京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3579   2016年1月9日(土)~11日(月) 積雪期比良プチ縦走 ★リーダーポイント

 

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1日目 岳山を背にツリーテラスの上で記念撮影

 

 

【参加者】

CL渡邉 桂、SL長野浩三、小西幸一郎、藤井康司

4

 

【行程】

19

1330イン谷口集合
14
30渡邉小屋着
17
30宴会開始
22
30就寝

110
6
00起床
7
15小屋発
8
50岳山
9
30オウム岩
10
30岩阿砂利山
12
10ヤケ山
15
00北比良峠
15
30金糞峠 幕営
20
20就寝

111
5
00起床
6
40金糞峠発
8
00イン谷口着

840渡邉小屋着

930渡邉小屋発

1000ひらとぴあ 入浴後解散

 

【記録と感想】 57期 渡邉 桂

201619日 快晴

 例年であれば拝めるはずの比良の暮雪を見ることなく、藤井さんと共に途中越え経由でイン谷口に到着。ほどなくして長野さんを助手席に乗せてやってきた、小西さんの車に乗り換えて渡邉小屋へ向けて出発した。途中、鵜川ファームマーケットに立ち寄り、2日目の鍋に使う野菜を買った。ここは、大根(小)50円、春菊100円、白菜(小)100円など、新鮮野菜を安い値段で買えるのでおすすめのマーケットである。地元の新鮮野菜で山メシを食べられるなんて、なんとも贅沢だと思った。酒類や肉などその他の食材は何でもそろう大型スーパー、平和堂安曇川店で買い出しした。

 渡邉小屋に着き、長野さと小西さんは早速ビール、そして藤井さんと私はお茶とお菓子で寛いだ。それから小西さんは薪割に夢中になり、長野さんと私は本日の夕食と明日の夕食の下ごしらえをした。その時はじめて知った、長野さんの食材下ごしらえの速さ。「仕事ができる人は何やっても速いからね」という名言までいただき、感銘を受ける。確かにその通り。私もがんばります!銘々の時間を過ごし、小屋の主(渡邉父)が薪で沸かしてくれたお風呂に順番に入り、楽しい夕食時間。七輪で野菜や肉、ししゃもを焼きながらビールを片手に山の話で盛り上がった。食事の美味しさと高級スコッチウィスキー、場の雰囲気に流されてつい飲み過ぎてしまい、予定より遅めに就寝。

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1日目 小西さんの薪割

 

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1日目 長野さんの入浴

 

2016110日 晴れのち曇り

 起床後、焼き餅とパンで朝食を摂り、山中で頂く水や食材を振り分け、パッキングして小屋を後にする。このとき冷蔵庫から食材を出す際に、私は昨日買った生ラーメンを出し忘れてしまった。

 渡邉小屋から岳山までのダイレクトルート(通称渡邉新道)は数件の別荘の前を通り抜けて荒れた林道に入り、20分ほど歩くと取り付きに到着する。林道周囲は数十年前に別荘地として分譲されていた土地だが、現在は放置され雑木林となっている。林道も本来は使う者がおらず草木が茂り放題だったが、父が何度か歩き道を整備しておいてくれていた。

 岳山ダイレクトルートの序盤は、右手に朝日に照らされた蛇谷ヶ峰を、左手に旧高島町の田んぼや琵琶湖を眺めながら歩ける快適な尾根道。今まで何度か積雪期には登ったことがあったが、雪のない時は初めてだった。そしてこんなに重いザックを背負ってこの道を通るのも初めて。さらに軽度の二日酔い状態で登るのも初めてだった。情けないことに途中で立っていられなくなり、少し座って休憩してしまった。おそらく過度の飲酒による脱水と急激な運動で。血圧低下を生じてしまったのだと思う。少しの休憩と水分補給でその場は回復できたが、改めて本番前夜の飲酒はご法度だと思い知った。

 眺めのよい快適な尾根道が続く先には、かなりの急登が待っている。積雪時には腰上ラッセルを強いられたものだが、無雪の今回は生い茂るシダを掴んだり立ち木やストックにしがみついたりしながら必死の思いでよじ登った。ザックの重さと直登の急さが全身に堪えた。リトル比良一般道との出合までに、私は限界に近い下肢筋力を出し切ってしまった。休憩も兼ねてザックを置き、岳山まで少し下る。重荷から解放され、朝日の差し込む中歩く一般道は、何とも安楽で楽しかった。その先もしばらくはアップダウンがあるものの楽な道が続き、真冬とは思えぬ過ごしやすいリトル比良をピクニック気分で進んだ。

 しかしその先はアップダウンが続き、かなり苦戦を強いられた。特にヤケオ山の登りはただただしんどくて、一歩一歩が苦痛でしかなかった。苦しいことは忘れるもので、詳細は覚えていない。

 金糞峠のテント場で幕営した。その頃には体力も気力も回復し、長野さんに指導して頂きながらテントを張るという行為を純粋に楽しめた。そして、今日一日待ち望んだ

酒宴およびキムチ鍋パーティーに及んだ。鍋奉行長野さんはここでも仕事のできる男っぷりを発揮し、絶妙の采配でおいしいキムチ鍋をプロデュースしてくれた。ビールや梅酒でほっこりしてから、就寝。暗くなった静かなテント場には、単独野営中の外国人男性が薪を割る音と焚火の音のみが響いていた。

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2日目 キムチ鍋

 

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2日目 岳山ダイレクトルート

 

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2日目 琵琶湖

 

2016111日 小雪のち晴れ

 目を覚ますと、聞こえてくるのは雪がテントに積もる、ちりちりという音に変わっていた。テントの外はうっすらと雪に覆われ、少しだけ例会名に近づけた気がして嬉しかった。昨日の残りのキムチ鍋にご飯を投入してクッパを作り、朝ご飯として食す。野菜の甘みがスープに溶け込んでいて、キムチ味なのにやさしい味で朝食にはもってこいだった。小雪の降る中テントを畳んで撤収。参加者全員の総意で堂満岳へは行かず、正面谷から直接イン谷口へ下山することとなった。

イン谷口に着いたのは8時。懐かしいわが愛車と再会したとき、小西さんが異変を指摘した。「これ誰かのいたずらちゃいます?」車のフロントに小枝が乗っていたらしい。そんないたずらをイン谷口に来る人がするわけないと思い、私は風で枝が降ってきたものだろうと気にもせず、見もしないで小西さんに落としてもらった。

ひらとぴあが開くのは10時。2時間待っていても仕方ないか、ラーメンでも食べにみんなで小屋まで戻るか、という事になり、再び揃って渡邉小屋へ。薪ストーブの火で暖まり、ほっこりしながらひらとぴあのオープンを待つ。その間に私はラーメンを冷蔵庫から出し忘れた面目躍如を兼ねて、ラーメンを作った。長野さんの高級そうな道場六三郎スープと鶏ガラと白だしで作ったスープに、炒めたもやしと食べきれず余っていた焼肉、そしてネギを浮かべたあっさりラーメン。下山後の小腹満たしにちょうど良かった。その後は二台に分乗してオープン直前のひらとぴあに行き、一番風呂を満喫して帰宅の途に就いた。

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3日目 イン谷口への下山路

 

2016118日 雨のち虹

 私の職場にて後日談。

「桂ちゃん、日曜かなり長いことがんばってたんやね」

「???」

「うちも比良行ってたんやけど、イン谷のデミオ、うちが下りてきてもまだあったし、どこ行ってるんやろなーって思ってた。それでフロントにメッセージ置いてたんやけど気づいた?」

 小西さんの言う通り、車のフロントに置かれた小枝は人為的なものだった。但しただのいたずらではなく、友人からの労いの

メッセージ。2016年登り初め山行に相応しい、素敵なオチがついた。

 

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 企画段階から長野さんにはお世話になり、共同装備の準備も当日のルート解説も幕営地選択もテント組み立ても全てやってもらったり教えてもらったりと、頼りっぱなしでした。2日目の鍋奉行さえ努めていただきました。そしてCLとは名ばかりの、頼りないリーダー見習いにお付き合いいただきました小西さんと藤井さん。お二人の寛容さと忍耐強さで、3日間無事に例会を遂行することができたと思っています。今思い返せば、これが私の初テント泊縦走でした。なんと無謀な山行に巻き込んでしまったことでしょう!ありがとうございました。

 

【感想&サブリーダー所見】46期 長野浩三
今回の例会はリーダーポイント例会で、渡邉さんの、計画作成、計画書の提出、装備の調達、当日の目配り、ルート設定、下山報告等リーダーとしての役割はばっちりだったと思います。渡邉小屋も風呂をはじめめちゃめちゃ充実していてまた行きたいです。雪は少なかったですが、メンバーにもめぐまれ、楽しかったです。渡邉さん、2回目のリーダーポイント例会もがんばってください。

 

【感想】 56期 小西幸一郎
渡邉小屋と渡邉リーダーのお父様のおもてなしに感動しました。プチ縦走の方は天候に恵まれまくり、季節感はありませんでしたが、久々のテント装備で若干疲弊しつつも気持ちのいいテント泊山行でした。渡邉リーダーありがとうございました。また、よろしくお願いいたします。

 

【感想】 57期 藤井康司

入会以来、テント泊縦走は昨年の唐松岳五竜岳に次いで2回目。ラッセルを覚悟していたが、雪はなく夜半少し降った程度だった。青空の下、琵琶湖の眺望を楽しみながらブナ混成林の尾根ハイクは快適。とはいえ冬山装備を担いで1日で15キロもの縦走は初めてで、テント場に着くころには足が棒のようなった。幸い翌朝に疲労は残っていなかったが、やはり減量が最大の課題のようだ。テントの中で鍋をつつき酒を飲みながらの山・装備談義は楽しい。たき火しながらタープで野営している外人を見たが寒くはないのだろうか。