京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.2801 冬山合宿:比良全山縦走

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【日程】2007年1月6日(土)-7(日)

【参加者】計3名

【記録】

1/6 雨後晴 9:22桑野橋-10:26猪の馬場-12:23蛇谷ヶ峰-14:16てんくう温泉==JR安曇川

5時起床で外を見ればやはり天気予報どおり雨。山行の途中で降られるのはしかたないとわりきれるものの、今までの経験からすると最初から悪天候を予測できる状況の中での出発は気が重い。

でも、とにかく迷いつつもタクシーに乗り込み電車を乗り継いで同行の二人に合流。朽木小学校行のバスにのり、桑野橋下車。その間もまだ迷う。どこが見極めどころか?と。

停留所で支度をし、いざ出発。舗装された林道を歩く。N野氏とOさんは雪山テント装備のザックの重さなどなんのそのどんどん歩いていくと言うのに、年末からお正月にかけて安静にしていた私はそのつけが回ってきたのか、はたまた年齢のせいかどんどん遅れてしまい、とうとうどうしても水晶小屋に行きたいからと告げられる始末。そんな2人の事情を知り、ブレーキをかけている自分の状況をどう処理すべきか迷い続けていた。

頂上は必ずあるというのがしんどくなったときのわたしのおまじないだった。でも、今回はそんな悠長の事は論外の事情があるらしい。焦りは禁物自分の歩きのペースを守れとと自分に言い聞かせながら、とにかく頑張ってみようと答えを出した。しかし、林道から粘土質の登山道に変わったとき、シャーベット上の雪がついた土が露出した道はアイゼンなしでは雨で一層くズルズルすべり、17㎏のザックの重さも手伝って、保温下着をつけたわりには気温はたかく、雨具の下は汗だくで初めてover work!を経験する事に・・・

1月というのにこんなに汗をかいたのも初めてだったが・・・

そして、とうとう足がつり始めた。

それでもやっと蛇のピークに立ち、早々に下山を開始することになった。宿題のできた山行だった。見極めの悪さも二人に迷惑かけた要因だったのかもしれないと反省点もあった。

【イン谷~水晶小屋、そして下山】

1/6 曇り JR安曇川==JR比良==16:03イン谷口-16:58青ガレ-17:41金糞峠-17:55堂満分岐-18:47水晶小屋

イン谷でタクシーを降りた。もう4時を過ぎていた。金糞までがんばって1時間半。ヘドラでの歩行は免れそうにない。幸い雨雪もなく、登山道に雪もあまりないので歩きよい。

途中でSさんの車を発見。電話をするがやはり水晶小屋はつながらない。ともかく仲間の出迎えを期待して足を進めるが、今日二回目の登山はきつい。

青ガレの手前でアイゼンをつけ、ヘドラの準備をした。登っていると辺りは次第に暗くなり、岩場の通過はいっそうの注意を要し大層疲れた。そうこうしているうちに金糞峠に到着。堂満を踏む余裕もないのでさっさと南比良峠に向う。もうヘドラを消すと真っ暗だ。南比良を過ぎ水晶小屋に向うと崔さんの声が。やっとついた。水晶小屋に入り薪ストーブを焚くと一気に暖かくなった。緊張感が一気にほぐれたか、宴会は夜11過ぎまで続いた。

 

1/7 あられ後晴れ 10:00水晶小屋-12:00イン谷口

8時起床。山やの起きる時間じゃない。この日の朝も薪ストーブの恩恵に預かるべく火をおこす。風はきつそうだが、天気はそれほど悪くなく縦走もできそうだ。が、我々のモチベーションが縦走できるものではなく下山。歩いていると、あられが降ってきた。顔に当たるとちょっと痛い。トレース後にはあられ粒が溜まり、まるでビーズの中を歩いているようだ。適度に尻セードを楽しみイン谷に下山。Sさんに京都まで送ってもらった。

 

全山縦走はならなかったが薪ストーブを囲んでの宴会は大変楽しかった。整備していただいた有志の方々にお礼をいいたい。また雪山の夜間登山は結構緊張感がありよい経験となった。またひとつ山の楽しさを発見できた気がする。

 

【合宿感想】K.N.

 合宿という割には準備もトレーニングも十分ではなかった。今回,T中さんの足の 具合もあって,蛇谷で下山したが,合宿と銘打つのであれば事前に合同で練習すべき であったと思う。ただ,それぞれやることを持っている社会人山岳会なので,できる ことをやれる限度でやる,でもいいかとも思う(ただし,行き先がすぐにエスケープ できる比良であれば,である。アルプスだと十分な準備がないと命を無くしてしま う。)。

 結果的には全山縦走できなかったが,雨の雪山,若干吹雪気味の雪山と雪山の雰囲 気は十分楽しめた。2日目は吹雪だったので下山で正解だと思うが,スノーシューの 威力を試しに行ってみてもおもしろかったかも。