予定していた大仙丈ヶ岳までは踏まなかったが、晴天下で百名山二座のピークを踏めて満足度の高い山行になったのではないかと思う。やはり仙丈のカールは美しい。下山後はYKさんプロデュースのクスクスカレー。初めてクスクスを食べたが、不思議な食感だった。軽くてすぐ作れるので山に便利なのだそう。

夜中の3時からは最後の締めにと用意していた栗沢山登山だったが、テントを出ると予報と違い小雨が降っていた。メンバーにどうする?と尋ねてみた。絶対に最低ひとりは行かないと言う人がいるものと考えていたが、予想外に皆やる気で全員で出発することに。だが途中で鹿嶽さんがかなり呼吸が乱れていたので、そのままだと他のメンバーのペースが保てなくなるので、Wさんにサポートを託して他のメンバーを連れ登頂を目指した。結果的には5時前には登頂。まだ日の出まで30分近くあり、完全に私の誤算だったが、皆思った以上に元気だったのは良かった。展望は生憎だったが、雲海に浮かぶ甲斐駒は絶品なので、機会があればまた登ってみてほしい。山頂付近でWさんと電話することができ現状を報告しあったが、鹿嶽さんの状態が思わしくなく、無理をすると怪我の原因にもなりかねないので下山を勧めた。登頂の意思がある人にそれを言うのは酷かもしれないが、余裕のない状態の人が滑落や遭難を起こしやすいことを経験上感じているので、その辺は私は厳しめに判断したいと考えている。

下山し撤収した後は仙流荘で風呂。駒ヶ根ソースカツ丼と信州そばの王道コースを堪能し帰京した。

トラブルがなかったわけではないが、比較的安全なこのルートで、標高もあり、連泊し、色んな路面や時間帯のハイクを経験してもらえことは、アルプス登山の入門編としては十分すぎる内容だったのではないかと思う。

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甲斐駒ヶ岳山頂への直登

 

【感想】57期 TW

甲斐駒ヶ岳から見た仙丈ケ岳の優美な山容が印象的で、今回の例会に参加しました。両日とも快晴。南アルプスの女王と南北アルプスの貴公子、2つの山に登れ素晴らしい景色を楽しめました。

どちらの山からも、北岳八ヶ岳、富士山、鳳凰三山御嶽山など、山界のスター選手を一度に見ることが出来、感動しました。仙丈ケ岳は山頂近くのカールが特に美しくて、ドレスのドレープのように見えました。また、各日の共同ごはんにはステーキ・親子丼・クスクスと豪華で女子力の高いメニューが並び、お腹と気持ちが満たされるとともに、大変勉強になりました。

栗沢山には登れず残念でしたが、良い連休を過ごすことができました。平川リーダー、ご一緒くださった皆さま、お世話になりありがとうございました。

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▲薮沢カールと仙丈小屋

 

【感想】62期 岸田侑子

今回の例会で2回目のテント泊でした。甲斐駒ヶ岳仙丈ヶ岳、栗沢山と、毎日素晴らしい山々に登れてとても贅沢な経験をすることができました。体力的に、ハードな山行でしたが、皆様のサポートのおかげで乗り越えることができました。必要十分量のお水と食料が重要であること、岩の登り下りのコツ、テントの準備方法など、学びがたくさんありました。また、甲斐駒ヶ岳のごつごつした岩場、仙丈ケ岳の緩やかに続く登り道など、近くにありながらも山の様子の違いに、面白いなぁと感じました。富士山と北岳のコラボ、北アルプス八ヶ岳など錚々たる顔ぶれを一望でき、感無量でした。こんなに素晴らしい景色が見れるなんて、本当に天気に恵まれた2日間だったと思います。3日目の栗沢山は、雨の中の登山でしたが、山頂でのおぼろ月と、甲斐駒ヶ岳のシルエットが美しかったです。

夕食のステーキ、クスクスカレー、とっても美味しくて心も体も満たされました。次の山行のエネルギーになりました。山ご飯の作り方、保存方法、軽量化など皆様のアイデアがとても参考になりました。

リーダーの平川さんをはじめ、皆様大変お世話になりました。とっても楽しい3日間を過ごすことができました。

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▲雲海に浮かぶ鳳凰三山と富士山

 

【感想】60期 YK

ベースキャンプから、日本百名山2つプラス、南アルプス天然水ロケ地の栗沢山に登れるというお得な山行。ボルダリングのように登る箇所がある甲斐駒(※巻き道コースもあります)、眼前に名だたる名山、眼下に美しいカールを眺めながら登る仙丈ヶ岳。富士山と北岳のツーショットなども見られ、山の紅白歌合戦のようでした(意味不明でしたらすみません)。栗沢山は霧雨のなかのナイトハイクとなりましたが、それはそれで嫌いじゃない感じでした。明日登る山や昨日登った山をあーだこーだチェックしながら登るのも楽しかったです。2泊3日ものテント泊を最後まで楽しめるのか?というのも個人的な裏テーマでしたが、おシャレな山ごはんを皆で食べられたおかげでとても楽しく過ごせました。天候にも帰りのソースカツ丼屋さんにも、恵まれた山行だったと思います。

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▲小仙丈沢カール

 

【感想】60期 YN

社会人になって登山を始めてから、一番に登りたいと考えていた山が甲斐駒ヶ岳だった。一昨年と昨年と9月に個人山行でのお誘いはあったが、その2回とも台風とか悪天候で中止になり、登山には魔の9月やなと思いつつ、今年は例会で計画された山行に3度目の正直と申し込んだ。当日の天気は雲一つ無い快晴、9月半ばなのにまだ暑い位だ。甲斐駒ヶ岳ピークでは北岳八ヶ岳穂高連峰、富士山まで見える最高の登山日和だった。2日目の仙丈ヶ岳もピークでは前日同様の快晴で有名なカール、威風堂々の甲斐駒始め、そこからの名だたる山々を一望できた。快晴もそうだが軽い荷物も気持ちを解放させてくれるようだった。3日目の栗沢山は最近までマイナーだったせいか、前2座に比べてあまり道が荒れておらず、静かに登山を楽しめるいい山だなと感じた。また朝夕の共同の食事ではステーキ、親子丼、クスクスカレーとどれも山で男子が作りそうにない美味しい料理を手軽に出来るよう工夫されていて大変勉強になった。メニューは事前に分かっていたので登るときは山、下山時は料理とその日の楽しみは2つあった。このような楽しい山行を企画していただいた平川リーダー始め、皆さんに感謝致します。

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▲甲斐駒や八ヶ岳を背に歩く

 

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仙丈ヶ岳山頂にて

 

【感想】54期 鹿嶽眞理子

この夏は台風等の諸事情もあり、初めて晴天に恵まれたアルプス連泊となりました。凛々しい甲斐駒ヶ岳と穏やかな仙丈ケ岳、どちらも素晴らしい景色に感動でした。甲斐駒ヶ岳は2度目でしたが今回は直登ルートで登れてよかったです。北沢峠がテン場なので、夕食のメニューをステーキにしてみましたが、メンバーに喜んでもらえたようで良かったです。翌朝の親子どんぶりも、2日目夕食のクスクスの野菜カレーも美味しくて、食に恵まれた例会でした。皆さんありがとうございました。

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▲クスクスカレー