京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo.9 由良ヶ岳

平成28年11月13日(日)

由良ヶ岳(648m)日本海に面した秀峰で丹後富士とも呼ばれている。丹後由良からのメイン登山道の他に上漆原からの登山道が2路あり、今回はその2路を周回した。

 

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写真1: 由良ヶ岳(西峰640m東峰648m) 西峰コース林道より

 

【メンバー】 山本浩史L(車)、土井司、崎山康治(車)、江村一範   4

【行  程】 洛西口駅8:00=沓掛IC=(京都縦貫道)=舞鶴大江IC9:21上漆原9:339:38白髭神社10:18林道登山口~10:47由良ヶ岳西峰10:5711:14由良ヶ岳12:1012:24東由良三角点~13:09真奥滝~13:27白髭神社13:33上漆原13:4014:00 R178ドライブイン・ダルマ14:2314:53たかお温泉光の湯15:50舞鶴西IC =(京都縦貫道)=沓掛IC17:10洛西口駅

【登山データ】 晴れ 歩行9.2 4時間00 延登高749m 延下降749m 2座登頂

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今日は、北海道以外は全国的に晴れ、丹後で5回目にして初めて終日晴れの登山が出来た。前回と同じく由良川PAで崎山さんと合流し舞鶴市上漆原公民館の駐車場に車を止めた。登山者用駐車場とは書いていなかったが此処に設置された登山案内板にはこの位置に「P」と記されていたので遠慮勝ちに止めさせてもらったた。林道の先を見ると由良ヶ岳の姿が望め快晴の下登山意欲が高まった。

今日のコースは登りに西峰コース、下りに東峰コースを取る。上漆原和江林道を歩き白髭神社まで来ると東峰コースが右に分岐した。西峰への谷筋を進みヘアピンで折り返すと山麓道となり樹林の途切れから由良ヶ岳の西峰と東峰を望むことができた。よく整備された広い林道だが車は全く通らず林業のためだけなら良すぎて過剰整備のような気がする。駐車場程のコンクリート舗装の広場に達すると、その先はダートとなった。標高約415mで折り返すように「←遊歩道」と書かれた標識に従って車止めの柵を越えて林道の支線に入った。車が入ることはないが車の幅があり嘗ては車が入っていたようだ。ヘアピンカーブで折り返す地点に休憩所がありヤマモミジやイロハモミジが植えられていて折しも紅葉の時期で美しく色付いていた。暫く行くと“チャレンジロード”と呼ばれる登山道が分岐し尾根通しで西峰山頂に到った。本道をそのまま行くと西峰の東側稜線に達しているので西峰下山時にまた出会うことになる。

山頂には登山者に出会った、京都百名山シリーズ9座目にして初めて山頂で人に会った。それだけメジャーな山であるようだ。暫くすると高齢者団体も上がってきて賑やかになった。山頂からは栗田半島とその後ろに丹後半島、間には天橋立も望むことができた。山頂には2等三角点「由良ヶ岳」があり標高は639.95m、山頂標識に「由良ヶ嶽 最高峰640M 関西百名山」と書かれていたが、最高峰と云うのは誤りで最高峰は東峰648mに譲る。従って主峰は東峰で関西百名山の標識も東峰に立てるべきである。

集合写真は主峰の東峰で撮ることにして先に進んだ。先程分かれた林道の終点に到ると東屋が設置され稜線には場違いな整備のされ方だった。やがて最もメジャーな登山道である由良コースが左に分岐し丹後由良へと下って行った。稜線を進むと東峰への最後の登りとなった。東峰に達すると其処は由良ヶ岳の主峰(648m)で標高の表示はないが虚空蔵菩薩の祠が一段高い所にあった。2.5万図に標高の記載はないが古い地図には648mの表示があり、この数字を標高とした。山頂展望は素晴らしく略360°展望できた。眼下には京都丹後鉄道宮舞線由良川橋梁、由良川の対岸には槙山(483m)があり後方には多禰山(556m)、そして円錐形の青葉山(693m)が美しい。丹後半島の先端部の山は山座同定でも確信が持てなかったが帰ってカシミールで調べてみるとシリーズ第1回目でいった権現山だった。前回縦走した磯砂山から高竜寺ヶ岳の稜線が確認でき、次回の赤岩山も岡田川を隔てて向かい側だった。

今回の山行はコースタイムは僅か3時間45分で余裕があり、しかも小春日和とあって山頂でゆっくり過ごし眼下の由良川鉄橋を渡る宮舞線の列車が見たいと待っていると12時に下りの1両編成の列車が走ってきた。山頂に居た10数人の人達は俄か撮り鉄となり大変な騒ぎだった。

列車も見ることができ満足し東へと進んだ。東峰コースは余り歩かれていないようで先程の道とは大違いだった。折り返すように下って行くが今日は東由良ヶ岳三角点に足を伸ばす。道形は微かな踏み跡と云うかと獣道を辿り稜線南東端のピークに達した。昭和476月に設置された4等三角点(585.00m)で訪れる人もいないので綺麗な状態を保っていた。

引き返して下山路に入るが針葉樹林帯の暗い道で指導標はなかった。やがて椿の群生する「椿尾根」に達し次に出てくる案内板にあった「ドンドン岩」は分からずに通過した。此の辺りから指導標がしっかりし「7/8椿尾根」と書かれていた。そして下るにしたがって「6/8」となり「5/8」へとカウントダウンしていった。やがて岡田川の支流富士川沿いの道となると真奥大滝で3段に分かれて、上段は極々普通の滝で、中断は少し立派、下段が最大の規模で落差は28mある。この部分の登山道は唯一の危険個所で滝の横を急坂で下った。滝を過ぎると直ぐに林道終点で登山口の標識があった。

後は林道歩きで駐車地点に戻るだけ。富士川沿いに歩くと一対の大岩、恰も山門に立つ仁王のように立ちはだかっていた。その名も「仁王岩」と案内板にあった。最後に苔むした丸太橋の向こうにこれも苔むした大岩があった。これは座禅岩と呼ばれている。以前はこんな苔はなかったので座禅をした人もいたことだろう。白髭神社に戻って来るともう一息で公民館に戻ってきた。

江村さんの提案で国道178号線由良川沿いにあるドライブインダルマに立ち寄った。此処は昭和レトロが漂う自販機コーナーがあり関西では此処にしか残っていないと云うラーメン、うどんの自動販売機が人気で次々と人が訪れていた。ハンバーガーの自販機、瓶入りコーラーの自動販売機等も年代物だった。舞鶴西IC近くのたかお温泉光の湯で汗を流して帰京の途に就いた。

 

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写真2: 由良ヶ岳(648m)山頂にて

 

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写真3: 槙山(483m)の後方に多禰山(556m)青葉山(693m)を望む 由良ヶ岳山頂より