京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.2912 「RDBの会」第18回植生観察 「鷲峰山」

冬の間眠っていた草や木、鳥や虫が動き始めた。博物館を巡っていた「RDBの会」も野に戻った。

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ツルシキミ

No.2912 2010年4月18日(日)

「RDBの会」第18回植生観察

「鷲峰山」

50期 奥野 淳子

【参加者】L西田和美 葛城美知子 山本浩史 井上純子 奥野淳子 木本美紀子 向昌弘 尾崎稔         計8名

【天 候】晴れ 

【記 録】JR宇治駅8:23=(京都宇治バス)=維中前8:50-11:08金胎寺(行場めぐり)13:40-13:45鷲峰山山頂13:58-15:07原山バス停15:35=(奈良交通バス)=16:12         

冬の間眠っていた草や木、鳥や虫が動き始めた。博物館を巡っていた「RDBの会」も野に戻った。が、何か違う・・・ナンと今回は、初めての「ノンさま不在のRDBの会」である。西田リーダーの下、8名で鷲峰山へ向かう。

金胎寺の行場めぐりは本日のメインイベントだ。寺の裏山に10余りの行場を回る4kmのコースがある。急斜面の岩場を下ると清水谷の沢へ出た。「千手の滝」「五光の滝」滝に打たれる行者を思い浮かべつつ、昼食。「鐘掛」の岩を登り「小鐘掛」へ。「小」だから「鐘掛」より楽チン・・・ではなかった。赤ペンキで足場が示されているが届かない。足を押し上げてもらい、かろうじて登る。(こんな所で修行してたら命がいくつあっても足らんなぁ) 続けて、凹凸の無い垂直の壁が現れる。直登用の鎖は巻き上げられており、迂回する。最後は「蟻の戸渡り」。戸のような薄っぺらな岩が直立している。「アリさん用やね」と横目で通り過ぎる。

山頂で記念撮影の後、東海自然歩道を原山へ降りる。まぁるく刈り込まれた茶の樹が、なだらかな丘いっぱいに広がっている。行場の緊張も緑の中へ解けて行った

【感想】        48期 山本浩史

鷲峰山へは初めてだった。金胎寺の行場がどのようなものか全く知らなかった。

異常気象で長く咲き続ける桜を愛で、近郊のお手軽山行を楽しませて頂きました。

【感想】      48期 葛城美知子

金胎寺は寂れていて、本堂弥陀殿の屋根は継ぎはぎのトタン屋根、行者堂の宝珠等は落ちて横に置かれた状態でした。多宝塔や鷲峰山山頂にある宝篋印塔も古く、お寺全体が重要文化財なのに荒れているのが残念です。

印象に残ったのは、斜面に広がる原町の茶畑です。里山一面が茶畑で吃驚しました。リーダーの西田さん配布の地図は見易いのでありがたいです。

【感想】       52期 尾崎 稔

今回RDB会の登山に初めて参加させて頂きました。山本憲彦さんが急遽参加できなくなり残念でしたが、山本浩史さんが参加されると聞き、頼りになる方が増えて楽しく登山できました。

 今回の個人的な目的は、金胎寺の御朱印をいただくことと、宇治で茶団子を買うことです。日本海側の舞鶴に住んでいるとなかなか宇治に行くことがなく、どうしても茶団子が食べたく僕にとっては登山もでき、茶団子も買える絶好の例会でした。

 金胎寺に到着すると、住職は不在で朱印帳に書いていただけなかったのは残念でしたが、御朱印はいただけました。茶団子も帰りの電車で向さんに的確なアドバイスをいただき効率よく茶団子を購入することができました。

 金胎寺の行者巡りは、岩を登ったり、胎内くぐりなどいろいろありました。緊張するようなところもあり、修行の場であることが実感できました。

 天気は快晴で、和束町のすばらしい茶畑を見ながら楽しく登山できました。

 最後に急遽リーダー交代で、いろいろ手配など大変であった西田さんありがとうございました。

【L感想】40期 西田 和美

当初の目的は、宇治田原周辺にあるという、石灰岩地帯(確かに貝の化石が見られる所はありますが)を探し、植生を観察することだったのですが、専門家に尋ねても場所を特定できませんでした。そこで、今回の例会は、RDBとしては異色の内容となりました。なんと、一人300円を支払い、金胎寺の行場で岩登りの修行を行ったのです。ここでの修行が今後の例会に役立つとしたら、ちょっと恐ろしいものがあります。

下山は宇治茶の主産地である和束に、鎌倉時代初めてお茶の木が植えられたと伝わる原山(養治)の茶畑の中を通り、バス停まで降りました。向さんの解説によると、お茶の栽培には、大量の肥料と頻回な消毒が欠かせないそうです。この日も、あちこちで消毒作業が行われていました。

金胎寺でもらったパンフレットには、「街の中心を和束川が東西に流れ、寒暖の差が朝霧を生み、こくのある茶葉を育む…」とありました。

美味しいお茶をいただく度に思い出すのは、原山の緑濃い茶畑か、それとも恐怖に足がすくんだ行場でしょうか…。

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鷲峰山にて

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原山の茶畑