京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3884 晩秋のアートと歴史散歩/城之越遺跡~青山讃頌舎

2020年11月28日(土)

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伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎前

【メンバー】CL 穐月 大介、細見 晴美、岩波 宏、岩波 昌美、土井 司、河合 美香、市橋 純平、会員6名、非会員1名

【日時・天候】 2020年11月28日(土)雨のち曇り

【山域】伊賀

【行程】大村神社駐車場9:30〜青山町駅より近鉄=近鉄伊賀神戸駅10:15~10:45城之越遺跡(大平和正展)11:30~12:10スコップ13:30~羽根集落より山道〜14:23河上ダム観眺台14:35~15:05伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎(美の視点)16:15~16:20大村神社/解散16:45

 

【記録と感想】56期 河合美香

晩秋の11月最後の週末。伊賀の郷山を芸術鑑賞、また歴史探訪しながら歩きました。

個人的には、コロナ禍以前から、例会への参加が滞っていて、幽霊会員(以前も同じことを書いたような、、、)。毎月、参加できる例会をくまなくチェックしていたところ、今回は、以前より機会があればぜひ訪問したい、と考えていた穐月さんのお父様の「青山讃頌舎(うたのいえ)美術館」がコースに。これはぜひ参加しなくては!

近鉄伊賀神戸駅に集合し、さっそく、穐月さんからこの集落の歴史について聞きながら「城之越遺跡」へ。この遺跡は、1600年前の古墳時代の庭園の遺構で当時の祭祀(まつり)が行われていたそうで、置き石や湧き水はまさに庭園の原点?この日には遺跡で開催されていた「風還元」がタイトルの「大平和正展」の現代アートとのコラボを鑑賞し、歴史の交錯に不思議な感覚になりました。

想定外にぱらつく雨の中、大きな蔵や門構えのある立派な農家にみなキョロキョロしながらのどかな道を歩き、「オーナーのこだわり」というイングリッシュガーデン風のお洒落なお店「スコップ」へ。暖炉の火が燃える室内でお喋りに花が咲かせながら地元の野菜をつかったメニューでランチ。ほっこりし過ぎて長居をしてしまったようです。

やっと腰を上げて、次は建設中の川上ダム。ダム建設といえば、多くの人が血と汗を流し、犠牲になった黒部ダムが想起されましたが、今やAIやITが駆使されていると思われる大規模な工事現場は、それはそれで違った恐怖感がありました。隣接された観眺台(みてちょうだい)で、穐月さんから「かつてあった村はダム建設のために移転」と聞き、複雑な思いに・・・。

そして次は、いよいよ楽しみにしていた青山讃頌舎の「美の視点」。今回の例会の企画者である穐月さんから直々に穐月明氏(お父様)の作品と作品の源となったその収集品の数々、歴史について案内いただきながらの鑑賞は、感動、驚愕の連続で、明氏の興味関心の幅広さ、好奇心?を感じました。隣接された茶室も贅が施されていて、ちょうど夕日に照らされた茶室はさながら絵葉書のようでした。

最後に大村神社に寄って近年の天災からの回復を祈って本日の行程終了、解散。まさに晩秋のアード鑑賞した一日となりました。歩く距離は短かったですが、頭はよくはたらきました。

穐月さん、みなさま、ありがとうございました。

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城之越遺跡公園の大平和正展

【感想】56期 土井司

ほとんどアップダウンもなく、昼食はお洒落で美味しい洋食と山岳会の例会らしからぬまったり山行?でした。穐月リーダーに日本最古の庭園であろう城之越遺跡やお父様である穐月明氏の作品と収集品の詳しい説明をしていただき学芸山行を楽しみました。まず普段はこのような文化と触れ合う事がなく、説明を受けるとその時は興味がわいてきますが時間が過ぎると元の無関心な自分に戻ってしまいます。それ故に年に一度は学に交わりたく、これからも穐月リーダーの学芸山行には参加していきたく思います。

穐月リーダー及びご一緒いただきました皆様、楽しい時間と気持ちの良い空間を共有できありがとうございました。次回も宜しくお願いいたします。最後に山岳会の例会であったことの証に5m程の藪漕ぎもあったことを付け加えておきます。

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おしゃれな地元カフェ・スコップ

 【感想】25期 穐月大介

ご参加の皆様、わずか5mの藪漕ぎ山行でしたがいかがだったでしょう。

美術館が開設されてからだんだん忙しくなり例会にも参加しにくくなりましたが、年に一度くらいは例会を組もうと思い企画しました。伊賀に拠点を移し調査するうち伊賀の面白いところや不思議なところを紹介したいと思うようになり、今回は城之越遺跡と川上ダムを案内しました。

城之越遺跡は日本の庭園遺跡で最も古く此処の発見が後の庭園遺跡発見につながっていきます。地元でもその価値を理解できている人は少ないのですが、ここで開かれているモダンアートの大平和正展を機会にぜひ紹介せねばと思いました。

川上ダムは数少ない建設中のダムで完成すると堤高は木津川上流のダム群(青蓮寺ダム等)で最高の巨大ダムです。ダムに沈む村は父が好きでよく絵にしていましたが、ダム建設はもはや単純に是非を問えるようなものではないようです。此処は大阪を守るダムの一つです。

伊賀は秘蔵の国というそうで、結構すごい物を持っておられても外に出さない土地柄と言われます。昼食を食べたカフェ・スコップさんも他所者には絶対見つからない所にありますが工夫を凝らした店とメニューでこだわった店づくりをされておられます。私が食べたのはキノコとホタテのパスタ、クリームたっぷりポタージュスープ、地野菜のサラダ、紅玉リンゴのカラメルコンポート、コーヒー。

「美の視点」いかがだったでしょう。けっこうなんで此れが此処にといった物があったかと思います。

皆様、有難うございました、私も楽しい1日でした。