京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

遠い武奈ガ岳

JR比良駅より正面谷へ、目指す比良山系の上部は灰色の雲に覆われている。

 

 

[個人] 遠い武奈ガ岳

【日程】2007年1月13日(土)

【メンバー】3期 T.I. 他1名

【記録】JR比良駅より正面谷へ、目指す比良山系の上部は灰色の雲に覆われている。登山届を提出、トイレ前の駐車場には4~5台駐車しており、登山の準備をしている人達がいます。大山口からは雪道となりダケ道を2人のパーティが登って行きました。時折、陽も差すが霧雨とも雪ともつかないものがパラパラ落ち、天気はあまり良くない。金糞峠からヤッケを着用する。金糞峠を越えたところには20人余りのツアーと思われる、スノーシューやワカンを装着した人達と出会う。その一団は八雲ガ原方向から来て、中峠方面へ行かれました。この分では武奈ヶ岳までは十二分にラッセルされているのではと期待していましたが、八雲ガ原方向には多勢の人が通ったとは思われない程ラッセルはされておらず、あの多勢の人達は何処から来たのか不思議に思う。

 八雲ガ原のスキー場の設備は総て撤去されており、売店やリフトは勿論、トイレ、炊事場、発電所も電柱もなくなっています。イブルキノコバから夏道方向はよく踏まれていましたので、私達は1人らしき足跡のある、冬道(右側の尾根)を登ることにしました。2本ストックでワカンもアイゼンも必要としなかったが、夏道との合流地点手前からは雪が深くなりワカンを装着。合流地点でビックリ。夏道から登られた形跡はまったく見られない。八雲ガ原で先行した3人はどうされているのだろうと気がかりでした。相変わらず1人の足跡は夏道を登っている。そのうち赤い目印のテープが急に下っている。左上方に青いテープが見られたが足跡を辿って行くとだんだん足跡も怪しくなり、周囲の景色も見慣れないので先程の赤いテープの処まで引き返す。青いテープ方向へは全く足跡が無く、ワカンでも相当潜る。こちらが本来の夏道である。その為へこんでいる分余計に潜るのである。でも、いまの私達にはもう時刻(13時18分)もラッセルする体力も下山のことを考えれば限界にあり、目印に黄色のテープを木に巻き付け引き返すことにしました。

 今来た冬道をそのままイブルギノコバまで下り、八雲ガ原から北比良峠へ。ここはよく踏まれておりショートスキーの形跡もある。ダケ道の下りの途中で八雲ガ原で先行され夏道を行かれたはずの2人連れに追いつかれ、夏道を何処まで行かれたのか尋ねたところ、イブルギノコバから少し登った所から左の尾根(コヤマノ岳方向へ)をまっすぐ登って、そのままコヤマノ岳から武奈ガ岳へのコースに合流し武奈ガ岳まで登れたが、夏道は誰も登った形跡は見当たらなかったとのことでした。最近、積雪期にはスキー場をコヤマノ岳まで登り、武奈ガ岳へのコースはあったが、イブルギノコバからコヤマノ岳コースの途中で合流するのは初耳である。

スキー場が閉鎖されてからは登山者が大幅に減少し、武奈ガ岳周辺の登山道に変化が起こっています。特に積雪期には坊村からが多く、正面谷方面からもダケ道コースが主となりつつあります。金糞峠が敬遠されるのは、峠から八雲ガ原までには丸木橋がいくつかあり、これが原因と思われます。以前、私も橋から落ちたり、行く手を阻まれ往生した事もありました。

今年もまた1回目の積雪期の武奈ガ岳登山は偵察山行に終わりました。