【日程】2006年4月23日(日)
【参加者】会員6名,非会員5名
【天候】小雨のち曇り
【コースタイム】
JR京都駅6:30集合, 多賀コンビニ8:30, 霊仙山登山口(今畑)8:40到着, 9:15出発, 近江展望台11:25, 最高点13:00到着(昼食)13:35出発, 霊仙山13:50, 経塚山14:10, 見晴台15:15, 汗フキ峠15:50霊仙山登山口(今畑)16:40, 野洲(ほほみの湯)18:10到着, 19:10出発, JR京都駅20:30
【記録】48期 M.K
急な道を10分ほど登ると、今畑の廃屋に着く。梅の花が満開、クリンソウが鮮やかなピンクの花をつけていた。杉林が雑木林に変わり、笹峠に着くと展望が開け、屏風岩(クライミング)を教えてもらう。
西南尾根の笹原、高度を上げていくと、笹の中に可憐なミスミソウがあちこちに見られました。近江展望台にて休憩、ガスの中で展望はありませんでしたが、石灰岩帯特有のカルスト台地、苔むした白い岩が印象的でした。少し進むとフクジュソウが一面に咲き、どこまでも続く花にスケールの大きさを感じます。滑りやすい道を忘れる程、幻想的でした。最高点にて昼食。霊仙山・経塚山どこを歩いても笹原でガスの中、景色が変わらない。まだ雪渓が残っていました。お虎が池はひっそりしたたたずまい。南斜面に入ると風がなくなって快適なハイキングになり、汗フキ峠では晴れ間もみえました。大洞谷の沢沿いの道、滝のような流れがきれいでした。落合の集落より霊仙山登山口に戻る。
露がかかった花は、生き生きとして鮮やかで、花の山行にふさわしい一日でした。
【霊仙山 福寿草絵巻】42期 M.S
今畑出発時は気にならないが雨模様。
リーダーの指令20ヶの花探しに出発。
登り始めには梅と桜をこき混ぜて花ざかり。
今は廃村となった住居跡の庭らしきところに福寿草が見られた。
歩くほどに少しずつ花を発見、かたばみ・猫の目草・キケマン・クリンそう・一人静など。
ブナの萌黄色の新芽が霞のように色彩のない森に彩りを添える。
いよいよ岩まじりの急な斜面を登れば風はぴゅうぴゅう強くて吹き飛ばされそうになる。
足元は岩がごろごろ、そんな岩陰に小さな小さなミスミソウの白い花が目についた。
あ、ここに、あ、こちらにもと、あちらこちらに可愛い姿が現われた。
太陽が照れば思い切り花びらを広げるだろうが、今は光不足でひかえめに蕾のようだ。
こんな厳しい環境でけなげに咲いているのを見るときゅんと胸打たれた。
近江展望台の岩陰の風のない所にいれば、息がつけるような、ほっとするほどに風は強かった。
足場の悪いごろごろ道をまたもや風に打たれながら、視界の悪い霧の中を進む。
霧の中から黄色が見えた。福寿草だ。
緑のコケを上にのせた点々とした岩のその中に黄色の福寿草が咲く。
まるで花の展示会のような配置のすばらしさ。色とコントラストの美しさ。
霧の中に群生の秘密の花園が続く。
次から次へと福寿草絵巻が広がる。
その後の風にさらされながらの山道は厳しかった。
1時過ぎに風のない斜面で昼食。
それからは一路下山へ、麓へと足を進める。
山陰には雪があちらこちらに残っていて、今年の異常な寒さがよくわかった。
今度はその雪解けのぬかるみとの戦いだった。
「転んで泥だらけになったら車に乗せないぞー」と云う励ましか脅かしの言葉に支えられて(?)無事に下山できた。
日ざしのない日だったが、目の奥に福寿草の黄色を焼き付けて心は暖かな1日だった。
【感想】36期 Y.T.
この山には、養鱒場~汗フキ峠コース、上丹生~漆ヶ滝コース、梓河内コース、柏原コースから登っていますが、今回のコースは初めてでした。最高点から見ると南西に稜線が下っていて、何時か歩いてみたいと思っていました。
柄にもなく「花巡り」山行に参加したのですが、福寿草の群落には正直感動しました。3月の西山例会で見た福寿草は、多くの人の努力で何とか守られていたのですが、ここでは本当に自然に咲いていました。きつい登りの後だけに、余計に感動したのかもしれません。ガスのおかげで花に集中できたのもよかったのでしょう。
私が記入した花はネコノメソウ、イチリンソウ、ショウジョウバカマ、ヒトリシズカ、ヤマシャクヤク、ミスミソウ、フクジュソウ、フキノトウの8個でした。書いた花が思い出せないとメールしたら、後日親切なKさんがヒトリシズカの綺麗な写真を送ってくれました。
花を知らなくても「花の山行」例会は楽しいです。これからも参加しようと思います。よろしくお願いします。
花の名前 | 科、属名 | 花びらの色 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
1 | クリンソウ 九輪草 |
サクラソウ科 サクラソウ属 |
淡紅 | 好きな花のひとつ |
2 | シャガ | アヤメ科 アヤメ属 |
白 | よく見ると美しい、一日花 |
3 | セントウソウ | セリ科 セントウソウ属 |
極小・白 | ニンジン葉はむずかしい |
4 | ミヤマカタバミ | カタバミ科 カタバミ属 |
白まれに淡紅 | 清楚 |
5 | ミスミソウ三角草 | キンポウゲ科 ミスミソウ属 |
白 | 石灰岩が好き、葉が三角のもの、雪割草とも言う |
6 | スミレ 菫 |
スミレ科 スミレ属 |
紫 | 墨入れ草 |
7 | フクジュソウ 福寿草 |
キンポウゲ科 ウメザキサバノオ属 |
黄色 | butter cup=キンポウゲ |
8 | ヒロハノアマナ | ユリ科 アマナ属 |
白 | 甘菜(根が甘い) |
9 | コンロンソウ(幼葉) | アブラナ科 タネツケバナ属 |
白 | 伊吹北尾根に多い |
10 | タカトウダイ 高灯台 |
トウダイグサ科 トウダイグサ属 |
黄緑 | 毒草 |
11 | オニシバリ 鬼縛り |
ジンチョウゲ科 ジンチョウゲ属 |
黄緑 | 鬼縛り・夏坊 主(樹皮強い) |
12 | ヒトリシズカ 一人静 |
センリョウ科 センリョウ属 |
白 | 吉野静・静御 前を連想 |
13 | アブラチャン 油瀝青 |
クスノキ科 クロモジ属 |
黄色 | ダンコウバイに酷似 |
14 | キブシ 木吾倍子 |
キブシ科 キブシ属 |
黄色 | 花はテンプラ美味らしい? |
15 | チョウジザクラ | バラ科 サクラ属 |
淡紅 | かわいいサクラ |
16 | ヤマザクラ | バラ科 サクラ属 |
白~淡紅 | 多種 |
17 | ニリンソウ 二輪草 |
キンポウゲ科 イチリンソウ属 |
白 | 一本咲きあり |
18 | ショウジョウバカマ 猩々袴 |
ユリ科 ショウジョウバマ属 |
淡紫 | 猩々の顔? |
19 | ヤマシャクヤク(つぼみ) 山芍薬 |
ボタン科 ボタン属 |
白 | 貴婦人 |
20 | ミヤマキケマン 黄華鬘 |
ケシ科 キケマン属ケマン類 |
黄色 | 毒草・寺院の華鬘 |
21 | ヤマネコノメソウ 猫の目草 |
ユキノシタ科 ネコノメソウ属 |
黄緑 | どの種もかわいい草 |
22 | カタバミ 片喰 |
カタバミ科 | ||
23 | ヤマエンゴサク 山延胡索 |
ケシ科 | ||
24 | ツルシキミ 蔓樒 |
ミカン科 | ||
25 | スハマソウ 州浜草 |
葉が丸いもの | ||
26 | フキノトウ 蕗の蕫 |
キク科 | ||
27 | ヤマブキ 山吹 |
バラ科 |