京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.2781 伊吹山花巡りハイキング

 
【日程】2006年9月10日(日)
【参加者】10人
【天候】曇りのち雨
【コースタイム】8:43登山口 9:24~9:35 1合目(休憩) 10:38~10:48 3合目(休憩) 11:31~11:52 6合目(休憩) 13:01 山頂到着 13:01~13:36山頂にて昼食 13:36山頂を出発 16:27登山口


【記録】48期 T.Y.
今日はあいにくの曇り空で、今にも雨が降り出しそうな空模様でスタート。登山口から1合目までは、薄暗い木々の間の登山口を歩いていく。しかしさすがは花の山。早くもハグロソウ、アカソ、ミツバ、キンミズヒキ等の植物が出迎えてくれる。やがて、1合目を通過すると、急に視界が開け、高木がなくなる。ここからは、登山道の両サイドに草花や低木がもこもこ繁り、ヤマブドウ、ゲンノショウコ、ミズヒキソウ、ヤマハッカ、クサフジ等の植物を確認できた。やがて3合目に到着すると、緑の草原が開け、その先を見上げるとガスでうっすら曇った伊吹山の山頂付近が見える。また、背後を見渡すと琵琶湖や湖北の山々が見え、とても美しい。3合目のお花畑ゾーンには、ハクサンフウロやゲンノショウコが咲き乱れる。なかでも、伊吹山のハクサンフウロは夏山合宿で見た白山のハクサンフウロよりも、ふくよかで(花びらが丸い)、花も少し大きい。(N彦さんに教えていただきました。)そして、少しだけユウスゲが残っていた。おのおの花を観察しては立ち止まり、登って行く。8合目あたりからは、急な登りになって、やがて9合目につくと、ゆったりとしたお花畑が登山道の両サイドに広がる。フジテンニンソウとサラシナショウマが所々に群落を作り風に吹かれ、ゆらゆら揺れていた。山頂につくと、雨も降りだし風もきついので、軽く昼食を取った後、下山する。途中お花畑散策路により、キンバイソウが咲く場所を、N彦さんから教えいただいた。昼からは雨が降り、登山道はぬかるんでいた。こけておしりが真っ黒になってはいけないと、びくびくしながら歩いていると、軽快に下っているA月さんから下るこつを伝授していただいた。少しは、こつがつかめたかな?と思っているうちに、5合目到着。その頃には、雨もあがっていた。ふと下を見ると、遅れてやってきたK川さんを発見。そこで合流して、みんなで下山した。伊吹山は、今回で4回目ですが、いつ来ても花が咲いてて、発見があり本当に楽しい山です。今回は10人という大人数でわいわい楽しみながら、かつ花の観察もでき、よかったです。本日山頂の売店にて購入した『伊吹山ミニ辞典』に山頂のお花畑散策路の花の地図が載っていたので、来年の夏にはこれをもって、ぜひぜひ花を確認しに行きたいと思います。

アカソ(赤麻) ハグロソウ(葉黒草)
アキノキリンソウ(秋の麒麟草) ハクサンフウロ(白山風露)
イブキジャコウソウ(伊吹麝香草) ハンゴンソウ(反魂草)
オオハナウド(大花独活) フジテンニンソウ(富士天人草)
オトコエシ(男郎花) ブタクサ(豚草)
オトギリソウ(弟切草) ヘクソカズラ(屁糞蔓)
カノコソウ(鹿の子草) マムシグサ(蝮草)
カワラナデシコ(河原撫子) ミツバフウロ(三つ葉風露)
キンミズヒキ(金水引) ミカエリソウ(見返草)
クサボタン(草牡丹) ミズヒキ(水引)
キツリフネ(黄釣舟) ミツバ(三つ葉)
クルマバナ(車花) ヤマブドウ(山葡萄)
クガイソウ(九蓋草) ヤマハッカ(山薄荷)
ゲンノショウコ(現の証拠) ヤマホタルブクロ(山蛍袋)
コイブキアザミ(小伊吹薊) ユウスゲ(夕菅)
コオニユリ(小鬼百合) ヨツバシオガマ(四葉塩竃)
シオガマギク(塩竃菊) リュウノギク(竜脳菊)
シモツケソウ(下野草) リンドウ(竜胆)
タムラソウ(田村草) ワレモコウ(割木瓜)
ツリガネニンジン(釣鐘人参)  

追っかけ組 48期 Y.K.
【天候】曇時々ゲリラ豪雨
【コースタイム】
9:33 自宅発
11:55 JR近江長岡駅着・出発
13:35 登山口バス停(三宮神社
13:55 一合目
14:05 二合目
14:25 三合目
14:40 五合目・本体合流
15:10 三合目
15:30 三合目ゴンドラ乗り場
16:25 登山口バス停(三宮神社
【感想】
久々に寝溜めに興じていたところ、リーダーの電話で飛び起き(すみません)さっさと出発。
 嫌な勘というのはよく当たるらしい。最寄り駅に向かうほんの15分足らずの間にゲリラ豪雨第一弾に被弾、電車の接続が狂い、長岡駅からのバスを逃す。次バスまで2時間弱。タクシーに乗れと言わんばかりなのがますます気に入らないため、観光地図片手に登山口までてくてく。ショットカットのつもりが高架下がくぐれず、炎天下の下舗装路を2時間うろつき、ようやく登山開始!…と登り始めた途端にゲリラ豪雨第二弾の急襲。今日の御天とう様は、何としても私を伊吹に登らせたくないらしい。へへん、伊達に雨天常連●年やってませんのよ~と涼しく登りやすくなった高原を突き進む。山頂ピストンのつもりが、図らずも街中で読図なんぞをやって時間を食ったので5合目過ぎで上から団体ご一行を発見。周りのガスを吹き飛ばしワイワイ下りてくる。久々の合流登山に満足してさっさと下山に切り替えた。
ガスも晴れ始め、僅かに湖面にかかる夕照り。なかなか捨てたものじゃない。過去3度登っているが全く展望なしだったので、この山での展望はこれが初めてである。身近で手頃と軽視していた山が、100名山と呼ばれる由縁がちょっとだけわかったような気がした。食える花しか覚えられない私には、この山の真の魅力を知るにはうん十年必要となりそうである。


伊吹山花巡りハイキング例会に参加して】25期 T.S.
山に登る例会に参加したのは、本当に久しぶりです。今回参加して、山の偉大さ、素晴らしさを再発見しました。今までピークやルートにしか興味がなく、ただひたすら登るだけで、花はおろか、景色も印象に残ったものは、僅かです。いつの間にかマンネリ化して山から遠ざかっていたのが、実情です。道端に咲く美しい花も、名前を知らなければ、「花が咲いてるな」ぐらいで印象に残らないですね。Y本さんの詳しい解説と図鑑かたてに調べると、名前の由来や特徴など色々発見があり有意義な一日でした。またこう言う例会に参加したいです。


【伊吹感想】25期 D.A.
久しぶりに例会に参加する事にした、山に行きたかったからだ。
しかし集合時間を見たらどうしてもこの時間に辿り着けない、でもあきらめる気になれず後で追いかける事にした、30分遅れくらいならひょっとして追いつくかもしれないしダメでも帰りには会えるだろう。
追いかけるのをちょっと楽しみに駅からタクシー飛ばしたら登山口で皆さんに追いついてしまった。
集まったメンバー見たらI藤さんにS原君、私をよせると25期が3人も、でもK川さんは玄関先の難所でエスケープとか。今日は文化会の公式例会なのでS原君なんか花の辞典持ってるし、会員外の方々は花の専門家みたいだし、Y田さんはY本さんのアシスタントだし(Y本館長とY田学芸員?)、私はちょと浮いてたかな?何しろゲンノショウコハクサンフウロウの区別もつかない。
伊吹は花の咲いている時に来たのは子供の時以来でよく覚えていなかったが色々見た事も無い花を教えてもらった、と言うより今まで気がつかなかっただけかもしれないのだが、名前を教えてもらうとちゃんと其の花のキャラが立って来る。頂上はサラシナショウマとテンニンソウのお花畑で霧の中幻想的に揺れていた、もう少し散策したかったが天候が怪しかったので早々に帰途に付いた。
来た道を降りてたらK川さんが登って来た・・・、難所を何とかクリアして来たとか、すごい人だ。反省会には行かなかったけど久しぶりに賑やかな山に登れ幸せでした、皆さん有難う。
伊吹は大和の三輪王朝最大の英雄日本武尊が遭難?した所と紀記に有る、かつては日本有数の霊山として恐れられていたのだろう、伊吹だけではないが霊山は霊山として大事にして行きたいと削られた伊吹を見る度に思う。


伊吹山花巡り山行の感想】25期 M.I.
今回で3回目の伊吹山。と言ってもほぼ20年ぶりでした。山は行く仲間や行く時期によって、山行の内容が違ってその都度新しい発見があり、楽しませてくれます。前回は夜間山行で、御来光まで大宴会をして朝眠い目をこすりながらの下山で花など何も見てなかったのですが、それはそれで、また楽しい山でした。今回は花巡りと言うことで色々な花に出会うことができました。可憐なハクサンフウロは至る所に見られ、リンドウは秋の訪れを感じさせてくれました。特にテンニンソウとサラシナショウマのお花畑に風が通る様はとても幻想的ですてきでした。Y本さんをはじめ大勢のお花の先生との山行で、大変勉強になりました。また花の名前だけを覚えるのではなくて、名前の語原や葉の様子等も一緒に覚えておくと忘れにくいと教えて頂きました。今後はその点もふまえて覚えていきたいと思います。


【伊吹の花たち--雲間に揺れるサラシナショウマ】44期 N.Y.
昔はよく来たのですが、最近は余り来ていませんでした。特に伊吹は春に花が多く、春先には1合目から北尾根まで目が離せないのです。
今回も花好きのY田さん、K堂さん、キノコ博士のN田さん、そして、ひさしぶりの例会山行で同行するI藤さん、いつものT野さん、ひさしぶりにスキー名人のA月さんは雪の伊吹の予行演習、いやイメージ・トレーニングか。そして朽木例会以来のS原さんは、図書館で分厚い「秋の山野草」図鑑を借り出しての参加。K堂さんのお連れの女性はいつも違うメンバーです。今日も初顔合わせのお2人がごいっしょです。お二人とも花がお好きと見ました。そうして、いつもは帰りの打ち上げを私も楽しみにしているのですが、この方はその準備まで手際よくしていただける貴重なお人なのです。が、今日は車なのでそれが出来ないにもかかわらず、例会は芦生下谷以来のY島さんの参加です。
以上の9名の参加で伊吹山花巡りハイキング例会が始まりました。出会った花たちはY田学芸員(A月さんの命名です)がまとめられると思いますので、そちらに譲ります。
さて、私が今回感じたことは、伊吹山もごたぶんにもれず、今年は開花期がずれたということです。この時期にハクサンフウロが咲いているのに個体数が多すぎるのです。クサフジもたくさん残っています。ユウスゲも少し残っています。それにしても、ヤマハッカが満開です。あの薄緑の葉は特色があります。クサボタンもたくさんありました。キノコも草の陰に潜んでいたのでしょうが、私達の目では見つけられませんでした。が、唯一かわいい細い茎で風に揺れているか細いキノコを見つけました。N田さんの調べによるとヒメヒガサヒトヨタケということでした。山上ではかなりのガスの中、サラシナショウマの群れが風にゆらりゆらりと揺れているのが印象に残りました。帰りの9合目にあった花びらの小さな白い菊はゴマナだったのでしょうか。あとでY田学芸員に確認してもらおうと思っております。
 さて、雨風がきつくなってきたので下山していますと、6合目近くで突然ススキの野原から現れた若き女性が琵琶湖を背にして立っているではありませんか。K川さんでした。雨のために駅からとりつきまで大分時間がかかったということでした。ずぶぬれが少し乾いたような様子で私達の5合目までの下山を待っていてくれたようです。「こうなったら、風呂はいって後半戦を楽しもう!」ということで、私達は実は京都駅でいつもになく?盛り上がったのでした。彼女は9月後半に左足の手術になるそうで、それまでのトレーニングとしてか、貴重な山行のスケジュールに伊吹を入れておいてくれたのです。彼女の完全復帰を願う一人です。
 私の方は最近同い年と言うことでT野さんについつい甘えて例会や個人山行に同行をお願いしていますが、そのおかげでいつもこころ丈夫で感謝しております。本会カルチャー部門の花巡り例会部?としましては、学芸員もできまして、ありがたく、また頼もしく思っています。花好き、キノコ好き、樹木好き、歴史好き、写真好き、そして何よりも山好きの集まりこそ最高の取り合わせです。ときには、コシアブラ・てんぷら宴会の山行をお約束して頂いている会員もいますが、そのうちに実現すると思っております。
 最後に、今回の例会になんと25期の会員が3人(A月・I藤・S原各氏)も参加しました。積もるお話も出来ない間に例会も終了してしまい、それならいっそのこと25年あまりの山行きや思い出などこの伊吹山例会をきっかけに「感想」で書いて頂ければ、50周年に向けてのまた大きな盛り上げとなるのではないかと、リーダーとして何も出来ない代わりに「口」だけはたっしゃに提案しております次第です。よろしくお願いします