京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3099 金比羅アイゼントレ(岩ポイント)

槍へ向けたアイゼントレと思っていたが,特にアイゼンを義務づけなかったところ,総勢14人の岩登り例会となった。はじめてハーネスをつける人もおり,今回は3つのロープパーティに別れて中間の人は登高器で登るパターンとした。

20110417金毘羅3

懸垂下降する小泉

 

 

[No3099]金比羅アイゼントレ(岩ポイント)

 

【メンバー】L長野浩三,上坂淳一(アイゼンなし),AT,秋房伸一(アイゼンなし),本田勇樹,高橋秀治,酒井敏行,小泉賀奈子,亀島文子,辻春見,辻博史,向昌宏(アイゼンなし),藤松奈美(アイゼンなし),宮森千治(体験)

【日時】2011年4月17日

【記録】長野浩三

【天候】晴れ

【タイム】8時50分江文神社→Y懸尾根→14時ころY懸の頭→16時30分江文神社→三条河原町で反省会

 

【記録】

 槍へ向けたアイゼントレと思っていたが,特にアイゼンを義務づけなかったところ,総勢14人の岩登り例会となった。はじめてハーネスをつける人もおり,今回は3つのロープパーティに別れて中間の人は登高器で登るパターンとした。

 Y懸尾根のとりつきに行くと,前のパーティも総勢14人でしばらく待つこととなった。ハーネスの結び方,基本的なクライミングのシステムを簡単に説明したあとのぼることになった。結構込んでいるなと思いながら,しばらく登っていくと,救急車の音が聞こえ,そのうち,ヘリコプターも飛んできた。前のパーティのメンバーがプルージックで登っていたところ,北尾根との合流点のところの1手難しいところで,落ちた際にプルージックをつかんで転んで骨折したとのこと。1時間ほどかけてヘリコプターでのピックアップとなり,われわれもまさにヘリの真下でヘリの風圧を受けた。ほこりや小石がすさまじく飛んできた。家に帰ると耳の中が真っ黒だった。1時間ほど待機した後,再びY懸尾根を登ったが,先頭グループがY懸尾根についたのは14時すぎ。昼飯を食べてさっそく懸垂下降の練習をした。岳連方式(下降器を少し上部にセットする方法)を練習したが,手順が重要なので体に染みつくまで練習をお願いしますね。

16時近くなり,Y懸沢を下降し,解散となった。

 

【感想】53期 亀島

金昆羅で貴重な体験(2回目ですが)をしました。

ヘリが目の上で止まり、落ちてきたら逃げ場が無い

身体をシュリンゲで固定し、ザックも固定。

へりの風で小石、小枝、枯葉が舞い飛び散る。

岩の取り付きで1時間の足止め、テンションの上がった岩登りに、安全意識と確実な岩登りの教訓になりました。

ご指導の基、無事に下山出来有難う御座いました。

岩登り、沢登りの時期に成り、トレーニングに励まなければ・・・と痛感。

 

【感想】53期 辻 春見

生まれて初めて、岩登りに参加させて頂きました。普通に腕をかけても登れない岩場で、アイゼンまでつけているため、足の引っかかりを探せませんでした。今回は、5月の雪山歩きのためのトレーニングに、とアドバイスを頂いての参加でしたが、先行き不安になる結果でした。一ヶ所だけ躓いた岩場があり、先輩が補助ロープを出してくださったのですが、なかなか期待通りには運びません。

あの箇所だけは、次回の例会でスムーズに上れるようにします。また今回眼前で、ヘリによるレスキュー劇に遭遇し、あらためて岩登りの危険性、恐怖を覚えました。私のような全くの初心者が、こうして感想を今書けていると言う事は、ラッキーとかではなく、リーダーや皆さんの細心のフォローがあったわけで、教えてくださる諸先輩のスキルの高さを再認識しました。ありがとうございました。

 

【感想】51期 T

他パーティーの思わぬ事故で、現場手前で1時間以上停滞。

ワイケンの頭に着いたのは登り初めてから実に5時間以上経った後で、とてもグッタリしてしまいました。

今回はたまたま別のパーティーだったから良かったですが、自分の身におこっても不思議では無い事故。

山登りは細心の注意のもと行わなければと、気の引き締まる思いがしました。個人的にはクライムダウンの練習を行うつもりだったので今回は時間無く残念でしたが、大勢で賑やかに登れ、とても楽しい一日でした。ご一緒いただいた皆様、お世話になりましてありがとうございました。

 

【感想】54期 藤松奈美

 前日に、比良で沢の水を飲んで、お腹を壊して早々にご心配かけました。インドでもチベットでもお腹を壊さないことが自慢やったのに、びっくりしました。長野さんごめんなさい。

 初めての岩登り。急傾斜だけれど、支えてくれる石がたくさんあって、どれを持つかという面白さ、みたいなものはありました。だけど、滑落の現場にも会い、怖いんだなあとつくづく思いました。救助ヘリが来たときも、勝手な行動、すみません。

 今回、梅里雪山事故の、遺族と会って、心に染みたこと(たくさんあるのですがその一つ)。「登山は本当にいい趣味だと思う。止める理由も見つからない。でもね、気をつけてね」。滑落事故を見た次の日に出会った言葉だったので、余計に思いました。

 でも、やっぱり、沢行きたい!とか、思っている私でした。

 

【感想】 53期 本田

何度かアイゼントレに参加させていただきましたが、今ひとつ苦手意識がありました。

冬靴がすこし大きかったので、冬の山行には薄手の靴下を重ねて二重履きしていましが、この日は暑いので一重で済ませたらやはり違和感を感じました。注意したいです。

今回は前回と同様、トップでのロープワークを勉強させていただき、混乱しながらではありますが、なんとかできて良かったです。ただ途中、集中力に欠けるところがあったのは反省します。トラブル等がありましたが、ゆっくりと楽しめて良かったです。

皆様、ありがとうございました。

 

【感想】 52期 秋房伸一

 金毘羅も数回目となり、事前にロープワークの予習もしておきましたので、精神的な余裕をもって参加できました。今回はリードの練習もさせてもらい、初投入の「ジジ」を使えたのは良い経験になりました。ルベルソキューブよりも、T・小松両氏が絶賛しているようにジジの扱いやすさを実感できました。懸垂下降では上坂さんに支点のつくりかたをマンツーマンでご指導いただき、いつものことながら勉強になりました。

 先行したパーティーに事故があり、ヘリを呼ぶ現場に居合わせたのも良い経験でした。重篤な事故ではなかったので、間近にいても精神的に楽でした。

 もしも重篤な事故だったならば、一生懸命やっていただいている消防隊には申し訳ないですが、やはり山岳事故の現実なのか、平地での救急車のようなスピーディーさは無理だということがよくわかり、ヘリが来てくれるとしても、山では絶対に事故を起こしてはいけないということが、心底わかりました。

 山岳会に入って初めての岩例会ではびびりまくりで、適性がないかと思いましたが、それなりに少しずつなんとかなるものです。せっかく山岳会に入ったのだから、積極的に岩例会に参加されると良いかと思います。

 

20110417金毘羅2

写真:初めての岩登りも余裕か!?

 

20110417金毘羅1

写真:今回のメンバー(撮影者 つづのさんは写っていません)