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京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

レポート 第三級アマチュア無線技士 取得記

2016年11月27日

 

59期 江村一範

 

 私の好きな映画の一つに「銀河鉄道の夜」があります。

よく知られた宮沢賢治原作の作品をアニメ化したもので、

登場人物が猫に置き換えられた幻想的なアニメーションです。

この映画には原作には無いシーンが幾つかあって

その一つに盲目の無線技士が出てくる場面があります。

沈みゆく船からモールス信号の弱い電波が流れてきて解読すると賛美歌だったという場面なのですが、

「・ー」だけで会話が成立するモールス信号は子供心にかっこいいなと思ったのでした。

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(一場面。エスペラント語が使われている世界。)

 

モールス信号を扱うには第三級アマチュア無線免許が必要です。

私は今年の夏山合宿に向けて講習会で4級を取ったものの、

結局合宿には間に合わず、従事者免許証が届いた後は開局もできていませんでした。

最近、冒頭の銀河鉄道の夜を見直して、

やっぱりモールス信号を使ってみたいと思ったのでした。

 

山の上でもライトを付けたり消したりして、

夜の遠く離れた稜線でモールス信号で会話できるかもと妄想が広がり、

打たねば!と思い立ち3級を取得することにしました。

また2級はかなり難易度が高いのですが、3級は4級と変わらない易しい難易度らしいのです。

 

そもそもアマチュア無線免許を取得するには方法が2つあり、

普通に国家試験を受けるのと講習会と修了試験で取得できるものがあります。

 

4級の講習会は計2日間で初日に無線法規、2日目に無線工学と修了試験があります。

料金は国家試験だけなら5千円で済むのが、講習会では2万円くらいします。

授業では講師の先生が試験に出てくるポイントを言い、本当にそのまま出てきます。

試験問題は事前に配られている模擬問題集から出てくるのでそれを丸暗記すればいいのです。お金と時間に余裕があれば講習会ならほぼ受かります。

 

 

そして3級の講習会は1日で済むため料金が安く9500円(QCQ企画主催の場合)。

申請手続きの料金も含まれているので普通に国家試験を受けるのと二千円位しか差がありません。

京都の講習会は10月で終わっていたので堺市の産業振興センターという所まで赴きました。

 

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(会場。この日受けたのは17人でした。)

 

事前に送られてきた模擬問題集の暗記と欧文モールス信号と幾つかのQ符号だけ覚えて授業に挑みます。

授業はかなり早く進むため、理解しようとするのは難しいです。

出て来る言葉だけひたすら覚え続ける感じでした。ちゃんと理解するなら後で教科書をじっくり読み返す必要があるでしょう。

 

 

無線法規4時間、無線工学2時間、そして最後に修了試験と続くので休憩があるとは言え少々疲れました。

試験は4級の時と同じように模擬問題集から全問出てきました。

まだ結果は出てませんが受かっていると思います。早く「ー・ー・ ーー・ー」打ちたいです。

4級をお持ちの方は多いとお思いますが、

こんなに容易なら3級も取っておいて損は無いと思います。

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(教科書と模擬問題集。まだ送信できない無線機)

 

基地局の拡充で山でも携帯電話がつながりやすくなり、最近は山に無線機を持っていく人もかなり減ったと聞きます。

ですが奥地やバリエーションルートなどではまだまだ圏外になる所も多いです。

もしもの時に備えてハンディ無線機という保険があれば安心です。

2台あればベースキャンプとアタック隊で会話もできて大変便利です。遭難者捜索の時の連絡にも必ず使われます。

また災害が起きて電話網がダウンしても、自力で発信できる強みがあります。

 

寒くて雪山以外は山に行く気にならない長い冬。こたつで温もりながらアマチュア無線の勉強してみるのはいかがでしょうか。(了)