京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.2714 剱岳:立山縦走

【日程】2005年7月22日(金)~24日(日)

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【参加者】5名

【天候】7月23日 曇り、7月24日 晴れ
【コースタイム】7月22日 23:00京都駅八条口
7月23日 7:40室堂発 8:20雷鳥沢  10:00剱御前小舎(25分休憩) 10:50剱沢キャンプ場着(テント泊)
7月24日 3:20剱沢キャンプ場発 4:10一服剱(10分休憩) 5:00前剱(10分休憩) 6:25剱岳頂上 6:50丸山隊と合流 6:55剱岳頂上出発 7:55前剱 8:40一服剱 8:55剣山荘(10分休憩) 9:30剱沢キャンプ場着(テント撤収)10:20剱沢キャンプ場発 10:45別山頂上への分岐 11:10剱御前小舎(20分休憩) 12:50みくりが池温泉
【記録】
 剱岳山行は今回で2回目だ。しかしながら、2年前に行った剱岳は9月下旬で、紅葉の美しい頃だった。今回の山行は夏山真っ盛り。山はどんな表情を見せてくれるのか、期待しつつ、山行に加わった。
 集合は京都駅八条口。夜行バス(アルピコバス)で登山口室堂まで直行である。バス旅行に慣れている私でも、4列シートのバスは辛い。(夜行バスは3列独立シートに限る!)というわけで、眠れなかったという不平不満の声が、M

 


さん、Sさん、Oさんからあがる。室堂ターミナルで準備を整え、剱沢キャンプ場に向けて出発。
 天気がよくなく、雷鳥沢に向かう途中で雷鳥発見。今日はやはり天気悪いのかとがっくりである。とにかくガス、ガスで展望が開けない。キャンプ場に着き、剱岳方面を見れば、ガスで真っ白となっているため、ピークハントは翌日に延ばすこととなった。早めの夕食、就寝で、翌日は4時出発予定である。
 2時に目を覚まし、テント内で朝食をとっていたら、そのうちOさんが目を覚ます。テントを出れば天気は悪くないようで、紺碧の空に満天の星。暗闇の中、ヘッドランプを付けて出発。前回は全く残雪がなかったなと思い起こしながら、途中何箇所か雪渓を横切る。ジグザクに登っていると、一服剱の頂上である。岩・岩の稜線歩きが続く。次に目指すは前剱。それも皆、難なく通過し、梯子下のトイレに到着。(地図であとから確認したところ、そこは平蔵のコルで、そこから上りはカニのタテバイ、下りはカニのヨコバイに分かれての一方通行となるべき場所だった。)ここで、一息入れて梯子に登るが、「あれ?登りに梯子ってあったかなあ」とぼんやり考える。でも、よく覚えていない。しばらく行くと、下山してくる人が、上のほうから「ここはカニのヨコバイですよ」と告げられる。しかしながら、他のパーティも、我がパーティにつられて付いてきて、もう戻れない状態。長野リーダーが「すみません、もう戻れません。」と声を上げ、そのままヨコバイより登頂。祠のあるピークから周りを見渡すが、残念ながら鹿島槍の双耳峰の頭の部分や五竜の頂上のみが確認できるのみであった。ここで、Nリーダーが早月尾根コースから上がってくるM隊に電話する。2900メートル地点にいるらしいとの話に彼らの到着を待っていると、6時50分にMさん、Yさん、Tさん、Nさんが登場。2パーティでの記念合同写真撮影を終えると、剱沢に向けて下山開始。再びカニのヨコバイを通過する。皆口々に「カニのタテバイを通ってみたかった」と余裕の発言である。そのまま行きと同じ道を通って剱沢キャンプ場に戻る。テント撤収後、みくりが池温泉に向かう。
 帰りは、室堂から美女平までバス、美女平からケーブルに乗り、立山駅に着く。富山駅まで富山電鉄に乗り、そして、JRに乗り継いで無事帰京した。
【感想】46期 S.M.
憧れの「剱岳」、ついに夢かなっての山行。2年前の夏合宿、S会長リーダーの企画だったあの時、どれだけ行きたかった事か、
何時か必ず行きたいと思っていたのが、こんなに早く訪れるとは思わなかった。
しかし自分の力量が充分でなかった不安さが断念すると言う結論になった。同じ年頃のO道さんが楽しそうに参加するんだとおっしゃった時、のど元まで来ていた「参加します」と言う言葉を飲み込んだ事を覚えている。
 しかしこの山行では残念ながら強い雨のため登頂できなかった事を知った。
当然再度の企画があるだろうと期待していた。期待通り次の年にMリーダーでの企画が発表され胸が弾んだ。但し、前回と異なる様子は、若い人たちやベテランの人達でのメンバーとなった。
一年間体を鍛えてきた積りだったが、若い人たちに年寄りが混じっての山行に自信喪失し、結局2年続けての不参加となった。
 この山行ではDさんの体調が悪く念願の剱岳登頂は不参加となり、Dさんの残念そうな感想文を読んで、行かなくて良かったのかなあと思ったりもした。
 しかし同じ夏にIさんご夫婦が剱岳・奥大日岳・大日岳を小屋泊まりで行かれた記録を拝見し、更にその気持ちは高まり、何としてでも実現したいとの望みを抱いて今年を迎えた。
剱岳は人気がある山にもかかわらず、何故か登山ツアーには出てこない山である。
多分それは他の一般大衆に人気のある山には無い危険性があるからに他ならないと思っている。ベテランしか行けない山に登ろうと言う身の程知らずの自分ではないが、以前からこの山は万人に愛されている山ではあるが、 その山に登る資格とでも言おうか、そこらあたりが、ベテランと山を経験している人との境界線にあるように思ってきた。
 自分を振り返ってみるときっと自分には登る資格があるんだと思いつつ、若い人たちに囲まれると、迷惑を掛けるではないかと心配になる。
 年明けの新年会でも希望山行に剱岳を挙げておいた。私の気持ちが通じたのかNさんが企画を作って頂いた。後は問題の参加者である。夏合宿ということなので大勢が参加されるだろうと期待していたが、意外と少なく総勢5人に決まった。
顔ぶれを見るといずれも兵どもの集まり、一時はしり込みをしたものの、この機会を逃せば次の機会は分からない事を考え参加する事にした。
 結果的には最高の天気に恵まれ、永年の憧れだった剱岳の山頂を踏む事ができ、この上ない喜びと達成感を得る事が出来ました。
 しかし、皆さんとの体力の差は歴然であり、皆さんのお陰で登頂する事が出来たようなものであり、参加された皆さんとリーダーのNさんには心からお礼を申し上げ、これからも山への憧れを忘れることなく、一層精進したいと思っております。