京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

 金毘羅ロープワーク練習会

懸垂下降は最初はどうしてもロープとエイト環が信用できず恐々でしたが、大丈夫と実感できると楽しくなりました。単純な形なのにエイト環ってすごい。

20111016_9999_252.jpg

(どんなもんじゃ:懸垂下降)

[№3147] 金毘羅ロープワーク練習会

 10月16日 快晴

<参加者>四方宗和 丸山弘 岡田恭二 上坂淳一 AT 秋房伸一 尾崎稔 向昌弘 小泉賀奈子 辻博史 本田勇樹 高橋秀治 吉川彩 酒井敏行 DM 藤田哲陽 鶴田信介 会員17名

江文神社9:10→

初級班:固定ロープ登攀練習(ワイケン尾根)→12:20ワイケンの頭

中級班:スタカットクライミング練習(北尾根、MK)→12:20ワイケンの頭

→合同練習:懸垂下降、ロープの登り返し、レスキュー実演→17:00終了

江文神社17:15(解散)

【記録(初級班&合同練習)】 上坂淳一

江文神社で中級班と別れ、ワイケン尾根の取り付きへ行くと、既に岳連の指導員検定が始まっていた。身支度とロープの準備をしていると奈良労山の十数名と京大山岳部の5名がやってきたので、もはや順番の整理は諦めて、お互いに気をつけながら同時に登ることになる。

ワイケン尾根ではロープを4~5回使ってワイケンの頭へ。初心者にはオートブロックから練習してもらいたかったのだが、混雑と時間短縮のためアッセンダーを使いまわしながら登った。

ワイケンの頭では、まず懸垂下降の練習。デイジーを介してエイト環(またはビレイ用ブレーキ)をセット。トップはオートブロックでバックアップ。セカンド以後は先に降りたメンバーがバックアップというシステムを練習した。トップが降りた直後にロープチェックをすべきであったが忘れていた。

次にダブルロープの登り返し。オートブロックで自己確保をして、ATCガイドなどのルベルソ型デバイス(またはジジなど)に足掛け用のスリングをセットして登った。シングルロープの場合はアッセンダーを持っている人はアッセンダーを使用。

最後に丸山が墜落(負傷)者、上坂がそのパートナーという設定で、自己確保からの脱出(仮固定、メインロープの固定)、つるべ懸垂による搬送を実演し、参加者に見学してもらった。

【記録(中級班)】 辻博史

前日夜半まで雨が続いたが、足元の状態はよく、スムースに北尾根取り付きに到着。3人、2人、2人の3パーティに分かれ登る。

その後、MKルートに取り付く。Mフェースは問題無かったが、続くKスラブは前日の雨が岩に滲み出しており各メンバーは左の草付き箇所を巻き気味に登攀。ただしT、本田組は果敢にルートを突破。

Mフェースで他パーティの登攀待ちもあったため、初級班との合流時間を気にしていたが、ちょうどよいタイミングで合流でき、ワイケンの頭で合同練習に参加。

【感想】 48期 上坂淳一

 参加者17名ということに加えて、岳連の指導員検定、他のクラブも交えて大混雑の金毘羅でした。

 メニューの一部を割愛したのは時間的にやむをないところであったとしても、本例会の趣旨として、基礎技術を確認するという点から、いくつかの反省を述べておきたいと思います。

 まず、オートブロックは全員に必ずマスターしてもらいたいということ。もちろん、アッセンダーは安全でスピーディですから、沢例会などのリーダーとしてはメンバーに積極的に使用してほしいデバイスですが、?必ずしもクライミング沢登りを指向する会員ばかりではなく、将来アッセンダーを購入する可能性は高くないこと。?懸垂下降のバックアップやダブルロープの登り返しなど、アッセンダーが使えない場面があること、を考慮すれば安易にアッセンダーを貸し借りすることは慎むべきだったかもしれません。またかつて使われていたプルージックがロープワークメニューから消滅してしまった理由も体験を通じて学んでいただく必要があったと思います。

 ロープチェックについても、ついつい怠りがちですが、稀であっても本番でロープが動かなくなると、登り返せたとしても1時間以上のロスは覚悟しなければなりません。練習でも本番でも必ず実行したい手順です。

 さて、リーダーとしては反省点の多い例会でしたが、参加者の皆さんには初級班のリーダー3名をはじめ、ハーネスをつけるのも初めてという人まで、各課題に積極的に取り組んでいただき、わずかな時間(回数)であったにもかかわらず、ずいぶんと上達されました。おかげで、指導の不十分な点を補って余りある成果を本例会に得られたことに、ご参加の皆様には心より感謝いたしております。

【感想】53期 辻博史

 前日の雨でアプローチが相当悪いのではと覚悟しながらの参加でしたが、到着するとまったく問題なく、天気も非常によく、楽しい1日になりました。

合同練習のダブルロープの登り返し、自己確保からの脱出は勉強になりました。今までは登ることばかり考えていましたが、レスキューの大切さを改めて考えました。

企画を考えられる上坂さんは大変かと思いますが、また同様の企画を是非宜しくお願いします。

【感想】51期 AT

大勢の参加となり、お祭りのようで楽しい例会でした。

今まで行ったことがなかったKフェースを間近に見ることが出来たことと、ロープの登り返し、パートナーの救助などを教わったことは大変収穫となりました。(特にロープの登り返しは良かった)誠にありがとうございました。

【感想】54期 藤田哲陽

みなさんにいろいろとお世話になり、ありがとうございました。天気もよく、久しぶりで岩登りを堪能しました。

今回の自分の課題としては、ロープワークと新しい登山用具の使い方をマスターすることでした。半年前に金毘羅山に来た時は、覚えていた8の字結びも忘れてしまい、四方会長にしっかりと教えてもらいました。

 新しい登山道具のダックやATCガイドの使い方も教えてもらったので、来年の沢登りまでは忘れないようにしようと思っています。なんせ、高校の山岳部で金毘羅山に来た時も、肩がけで懸垂下降をしていた時代の人間なので、なかなか新しい道具にはなじめませんでしたが、これではいかんということで、新しい道具も買って今回使ってみると、大変楽で安全なことがわかりました。

 懸垂下降も何回もさせてもらい、スパイダーマンになったような爽快感がありました。四方会長にはいろいろと細かいことも教えてもらい、本当にありがとうございました。お年を聞いてびっくりしましたが、本当に元気ですねー。私も負けないように、がんばります。

 もうすぐ雪山が始まりますが、今年はスノーシューを買って、登ろうかなーと思っています。みなさん、またよろしくお願いします。

【感想】43期 丸山弘

今回は単一クラブとは思えない17名もの参加ということで、岩例会としては近年例のない人数になり、上坂さんの人徳はもちろん、会の隆盛も実感できました。新しい人にも新人カリキュラムをきっかけに、どんどんクライミングを好きになってほしいものです。

午前中の中級班7名は経験者ばかりで、皆問題なく北尾根・MKルートを継続登攀。あいにく岩は雨の浸み出しで濡れており、Mの下部やKスラブ全体は嫌な感じでした。Kスラブは左のカンテを巻いて逃げましたが、T組は果敢に突破(登れる状態ではなかったような・・)。私は慣れたころにリードでなんどかひどいフォールをしてずいぶん臆病になりましたが、当会の若者はメンタル面でも強いように思います。

会としては若手の台頭がめざましくフリーの分野でも相当レベルアップが見込めそうです。その分ビレイ技術やセルフレスキュー・トラブル時の処理の練習は大切でしょう。

午後は懸垂とレスキューのトレーニング。レスキューは岳連遭難対策委員会時代に上坂さんたちと練習していたたものですが、だいぶ手順を忘れていましたので良い復習になりました。

上坂リーダー本当にお疲れ様でした。

【感想】53期 高橋秀治

今年に入り沢例会や、今回の金比羅北尾根・MKルート登攀と昨年入会するままで思いもよらなかった経験を積み重ねさせて頂いています。

これも偏に比良山岳会に入会出来たお蔭と感謝しています。しかし、反面家族からは「年寄りの冷や水にならないようにね」と言われていますが、老体に鞭打ってクラックスに通います(笑)

【感想】 54期 鶴田信介

今回、初めて岩に挑戦しました。何もかもが全く白紙状態からのクライミング

初めはかなり緊張しましたが、ポイントを見つけて岩場を登ることに徐々に楽しさを見出すことができました。

しかし、午後から行った懸垂下降の練習には内心かなり肝を冷やしました。思うように身体を動かすことができずどうしようもない感じでしたが、皆様からの丁寧なご指導のおかげで最後には慣れることができたかと思います。

ライミングの楽しさから難しさまでを実感できたとても有意義な1日となりました。

上坂リーダー、サポートいただきました皆様、有難うございました。

【感想】 吉川 彩

 快晴の金比羅で、初めてのクライミング、緊張しましたがとても充実した一日でした。ハーネスがねじれたり、8の字結びになるはずが手品のように結べてなかったり、始めから苦戦。プルージックでのセカンドを経験してみて、アッセンダーの便利さがよくわかり、ATCの使用など1日でいろんな経験をさせて頂きました。

懸垂下降は最初はどうしてもロープとエイト環が信用できず恐々でしたが、大丈夫と実感できると楽しくなりました。単純な形なのにエイト環ってすごい。

 丸山さんと上坂さんをつないだ貴重なロープの切れ端を貰って帰ってから8の字結びの練習をしています。四方会長はじめ根気よく御指導くださった皆様、どうもありがとうござい ました。

【感想】 尾崎 稔

 ロープワークの例会に参加するのは約1年ぶりです。一年ぶりに懸垂下降をしました。落ちないと分かっていても慣れていないので非常に怖かったです。昨年の例会で教えて頂いたロープワークは忘れていましたが、エイトノット、オートブロックなどをまた教えて頂き非常に勉強になりました。

折角教えて頂いたロープワークは、繰り返し練習しないと覚えることは出来ず、また記憶が風化してしまうので、例会に参加して繰り返し練習したいです。

 最近はなかなか例会に参加できない状態ですが、ヘルメット、ハーネスを買ったので積極的に参加して使っていきたいです。

 最後に去年同様、物覚えの悪い私に何度も丁寧に教えてくださった上坂さん、ありがとうございました。また皆様とご一緒する日を楽しみにしております。これからもよろしくお願いします。

【感想】 52期 小泉賀奈子

 岩を本格的に始めたいなぁと思う反面、怖がりの性格が災いしてなかなか一歩を踏み出せずにいます。今回の例会のように、初歩から丁寧にロープワークを教えていただけると本当に助かります。

 新調した登行器はスムーズに使えたし、前回ばっちり仕込んでもらった懸垂下降は難なくクリアできたし、小さな手応えも感じられた1日でした。上坂リーダーのおっしゃるように、見よう見真似で分かったつもりになるのではなく、きちんと器具やロープの扱いを覚えて安全性を確保したいと思います。

今回もたくさん学ばせていただいてありがとうございました。

【感想】52期 秋房伸一

 今回はリードをさせてもらい、有意義でした。入会して最初のころはリードなんてとてもとてもと思っていて、ワイケンの頭での懸垂にビビリまくりでした。

 経験を積むことは力になると実感しましたが、気を緩めずに精進したいと思います。

【感想】 53期 酒井敏行

 向さんとコンビを組んで、北尾根からMKを登りましたが、雨の後で岩がつるつるに濡れていたのと、荷物がけっこう重かったのとで、フリーの時とはだいぶ違う感じでした。ジジのセッティングが下すぎてビレイがやりにくかったりと、反省点も多かったですが、有意義でした。Yケンの頭での登り返しの練習は、コツをつかんでしまうとけっこう面白く、またこういう練習をしてみたいです。また、ロープワークは現場でやるだけではなかなか身につかないので、家でも練習する必要があると思いました。

【感想】 54期DM

今回岩ポイント取得の為に参加しました。

初めてハーネスとヘルメットを身に着けて、ロープを使用しました。

自分はこんなことは絶対しないと思っていたので、想像もしていませんでしたが、懸垂下降も皆さんのおかげでなんとかでき、思いのほか楽しかったです。

ありがとうございました。

201110konpira1.jpg

(ワイケンの頭:集合写真)

201110konpira2.jpg

(レスキュー実演:つるべ懸垂)