京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3261 比良55-31  比良全縦サポート隊 横川峠

2013年1月12日(土)~13日(日)

 サポート隊が、あまりにも楽しかったので、こんなことが皆に知れ渡ったら来年からみんなサポート隊に廻り、本隊がいなくなってしまうのではないかと心配してしまいました。

 

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写真:サポート隊スタート地点にて

 

※動画

 

【メンバー】CL秋房伸一、SL AT、寒川陽子(記録)、亀島文子(食当)

【天候】12日:晴れのち曇り 13日:曇り

 

【行程】

・1月12日(土)

6:30烏丸御池ロッジ前35=(マイカー)⇒7:40桑野橋・本隊見送り50=(マイカー)⇒8:30畑集落手前運動公園広場

畑集落手前運動公園広場9:15→9:25畑バス停→9:35畑集落40→10:40横谷峠・テント設営11:40→11:55アラタニ峠→12:05須川峠南で本隊と合流10→12:40横谷峠・19:00就寝 [コースタイム2:15]

・1月13日(日)

4:30起床・6:35出発→7:25地蔵峠→7:25地蔵山→7:30ササ峠→8:25イクワタ峠北峰・(8:40本隊出発)見送り9:10→9:40ササ峠→9:45地蔵山→9:45地蔵峠→10:05横谷峠・撤収11:45→12:50畑集落       [コースタイム3:50]

畑集落=(マイカー)⇒14:30京都市

 

 

 

【記録】

・1月12日(土)

 秋房車と亀島車で本隊4名を含む計8名を載せ、朽木方面へ。走る道中の景色に雪がなかなか出てこず、全山史上最小に近いのではとの意見も。冬の比良に思いを馳せつつ、車は桑野橋で一旦駐車。本隊が入山準備を始める傍ら、それに釣られて意気揚々と登山靴を履いている秋房・Tの両者。

 初日の泊地内装備を中心に荷物を積み直して本隊の入山を見送ってから、朽木経由で琵琶湖方面へと車を回す。さすがに湖西側は多少白く積雪を思わせる山肌。畑集落の手前にある小さな広場に停車。トイレの建物には「運動公園」の言葉が入っており、すぐ下方に目を向けると多少大きめの広場らしき場所がある。どうやら申し訳程度に拓かれた公園スペース並みのこの広場が運動場のようだ。

 ツボ足で舗装路を行くが、道路一面クラストと流れる湧水で占められている。足場を選びながら集落内の急なアスファルトを登り登山口へ。振り返ると雪を被った段々畑と静かな白い集落、その奥にリトル比良のモノトーンの山。淡い陽光が降り注ぎ、目を細めてしまう眩しさと美しさだ。すでにトレースがあり雪も少ないことで、ツボ足のままサクサク登ってしまうことに。景色が段々と白く、足元の雪が深くなってきた頃には傾斜も緩み、横谷峠に着いてしまった。

無雪期と変わらない位の行動時間であった。テント二張分の雪を均して設営したら今度は亀島・Tがトイレ作りに奮闘。掘る程の雪がないため、登山道を挟んで立派な壁が出来上がった。

 水作り及びテントキーパーを亀島に託して、残り3名はスノーシューを履いて稜線を北上。昼に差し掛かり雪も緩みはじめて、稜線もツボ足で歩いた方が楽な位なのだがあえて道具を使う。踏まれていないまっさらな雪の稜線ハイク、人は来ないと思いきや前方からパーティーが。よく見れば本隊のようだ。雪が少ないからと途中でスノーシューを外し、サクサク登って須川峠まで越えてきてしまったらしい。ハイスピードであるが、本隊はまだまだ元気そうだ。帰路は先頭をツボ足本隊に任せてその後をスノーシューで続いた。

 

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写真:テン場でプチ宴会

 

 泊地に戻ると、雪中でひたすら水を作っていた亀島が出迎えてくれる。上手い具合に足元の雪をくり抜いて椅子を作り、周辺の雪を火にかけては水に変えていた。うららかな温光に誘われて、秋房がウレタンマットを敷いて雪中昼寝をし始める。気持ちよさそうな光景だったが、しばらくして「やっぱり寒い」とこぼしながら戻ってきた。

 Tは手応えが足りないとばかりに、有り余る元気で辺りの新雪地帯を探索している。本隊を労って沸かした紅茶を皆で分けたが、やることもないため定位置で水作り中の亀島を囲んで早速宴会が始まった。

Tが用意した酒もつまみも飲み食い尽くして腹におさめるモノがなくなったので、さっさと夕食に移行。さして動いていない8名だが、食当担当の亀島が用意したすき焼きができあがるやいなや、あっという間にカラになる鍋。それを数回繰り返し、皆の腹が満足した頃に食材も尽きたという、量も質も豪勢な夕食だった(長野元・川嶋の夫婦漫才なコント付き)。

 

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写真:豪華なすき焼き

 

10Lほどの豊富な水をふんだんに使い、海藻サラダや食後の紅茶も頂いた。8名が一所に籠もると暖かくなり、秋房の持参したローソクを灯ししばし談笑にふけった後、男女でテントを分けて就寝。完全に日が落ち、木々の合間からは畑集落のまばらな明かりと、空には幾つもの星々が冴え冴えと光り輝いていた。

 

・1月13日(日)

 本日も風のない穏やかな朝。米(なんと下界での炊き冷まし)も具材もたっぷりのおじやで暖まり、出発準備をしていた折のこと。防風用にと雪の重しをつけて張っていたテントロープに足をとられ、足首を痛めてしまう。歩行も覚束ないため急遽テントキーパーに変更し、7名で南下開始。

 荷物をデポしているサポート隊3名がスノーシューラッセルで先導し、その後に本隊が続く。オレンジに輝く朝日につられて東側を見やると、琵琶湖上に雲海が広がっていた。頭だけ雲から顔出す鈴鹿の峰々がやたらと近く見える。全山縦走の山場の一つと認識していた地蔵山の登りも難なく越えて、好調なペースでイクワタ峠北峰に到着。サポート隊メンバー1人1人に握手と共に感謝の意を伝える、本隊CL上坂。前日同様、しんがりを南部に任せて元気よく本隊が釣瓶岳の登りと向かっていった。

湖西側に張り出した雪庇に注意を払いつつ、白い山斜面を少しずつ移動していく本隊。白い巨大な魔物に立ち向かうアリのごとき小ささだが、あっさりと高みへと登っていく後姿を傍観する限りは、恐るべきアリといった感じだ。その勇姿をファインダーに収めて、サポート隊3名は亀島の待つ横谷峠へと帰還。

 「昨日のすき焼きの残りないですか?」とTが訴えると、亀島が米の残りをベースに調味料とトッピングで味を整えて雑炊をこしらえた。残るは下山のみとあって、それを皮切りに次々と食糧が飛び出し豪勢なお茶会に。雪との別れを名残惜しむかのようにのんびりと撤収・下山した。最後は、足を痛めた亀島をおもんばかり、秋房が畑集落までマイカーを回して駐車場まで辿り着いた。本隊最終日は雨だねと苦笑いしつつ。

 

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写真:釣瓶ヶ岳へ向かう本隊

 

【感想】 53期 亀島文子

 サポート隊の食担を任され、Tの好物のすき焼。8人だから肉1.6kで足りるかな?2.0k買う。

集合場所に着くと、T氏から(生卵有りますよね)すき焼に締めは、うどん

余るかな?予想通り全て食べつくす。

フイルターで濾しながらひたすら雪を溶かし水作りしていたが、フイルターが直ぐに汚くなる。大気汚染か?

朝、靴を履き立つた習慣に左足をテントの張り綱に絡め、右足は勝手にキャインのスタイルで転倒(雪でテント出口ツルツル)グッキと左膝を捻ってしまった。ゆっくりのペースで下山。膝が変に曲がり激痛がはしる。病院で血交じりの水を注射器で2本抜かれる。一寸の事で情けない。

秋房氏が車を取りに行ってくださり、アスファルトの道(下りのアスファルト道は非常に痛い)感謝。

来年もサポート隊頑張ります。

少しアルコール多目にします。

 

【感想】AT

深雪の猛烈ラッセルを、しんどくない範囲でやりたいなと思いサポート隊に参加させていただきました。

期待に反して驚きの積雪の少なさ。

でもすきやきはとっても美味しかったです。ありがとうございました!

 

【感想】 52期 秋房伸一

 サポート隊が、あまりにも楽しかったので、こんなことが皆に知れ渡ったら来年からみんなサポート隊に廻り、本隊がいなくなってしまうのではないかと心配してしまいました。ありがとうございました。