京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉八淵の滝遡行 

2010年5月5 日

体を沢に慣らすため、魚止めの滝よりやや下流の渡渉点から入溪。

魚止滝はTがリード。ロープは出さず。小松が続いて登攀。取り付き点までは胸まで水に浸かり冷たいが、ホールドも豊富で問題なし。

唐戸の滝手前ゴルジュを登る

唐戸の滝手前ゴルジュを登る

 【参加者】AT 小松久剛  計2名

【天候】快晴

【記録】7:00京都→367号線→村井鵜川林道→8:20ガリバー旅行村~8:50魚止めの滝下から入渓~14:45オガサカ道分岐~15:30ガリバー旅行村→17:00京都(解散)

 

夏の台高、大峰の沢のための補習の位置づけでしたが、気温も高くすばらしい沢日和でした。

体を沢に慣らすため、魚止めの滝よりやや下流の渡渉点から入溪。

魚止滝はTがリード。ロープは出さず。小松が続いて登攀。取り付き点までは胸まで水に浸かり冷たいが、ホールドも豊富で問題なし。

続く障子の滝はロープを出したものの中間支点はないという思い込みのため、両名とも正しいロープワーク準備ができておらず、実際に滝の落ち口に中間支点を見つけた際に迅速に対応できなかった点については反省点。先行したTのビレイで小松が登攀。

続く斜滝2連続は小松がリード。ロープ無し。中間支点あり。上部の斜滝はややぬめるので、たわしが役立つ。

空戸の滝は右岸から巻く。ホールドも豊富で注意さえすれば容易に登山道に這い上がれた。

続く大擂鉢は直登。

貴船の滝手前の淵は右岸を巻き、貴船の滝本体については左岸の登山道をよじ登る。

その後七編返しの滝については滝つぼから滝の右側をへつり、登山道横の滝落ち口の壁を直登する。ほとんど登山道と変わらないので、登山道を行っても問題ない。

七編返しの滝からオガサカ道分岐までは特に大きな変化はなく、夏の沢の練習も兼ねてあえて滝つぼで泳いだりしながら遡行した。下りについては横の登山道から容易に下降できた。

 

【感想 小松】

 前回の上坂リーダーの白滝谷例会で沢突破力がやや向上していることを確認できたこと、ロープワーク例会でも何度もロープワークを学び、他人を落とさない程度にビレイはできるようになったと判断したこと以上2点から沢の個人山行を計画しました。

 初のひとり立ちということで事前に遡行図を穴があくほど見ましたが、実際沢に行ってみると私は登攀のためのルートファインディングはできないわ、ロープワークには手間取るわ、で散々でした。

何とか目的地まで遡行できたのは抜群の突破力を見せるT先輩のおかげです。

今回機材の中では以下の2点の有効性が確認できました

① ホイッスルの有効性がはっきりと認識できた(滝の轟音の中でもはっきりと音が聞こえました)

② たわしの有効性が確認できた(ぬめりが取れました)

八淵の滝は岩の色が白であるためか、沢全体が明るく、さらに登山道も横を走っていることからエスケープも容易で気持ちいい沢ですので、また行きたいと考えています。

初の沢個人山行にお付き合いいただいたT先輩、ありがとうございました。

 

【感想 T】

八淵の滝はすぐ隣に登山道があり、ほとんどの滝が安全に巻けるようになっていて、滝登りの練習にとても良いコースで、初心の我々にはうってつけでした。

また、「保護者なし」の遡行は不手際が多いので、気付かされる点が多く、そのためかえって得るものも多くあったように思います。

今回気がついた点としては、小松さんとかぶるところもありますが

① 足元が滑る場所で小松さんがタワシを使ってましたが、タワシでこすったところは見事に滑らなくなり、半信半疑だったタワシの威力を実感。(ただし、多用しすぎると直後に遡行してきたパーティーに迷惑か?)

②滝を、水流を浴びながら登るとき、目に水が入ってコンタクトが外れそうになった。ゴーグルやサングラスのようなものの必要性を感じた。

② 今回はあえて水流が多いところを選んで歩く練習をしたが、遡行に時間がかかるし脚の筋肉疲労が大きい。水流を歩くのが沢の醍醐味なのかもしれないが、長丁場の遡行などでは体力の消耗を避け、素早く行動することが求められる場面も多いと思うので、体力を温存するルートの見つけ方も練習しておきたいところ。

 

小松さんには個人山行を計画して沢に連れて行って下さり、感謝、感謝です。

空戸の滝上流にあった美しい斜瀑に心奪われる

 

空戸の滝上流にあった美しい斜瀑に心奪われる