京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3011 開聞岳と韓国岳(100名山シリーズ)

一路開聞岳を目指す。噴煙を上げている櫻島がある場所では、富士山のように、ある場所では乗鞍岳(?)のように見え、私たちの目を楽しませた

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開聞岳山頂で

 

 

例会No.3011 2010.5.13~16  開聞岳韓国岳(100名山シリーズ)

 

参加者 L 四方宗和、四方真知子、宮崎みち子

 

【例会報告】

開聞岳(924m)5/14(金)快晴

開聞岳登山口(2合目) 12:45  

6合目         14:00 

山頂着         15:30

山頂発         15:45

登山口着        17:30

周辺から眺める山容は美しく登りやすそうに見えるが案外登りにくい山である。登山口から山頂まで常緑の広葉樹に覆われており眺望は聞かない(6合目くらいからは低木になるが)。案内書によると南方系の樹木が結構あるとか・・・ 下部は火山礫、上部は溶岩の割れたものになり特に7合目付近は弱い足の人には歩き辛い。結果、上り下りともコースタイムより20~25分遅い記録となった。

山頂は岩だらけであるが意外に広く360度の眺望がきく。この日は快晴であったが黄砂の影響か見えるはずの種子島屋久島は見ることが出来なかった。この日は宮崎さんがバテて夕食のビールをパスした。

 

     

 

韓国岳(1,700m)5/15(土)晴れ

えびの高原登山口  10:35

5合目        11:25 

山頂        12:00~12:30

登山口着      13:20 

      

 昨日の開聞岳で女性2人がシンドかったのでこの日は予定を「大浪池コース」から「えびの登山口コース」に変更した。 

 昨日バテた宮崎さんもこの日は元気いっぱいであったがお目当てのミヤマキリシマは時期が早く(予想通り)登山口周辺で咲いていたが登山道~山頂付近は「蕾み硬し」であった。その代わりミツバツツジヒカゲツツジなどが見られた。

 活火山のこの山系(霧島山群)は樹木が低く疎林であるので登山道のどの場所からも眺望が良くしかも噴煙あり、火口丘あり、火口湖ありで他では見ることの出来ない眺めが楽しめた。

 

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韓国岳山頂で

 

足と宿 (山旅費用は40,000円)

この例会の足はフェリーと土日の高速料割引を利用したので豪華な感じの中にも案外安く行けた。往路はダイヤモンドフェリー「さんふらわ・さつま」で大阪南港を18時出港、志布志港に翌朝の9時着でなんとか午後に開聞岳を登ることができた。フェリーは「ファースト」4人用個室の3人利用で48,900円、1人にすれば16,300円は素泊まりと運賃と思えば高いようで安いといえる。部屋はビジネスホテル並みで広く快適である。

車持込の鹿児島~宮崎では自由度が大きく土日利用の高速料金は安く大阪までの2,000円を加えても6,000円ほどであり、今回の車の足代はガソリン代を入れて1人6,500円であった。

宿は指宿、霧島の民宿を利用したが有名な温泉地でありいずれも「かけ流し」内風呂で7,000円強であった。時間に余裕があれば「砂風呂」、「足湯」もやりたかったし高千穂峰だって登りたかったが・・・・。

(L 6期 四方宗和)

 

感想

5月13日晴れ ロープをはずされ大阪南港より午後5時55分出港、私たちの旅は始った。

思えば、数年前今は亡き清水朝一リーダー企画のよる東北一週間の旅もフェリーだった。敦賀港より出港しての日本海は珍しく大荒れで船酔い者が続出。

今回は波静かな太平洋、そして個室での快適な夜を過ごした。

5月14日快晴 9時10分志布志港到着。

一路開聞岳を目指す。噴煙を上げている櫻島がある場所では、富士山のように、ある場所では乗鞍岳(?)のように見え、私たちの目を楽しませた。

12時45分 2合目の登山口より出発。

眼前の薩摩富士の容姿に思ったよりの高さ、大きさにビビルがここまで来れば登るしかない!

登り4~5合目はガンバル、7合目近辺ゴロゴロ大岩、そこからの眺めは最高だが、足元は不安でおちおちと眺めてはいられない。

924mの頂上にへろへろになりながらも到着。私のバテ気味を回復する間もなく下山。「ああ帰れる」と思ったが、体はバテバテ、道はゴロゴロ大岩、そこを通過すると今度はソラマメくらいの溶岩礫に靴を取られ下りも大変だった。暗くなる前にとリーダーが急がせるので、ただひたすら下へ下へと足を運ぶだけ。ようやく出発地点に5時30分暗くなる前に帰れてよかった。私は頑張ったと車の中に倒れこんだ。指宿の宿へ向かう車の中から見える開聞岳に改めてびっくり「よう登ったなー」と自分を褒めるが足はひきつり、体は寒く、胸はムカムカ、体力の限界だった。指宿の宿に着いても食事も喉に通らず、大好きなビールさえも飲めず、ひたすら水を飲むだけだった。

四方夫妻には申し訳なかったけれども砂風呂も行けなかった。

5月15日天気は快晴、体は快調、昨日の疲れはどこへやら、どうも多量の水分補給で回復したらしい。

韓国岳登山へ名誉挽回と勇んで登り始めた。有名なミヤマキリシマツツジはポツ、ポツで、それよりもミツバツツジの赤色が新緑に映えて鮮やかだった。

 

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     ミヤマキリシマ

開聞岳とは違って展望が開けていて、高度をかせぐにつれ、回りの山々が低く見えたり、山の中の池が見えたりと心も体も足も軽かった。

12時丁度に山頂に到着、眼下に新燃岳の噴煙、高千穂峰、大浪池を見ながらの贅沢な昼食。下りも順調に歩け、行き会う登山者の挨拶もかろやかに声かけができ「又登ろうかの意欲が湧いた」ハッピーエンドの終わりでよかった。

宿の入る前に高千穂神社霧島神宮の古跡)の横を通りイザナギイザナミの神々の曾孫、アマテラス大神の孫であるニニギノミコトを祭ってある霧島神宮に参拝、無事の登山を感謝した。

この夜は昨夜と打って変わってビールを痛飲、神話の世界に身を置いて眠りに着いた。(51期 宮崎みち子)