京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.2687 比良山バックカントリースキー別働隊「今日も武奈は遠かった」

【日程】2005年1月22日(土)
【天候】曇り
【参加者】3名
【コースタイム】
9:50バイパス~11:05青ガレ~11:40金糞峠~13:30八雲(スキー場跡)14:05~14:45金糞峠~15:00青ガレ~16:20比良駅

【記録】
山スキーの別働隊である歩き隊は、当初参加表明をされていたMさんが所用で、T野さんが風邪で欠席となり、私とS方会長の2名かと思っていたところ、比良駅でN野さんが急遽合流となる。タクシーで登山口に向かうが、バイパスより上は道路が除雪されていないのでそこからは徒歩となる
本体のスキー隊より少し先に出発し、ダケ道を登ろうと分岐から川を渡りほんの10mも行くと、そこから先は誰も入っていないようでトレースが全くなくなる。このままラッセルすると北比良峠までに日が暮れてしまうので、トレースのある正面谷を詰めることにする。
堂満ルンゼに登るパーティーもあり、正面谷はトレースがしっかりしており快調に登っていける。
金糞峠のテン場で早朝より登られた井上夫妻に出会う。話を聞くとラッセルもされたとのことで、今日はここまでで降りられるようである。正面谷での急登のラッセル、本当にご苦労さまでした。
わかん、アイゼンを着装し休憩している登山者を追い越してしばらく進むとラッセルのトップに追いついてしまう。トップはショートスキーを履いた単独行の方で、小川を渡る橋では雪に少し苦労されていたが、平坦に近い場所ではわかんの我々はなかなか追いつけない。ショーツスキーの跡を辿っても、わかんは雪にもぐり、さらにアイゼンだけのS方会長はさらに雪にもぐって悪戦苦闘。
ショートスキーは場所によっては非常に有効な歩行具(もちろん下降具)であると実感した。その方は八雲を目前に時間の関係から引き返されたが、偶然帰りに比良駅前で再び出会った。姫路の方で、夜に京都で用事があるのでそれまでの時間を利用して比良に来られたとのことであった。
その方が引き返されてからは我々が正真正銘のトップで、約2mの積雪に苦労してラッセルする。八雲の直前では我々の跡を20名程度が連なり、全くのトレースのない八雲には結果的に一番乗りとなる。
小屋の軒下で風を避け昼食を摂っているとスキー本体が到着する。スキーを履いたのは八雲の直前とのことで、それまでは長いスキーをブッシュに引っ掛けつつ歩いて来られたかと思うとラッセルをした我々以上にたいへんだったかもしれない。
本日は武奈を目指すつもりであったが、とてもこれ以上は進めず、スキーをするスキー隊を尻目に歩き隊は先に下山することにする。帰りは行きのラッセルが嘘のように快調・快速であっと言う間に正面谷を降ってしまう。
比良駅前唯一の店で1時間ほどスキー隊を待つが、携帯電話の連絡で遅くなることが判明し、我々歩き隊は先に失礼することにする。
2週間前の冬合宿での積雪や入山者の状況からひょっとすると武奈に行けない可能性もあるかと思っていたが、まさかダケ道にトレースが全くなく、結構遅く登り始めた我々が八雲に一番乗りとは夢にも思っていなかった。どちらかと言えば、冬合宿で苦労した武奈にゆっくりと人のトレースの跡を辿って登ろうという甘い考えでいた。
リフト・ゴンドラがあった昨年までとは全く違う世界が広がり、冬の武奈周辺は静かな厳しい山に戻ったようである。これから冬の武奈に日帰りで登るのは土曜日にトレースがついた翌日の日曜に登るしかないのかな?