読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

個人山行 大峰 芦廼瀬川  

2016年8月5日(金・夜)~7日(日)

 

【参加者】CL 52期小松久剛 46期長野浩三 52期秋房伸一 58S・W 59T・S

計5名

 

f:id:hirasankun:20160911025535j:plain

(百間嵓)

 

【天候】86日 晴れ時々曇り

       87日 晴れ

【記録】

 85日 2030分に京都駅イオンを出発、2340分頃白谷トンネル着、秋房車をデポし、2430分頃七泰ダム着、前夜泊

 86日 4時半起床、620分出発。今回は秋房以外の3人はラバーで秋房はフェルト。しばらく河原を歩くが、水がややぬるく、泡立ち、石が非常にぬめる。七泰の滝手前の斜瀑は左から超えるが、とにかく滑る。

 七泰の滝は右岸に杭が打ち込んである為、容易に巻くことが出来た。

 続く保色滝を左岸から巻き、槇滝は渡渉して右岸から超えたが、巻き始めの最初の数手が悪く、サブロープを出した。

 槇滝を抜けると岩盤帯に入るが、水辺に近づくと全くグリップしない赤苔があるため、なるべく水に近づかずに遡行。

 900分頃百間嵓を通過、百間嵓の前の小滝は右岸をへつるが、このような乾いた岩はラバーソールの得意とするところで特に危なげなく通過した。

1030分頃焼嵓淵に到着。本来は奥の斜瀑まで泳ぐことになるのだが、今回はところどころ淵が埋まっており、容易に通過できた。途中、上竜宮谷が輝く滝となって右岸に流れ込んでおり、美しい。

 

f:id:hirasankun:20160911025626j:plain

(焼嵓淵)

 

その後左から入る斜瀑を越えるが、容易。

 滑る沢床にヒヤヒヤしながら進むと、核心部とされる8m滝にたどり着く。

 年によっては滝の前の中洲があったりなかったりするのだが、今回は中洲があり、滝までは10m弱泳げばよい。また、ビレイもその中洲に立って出来た。

 7年前はここで5時間近くかかり、夜になってしまったので気合を入れて取りつく。

 小松がトップで釜を泳ぎ、正面のクラック前の浅瀬に這い上がる。

 

f:id:hirasankun:20160911025704j:plain

(核心の滝8m登攀中)

 

 クラックにはかつてはハーケンが残置されていたが、どうも抜け落ちてしまったようであったので、0.4のカムをセットし、シュリングを右手で持ちつつ、左足を上げて1段乗り込むことが出来た。もちろん、側壁もヌメヌメなので、スタンスとなりうるところはたわしで磨きつつ足を置いていく。

 その後はカム×2で支点を足しつつ、残置ハーケンでA0を続け、ビレイが出来る地点までたどり着くことが出来た。

 

 

f:id:hirasankun:20160911025744j:plain

(核心の滝8m)

 

 ビレイ点から上流へはまた急な岩盤をトラバースしなければいけないのだが、ラバーソールは全くグリップしないので、懸垂で一度滝横の溝に降りて、登り返すことになった。

 小松はルート工作だけ行い、以降のビレイ等はセカンドで登ってきたS・Wにすべて任せたが、ロープワークやほかの沢の経験が生き、スムーズにロープワークを行い、時間を省略することが出来た。

 核心の滝自体を全員が抜けるのに約1時間半程度かかった。

 1日目はその先に少し進んだビシャコ淵付近の河原で、増水にも耐えられるところがあったのでそこで幕営した。長野、小松、T・Sは釣りに出たが、水温が高く、ハヤばかり釣れた。

 今回もたき火をしたが、長野がのこぎりで薪を切り、やぐら状に組んだところ、煙突効果で非常にいい火になった。

 夕食はみなで串焼きをし、飯盒でコメを炊き、贅沢な時間を過ごした。

 87日 5時半起床7時出発。出発早々巨岩の乗り越しからスタート。所々泳ぎを交えつつ、順調に進む。遡行図でS字形の淵と記載されている所は、右岸からは巻かず、淵を泳いで滝の左にいったん上がり、滝前を横断して突破したが、陸に上がる部分が中々に渋く、長野がバイルを岩に引っ掛けて突破した。

 それ以降は特段の困難はなく、快晴の元、滑る河原をさっさと歩き、930分頃堰堤に到着、そこからは左岸の沢を15分程上がると白谷トンネル付近の駐車スペースにどんぴしゃでたどり着いた。

 

【感想】46期 長野浩三

芦廼瀬川はきれいである程度歯ごたえもあって、いい沢でした。ぬめぬめだけはいただけませんでしたが。たき火も盛大にやれていつもの串焼きも充実しており、楽しい宴会でした。のこぎりを持っていくと、たき火を組め、たき火が効率よくできるので、たき火にはのこぎりが欠かせないと思いました。また行きたい沢になりました。 

小松さん、ありがとうございました。

 

【感想】52期 秋房伸一

 今回で3度目の芦廼瀬川本流遡行。1回目はそれはもう大変でしたが、2回目の時は遡行そのものについてはたいした苦労もなく進んだけれど、幕地で夕食後雨が降り,タープの下の不整地で岩ゴツゴツの中で寝たことが思い出です。

 今回は、ヌメリがすごく、核心部の滝の通過が結構たいへんでした。前回はスッと通過したような記憶なのですが、やはり芦廼瀬は手強い、自分にはとてもリードすることはできない、リーダーの小松さんはやはりたいしたものだ、と思いました。靴はフェルトソールだったのですが、直後のトラバースもツルツルで、懸垂下降で確保する判断をしてもらって、本当に良かったです。S・Wさんのショルダーを使わせてもらったり、メンバーが力を合わせて通過していく醍醐味は変わらない沢の魅力です。皆さん、ありがとうございました。

 

【感想】58期 S・W

滑りの沢といわれるだけあって、思う存分滑りを堪能できました。もはや沢滑りでした。沢の水を飲みながら遡行するのが好きなのですが、今回は水温が高く少しぬるっとしていて本流の水はとても飲む気にはなれませんでした。そんなとき快く浄水器を貸してくださったリーダー、本当にありがとうございました。まさかそんな軟弱なものを持っておられるとは思いませんでした。

核心部の滝では、薄暗いゴルジュを泳いで取り付くので少し緊張しましたが、一段目がいつもの奥深谷8m滝と同じ動きで容易に登れたので妙に落ち着くことができました。その後の斜面はリーダーによって設置されたカムを掴んで登りましが、思いのほかぬるぬるで芸人の運動会のようでした。その滝の上から見下ろすと、釜の奥に掘られた空洞がとても趣きがあって美しく印象的でした。

2日目の沢は朝日で眩しいくらいに輝いていました。足腰が立たなくなって寝たきりの老人になったとしたら、思い出すのはこんな日のことなのだろうなと思いました。

今度は鹿を捕まえて食べたいです。

 

【感想】59期 T・S

芦廼瀬川は、どうしても行きたかったところでした。

参加許可をもらうために、ボルダリングジムにも通いました。

 遡行を始めると、写真で見て憧れていた景色がどんどん現れてきました。

巨岩の間を流れる川、南の島の海みたいなブルーの淵、大きな滝つぼ。

最高の満足と幸福を噛みしめました。

 川の中をじゃぶじゃぶ歩いて、滝つぼを泳いで、対岸の岩を登る、釣りをして、焚火でウインナーや鴨ロースを焼いて、野営して。小学生男子がしたいことを全部しました。(もー、オッサンですが(-_-))最高の夏でした。

 しかし、いいことばかりではありませんでした。

ボクはみなさんに比べて歩くのが遅い。

荷物が多い。

この2つはボクの課題です。

また、ロープを出してもらってやっとボクが登れたところを、

トップの人はロープ無しで通過しています。

レベルの差を思い知りました。

拙いボクをリードして下さったみなさん、有難うございました。

 

【感想】52期 小松久剛

 7年前に初めて比良の白滝谷、奥深谷沢登りと言うものを経験させてもらい、その次に連れて行っていただいたのが、この芦廼瀬川でした。

 その時の芦廼瀬川の記憶は、とにかく水がきれいだったことと、巨岩と水流に苦労したこと、そして何よりも8m滝の登攀に非常に苦労して、登攀している最中に日が暮れてしまい、暗闇の中、岩をへつり、先行者のたき火に導かれ、ようやく命からがら幕営地にたどり着いた、というもので、美しさというよりも恐ろしさが記憶の中の中心でした。

 今回同じ沢を遡行してみた印象を素直に言えば、沢の中ではどちらかというと癒し渓の部類に入り、前半の渋い巻きと核心部の8m滝の登攀以外はそれほど困難はなく、かつ、2日目の行動時間の短さが示す通り、特に無理をしなくとも1日で抜けられる、そんなに長くもない沢である、というものでした。

 7年沢で遊んで自身の実力がついたのに加え、例年のロープワーク練習やジム通い等でパーティーとしてのレベルが上がっていること、今回は特に水量の少ない時期であったこと、等の事情から上記のような感想を抱いたのだと思いますが、前回と今回でどちらが濃密な時間を過ごしたのかと言われれば、前回と言わざるを得ません。

 全く沢登り(山登り全般かもしれませんが)というものはやっかいなもので、実力がつけばつく程、難しい所に行かないと満足できなくなる遊びのようです。

 とはいえ、今回も仲間と共に困難を乗り越え、たき火を眺めて、星空の下でごろ寝するという、芳醇な時間を過ごすことが出来ました。

 同行して下さったみなさま、ありがとうございました。

 また、沢に行きましょう。