京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3826 青山讃頌舎・美術館と御伽峠を越える

11月17日(日)晴れ

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【山域】伊賀~甲賀

【メンバー】CL穐月大介、SL加藤一子、山本浩史、土井司、山形眞知子、近本かずみ、波佐場春香、会員外3名 計10名

【行程】近鉄青山町駅9:20~9:40大村神社~10:00靑山讃頌舎・美術館・茶室鑑賞11:40~近鉄青山町駅11:02=11:44上野市(上野城観望・昼食)12:46=12:53新居〜14:45御伽峠~15:10高旗山〜15:30御伽峠〜15:35仕置場〜16:30伊賀辻=信楽駅17:06=18:30京都

 

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【記録と感想】56期 土井司

穐月リーダーの呼込みに紅葉のハイキングと美術館見学を楽しみに参加した。

京都から電車に揺られ約2時間かけ青山町に到着。駅に着くと穐月リーダーが待ってくれており本日の山行資料をいただく。まずは大村神社へ行き宮司から「なまずのお供え物」の説明を受ける。その後隣接の青山讃頌舎へ移動し穐月リーダーの説明のもと展示品を鑑賞する。趣のある心温まる作品ばかりで皆見入ってしまい、リーダーのお母様と哲さんにじっくりお茶をいただく予定がなくなり、それどころか駅までランニングにで移動するはめになった。

近鉄伊賀神戸までいきそこから初めて乗る伊賀鉄道で上野市までむかう。伊賀鉄道の車両には忍者のイラストがされており駅舎や車内には忍者のレプリカ(人形)が設置してあった。車内でもリーダーの伊賀惣国一揆と点在する山城の説明をうけ、忍者を生み出した伊賀衆に思いを馳せた。忍者駅と表示してある上野市駅で下車し上野城のお堀を周回しお昼ご飯とした。ここでも周回に時間を有し芭蕉記念館へ行く予定が中止となる。

昼食後、再び伊賀鉄道に乗り新居駅で下車。ここから本例会のメインである御伽峠を目指し歩行をスタートとする。ここは徳川家康本能寺の変の後、堺から三河へ逃げる時に通ったとされるルートを逆にたどるコースで、まずは里山歩きを30分ほどして山道に入る。ちらほら紅葉しているが山全体までにはなっていない。道はあまり整備されておらずところどころ藪漕ぎをしいられた。藪を抜けたところで御伽峠手前の車道に出、高旗山へはここから急階段を登っていく。ここには案内版が設置してあり山頂までは20分と表示されていた。急階段を登ると「あと一息」の看板が立っているがまだ5分も経っていない。登山道は良く整備されており、これから察するとこの地域ではメジャーな山であろうと思われる。登山口の案内看板どおり20分ほどで山頂に到着する。山頂は樹木はなく芝が広がっており展望が素晴らしく、伊賀上野の街が眼下に広がっていた。地元小学校の卒業記念登山をおこなっているらしく、年度毎に植樹されているが半数は枯れてしまっている。御伽峠へ戻り(実は少しショートカットしたのだが)多羅尾集落に向う。車道から少し入り込んだところに仕置場跡なる場所があり、かつての処刑場らしくどことなくおどろおどろしい雰囲気をかもしだしていた。この先は整備がされておらず雑草が生え盛る中を進んでいった。一旦車道に出て再度昔の道を歩くのだが、その入り口が見当たらず、穐月リーダーが苦労の末探し出し予定通りの道を進むことができたが、鋳薔薇の中の藪漕ぎであり今回の山行の核心部であった。

一般道まで出たが多羅尾屋敷へ行く時間がなくこれも中止とし、予定より一つ前の停留所でバスに乗り信楽駅へと向かう。信楽高原鉄道も初めて乗車したのだが、車両全体が現在NHK朝ドラで放送しているスカーレットバージョンとなっており朝ドラの偉大さを改めて感じ入った。高原鉄道で貴生川までいき、そこでJRに乗り換え京都まで帰り有志にて反省会をおこない解散した。今回はリーダーの説明付例会で少し学を得た山行であった。

穐月リーダー、美術館の説明にお茶菓子及びお茶のお振舞それに歴史の説明等々ありがとうございました。またご一緒いただきました皆さん楽しい時間を共有いただきありがとうございました。また青山へ行ってみたくなりました。

 

【感想】59期 山形真知子
リーダーの説明を聞きながらの、ゆったりとした歴史ハイクのつもりでしたが、少し違っていました。芭蕉も越えたと言う御伽峠越えは、廃道に成っている所もあり、豊かな自然を感じる事が出来ました。車道が出来ると、山道は自然に帰って行くのですね。読図の必要性を改めて感じました。(リーダーに脱帽)

又、若い皆様との山行は楽しく心躍ります。力を分けてもらった様な気持ちになり、もう少し山へ行ける様な気がします。少し足を引っ張った様に思いますが、皆様の優しさを感じ、心温まる思いで帰宅致しました。有難うございました。

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【感想】61期 近本かずみ

以前より青山讃頌舎には行ってみたいと思っており、今回都合が付いたので参加させて頂きました。絵画や俳句に疎い私でしたが、詳しく説明をして頂き、絵画の素晴らしさを感じることができました。しかも紅葉の良い時期であったため、建物とお庭を彩る紅葉も楽しむことができました。お抹茶をゆっくり味わう時間はありませんでしたが、美味しく頂くことができました。

御伽峠を巡るハイキングも思いがけず歩きごたえがあり、伊賀の街を一望できる素晴らしい所もあり、しっかりと楽しむことができました。

穐月さん、参加された皆さん。ありがとうございました。

 

【感想】62期 波佐場春香

久しぶりに文学とアートに浸る時間を持てた山行でした。芭蕉俳諧のユーモアと自由さに触れ、また、穐月さんの解説、芭蕉手塚治虫のように民衆に影響を与えることを自ら意識した人であった、という話を聞き、俳句に新たな面白さを発見しました。展示には芭蕉の俳句のロシア語訳に絵が添えられた作品もあり、おそらくあまり日の光の強くないであろう5月の若葉の絵には北欧のムーミンの絵のような雰囲気が見られました。物語のある展示に、駆け足で観て回ることを惜しく感じました。満月の絵は、白を塗らず紙の地色のまま丸く残されており、月と空の際は暗く広がるに連れ空はまた白くなり、しかしながら夜とわかります。魅力的な絵でした。犬の絵も花の絵も、暖かみのある字も、もっと眺めていたかったです。

伊賀は山も街も美しい場所でした。

今度はゆっくりと訪れたいです。

リーダーの穐月さん、このような優雅な時間を作っていただき、ありがとうございました。小旅行のような1日をご一緒いただいた皆さま、ありがとうございました。

 

【感想】25期 穐月大介

退職後土日が仕事になり例会にほとんど行けなくなってしまいましたが、毎年一回は伊賀を紹介する例会を組んでいます。私の運営する靑山讃頌舎・美術館の今回のテーマは「絵で見る俳句」、山行のメインは御伽峠越えとしました。この日は展示も然る事乍ら青空の下、真っ赤な紅葉を見てもらえたのは幸運でした。

伊賀といえば忍者と芭蕉ですが、どちらも正しく理解されているかは疑問です。展示では俳句の歴史と芭蕉の功績を、山行では伊賀を横切り御伽峠越えをしながら伊賀惣国一揆の実態をお話ししました。伊賀惣国一揆というのは在地武士や農民の自治組織で、織田軍などに対し防衛戦を展開しました。伊賀の在地武士とは村々の所謂忍者たちです。戦国時代、伊賀はまさに忍者が治める国だったのです。

芭蕉も江戸で活躍した俳人のように思われていますが、しょっちゅう伊賀に帰っていました。御伽峠を徒歩で越える事で彼らの旅を少し体感したいと思いました。

携帯が通じそうだったので体力に応じパーティーを分けました。また、少し欲張りすぎ皆さんには忙しない思いをさせてしましました。もう少しゆっくりしていただけなかったのが申し訳なかったですが、知的にも実際にもちょっと冒険できて楽しかったです。

皆さまありがとうございました。

No.3825 烏帽子岩フリークライミング

11月17日(日)晴れ

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▲「タイムトンネル」下部。左上は「太陽がいっぱい」を登る他パーティーのクライマー


【場所】神戸市北区 烏帽子岩

【メンバー】CL HMTS、YF、YN、YK、TW、HI、TY(体験) 計8名

【行程】 

7:00 HM車 山科三条ファミマ出発

8:30 HM車 烏帽子岩到着 クライミング開始

8:40 電車組JR道場駅集合

9:00 電車組到着

15:30 クライミング終了

15:45 現地解散

17:10 HM車山科着

 

【記録と感想】43期 HM

秋晴れの好天で岩場と駐車スペースの混雑が予想されたので、メンバーには申し訳なかったのですが、早起きしていただいて、早着を目指しました。おかげで、3番手くらいで現地につき、人気ルートを確保できました。リードの都合でロープ1本で8人登ったため、結局「太陽がいっぱい」5.9☆☆☆と「タイムトンネル」5.10a☆☆に全員がトライしただけで終了しました。

本数は少なかったけれど、それぞれ粘り強く頑張ったので、だいぶ外岩の感触に慣れてもらえたと思います。また、周囲の上手なクライマーの登り方や岩場のマナーなどを見学できたのも参考になったかと思います。

私がタイムトンネルの出だしでヨレてしまってレストしている間、Sさんにリードを代わっていただいたのですが、日頃のトレーニングの成果を発揮され、3ピン目までかけてくださったのでとても助かりました。

ライミングはリードの方が何倍も楽しい(怖いけど)ですが、まずは5.7くらいの易しいルートでリードと支点作りの練習をして、安全第一で少しずつ難易度を上げていただけたらと思います。

岩登りに興味のある会員さんが増加して、当会の岩パートも盛り上がっていきそうです。またご一緒できるのを楽しみにしています。

 

【感想】57期 YF

裏六甲は初めてだ。車窓から見た自然林の紅葉がいい感じだ。ゲレンデは日当たりも良く遠いがいいところを教えてもらった。クライミングは苦手だしいつまでたっても好きになれないのだが、みんなでワイワイ岩登りを練習するのは楽しい。続けていればいつか5.10dぐらいは登れるようになれるのかな。

 

【感想】60期 YK

烏帽子岩とはどんなところだろうとワクワクしていたが、「太陽がいっぱい」は持つところが見つからないスラブで即撤退…。「タイムトンネル」も完登できなかったが、ボルダリングみたいな動きができて満足した。ノミの跡を利用して登るというのも面白かった。メンバーだけでなく、周りの皆さんのクライミング熱が楽しめた大人気の岩場だった。しかし遠くの岩まで連れてきていただきながら、すぐ諦めるのは悪い癖だなあと思う。反省して次の日のジム練で、いつもより根性を出してみたら登れた課題がいくつかあったので、やはりクライミングには熱い魂が必要なのだと実感した。

  

【感想】57期 TW

初めての烏帽子岩、4年ぶりの外岩例会でした。「太陽がいっぱい」は下から見ているとなんとなく登れそうなのに、取りついてみると全く思うようにならず、2段目?のスラブでは次の一歩が出せず長時間まごまごしてしまいました。足の大切さを実感しました。「タイムトンネル」は一つ目のテラスにも届かず歯がゆい思いをしましたが、登れないなりにも自分の身体が岩を登るという動作に慣れていっている感じがあり、嬉しかったです。見えない足場、ホールドを探し出すというのも楽しいものですね。メンバーの皆さんのナイストライを見るのも楽しく、ほのぼのとした陽気も相まって、外岩もいいものだなぁと思いました。

外岩への苦手意識があり今まで腰が引けていたのですが、これからは積極的に参加したいと思いました。リーダー、メンバーの皆さま、大変お世話になりありがとうございました。

 

【感想】60期 YN

  久しぶりの岩登り、かつ初めての岩場とくれば気分が昂る。天気も良く岩場は既に他のグループで混雑している。初級者向けと思っていたので今回は難しくないかとたかをくくっていたがそれをいい意味で裏切られた。「太陽がいっぱい」は下で見ていたら傾斜が緩く登れそうなのにいざ取り付くと表面はツルツルで、ホルドは殆ど無く焦るが、SさんFさんら上級者の登りの後もあり真似しつつ、何とか核心部は抜けられた。

次の「タイムトンネル」はこれまた難しく2回挑戦したが完登は出来なかった。混雑と時間的に他のルートには移れなかったが、帰路で近くにも岩場があると教えてもらい、まだまだ楽しめる岩場だなと感じた。ただリードとビレイをして頂く方がいるからこそ出来るのであり、自分も早くそうなりたいと思った。リーダーはじめ、参加者の皆様には感謝致します。

 

【感想】62期 HI

人生で2回目の岩登りで、1回目もあまり登れなかったので、不安で一杯で、やっぱり行くのをやめようかと葛藤しながら、勇気を出して参加させてもらいました。

でもやっぱり、下の方の、登ったとは言えないところまでしか行けませんでした。明らかにしっかり足をかけられそうなところがないと、滑るのが怖くてそれ以上は勇気がでず、あっけなくすぐにあきらめて退散しましたが、それでも楽しかったです。

体力も技術も勇気も、まだまだ足りませんが、少しずつでもできるように頑張りたいと思います。

リーダーをはじめ、皆さまには、フォローして頂き、とても感謝しています。ありがとうございました。

 

【感想】59期 TS

連れて行ったると言ってくれる人はいたが、誰も連れて行ってくれなかった烏帽子岩。やっと行けた。岩の表面はツルツルで、大きなホールドが無かったので難しかった。「太陽がいっぱい」は手こずった。きびしい烏帽子岩デビュー。

「タイムトンネル」の3つ目のハンガーに、1回でクリップできたのは嬉しかった。ハンガー遠いな~嫌やな~と思いながらカウンターで、右足をスメアしたらあっさり、私の短い手が届いた。諦めずに、トライするのは気合が大切だと思う。

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo.90・91 清水山・稲荷山

令和元年11月16日(土)

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清水山(242m)は、清水寺の背後にある東山36峰の山で3等三角点がある。稲荷山(233m)は伏見稲荷大社神域の山、参道は千本鳥居が所狭しと建てられ外国人観光客人気第一の観光スポットになっている。今熊野観音、泉湧寺、伏見稲荷大社と観光付きのハイキングの山行だったが、阿弥陀ヶ峰の藪漕ぎ突撃もあった。

【メンバー】 山本浩史L、辻春美、梅村重和、近本かずみ

【山  域】 京都市東山区山科区伏見区

【行  程】 地下鉄御陵駅9:32~10:01花山山10:06~10:31清水山10:51~10:53清閑寺山~11:26阿弥陀ヶ峰11:59~12:30剣神社~12:41今熊野観音寺~12:54泉湧寺13:27~13:37五社之滝~14:18稲荷山~14:23二ノ峯~14:25間ノ峯~14:27三ノ峯~14:32四辻14:39~14:58伏見稲荷大社~15:04稲荷15:09-15:14京都駅

【登山データ】 晴れ 歩行10.7㎞ 5時間32分 延登高714m 延下降737m 8座登頂

御陵駅に集合し三条通を蹴上方面に進み日ノ岡朝日町から花山山に取り付いた。谷筋の道は蜘蛛の巣だらけで人が歩いていないのは歴然たるものだった。水のない谷筋にフェンスがありその右側を歩いていると羊歯の藪が濃くなり道はなくなった。強引にフェンスを跨ぎ反対側に下りると踏み跡が続いていた。100m程の標高差を登り上がると車道に飛び出し花山天文台への道を進んだが南の方へ行き過ぎそうなので三角点を目掛けて藪に入り短絡登頂した。2等三角点「花山」は柵で囲われ案内板が出ていた。山頂部は京都大学花山天文台のエリアで天体観測のドームや関連施設があった。先週大文字山で見た菱形基線測点の京都菱形基線を形成する測点の一つNo.31が置かれている筈で山頂部を探したが見つからなかった。

天文台構内の道を南に下って時計回りに廻り込むと天文台の北側は阿含宗の本山で今日は何かイベントがあるようで車の出入りが慌ただしい。下稚児ヶ池から登山道に入り、少し登ると京都トレイルの縦走路に合流した。少し進むと左に分岐があり、10m程で清水山(242m)山頂に達した。樹林帯で展望はないが3等三角点「清水」が設置されていた。

トレイルの道に戻り清閑寺歌ノ中山町に下山する清閑寺の隣に六條天皇清閑寺陵と高倉天皇午後清閑寺陵があった。阿弥陀ヶ峰を目指し国道1号線を横断したかったが中央分離帯のある通行頻度の高い国道で阻められ、東山ドライブウェイを少し上がり、六条山への分岐まで迂回した。南に下り京都市の中央斎場との分岐点まで下って阿弥陀ヶ峰への取付きを探した。道は何処にもなく谷の脇を這い上がった。羊歯の蔓延る急斜面で踏み跡すらない斜面を80m程這い上った。

激闘の末阿弥陀ヶ峰(196m)山頂に至ると巨大な五輪塔のある豊国廟で、徳川氏が天下を取ると破壊され明治30年山頂に設置され翌年、豊臣秀吉の300年祭が挙行された。此の後は街中歩きとなるので山頂で昼食休憩にした。新日吉神社から京都女子大の脇から長い石段を登ってきた女性二人が別ルートはないかと聞いてきたので石段脇の登山道の方向を教えてあげた。

その道を下り京都女子大の裏手に来ると西山の大暑山や牛松山が望めた。今熊野日吉町に下ると梅村さんの実家が近く、郵便物を取りに行くと云って立ち寄った。複雑な街中歩きは梅村さんの先導で恙なく進み剣神社、今熊野観音寺に立ち寄った。観音寺の紅葉は素晴らしく緑の葉も交えて秋の京都を楽しめた。今日は観光付きの山行で泉涌寺に500円を払い拝観した。仏殿に到ると丁度お寺の説明が行われていて「本尊の三世仏は過去・現在・未来を表す。春の涅槃会では大きな涅槃図が吊るされる。」などが解説されていた。涅槃会は釈迦の入滅した旧暦2月15日に行われる法要で縦16m横8mもあるそうで普段は三世仏の裏側の木箱に納められている。境内は紅葉が始まり観光客も大勢来ていた。大門の傍らの楊貴妃観音堂にも立ち寄った。泉涌寺は御寺と呼ばれ四条天皇以降25陵5灰塚9墓が境内にある。

山端を歩くと伏見稲荷の雰囲気の漂う五社之滝があり、滝行の雰囲気が醸し出されていた。京都トレイルの道を暫く進み左に分かれて恵日山方面に分岐し東山区山科区の境界尾根に達した。昨年の台風の爪痕で倒木の跡が伐採され開けていた。京都トレイルの道に再び合流すると朱の鳥居の連続する稲荷山の神域に近づいた。西側から稲荷山(233m)に登頂したが山と云っても地面がなく上之社の末広大神の社殿と寄進の小さな鳥居が処狭しと置かれていた。朱の鳥居の連続する道を進み二ノ峯、間ノ峯、三ノ峯と連続するが、何れも大小の祠が林立していた。これらの峰は嘗ては古墳であったと云う。

四辻の茶店に到ると日本人に混じり外国人が多く休憩していた。三ツ辻から北側の道を辿り伏見稲荷大社に至り最後の参拝をしして稲荷駅に向かった。駅から振り返ると稲荷山が一望できた。京都駅のビアホールで反省会をして解散した。

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No.3824 比良釈迦岳ボッカトレーニング

1110日(日)晴れ

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【場所】比良山系 釈迦岳から北比良峠

【メンバー】CL HM20㎏、NF15㎏、FY27.5㎏、MY15㎏、YK15㎏、RK22.5㎏、MH22㎏、DF(体験)19㎏、HU(体験)25㎏ 9

【行程】

900 イン谷口集合、石拾い、計量

930 リフト道登山口

1145 釈迦が岳山頂

1300 北比良峠着 搬送訓練

1350 北比良峠発

1510 イン谷口帰着 解散

 

【記録と感想】43期 HM

 快晴無風、気温15度前後と最高のボッカ日和となり、比良駅から眺める釈迦岳は、

グレー、黄色、赤、緑と色とりどりに染め分けられ、登る前から絶景に期待が高まります。今回は体験参加もあり比較的新しい会員が多く、親睦の意味でも良い機会となりました。リーダーの私はヘロヘロでしたが、メンバーはタフな方ばかりで、賑やかにおしゃべりしながらの楽しい山行でした。

ボッカトレーニングは、文字通りトレーニングの意味もありますが、むしろ定期的な体力測定の意味が大きいと思っています。

夏山縦走や冬山で、予想外の体力切れで目的地に時間通りに着けないとピンチに追い込まれます。あらかじめ自分の現在の体力の状況と体力に合ったペース配分を知っておくことは、計画を立てる際の参考になります。

当日は、天気も良く、時間にも余裕があったので、予定どおり北比良峠の芝生の上で、けが人発生を想定した「背負い搬送2種(直接背負う場合とザックを用いる場合)」と「シート搬送」の練習をしました。

各自がスリングとカラビナを普段から少しずつ用意しておけば、いざというときに役立つかと思います。クローブヒッチ(マストノット)やイタリアンヒッチ(半マスト)の作り方はまた練習してみてください。

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【感想】62期 YK

晴天に恵まれ、琵琶湖や紅葉を楽しみながらのボッカ例会となりました。

15㎏の荷物は、肩にずんとのしかかる重さがありました。1時間ほど登ったところで、アドバイスのもと、再度パッキングし直したところ、想像以上にザックが体にフィットしました。パッキング、大事だなぁとしみじみと思いました。途中、ザックの重さに辛くなりながらも、みなさまと楽しく登れたことや、晴天に恵まれたことが助けとなって、無事に下山することができました。心地良い疲労感がありました。次の山へのステップアップに向けて、良い練習となりました。

北比良峠での搬送練習も、とても勉強になりました。使う機会がないことを祈りますが、もしものときのために練習しておくことは、必要ですね。

リーダーはじめ、ご一緒した皆様、ありがとうございました。山での知恵や山のお話をたくさんできて、楽しかったです。また一緒に山にいけたらいいなとおもいます。

 

【感想】59期 MY

山は最高の遊び場です。

だから楽しくないといけない。

歩荷で石は担ぎたくない。

以前の歩荷でEさんが、武奈ヶ岳の頂上でかき氷をされた。

ヤラレタと思った。

何をしようかと思案するものの、時間が余れば救助訓練をするとの事。季節柄、良いアイデアが浮かばない。

仕方なく冷蔵庫に有るリンゴ、バナナ、ミカン、大福もちなどを詰め込んだものの、15キロになるとは思われない。

まあ~いいか?シニア割引も有りかな?そんな気持ちで計量してもらうと15キロ。セーフである。

今の私は、雑木林の中を徘徊するだけで、幸せを感じているのですが、やっぱり背中の荷物が語りかけて来るのです。

「もう一度、咲かせてみてはどうだ、姥桜」

あ~楽しかった。よく遊びました。

リーダ―初め、皆様有難うございました。

 

【感想】58期 FY

ボッカが苦手で、これまで例会も避けてきましたが、気候が良くなったこと、久しぶりに比良の山を登ってみたくなったこともあり、参加させていただきました。

登山口付近で、石をザックに詰めた時はかなりの重量感を感じましたが、次第にザックが体にフィットし、それも軽減されました。ただ休憩を挟んだ、釈迦岳までの後半の登りは、かなり足にきて何度かふらつきました。

北比良峠では救助搬送について実践形式で丁寧に教えていただき大変勉強になりました。今後も、ボッカ+アルファでこういった講習があれば是非参加したいと思います。リーダー、皆様ありがとうございました。

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo. 87~89 吉田山・大文字山・如意ヶ岳

令和元年11月9日(土)


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吉田山(121m)は、京都大学の東側にある小高い山で山中は吉田神社とその摂社等が点在している。大文字山(465m)は云わずと知れた送り火の山で火床と共に山頂から京都市内が一望できる眺望の山。如意ヶ岳(472m)は、航空標識のある地味な山。陰山、諸羽山を経由して山科に下山した。

【メンバー】 山本浩史(単独)
【山  域】 京都市上京区東山区山科区滋賀県大津市
【行  程】 桂川6:37-6:53丸太町6:56~7:31吉田神社~7:55吉田山~8:16霊鑑寺~8:40大文字火床~8:59大文字山9:11~9:44如意ヶ岳9:58~10:34林道分岐~11:18陰山~11:40諸羽山~12:02山科12:32-12:44桂川
【登山データ】 晴れ 歩行16.1㎞ 5時間06分 延登高932m 延下降913m 5座登頂

早朝の地下鉄丸太町駅、観光客は未だ動かず静か。丸太町通は北側に京都御所、南側に裁判所がある。堺町御門から覗くと御苑の木々は色付き始めていた。丸太町橋から見る鴨川の流れは穏やかで心を癒す。京都大学とその関連施設を縫うように歩いて吉田山に近づくと京大の正門に達する。そのすぐ先には吉田神社の鳥居があり、いよいよ神域に入る。石段を上ると吉田神社本社があり参拝した。南に回り込むと吉田神社斎場大元宮(さいじょうだいげんぐう)がある。天照大神、豊宇氣比売神他式内神3,132座の天神地祇八百万神が祀られている。八角形の本殿は重要文化財に指定されているが通常は近づけないので様子が分からない。2月の節分祭は此処で行われる。吉田神社のホームページによると山内に10の摂社があるとされているがこの後立ち寄った宗忠神社は、単独の神社で黒住教の教祖である黒住宗忠を祀る文久2年(1862)創建の神社だった。
吉田山の南麓に3等三角点「吉田山」(105m)があるが、竹中稲荷の参道を歩いたので見つけることはできなかった。山道は枝道が幾つも分岐し“茂庵”の横を通った。八瀬大原出身の谷川茂次郎が大正年代に建てた茶室、食堂などで現在茶室が2つと食堂の建物がカフェとして営業している。吉田山(121m)山頂は展望台として東屋があり大文字山が僅かに望める程度の眺望がある。下山路も縦横にあり東側は山頂近くまで大正時代の街並みが残り風情がある。下りて来た処には“茂庵入口”と書かれていた。
白川を渡り京都疎水に達すると哲学の道で川沿いの木々が色付き始めていた。あと1時間もすると観光客が溢れて来るのだろう。法然院に抜け霊鑑寺の南角を東に折れ住宅地が途切れた頃大文字火床への登山口があった。登山道に入り今日は大文字の右の足の火床を辿る。真っすぐに延びる火床を辿り大の字の中心にある弘法大師堂に到った。3組の登山者が来ており挨拶を交わし晴れ渡った京都市内の展望を楽しんだ。
大の字の横棒の上の線を辿り大文字山へと向かった。踏み跡が幾つもあってどれが正道なのか迷ってしまう。火床から0.9㎞東に進み大文字山(465m)山頂に到った。3等三角点「鹿ヶ谷」があり、その傍には八角形の大きなコンクリートの塊の「菱形基線測点」No.29があった。これは地球の表面の歪みを知るために作られたもので5㎞位の間隔で測標4点が設置され、その4点を結ぶと菱形を形成していることから「菱形基線」と呼ばれている。全国16箇所に設置されたがGPS測量に移行し今では使用されていない。大文字山のものはNo.30「追分」(逢坂山南600m)、No.31「花山天文台」、No.32「浄水場」(山科区勧修寺新山科浄水場)がセットで戦後に設置され昭和56年までに過去3回程測量が実施されたそうだ。
大文字山からの展望は素晴らしく、大阪の高層ビル群も確認できたが地表付近には煙霧が漂っていた。空気が澄んでいる南の方の展望は素晴らしく、生駒山は勿論のこと金剛山葛城山や何と大峰山脈がしっかり見えたのには感動した。大普賢岳山上ヶ岳稲村ヶ岳、弥山、八経ヶ岳と北部の主要峰が横たわっていた。八経ヶ岳までは直線距離で90㎞もあるのに素晴らしいことだ。ここにも先客が3組あり挨拶を交わした。
如意ヶ岳を目指して東に進むと昨年の台風による倒木が酷い。しかし登山道を塞ぐ木は処理され歩行に問題は無くなっている。いつもは稜線を歩くが今日は途中から稜線北側を巻く林道を歩いた。山中にポツリとある雨社大神に到り、真新しい祠に参拝した。此処から稜線に上がれば早いが更に林道を進み北の尾根を大きく迂回した。稜線に到る道が分岐する筈だが登山道はなく尾根を巻き込んでしまったので谷間を無理やり上った。間伐材がそのまま放置され跨いで行くのに骨が折れた。
稜線に戻ると直ぐに如意ヶ岳(472m)山頂に達した。山頂域は航空標識の施設で二重のフェンスで厳しく立入が制限されているので最高所には立つことができない。フェンスの南側を辿り反対側に行くと大津市による一級基準点があり此処を仮の山頂とした。近くに府県境はあるが完全に京都市のエリアなのになぜ大津市の基準点が置かれているのだろう。南側の展望が開け再び大和葛城山金剛山大峰山脈を見ることができた。
お腹が空いたので少し休憩し、藤尾川へ下る尾根を物色した。大回りする林道はあるが尾根を下る登山道も地形図にはあるが略道形はなく藪漕ぎ状態で下って行った。林道がジグザグに付けられているので3度交差するが3度目は断崖で降りられず谷迄回って下り立った。その先の尾根は下草が濃く然も急で林道を迂回することにした。其れでも次の谷で下に藤尾川の林道が見えたので谷筋を短絡して下りた。如意ヶ岳の南は京都府のエリアに滋賀県が深く入り込み藤尾川の源流迄、川から南尾根の北斜面は滋賀県大津市となっている。
藤尾川の林道を下り南尾根の斜面に登路を探していくと何処も急斜面で登路は見出せない。2本目の送電線を潜ると橋が架かり林道の支線が続いている。谷には簡易な堰堤が3つ見えかなり急な谷だ。急勾配の林道をジグザグに登り尾根に続き稜線に足した。送電鉄塔があり見上げると3方向に電線が分岐していた。藤尾川南の稜線には明瞭な登山道があり2本目の送電鉄塔に達すると北側の如意ヶ岳が綺麗に見えた。この先に顕著なピークがあり登山道は南側を巻いているがもしや山名があるのではと期待しピークに立つが何もなかった。
直進するとP381に達するが分岐して南の尾根に入った。登山道は明瞭で山科から大文字山に登る最もメジャーな道のようで数人の登山者と出会った。送電鉄塔を2本越え登り返した処は蔭山(310m’)、樹林の中の山頂に「蔭山302m」と表示があったが地形図では310mの等高線が入り標高は310mとした。進路が南西に変り前方にP261と諸羽山が見えるが木の間越しで写真に収めることはできなかった。諸羽山の手前に展望地があり山科駅や東山トンネルをでたJR琵琶湖線の列車を俯瞰することができた。
諸羽山(220m)も樹林帯で展望はなく山頂表示を撮っただけで下山に掛った。疎水公園に下山すると地元の人たちが散歩に訪れていた。階段を下りると住宅地で奥に諸羽神社の鳥居が見えたので無事の登山を報告に参拝した。JR琵琶湖線の高架を潜り京阪京津線沿いに歩いて山科駅に達しこの日の行程を終えた。f:id:hirasankun:20191111181306j:image

写真1: 吉田山(121m) 大文字火床より


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写真2: 大文字山山頂より大峰山脈が見える(大普賢岳稲村ヶ岳八経ヶ岳


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写真3: 2本目の送電鉄塔から対岸の如意ヶ岳(472m)を望む