京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3223 十津川水系/芦廼瀬川本流遡行

芦廼瀬は3年前にボロボロになりながら遡行しましたが、当時の参加メンバーにはどういうわけか好評で「楽しかった」「また行きたい」という感想を頂きました。

 今年は沢に慣れた会員も増えてきたので、芦廼瀬で「おさらい」をしてみようと企画してみました。

 

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[No.3223] 十津川水系/芦廼瀬川本流遡行 *合宿ポイント

8月18日(土)~19日(日) 

 

(天候) 8/18(土) 曇のち雨 8/19(日) 晴れ

CL上坂淳一 AT 秋房伸一小松麻衣 鹿嶽真理子 鶴田信介 南部桂 長野元 川嶋美帆

 

 

<行程>

8/17(金)

19:30京都集合-24:30七泰ダム幕営

8/18(土)

4:00起床-6:15入渓-6:30七泰の滝-6:45槇滝-8:00百間嵓-10:30焼嵓淵-12:10 核心8m滝-17:00河原幕営

8/19(日)

5:00起床-7:15入渓-8:40狼返しの滝-10:20遡行終了点

 

☆動画

 

【記録】55期 長野元

(18日)

 出発前から天候が少し不安だったが、七泰ダムで幕営し、夜が明けると天気は持ちそうで一安心した。明るくなって周りの景色が見えると川は緑色で、白く大きい岩がゴロゴロあって、そのコントラストがとてもきれいだった。

 長野以外はフローティングベストを持って来ていたので、上坂の予備のベストを長野が借りる。沢登りのパーティーの中に一人だけ釣り師が混じってる感じだった。あと川嶋の蛍光カラーのベストがひときわ輝きを放っていた。

 隊列は上坂L、鹿嶽、鶴田、秋房、南部 、川嶋、長野、小松、Tで多少前後はあったが、上坂が先に行ってロープを出して鹿嶽を後ろから鶴田、秋房らがサポートするといった感じだった。

 入渓して間もなく腰や胸まで水に浸かる場面が多く、早い段階でTの防水袋に穴が空いていて、ザックの中身が水没していることに気がついた。ケータイも濡れてしまったようで、Tは「帰りたい」とあきらかにテンションが下がってしまった。

 焼嵓淵は100mほどの長いゴルジュで、初めてゴルジュを見たが、うす暗く、神秘的で吸い込まれそうだった。

 

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(焼嵓淵) 

 

 ここは先頭がロープを持って泳がなければならず、鶴田が抜擢された。ゴルジュの出口までロープが届かず、途中の岩まで行って次は長野が行く予定だったが、鶴田がその先も行ってしまい結局長いゴルジュを一人で泳ぎきった。しかしその反動からか、そのあと急に体力が低下して呼吸が荒く、バテた状態になってしまったが、休憩をとり、行動食を食べると徐々に体力も回復していった。

 

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(鶴田さん頑張る) 

 

 昼ごろこの谷の核心部である8mの滝に到着した。上坂、Tがロープをセットしているあいだ、残りのメンバーは寒さと眠気に耐えながら、その行方をじっと見守った。

 

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(核心の滝)

 

 核心部で時間がかかり、途中でテン場まで行けないかもという雰囲気だったが、なんとか暗くなる前に目的の河原に到着し、タープを張り、焚き木を拾い、対岸の支流で水を汲み夕食の準備にとりかかる。秋房が炊いたごはんは調度良い加減でレトルトカレーだけどとても美味しくて、余るかもしれないと言っていたごはんも全員ペロっと完食した。

 夕食のあと焚き火をし始めてすぐにポツポツと雨が降り出し、やがて本降りになった。仕方なくタープの中に入り、就寝となる。

 地面は平らで雨も入ってこず、寝心地は悪くなかったが服が濡れたままで寒く、夜中何度も目が覚めて長い夜だった。一晩中降っていたので寝ている所まで水が来ないか心配だった。

 

(19日)

 朝起きると、晴れていて川はやや増水していた。朝ごはんのマルタイラーメンも具だくさんで厚切りベーコンも入っていて美味しかった。

 

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(二日目の朝) 

 

 2日目も1日目と同じ隊列で歩いた。

 朝もやの中を歩いているとそこがまるで「もののけ姫」に出てきそうな雰囲気で自分がこの大自然の中にいると思うと少し不思議な感覚だった。

1日目に行程の7割ほど終わっており、核心部も越えていた。さらに2日目ということもあり体も慣れていたためか、サクサク進んで行き、午前中のうちに遡行終了点に到着した。

 

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(最後の廊下)

 

 沢からあがると昨日は寒い思いをしていたのに、ウソみたいに暑かった。無事に自転車をデポしていた場所に到着し、リーダーの上坂と一人づつ握手した。

 京都に帰る途中に鶴田のケータイが なくなるというハプニングがあったが、沢登りの後に寄った温泉に忘れていたことがわかり、後日家の方に郵送して頂くことになり、一件落着となった。

 

【感想】55期 長野元

 今年初めて沢登りに連れて行って頂き、今回ので4本目でしたが、芦廼瀬川はこれまでに行った沢に比べるとスケールが大きく、ゴルジュなど泳ぐ所も多く本格的な沢と言った印象でした。

 もし自分が魚だったら都会のどぶ川ではなく、こういった大自然のキレイな川で泳ぎたいと思いました。

 

【感想】 55期 川嶋美帆

 沢経験ほぼゼロの私でしたが随分背伸びして参加させていただきました。

 念願叶っての沢登りのはずなのに、芦迺瀬という場所の印象は正直なところあまり残っていません。というのも、急流をただただ眺めて、落ちたら助からないなぁ…とか、ここから登っていけるかな?とか、無事通過することばかりを考えてしまいました。

 ロープやお助け紐にしがみつき、フローティングベストの浮力に助けられ、時に先輩方を踏み台にしてやっとこさ進んだわけなのですが、そんな場所を通過する時の緊張感と達成感が強く残り、まるで冒険に来ているようにワクワクさせてくれました。同時に、一歩間違えば命取りの危険なスポーツであることも再確認。もっともっと経験をつんで技量をあげたいです。

 沢登りなんて、と思っていた自分がここまで来れたのは、上坂Lは勿論のことメンバーのサポートがあってこそです。本当にありがとうございました。

 

【感想】 54期 南部桂

 これまでTさんや秋房さんに誘われて比良アルファルンゼや獅子ケ谷に行きましたが、芦廼瀬に比べると沢登りらしい沢とは言えないと聞いていました。 大峰山系にはただでさえ奥深い雰囲気を感じるので、いったいどんな遡行になるのかと楽しみにして参加しました。私にとっては、7月に参加した西穂~奥穂縦走と並んで、この夏の一大イベントです。

 よく晴れた空の下、水に浸って歩くことの心地よさを楽しんでいるうちに、徐々にゴルジュと呼ばれる両側に壁の迫った細い渓谷の中に入り込んで行き、この風景が本当の沢の醍醐味なのだなあと感じました。途中、Tさんが淵に飛び込んで、私もやったらと誘われたのですが、体力を温存しようなどとセコイことを考えて飛び込まず、今では後悔しています。せっかく、あんな深い緑色の水辺まで行ったのに・・・。

 一方、ちょっとした登りでも良い足場やホールドがないところでは、上坂さん、Tさん、秋房さんのお助けスリングやロープに頼らねばならず、クライミング技術をもっと身に着けたいと思いました。逆に、山岳会の例会という場を使わせてもらわなければ、とても独りではいけないコースを体験させていただいたと思います。

 夕食の後、焚き木にいい感じで火がついた矢先に、雨が降り出してしまいお開きになったのが残念でした。焚き火を囲んで皆さんと飲みながらお話できたらきっと楽しかったのですが、それはまた次の楽しみに取っておこうと思います。

 最後に、すばらしい合宿を企画していただき、また体力を要するリードやルート工作をしていただいた上坂さんとTさんに感謝しています。

 

【感想】54期 鶴田信介

 今回の芦廼瀬川合宿は、獅子ヶ谷やヘク谷で体験してきた沢登りの集大成と位置付け参加しました。

 ゴルジュの中を歩いたり泳いでゆくのは初めてで、その壮大な景色に感動を覚えました。

 沢を歩いたり、岩を登ったりすることには慣れてきたつもりでありましたが、

何度か態勢を崩したり転んだりを繰り返してしまい、自分のレベルはまだまだであると実感させられました。特に2日目は、1日目の泳ぎの疲労からなのか足がなかなか思うように上がらず苦労しました。

 また、いままでの沢登りの経験から「寒さ対策」はそれなりにしてきたつもりではありましたが、後半やはり寒さを感じてきてしまいレインウェアーを着て登りました。

 人一倍、寒さには弱いということが判明致しましたので、次回は必ずネオプレーンを用意したいと思います。

 最後に…合宿ならではの美味しい夕食もよかったです。みんなでおしゃべりしながら食事するのは楽しいですね。

 企画いただきました上坂リーダー、参加者のみなさま、有難うございました。

 

【感想】51期 AT

 僕が山岳会へ入ってはじめて沢登りをさせてもらったのが、この大峰の芦廼瀬川でした。

 今回遡行してみたところ、はじめて訪れた時の印象とくらべて、恐ろしくスケールが小さく感じ、なんとなく寂しい気持ちになってしまうほどでした。

 前回は泳ぐと流され溺れるからとわざわざ懸垂下降していたところも、今回は余裕で泳いで渡りましたし、なんなら懸垂下降しなくても普通に二足歩行で歩いて下りられそうなところでした。

 徒渉にも前回いちいちロープを出していたところが、全員まったく普通に歩いて渡りました。これはやはり全員フローティングベストを着用していたところが大きく貢献していると思いました。前回は秋房さんがテストとして持ってきていたものを上坂さんが鼻で笑っていたものですが、三年後の今回は全員着用での遡行で、流されても大丈夫という安心がこの芦廼瀬川では大いに役に立ったと思います。

 技術面でも前回はロープも触ったことないようなメンバーをぞろぞろ上坂さんが連れて行っていたわけですが、たとえ一回でも訓練を受けたかどうかということがたいへん重要で、今回のメンバーは事前に何らかの形で懸垂下降・アッセンダーを使ったアッセントの経験を積んでいたため、自分が何をすべきかということが全員解っていたように思います。あのとき上坂さんが皆を連れて行ってくれたから、今があると思いました。あらためて感謝します。

 そういえば三年前の話ですが実家の父に電話で大峰へ沢登りに行ったと言うと、「お前が小さいころ夏に奈良へ旅行に行ったときに、どうしてもあの川で泳ぎたいと駄々をこねていたものだが、今になってほんとうに泳ぎに行ったんだなあ」と言われたことを思い出しました。

 

【感想】53期 小松麻衣

 沢例会では初めての泊だったので、すごく楽しみにしていました。 

 たき火を囲みいよいよとゆう所での突然の雨で残念でしたが、タープに皆で身を寄せ合い寝たのが忘れられない思い出となりました。

 沢は、泳いで突破する場面が多々あり小学生の時スイミングスクールの習い事がここで生かされて良かったです。沢の水の色がとても綺麗で、天気も良かったのでとても快適に泳ぐことができました。リードとして頑張ってくれた鶴田さんの泳ぎは素晴らしかったです。核心の8m滝ではロープワークにもたつき、反省すべき所が沢山ありましたが皆で無事に突破でき良かったです。

 今回の沢例会で一番感じたのは、沢はチームワークで突破するものだと強く感じました。良い体験が出来、皆を引っ張ってくれた上坂リーダーに感謝しています。またメンバーの皆様にも感謝しています。ありがとうございました。

 

【感想】 52期 秋房伸一

 芦廼瀬本流遡行は3年前に入会した年の夏に、思い切って参加した例会で、それはそれは結構大変で、その後思うにリーダーの心労は大変だったと拝察した次第です。

 それから各々経験をつみ、今回の例会を迎えました。結果としては予想以上のスムーズさ(反省点はいろいろありますが)で、天候にも恵まれ(前回もですが)、特に危険を感じることなく淡々と遡行できました。

 そういう意味ではドラマがなかったのは仕方がないことではありますが、山岳会の例会としてはそういうものなのではないでしょうか。

 前回の芦廼瀬の体験から、そのリーダーの上坂さんには、他の例会も含めて、教わることばかりというか、「上坂スクール」で鍛えていただいた(まだまだですが)という思いで今日まで来ています。そんな思いを想いながら、楽しく遡行した2日間でした。皆さん、ありがとうございました。

 

【感想】 48期 上坂淳一

 芦廼瀬は3年前にボロボロになりながら遡行しましたが、当時の参加メンバーにはどういうわけか好評で「楽しかった」「また行きたい」という感想を頂きました。

 今年は沢に慣れた会員も増えてきたので、芦廼瀬で「おさらい」をしてみようと企画してみました。

 結果は拍子抜けするぐらいにあっさりと通過して、これが3年前と同じ沢なのかと疑いたくなるぐらいでしたが、そうなったのは、二度目であること、ライフジャケットやフローティングロープなどの装備を強化したこともありますが、なんといっても前回経験者を中心にお助け紐やショルダーを駆使するなどして、力を合わせて行動することができたことが大きいと思います。

 川島さんや小松さんはジムで鍛えた技術を発揮され、経験の浅い鶴田さんも鹿嶽さんをサポートしたり、それぞれに持てる力を出し合って、よく頑張って頂きましたので、合宿というタイトルに恥じない内容があったのではなかったでしょうか。

 芦廼瀬は今回のように経験者と初心者の混成パーティでも楽しめますが、経験者のみでサクっと抜けるプランもまた面白いだろうと思います。

 本流には本流の難しさがありますので、慎重な判断は必要ですが、こうした素材を提供してくれる大峰に感謝しつつ、自然を味わっていけたらと思います。

 

【感想】54期 鹿嶽眞理子

 今回はしっかりしたメンバーがそろっているので、参加のチャンスですよという上坂リーダーの言葉に、沢初心者にもかかわらず参加を決意しました。しかし、予想通り、かなり大変でした。お助け紐を出してもらったり、押してもらったり、時には肩に乗せていただいたりと、皆様にお世話を一杯かけてしまいました。これだけ助けていただいているのだから、自分も精一杯頑張らねばと必死の思いの二日間でした。

 足のつかない深みでは、鶴田さんと上坂さんには、何度もフローティングロープをつけて先頭を泳いだいただきました。おかげで、後ろからロープ伝いに泳いでいくのは楽で助かりました。

 大変なところは一杯でしたが、やはり核心部の滝のところが一番しんどかったです。

 河原での夕食のカレーとサラダとスープはとても美味しかったです。たき火はやっと火が安定してきたと思ったところで無情の雨となり、残念でした。タープでの寝心地は思ったよりも快適でした。熟睡とはいきませんでしたが、それなりに眠ることができました。

 大峰ブルーの沢はとても美しく、景色も素晴らしかったのですが、もっと技術があれば、ゆとりを持って楽しめたのだろうなと思いました。