2010年2月20日 (土) ~21日 (日)
までの登り返しは幕地から30分ほどで済む。快晴の下でみると、昨日どうして道を間違えたのか、皆目わからない。
写真:正面が釣瓶岳、右側の尾根が「ナガオ」
【参加者】 秋房伸一 計1名
【天 候】
20日 曇/雪 21日 晴れ
【行 程】20日 9:30自宅=10:40-50坊村~13:15御殿山~14:25-45武奈ヶ岳~16:00(幕営)細川尾根
21日9:00幕営地~10:58-11:15釣瓶岳
~ナガオ~12:16広谷~13:48-14:02武奈ヶ岳~14:29御殿山~15:49坊村
※武奈ヶ岳~釣瓶岳~ナガオ~武奈ヶ岳GPSの軌跡。道を間違えて登り返した
《20日》
今回の例会は単独行になったこともあり、出発時間もずいぶんとのんびりしてしまった。坊村の駐車場に車をデポ。坊村からの急坂から道には雪。夏道別れのところでアイゼン装着。御殿山付近でとても短い山スキーの人とすれ違う。ワサビ峠を過ぎると積雪量が増し、ワカン装着。
武奈ヶ岳山頂付近はガスに覆われ、西からの雪まじりの風。視界も悪く、数メートル先しか見えない。
山頂で休憩し、幕営予定地の釣瓶岳を目指す。無雪期も積雪期も何度か歩いているので、なんの緊張感もなく、ただ一つだけある踏み跡をトレースして歩き始めた。「細川越えにそろそろ着いてもいい頃なのに、なかなかだな」「そういえばなんだか道の感じも違うぞ」と思い始めた頃、ガスが上がり、目の前には見慣れぬ風景が広がった。朽木の谷が正面にはっきり見える。
ザックの雨蓋からGPSを取り出し、地形図と照合してみると、どうやら細川尾根にいるらしいと判った。登り返すことにするが、急登で荷物が重い。積雪量はそれほどでもないが、歩きにくい。急坂でスリップするのでアイゼン装着。疲れてきたしテントを張れるところが見つかり次第、行動を終えることにする。しばらくして木の根元に1人用テント1つなんとか張れる空間があったので、荷を下ろす。
生米からご飯を炊き、つみれ鍋と納豆、日本酒の夕食。ラジオを聞きながら一人しみじみとワイン&チーズも。今回、初使用のSOTOのマイクロレギュレーター付ガスバーナーは宣伝文句通り、気温が低くても、火力が安定して使いやすい。質感も良い。但し、ガスカートリッジから外す時、ガス漏れの量がEPIやプリムスと比べて多いので、複数の火気を使用中に脱着するのは危険だ。
一人なので、テント内が寒い。いつもより余分に防寒着を着込み、シュラフに入った。
雪が降ると携帯は「圏外」になり、雪が止むと3本アンテナが立った。
写真:細川尾根で幕営
《21日》
シュラフの中が心地よく、行程的にも十分余裕があるので、ついウダウダと過ごしてしまった。テントの中に置いていたアルミ水筒の水は半分以上凍っていた。
早朝、テント前を人が歩く気配があった。テントを片付けていると、今度は登ってくる単独行の若者。比良全山縦走にチャレンジ中で、昨日「平」をスタートして口深谷で幕営。早朝に出発して武奈ヶ岳から踏み跡を辿ったところ、間違えてしまったので登り返しているとのこと。私と同じ間違いだ。登り返してずいぶんと体力を消耗しているだろうし、今日中に全縦できるのだろうかと、ちょっと心配する。
武奈ヶ岳までの登り返しは幕地から30分ほどで済む。快晴の下でみると、昨日どうして道を間違えたのか、皆目わからない。
どうみても間違えようのない道だ。視界の悪い雪山の怖さを実感した。
釣瓶岳の山頂で小休止をしていると、ナガオから武奈ヶ岳へと、私とまったく同じルートを行こうとしている60歳代後半とみえる男性と遭遇。デイパックにワカンの軽装で、日帰りとのこと。健脚だ。私が先にスタートしたが、すぐに追い越される。先行トレースがあると面白くないので、広谷に降りるところでは、わざとルートを外して斜面を下った。雪があるので、どこでも歩ける。広谷手前で、その人とまたバッタリ出会う。
武奈ヶ岳への直登ルートではその人がワカンで先行。私はピッケルでバランスをとりながら、一歩一歩登り、想定以上に時間がかかってしまった。ワカンは使わず、ツボ足だったのだが。
武奈ヶ岳山頂では、歩いてきたルートが一望でき、気持ちよかった。