京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3875 金毘羅山ロープワーク練習会

2020年10月18日(日)

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【メンバー】CL 57期 藤井康司、60期 西村喜人、61期 小前竜吾、62期 HI、62期 山田俊男 計5名

【行 程】歩行距離5.3km、累積標高上り/下り353m/306m

10月18日 午前9時江文神社集合 9:00江文神社⇒林道脇の杉を利用してロープワーク練習及び昼食⇒13:00Y懸尾根取り付き⇒14:00Y懸の頭⇒14:30江文神社

【記録と感想】62期 山田俊男

午前8時、大原寂光院口の駐車場300円/日に車を停める。天気晴れ気温16度。雲が低く棚引く美しい大原の里を見ながら集合場所の江文神社へ西村さんと向かう。

集合時間の9時までには少し時間があるので、二人でロープワークの練習をしながらメンバーを待つ。HIさん、小前さん、リーダーの藤井さんが揃い出発。

江文神社から数百メートル入った杉林の林道にて藤井リーダーのロープワーク講習会が始まる。今回の講習会は補助ロープを使用して安全に歩行するためのロープワーク。クライミングや雪山などハーネスを装着して行うロープワークとは違い、7mm・7mのロープと環付カラビナ1枚で安全を確保するハイカー向けの内容。

 内容:

①ナイロン、ダイニーマ、ダイナミックロープの素材による特性。

HMS、D、Oの各カラビナの型の違いによる特性。

③オーバーハンド、エイト、ガース、ムンター、フィッシャーマン、クローブ、もやい、バタフライ、マッシャ―の結び方と使い方。

④肩がらみによるビレーやグリップの違いによるハンドワーク。

⑤チェストコイル、ハンドコイルを使ったロープの携行方法。

⑥登りでのハイカーの引き上げ、下りでのロワーダウン、懸垂下降。

 これらのワークを実施しているとあっという間にお昼になったので、ランチタイム。

余談だが、講習会が始まる頃から地上には救急車、消防車、空にはへリが飛び滑落したと思われる人物を救助していた。救急隊員の会話では頭から落ちたとのこと。無事を祈ると同時にこの講習会が有益であることを改めて知る。

午後はY懸尾根を頭まで登り、下りはクライムダウンしながら懸垂下降やロワーダウンを織り交ぜて下山した。

私はロープワークを全く知らない山友と山に行く機会も多い。そんな友人達との山行は一般登山道を歩くのが大半。とはいえ、短い区間ではあるがザレた急坂、ちょっとした岩場を通過しなければならないこともしばしば。まさにそんな時に今回教えていただいたロープワークが役に立つ。早速次回、友人達との山行で使ってみようと思う。

講習会を開催して下さった藤井リーダーには感謝。習得したことを忘れないように復習して、使えるようにしておきます。ご一緒して下さった皆様ありがとうございました。

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【感想】57期 藤井康司

今回7メートル程度の補助ロープの使い方に特化した例会を企画した。マルチピッチクライミングシステムや雪山でのスタンディングアックスビレイなどの講習会はあったが、ハイカー向けのロープワークの練習会はなかったと思う。ハーネス、スリングやビレイデバイスを使わずロープ1本(とカラビナ1枚)でセカンドビレイやローアーダウンの簡易システムを組んだり、懸垂下降する練習をした。墜落荷重が想定されるクライミングシーンには到底使えないが、自分と同行者が数メートルの危険個所を安全に通過するため知っておいて損はないノウハウだと思う。

 

【感想】60期 西村 喜人

ロープワークには前から自信がない。広く使えるハイカー向けのロープワークというので迷わず参加した。φ7mm,7mのロープにカラビナ1個か2個しかない想定で様々な結びを利用した確保やロアーダウンの仕方を学んだ。これら数種類の結び毎の特徴と結び方を覚えておけば、同行者が増えても荷物を軽量化しつつ、より安全に山行が出来ると思う。何度も復習し自分のものとしたい。良い技術を学ばせて頂いた藤井さん、ご一緒頂いた皆さんに感謝します。

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【感想】61期 小前竜吾

今回、ハイカーのためのロープワークということで、φ7㎜7mの補助用ロープとカラビナを持っているという想定で、いろいろな術を教えていただいた。ただ結び方を教えるのではなくどのような場面で役に立つのかを現場で教えてもらった。今後の山行に役に立てるものばかりであった。7mを2本接続して、クライムダウンの補助ロープにしたり、カラビナにムンターヒッチでデバイスの代わりにしたりと、充実した内容であった。恥ずかしい事であるが、クローブヒッチは手元で容易にできカラビナに結束できるのだが、ハーネスのループにはできなかった。同じ結び方であっても結束対象が異なると、やり方が異なる。まだまだ学びしろがあり、うれしい事である。事前に学習項目を伝えていただくなど指導いただいた藤井リーダーに大変感謝している。

 

【感想】62期 HI

これまでロープワークに関しては全くやったことがなかったので、ドキドキしながら参加させてもらいました。ロープも持っておらず、ロープを準備するところから始めました。お店でロープをみても、自分ではどれを買えばいいのかよく分からず、企画の案内文をお店の人に見せて、個人装備で指定されていた7mm7mのロープをゲット。

事前に案内していただいた動画を見てロープの結び方を練習し参加させてもらいましたが、初めてのことばかりでなかなか難しかったです。

金毘羅山に登る前に、麓でロープの結び方や使い方、どういう時に使うのか等、教えて頂き、実際にやってみると、同じ結び方でも、結ぶ対象やロープの状況でやり方が分からなくなってしまったり、ロープをつかって確保しながら斜面を降りてみたりしても、うまくいかなかったり、なかなか覚えたりコツをつかんだりするのは大変でしたが、とても充実した練習になりました。

午後から金毘羅山の岩場をなんとかロープなしで登り、下山では、初めての懸垂下降も。カラビナにムンターヒッチで、少しずつロープを送り懸垂下降するものの、途中でバランスを崩し、2~3回岩壁に打ち付けられ、慌ててしまって、離してはいけないと言われていた右手を離してしまったり、ロープと岩の間に体が挟まって体勢を戻すのが大変だったり、色々ありましたが、とてもいい経験になりました。

今後の山行にも生かせていけるよう、ロープワークの練習をしていきたいと思います。

リーダーの藤井さんをはじめ、サポート、アドバイスをして頂いた皆様、ありがとうございました。