京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3724 成生岬へ ※読図ポイント

2018年4月14日(土)

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写真:成生岬灯台

 

【メンバー】CL秋房伸一、AT、NF、

若山照代、藤井康司、織田直子、小前竜吾

 会員7名

 

【行程】

14日(土)ロッジ前7:00=成生9:30~12:12三角点(P213)~12:58成生岬灯台13:20~(基本的にピストン)~14:28 P166~16:00成生=京都

 

【記録】52期 秋房伸一

 成生岬の突端にある灯台への道は無い。灯台の保守は船を利用しているらしい。

 陸路で灯台をみてみたく、例会を企画した。アイゼントレーニングの個人山行と合流したので、ロープや登攀具フル装備で、装備的には万全であった。

集落を出る時に地元の人から「灯台に行くのは無理」だと散々言われたが、「迷惑かけないように、無理と思ったらすぐ引き返しますし」ということで、なんとか通過。

地形図では岬のかなり奥まで破線の小径があり田のマークもあるので、離れた田んぼに通う小径があったと推測される。その小径がある程度残っているならば、案外簡単に灯台に到着するかもしれないと思ったが、集落を出てすぐに小径は消滅した。

 

尾根に登り、基本尾根歩きで小ピークをいくつも越えて灯台へ着いた。標高は低いがアップダウンは結構あり、体力的には負荷が大きかった。

 結果、登攀具を使うことはなく、普通の歩きで済んだが、道が無く全く管理されていない山の中を、地図を頼りに進むというエキサイティングな体験ができた。先頭は読図ポイント取得対象の小前さんが務めた。天気予報では午後から雨であったが、降雨前にデポ地に戻れた。

 

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写真:正面のピークを越えると灯台は近い

 

【感想】 61期 小前竜吾

舞鶴に来たのは何年ぶりか思い出せない程大昔の事。駐車ポイントに向かう道中で海上自衛隊の学校があり、セーラー服の学生さんが大勢歩いている。そう舞鶴は漁港と海上自衛隊の街といった感じ。その舞鶴の北端成生岬に読図しながらの目指すという冒険に参加した。

読図ポイント対象者が私だけという事もあり、僭越ながらトップを歩く。事前に印刷した地図を眺めていると、送電線や電波塔がまったく無く、読み解くヒントが少ないなと感じていたが、周囲の奈島、毛島、風島の島々と湾の地形がヒントになる事がよく理解できた。

登山道が明瞭でない場合は尾根道を歩くのがセオリーである事もよくわかり、道迷いした時にも役立つものと感じる。スマホGPSが大変重宝する昨今であるが、紙の地図とコンパスで進むなんて何と格好が良い事か。大切にしていきたい。

 

【感想】57期 藤井康司

アイゼントレが、成生例会と合流することになった。気になっていた岬巡りだけに一も二もなく参加を決めた。集落を抜けたところで畑仕事のおばさんたちに岬に向かう旨告げると、「やめとき!道もないし、猪も熊も出んで。去年も4人組が崖で動けんようになって、漁船を呼んだとこや。」とのこと。

怖いもの見たさというか、いつもの好奇心がムクムクと湧いてきた。地図と地形を見ながら進んでいくが、踏み跡がかなり明瞭についている。ハイカーのものというより獣のものか。グズグズのトラバースを抜け、藪尾根を進む。左側は断崖絶壁。百数十メートルの眼下に白波が砕け散る。右側には穏やかな海と島が広がる。正面には正三角形の山が。岬の細尾根ならではの景色だ。ワクワク感が増す。日露戦争時代のものだろうか。砲台跡を過ぎ、やがて白い無人灯台に。360度の絶景が広がる。ここまで3時間半。時間切れとなり、アイゼントレは断念せざるをえなかったが、下には魅力的な岩場が広がる。機会があれば下までいってみたいもんだ。

帰りはほぼ同じ道をたどる。最高到達点213メートルのプチ縦走とはいえ、細かいアップダウンとバケツのような冬靴が体力を奪う。

帰路舞鶴の道の駅で食べたアジフライ定食がおいしかった。山岳会ならではのプチ冒険でした。

 

【感想】57期 織田直子

今回藪こぎしながら岬の灯台を目指すという例会に参加させて頂きました。

漁村で畑仕事をされていたおばさま達に行き先を告げると「ムリ」と何度も言われたので、今日はきっと途中で帰ることになるんだろうなと思っていました。数年前に途中で動けなくて船で救助された人がおった話や、猪や鹿や熊の餌に私たちがなるよと脅かされながら見送られました。

読図例会となっていましたが私には全くのお手上げで、小前さんたちが先頭を行って下さり完璧なルート読みで無事灯台迄辿り着きました。灯台は、当たり前ですが岬の先っぽで、陸の一番端まで足で来れたんだなと感慨深かったです。

帰りもアップダウンが多く、「まだ登るの」ともう少しで終わりかなと思うところで出てくるのでげんなりしましたが、何はともあれ岬に導いて下さって無事帰って来れたのはATさん小前さんがしっかり地形を読んで下さったお陰で、また必ず間違いないように怪我ないように後ろから見守って下さって、このようなおもしろい企画をあげて下さった秋房さんに感謝致します。

ご一緒下さった皆様のお陰で、楽しく山行きを終えることが出来ました。本当にありがとうございました。

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写真:道は無いので、地形の弱点をついて斜面を登る

 

 

 

【感想】57期 若山照代

春の海と春の山が楽しめる「一度に、二度美味しい」成生岬例会に、すぐ参加を申し込みました。

秋房リーダーから成生岬まで道がないと聞き、家で1万分1地形図を見て、等高線の間隔や尾根の方向、海に浮かぶ島の位置などを確認していたのですが、予想と実際に歩くのとは感覚が全く違い、近そうに思った岬は遠く、数字上では低い山が心臓破りの高さに感じました。

ヤブ道が歩きづらい為なのか、読図力が足りない為なのか、思っていた以上に汗をかき「まだかなぁ」という思いをもちながら歩きました。それでも、海から聞こえる波の音や海風がとても気持ちよく、余り疲れた気はしませんでした。

心配していた天気ももち、岬では360度の春の日本海を眺められました。「春の海」というと与謝蕪村の俳句が思い出されますが、成生岬からみた舞鶴の海も、のどかでゆったりしていて、心が満たされました。秋房リーダー、ご一緒くださった皆様ありがとうございました。

 

【感想】54期 NF

山に登りはじめる前は、岬や島が好きで海ばかりを旅してました。

出発地点で、成生の集落の人に30年以上行ってないし、熊やイノシシのえさになるよ、といわれて始まった山行。確かに当時の道は薄いもののかつての人の生活がうかがえる跡かた。こまえさんたちの読図に導かれ、両側が海の稜線にみんなで歓声をあげ、灯台にたどり着いた時には感動ひとしおでした。これは冒険だ。

最高標高213メートルであってもアップダウンが続く道なりで疲労感は増し、山の面白さら標高じゃないなとつくづく感じる、発見多い1日でした。いつも優しさをくれる若山さん、藤井さん、ひさびさにお会いしてはっとする元気をくれる織田さん、なによりも企画してくださった秋房さん。みなさまに感謝です。

 

【感想】51期 AT

お誘いを受け今回成生岬を歩かせていただきましたが、なんだか不思議な体験をしたような、異世界を味わった様な気分にさせていただきました。

入り口で集落の方に言われた通り、鹿が目の前で何度も走り抜けていきましたが、よくぞ我々が疲労しながらノロノロと登っているこの急斜面を、あんなに素早く駆け上がるものだと感心させられました。

全体に地面は粘土質で急斜面が多かったので、よく滑りました。

時折遠くが見渡せるところへ出ると、海はずっと水平線まで続いて、眼下には切り立った断崖に波が打ち寄せ、稜線には強い風が吹き、見ていて美しいような、なんだか不安になるような日本海と岬の景色を楽しみながら歩きました。

見えていた風島(かざしま)について、ずいぶん爽やかな名前で、風が強いからかなと安易に思っていましたが、葛島(かつらじま)が訛ってついたものだそうで、昔はこの島に葛島神社があったそうです。(帰りに成生で通りかかって見かけた神社の中に現在は祀られているそうです)

 

 

 

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地図:GPS軌跡(往路)