京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

【個人山行】京都百名山シリーズNo.24 三国峠

平成29年6月3日(土)

 

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写真1: 道なき尾根を這い上り3等三角点「出合」(525m)に達した

 

 

三国峠(776m)と名乗るが峠ではなく歴とした山である。京都府側は京都大学の演習林となっているので許可なく立ち入ることはできない。福井県側のおおい町名田庄出合をベースに出合尾根からシンコボ(811m)を経由して永谷川を下る周回縦走を行った。

 

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【メンバー】 山本浩史L(車)、藤松奈美、土井司(車)、梅村重和、塩見孝浩、YN             計6名

【行  程】 桂川駅6:00=(京都縦貫道)=園部IC=6:48道の駅スプリングひよし7:00=8:00名田庄出合8:15~9:21出合三角点9:33~11:44シンコボ12:17~12:54野田畑峠~14:05三国峠14:20~14:35 P767~15:37滝~16:49名田庄出合16:58=18:13スプリングひよし19:32=園部IC=(京都縦貫道)=20:15桂川駅

【登山データ】 晴れ時々曇り 歩行15.4㎞ 8時間34分 延登高1,219m 延下降1,219m 2座登頂

 

今回の山行は名田庄側からの未登ルートを物色していると3等三角点「出合」(525m)を辿ればシンコボを通り若丹国境尾根に到るルートが見いだせたので、永谷川へ下りるルートと合わせて少々長めの山行を計画した。体力・技術力★2つとして参加者を募ったところ2人の希望者があり計画書を提出した途端、3名がドタ参し6名の山行となった。土井さんに車の提供をお願いし2台の車で出発した。スプリングスひよしでYNさんをピックアップし162号線で堀越峠を越えた。

福井県おおい町名田庄の奥の奥、久田川を遡り出合集落跡にある出合小学校跡に車を止めた。永谷川の林道を歩き出合三角点への尾根に取付こうと斜面を見上げると、急傾斜過ぎてとても取り付けそうにない。尾根の先端を回り込んで耕作地跡の電柱の横から取付いた。徐々に右に寄り尾根に乗って這い上った。国土地理院の点の記によると、明治23年6月に出合集落から登り埋標したと記されていた。他はネットを検索しても記事はなく127年前の記録だけを頼りに計画したが道形はなく1時間程掛って出合三角点に達した。下草もさほどではなく、然したる苦労はなかった。

シンコボまでは未だ長い。地形の変化を注視し現在地の把握が重要で、ルートファインディングの力が試される山行だ。2.5万図に打たれた標高点が目標で比較的なだらでP532、P507、P467と確認し進んで行った。標高点620はピーク性がなく特定不能でP728を越えると傾斜が強まりシンコボ(811m)に到った。3等三角点「永谷」があり壊れた山頂標識が転がり透明の小さなプレートが掲げられていた。

昼食休憩を取り、明瞭な道を辿り東のピークに乗り上ると若丹国境稜線で右側が美山の京大研究林のエリアとなった。稜線は美しい山毛欅林で足元はイワカガミの葉っぱが覆っていた。3週間前の鉢ヶ峰登山の際は終りかけのイワカガミを見たがもう花期は過ぎ来年を待たなくてはならない。右手の京都側に稜線と並行して緩やかな谷が走っている。由良川の源流の一つで上谷に合流する流れで野田畑谷の上流のようだ。山毛欅林の中、何とゆったりして風景だろう。

明瞭な道になったのでロクに読図をしていなかったらいつの間にか野田畑峠に達していた。水溜りのような池がありその先で円弧を描くように野田畑谷が南下している。急傾斜を這い上り、シンコボとほぼ同じ標高のピークに達した。略折り返すように北に進路を変えP767のすぐ手前で小鳥の囀りが聞こえた。異常に近い距離で見まわすと木に開けられた穴の中から聞こえる。どうやらキツツキの雛がいるようだ。先を進んでいた皆も戻ってきてこの愛らしい囀りを聴いた。親鳥が戻って来るまでにとそっとその場を離れた。

P767は帰りに通る尾根が分岐する。この先は地形が複雑になり細かい変化が2.5万図から読み取れない。山毛欅林の底に双子の池があり何とも感じがいい。乗り上った三国岳(776m)は静かな山頂で3等三角点「三国峠」が設置されていた。丹波・若狭・近江の三国境だがピークは丹波(京都)側に飛び出している。山頂からは百里ヶ岳武奈ヶ岳が望めた。下りは谷を短絡してP767に登り返した。分岐が分からないので確実な山頂まで戻ったが結果的には麓を巻けばよかったようだ。

黄色いテープが頻繁に現れ辿って行くと何時しか違う尾根に入ってしまったようだ。標高700mの尾根分岐点で右に行くべきところを左に入ってしまったようだ。しかし黄色いテープが続いていたので下りられるだろうとそのまま下った。やがて黄色いテープも無くなりコンパスの示す方向に従い下って行くと傾斜が強まり永谷川の枝沢に降り立った。枝沢に沿って下って行くと落差10m程の滝に出くわした。垂直に切り立っているので、高巻いて永谷川に降り立った。野田畑峠への登山道が合流し、林道終点に到った。

左手に6m程の滝を見てさらに進むと廃村永谷に到った。打ち捨てられた廃屋が朽ちて倒壊寸前だった。中にはお寺の跡もあり、嘗ての生活の跡が余りにも侘しい。お寺の前には道路開通の記念碑まであったのに・・・帰って調べてみると昭和60年(1985)にダム計画により廃村なったが、ダム計画そのものが廃止になったにもかかわらず住人は戻ってこなかったと云う。同じような運命をたどったのが出合集落(昭和49年廃村)と挙原集落だった。永谷からの林道沿いには電線の外された電柱が残っていた。

3.8㎞の林道歩きで出合小学校跡に戻り8時間34分の周回登山を終えた。60㎞走行してスプリングひよしに立ち寄り、温泉で汗を流した。桂川まで帰った4人でイオン桂川の中国料理で反省会をして22時過ぎ解散した。

 

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写真2: 三国峠北麓に双子池がある

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写真3: 三国峠(776m)山頂にて、3等三角点「三国峠」がある