京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.2829  アルパインクライミングルネッサンス:錫杖岳烏帽子岩前衛フェース左方カンテ

【日程】2007年6月8日(金夜)-6月9日(土)
【参加者】計2名
【天候】曇りのち雨


【記録】
6/7金 19:30京都==24:00中尾橋P
6/8土 曇りのち雨 4:00起床、4:30出発、6:15取り付き到着、7:00登攀開始、8:153P終了点、8:45懸垂下降開始、10:00下山開始、11:50中尾橋P

出発の4時半時点での降水はなかったが、携帯でみた雨雲レーダーは次第に雨模様になることを物語っていた。まあ京都を出る時点でわかっていたことで、当然我ら以外にお客もいない。
はじめは笠ヶ岳の一般道を歩く。次第に見えてきた錫杖前衛フェースは、雨で萎えそうな気持ちを高揚させた。錫杖沢出合から一般道を離れ左方カンテ取付へ。登攀開始の7時では、予想通り雨が体にあたった。
1P目はU坂リード。難易度は高くないようで、ランニングもとらず終了点へ行った。続いてOがフォロー。岩は思ったよりフリクションがきいた。かえって手が冷える方が問題で、細かいホールドは持ちにくかった。2P目のピナクルまでの約20mはOがリード。3P目はU坂リード。Oがフォローで登るが、フェイスにでる箇所が厳しかった。細かいフットホールドは濡れていて信用できないが、何とか終了点へ。そこで「これ以上登攀を続けることは今の我々の技術では難しい」との判断で下降決定。
3P目の終了点に懸垂をセットし、1P目の取り付きの約10m上部まで降りた。途中空中懸垂もあり、バックアップをつけておいて良かったと改めて思った。次は木を支点に10mほど懸垂し取り付きへ。その後は1ルンゼ、3ルンゼの取付を確認し、下山した。
山を長く続けていたら当然雨の登攀をせざるを得ない場面にも遭遇するだろう。今回、雨ではどういう状態に陥るか経験でき収穫があったと思っている。こういう風にして、何事にもビビらない精神が養われていくのだろうか。次回こそは完登したいので、お暇な方はご一緒してください。