京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3384 因但国境 扇ノ山 *テント泊P

扇ノ山(おおぎのせん)は、因幡鳥取県)と但馬(兵庫県)の国境にある標高1310m、冬は日本海からの積雪を伴う季節風が直撃する最初の山である。新田次郎の小説「孤高の人」のモデルである加藤文太郎は何度も冬の扇ノ山に登っている。

 今回は冬期スノーシューの下見を兼ねるため、尾根道である青下(あおげ)からのルートをピストンした。

 

201406扇ノ山1

写真:扇ノ山山頂 避難小屋の前で

 

 

201406扇ノ山1

 

【メンバー】

L秋房伸一、米山佳秀、船木佐織、高橋幸三郎、久代まゆみ  会員5名

【行程】

14日(土) 京都駅7:00=10:20新温泉町青下10:40~12:05上山高原(三角点946m往復)12:40~(林道歩き)~12:50上山高原避難小屋~13:30林道から登山道へ~13:35小ズッコ小屋~15:00扇ノ山(幕)

15日(日) 5:00起床、扇ノ山7:00~8:05小ズッコ小屋~8:50上山分岐~9:40青下(デポ地)=湯村温泉=浜坂(加藤文太郎記念室)=京都

【天気】晴

 

【記録】52期 秋房伸一

 扇ノ山(おおぎのせん)は、因幡鳥取県)と但馬(兵庫県)の国境にある標高1310m、冬は日本海からの積雪を伴う季節風が直撃する最初の山である。新田次郎の小説「孤高の人」のモデルである加藤文太郎は何度も冬の扇ノ山に登っている。

 今回は冬期スノーシューの下見を兼ねるため、尾根道である青下(あおげ)からのルートをピストンした。 青下には広い駐車場があり、デポ地には苦労しなかった。八鹿まで自動車道が延伸しており、予定よりも1時間早く登山口に到着。

 

201406扇ノ山map

 図:GPS経路

 

青下の集落を出発してすぐにつづら折りとなり、高度を稼いだ。しばらくして「牛曳き道」と名付けられた傾斜の緩やかな、トレラン向きの道になり、上山高原(うえやまこうげん)に出た。

舗装の林道歩きとなり、上山分岐で休憩。空身で上山山頂までピストン。上山高原避難小屋を見学後、林道歩きを続けた。地形図に記された登山道への分岐が判らず、しばらく先の小ズッコ小屋への林道最短距離付近の道標から登山道に入った。積雪期なら看板が埋もれている可能性が高い。小ズッコ小屋から扇ノ山山頂はなだらかだが、傾斜がはっきりしない斜面が広がるため、積雪期の下りではトレースがなければ難しい。

 山頂へは予定通りの時刻に到着。今回はテント泊ポイント例会でもあり、ポイント対象のメンバーのテントでは、積雪期を想定して、個装袋を使い、ザックは寝床とするなどテント内に全ての荷物をまとめる方式とした。

 食当の久代さんがポトフを要領よく賄い、米も上手に炊け、楽しい夕食となった。

 翌日は5時半起床の予定であったが、日の出が早く、ご来光をみるためか、皆早起きであった。朝日の中、氷ノ山がくっきり見え、標高以上の雄大な風景に感動した。

 帰路はサクサク進んだが、注意力が散漫になってY形の分岐を間違えてしまった。最後尾の米山さんが指摘してくれて、事なきを得た。

 予定よりも随分早く、デポ地に到着。湯村温泉で風呂と食事をし、浜坂町の加藤文太郎記念室等を見学してから帰路についた。

 

【感想】56期 久代まゆみ

スノーシューの下見ということで、即申し込ませて頂きましたが、荷物が重いので登りながら、やっぱり冬山は無理かなと、どんどんネガティブ思考にはまっていきました。でも奇麗なブナ林を見ていると、雪のある景色が見たいから、もっともっと頑張らなきゃと思いました。軽量化でストックなしにしたのですが、荷物が重い時はバランス保つのに必要なんですね 。

初めての食担で、さんざん悩みに悩んでも、たいしたメニューも思いつかず、量も分からず・・・いざ夕食時には「多い」と駄目だしされて、どうしようかと悩んでいたら、朝食時に皆様に完食して頂き胸をなでおろしました。テント泊のノウハウも秋房さんに詳しく教えて頂き、もっと荷物を小分けしておかないと訳わからなくなるという事がよくわかりました。

今回も梅雨時に珍しい快晴の中、楽しく勉強になる山行、ご一緒してくださった皆様にも色々助けて頂き、感謝しています。ありがとうございました。

 

【感想】56期 高橋幸三郎

この季節のテント泊とあって事前には雨中での幕営も覚悟して出かけましたが幸いにも週末は梅雨の合間の晴天。特に2日目は夏を思わせるような快晴に恵まれ心配は杞憂に終わりました。美しいブナの林、緑で覆われ気持ちの良い高原地帯等の中を巡る登山道はとても良く整備されており、快

適でのんびりとした山行を満喫することができました。

さらに幕営地とした山頂での夕食も随分充実した内容のものを準備していただいたおかげで大満足。京都からのアクセスも当初想像していたより遥かに楽なので機会があれば是非また訪れたい場所だと思いました。

 

【感想】55期 船木佐織

初めてのテント泊は、装備の準備から始まって見るもの全てが勉強でした。私のような経験の浅い者にとって、ポイント制度は経験を積む貴重な機会であることを再確認し、いつかは自分も何かのお役にたてたらという思いを新たにしました。

山行中ご教授頂いた秋房さん、私が普段食べている食事よりご馳走を準備して頂いた久代さん、楽しくご一緒させて頂いた皆様、感謝しています。今回、日没前には就寝し、日の出まで熟睡してしまったので、次こそはテント泊の醍醐味を味わいたいと思います。

 

【感想】52期 秋房伸一

たいへん快適で楽しい山行になり、皆さん、ありがとうございました。積雪期は相当シビアになるかと思いますが、また、行きましょう。

 

 

 

 

 

 

 

201406扇ノ山2

写真:小ズッコ避難小屋

 

 

201406扇ノ山3

写真 ブナ林の中を歩く

 

201406扇ノ山4

写真:豪華な夕食

 

 

201406扇ノ山5

写真:氷ノ山方向を望む

 

 

201406扇ノ山6

写真:加藤文太郎記念の図書室