写真10: 船窪小屋に到着!(足元にご注目)
[№3132] 2011.8.12夜~16
北アルプス縦走:五色ヶ原~針ノ木谷~船窪岳
【参加者】CL奥野淳子 SL辻野喜信 西田和美 井上純子 國領孝子 岡田恭二 鹿嶽眞理子 鈴木かおり 計8名 + 富岡慶子(スペシャルゲスト)
【天 候】晴れ&曇り
【記 録】54期 鹿嶽眞理子
【コースタイム】
8/12(金)
京都駅23:45=立山・室堂アルペンライナー(高速バス)=7:00室堂
8/13(土)
室堂7:40~9:30浄土山9:50~鬼岳~11:30獅子岳11:52~12:53ザラ峠13:07~13:53五色ヶ原山荘
8/14(日)
五色ヶ原山荘6:35~7:15鳶山7:40~8:15五色ヶ原山荘8:30~10:35刈安峠~12:00平ノ小屋
写真1:室堂出発
8月12日(金)22時20分京都駅に集合したが、バスの出発は45分遅れて11時45分。さわやか信州号にて室堂へと向かう。居心地の悪いバスの中では、あまり眠れてない人が多いようだった。
8月13日(土)目覚めると室堂に着いていた。なんと遅れを取り戻して、きっちり予定時刻7時だった。少しガスがあるが、いい天気だ。出迎えてくれた立山の景色と高山植物にわくわくしながら出発。石畳の道を行き、浄土山のほうへ曲がって登っていく。雪渓を渡り、ごろごろ岩の道を行き、急登を上り詰めると浄土山に着いた。ここの山頂は広く、富山大学の施設がある。
写真2: 富岡さん登場
ここでばったり富岡さんと出会う。トレランでこのあたりの山をあちこち登っておられたのだが、私たちが来るのに合わせて出向いてくださったのだ。ここからしばらくご一緒した。
竜王山の西面を過ぎ、雪渓を何度かわたり、鬼岳の東面を回って下っていく。時折見える黒部湖が美しい。獅子ヶ岳まではまた登り。何度も繰り返すアップダウンに足が疲れる。
写真3: 竜王
獅子ヶ岳で富岡さんとお別れ。今度は激下りが続く。いい加減うんざりしたころザラ峠に到着しほっとする。ザラ峠から最後の登りをするとやがて五色ヶ原が見えてくる。チングルマのふわふわの綿毛が揺れている。木道を歩いて五色ヶ原山荘に到着。
写真4: 獅子ヶ岳にて
五色ヶ原山荘には、なんとお風呂がある。石鹸やシャンプーは使えないが、汗を落とせるだけで有難い。5時の夕食を済ませて、少し外をぶらつく。少し雲が多いが、真正面には針ノ木岳があり、野口五郎岳・槍ヶ岳・笠ヶ岳なども見える。部屋に戻ってみると早々と寝ている人もいる。前日の寝不足もあり、皆早々に寝入る。
写真5:針ノ木岳‐五色から
8月14日(日)朝起きてみるといい天気だ。日の出を見て、朝食を取る。この日は行程に余裕があるので、五色ヶ原を少し散歩しようかということになる。相談の結果、鳶山に登ることになった。
天気は最高で、山々がくっきりと見える。途中、池塘を見つけて大喜びするメンバーあり。鳶山の景色は素晴らしかった。360度のパノラマだ。山の同定に余念のないメンバーあり。しばらく美しい景色に見入り、五色ヶ原へと戻る。支度を整えて、本日の目的地平ノ小屋へと出発。木道を歩き、池塘を愛で、様々な高山植物を愛でながら歩いていく。
写真6: 鳶山にて(後は薬師岳)
なんと、平ノ小屋には12時に到着してしまった。小屋の奥さんが、冷たいお茶で接待してくださった。有難い。ここの小屋のご主人は釣好きの方で、渓流釣りが楽しめるところとあって、泊り客も釣関係が多い。昼食をとり、夕食までの時間をのんびりと過ごす。山荘の周りを少しぶらつき、次の日の渡し船を見に行ったりする。夕食を5時前にいただき、食後には、外のデスクで奥さん手作りの4種のジャムとクラッカーとコーヒーを御馳走になる。レモンのジャムが一番おいしかった。
ここにも家庭用のお風呂があり、人数が少なければ入れてもらえるらしいのだが、この日は人が多すぎて無理とのことで残念だった。前日にすごくよく寝たので、この日はあまり眠れなかった。
【記 録】54期 鈴木かおり
【コースタイム】
8/15
6:10~6:20 乗船
7:20前後 南沢出合
(知らぬまに通過してたため)
9:39~10:00 船窪出合
11:30~11:40船窪乗越
13:00 船窪小屋
8/16
6:00少し前 船窪小屋出発
9:45 登山口到着
8月15日
午前6時発の渡し船に乗るため、平ノ小屋から渡船場へ。待つこと、しばし。船の運転手である、小屋の無口でクールな御主人が遅れて現れたので、6時10分の乗船となり、客は私達と船窪小屋の常連さんのS氏だけでした。山の中で船というのも楽しいものです。約10分くらいで上陸。さて、今日の行程出発です!
写真7:平の渡し
健脚なS氏は先に行きました。針ノ木古道(針ノ木谷)を渡渉と高巻きを繰り返し、船窪出合を目指します。渡渉はジャボジャボ楽しかったけど、高巻きは結構登りがきつくて。でも、この道を復活のため整備していただいた方々には感謝です。
写真8:針ノ木谷 渡渉
9時39分ごろ船窪出合に。ここで谷ともお別れです。休憩のあと、10時に出発。船窪乗越までの登りです。きついけれど、駄洒落王岡田さんのお話やらで、わいわいと乗越目指します。
11時30分船窪乗越に到着。ここまで来たらお昼は船窪小屋で、となって小休止。おやつ休憩のはずが、早弁が1人(笑)いました!
写真9: 船窪小屋への梯子
11時40分 船窪小屋目指して出発。最後のテント場からの登りも気が急いてしまったけど、小屋が見えて足取りも軽くなります。か~ん、か~ん 到着に小屋の鐘が迎えてくれました。とっくに着いてた笑顔のS氏も、温かいお茶も。午後1時に船窪小屋に到着です。先頭の辻野さんが、ゆっくり歩いていただいたので、わいわいと楽しく行程を終えました。
ここでお昼。奥野さんのザックからバームクーヘン登場~お誕生日お祝いをしました。小屋は「食事がいいから」と薦められて来た方や、常連さんなどで一杯です。夕食は、旅館の料理のようで、美味しいんです! 昼にラーメンを食べたことを後悔。食べきれなかった~ごめんなさいっ!
7時からは、お茶会。ランプに灯がともりました。スタッフのネパールの方の歌や、アコーディオン奏者の方の演奏など。布団が羽布団で、こんな贅沢していいのやら、羽布団は暑いやら~
8月16日
朝食も、また美味しくて、ちゃんと苦手ならっきょう以外は食べました。午前6時少し前 か~ん、か~んと鐘に送られ、S氏にも見送られて出発。とても!とても!みんなに愛されている船窪小屋ともお別れです。
七倉ダムまで下ります。天狗ノ庭で記念写真撮ったりの後は、急な下りで梯子が続きますが、連日のように、わいわいと話題も豊富で楽しく歩いているうちに沢の音が。9時45分登山口に到着。下界は暑かった。七倉山荘でお風呂に入り、タクシーで大町へ。昼前に蕎麦屋さんに入れたので、全員でテーブル囲み昼食を取りました。
バス出発まで、まだまだ時間があります。
喫茶店で、のんび~り&まったりしたり、お土産をみたり。大町駅でも、ぶらぶら待つことに。私は喫茶店でのんびりし過ぎて、かなり気が抜けてしまっていて、バスで一寝入りするまで脳みそが、ぼ~としていました。バスは1時間くらい遅れて、送り火の喧噪が少しさめた京都に到着。無事解散となりました。
参加のみなさま いろいろありがとうございました。また、私の不注意でご心配を掛けました。すみませんでした。
【感 想】 40期 西田和美
船窪への道は私にとって、長く、厳しい道のりでした。船窪小屋の青い屋根が見えたとき、カ~ンカ~ンと小屋番が鳴らす出迎えの鐘の音が空に響き渡りました。これまでの緊張と疲れが、一気に吹き飛んだように感じました。ランプの暖かい灯りと、ペンパさんのあま~いネパール茶の味を、私は一生忘れることはないでしょう。
【感 想】 48期 井上純子
印象に残ったこと。その1は五色ケ原のお花畑。百花繚乱でした。その2は鳶山からの展望。北アルプスの名だたる名峰を思う存分満喫。その3は針ノ木谷の渡渉。ひざ下までの水量の沢にズブズブ入っていく快感は真夏の晴天時にしか味わえないものでした。その4は船窪小屋の豪華ディナー。質量ともに十分で、アザミのてんぷらはおいしかったです。
写真11:ホタルブクロと黒部湖
【感 想】 48期 國領孝子
五色ヶ原は3年前に訪れたことがありましたが、時期が早かったので花が見られず、いつか又花が咲くころに行きたいと思っていました。今回参加して期待通りチングルマやフウロソウに出会い、木道を歩くのも楽しかったです。又初めて登った鳶山の上からは、小さな池塘がたくさん見えてとても美しかったです。
それと最後に泊まった船窪小屋はとても雰囲気の良い小屋で、ネパール人のペンパさんの歌や松下さんのアコーディオン演奏を聞いた夜は特に印象に残りました。ただひとつ小屋のお母さんが話していた、若かりし頃カモシカのマツと呼ばれた雪に強いお父さんに会えなかった(用事があって下山していた)のが少し残念でした。
今回こんな素敵な例会を実現してくださったリーダーの奥野さんはじめ、楽しいメンバーの皆様とご一緒でき、私は大変貴重な時間を過ごせたと感謝しています。ありがとうございました。
【感 想】 50期 岡田 恭二
今回の例会で最も印象的なことは、船窪小屋の人柄・雰囲気であった。町で出されるようなカラッと揚がった天ぷらは絶品であった。どうしてこんな料理が山小屋で出されるのか不思議であった。その秘密は、おかあさんを慕ってくるボランティアの人たちに支えられているようである。「自分さえよければ」という時代にあって、他人のために汗をかける人たちがいることに感動しました。貴重な体験をしました。
今回ご一緒してくださったみなさんへ、いつも個人山行が多い私に温かく声をかけてくれてありがとうございました。大変楽しく過ごせました。また、リーダーの奥野さん、SLの辻野さんには特にお世話になりました。ありがとうございました。
写真12: 夜明け‐五色
【感 想】 36期 辻野喜信
天候に恵まれ、珍しく雨具を着けなかった夏山登山でした。
五色ヶ原の鳶山からの展望は最高。富山湾から白山、笠ヶ岳、黒部五郎岳、薬師岳、赤牛岳、槍ヶ岳、野口五郎岳、烏帽子岳、八ヶ岳、北葛岳、針ノ木岳、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、五竜岳などなど。
針の木古道が復活したおかげで、平の小屋から船窪小屋まで問題なく歩けました。「船窪道しるべの会」の草刈や道の補修のおかげです。平の小屋で一緒だった「会」塩川さんが、渡渉点でそっと見守ってくれていました。船窪小屋が好きな人です。
健脚なら一泊の行程を3泊で歩いたおかげでばてずにすみました。有難うございました。
【感 想】 50期 奥野淳子
3年前、針ノ木-船窪-烏帽子を縦走した。台風の残り雨の中、小屋へ向かう私達を、船窪のおかあさんは双眼鏡で見ていたという。針ノ木谷古道の復活を伺い、いつか歩きたいと思っていた。
針ノ木谷の前評判は芳しくなかったが、辻野SLの的確なルートファインディングと皆さんの一致団結した行動力で、あっけないほどスムーズに通過した。素晴しいリーダー(辻野SLのこと)、そして温かな皆さんとご一緒できて幸いです。
突然現れた富岡さんに目を疑いました。雷鳥沢を拠点に剣や大日などに登られる合間のひととき合流してくださいました。とびきり嬉しいサプライズでした。