京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

鯖街道ウルトラマラソン感想 【鯖街道ウルトラマラソンを目指した一年間とレース記録】

五年前、半鯖(42K)を完走。三年前、本鯖を38Kでリタイヤ。その後もマラソンは続けていたが、明確な目標が持てず、記録も低迷。そんな中、昨年、三年前やはり途中リタイア(63Kで)した野沢さんと松井さんがリベンジして見事完走。その走りを目の当たりにして、自分はこれで良いのかと考えた。一緒に走って来た仲間が鯖というステージをクリアした、タイムは遅くとも同じステージに立てるレベルではいたい。そんな思いから一年後の鯖を見据えた。

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鯖街道ウルトラマラソン感想

鯖街道ウルトラマラソンを目指した一年間とレース記録】

2010年5月16日(日)  43期:富岡慶子

 五年前、半鯖(42K)を完走。三年前、本鯖を38Kでリタイヤ。その後もマラソンは続けていたが、明確な目標が持てず、記録も低迷。そんな中、昨年、三年前やはり途中リタイア(63Kで)した野沢さんと松井さんがリベンジして見事完走。その走りを目の当たりにして、自分はこれで良いのかと考えた。一緒に走って来た仲間が鯖というステージをクリアした、タイムは遅くとも同じステージに立てるレベルではいたい。そんな思いから一年後の鯖を見据えた。しかし、体力、走力、精神力を相当レベルアップしないと完走は無理。体は、変調をきたす年齢で、がむしゃらにやれば壊すことは目に見えている、効率良い走り方と練習の仕方を取得する為、ランニングクラブの練習会や合宿、プロコーチのセミナーに参加した。色々本も読んで何の為に走るのかも考えた。そしてよりモチベーションを上げるため穐月さんと豊田さんを誘った。トレイルラン例会も、鯖に合わせたメニューにして少しづつレベルを上げ、レース前は、半鯖試走を例会にさせてもらった。その例会に参加してくれた向さんもまき込んだ。

 レースの一週間前から、地図を見ながら自分の総力を照らし合わせてポイントの通過タイムを計算、何度考えの直しても制限時間の12時間ぎりぎりに成る。ぎりぎりではきついので、無理に11時間35分の設定でポイント通過タイムを紙に書き、持って走ることにした。この時点でやはり相当厳しいと改めて実感!プレッシャーで仕事に集中出来なくなった。

そして当日が来た、前日からレースに合わせて山本浩史さん、秋房さんが例会を組んで下さり、朽木のバンガローに泊まって盛り上がったが、益々プレッシャーが大きくなった。例会参加者や、サポートに入って下さる仲間、応援して下さっている友人知人がいる、なんとしても完走したい、しなければ、と思って胸苦しいような感覚でスタートの小浜に向かった。山に行くメンバーとサポートの方々全員に見送って頂いて、選手4名遥かな京都出町柳を目指した。

1キロ程は、四人一緒に走った。その後、向さんとは、ゴールまで会わなかった。最初15キロはロードの上り、坂道ランの練習をしていたお陰で思っていたより楽に走れた。根来坂峠を越え小入谷林道に出ると野沢さんが車では入ってくれていて最初のサポート、トップの向かいさんとラストの私まで15分くらいの差との事。しばらく走ると、加藤さんと田辺さんが待っていてくれていて、加藤さんが百里小屋エイドまで併走してくださった。ここから針畑川沿いの長いロード、少し前に穐月さんが見えていたが少しずつ離されていった。とにかく三年前引っかかった第一関門の川合は通過しなければと、一歩でも前へと念じながらひたすら走った。 川合を通過出来て気持ちに少し余裕が出来た。タイムも紙に書いたタイムで走れている。久多からオグロ坂峠を登り八丁平へ、そこには葛川小学校から登ってきた松井さんと野沢さんエイドをしつらえて下さっていた。しばし休憩、食べないと最後までもたないと分かっているが果物しか受け付けない。ここから鞍馬まで松井さんが併走して下さる、話しながら走ったり歩いたり疲れがまぎれる、有難かった。大見エイドで豊田さんと一緒になる、杉峠では穐月さんとも会って三人揃って鞍馬の関門を通過、市原エイドに到着。ここでは鳥屋尾さんが応援に来て下さっていた。ここからもう関門は無い、後9キロ、ゴールまでひたすら走るのみ、しかし加茂川が見えた頃から果物しか食べられなかった付けが回ってきた、エネルギー切れで走れない、歩こうかと考えたが、歩いたら6時にゴール出来ないかも知れない。加茂川の遊歩道は、先を見ると果てしなく思えるので数メートル先の地面だけ見て、無心に走る、一歩でも前へと呟きながら耐えた。川の左岸から右岸に渡る所で野沢さんと松井さんが迎えに来てくれていた、涙が溢れそうになったがこらえ、最後の1キロを二人に併走してもらってゴール。結果は自分の設定タイムより5分早い11時間29分30秒。最高の結果だった、自分のベストと思える設定タイムどおりに走りきれ、四人全員故障無く完走。

 こんなことは一人では出来なかったと思います。一緒出て下さった三人さん、的確なフォローして下さったサポートの方々、応援して下さった皆さん、強い力を頂きました、有難うございました。

この経験は、今後の私の人生にプラスになると確信します。そしてこのレース目指して掴んだのは、自分にとっての走る意味です。走り始めて6年半、やっとランナーになれたかも知れません。

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鯖街道を走りました】25期:穐月大介

遂に鯖街道ウルトラマラソンに出場し走りきってしましました、手元の記録には11時間19分45秒とあります。 鯖街道はかつて小西博さんが走られた時すごいレースがあるのだな~と信じられな

い思いで聞いていました、それ以来とても私には無理と思いつつも何時か走れたらな~と漠然と憧れ続けてきたのですが去年応援に行き今年冨岡さんに誘われ彼女の熱意に引っ張られるように参加を決めました。 鯖街道登呼ばれる道は色々なルートがありますがかつて若狭で鯖を塩漬けして一晩かけて京に運ぶと丁度良い塩加減になっていたと言う京への最短コースはこの鯖街道にかなり近いかなと思います、何年か前小西さんにどうやって鯖を運んだんでしょうねと聞いたら、たぶん背負子に積んで前日の昼に出発し夜を徹して歩き通して翌日の朝食に間に合うようには着いていたようだと言っておられました。ほんとに普通の人がそんなこと出来るのか一遍やってみたかったのです。 今回は当会有志によるツボを心得た万全のサポートを受け天候的にも最高のコンディションで走らせてもらいました、全コースほぼ河沿いで山間を通る道は思いの外美しく多くの仲間にも囲まれて(ほんとに併走してもらいました)走り終わってみるとしんどかったと言うよりすごく楽しかったと言う思い出いっぱいです。フルマラソンの私の記録からは到底完走は無理と思っていたのですが不思議なことに足も吊らず,最後の鴨川までゆっくりでも走り続けることが出来ました,何かが付いていたのでしょうか。

ちなみにフルマラソンで4時間を切れない私のトレーニングメニューを書いておきます、どれもゆっくりしたジョグです。

12月に三六峰トレイルラン出場から始め、平日5kmのジョグ(会社の通勤時)と週何回かスクワット200回の筋トレ、土日各20kmのジョグ、丹波篠山マラソン出場、それと梅の木から入る半鯖ルート42kmを試走したのがとても役に立ちました、また靴下はある程度厚い物の方が足先を痛めないでよいようです。どれも先輩ランナーの方のアドバイス、特に冨岡さんのアドバイスやお誘いの御陰で走り切れたように思います。  一緒に走った走った冨岡さん、豊田さん、向さん、応援に来て下さった皆様有り難うございました。

鯖街道を走り終えて】40期:豊田幸宏

鯖街道ラソン、皆様のサポートのお陰で完走することができました。しかも参加した全員が完走というすばらしい結果でした。一人で準備し、一人で走っていたら完走することは出来なかったと思います。心から感謝いたします。大会自体も、ランナーへのサポートがとても充実しており、素晴らしかったです。

コースを通じて一番苦しかったのは、41km地点の久多からオグロ坂峠までの

だらだらとした上りでした。足が痛いだけでなく、吐き気をもよおし、鞍馬の関門には間に合わないかなとあきらめかけていました。しかし、素晴らしい新緑と、何とかオグロ坂峠を越えたところで、野沢さんと松井さんが飲み物と果物を用意して待ってくださったことが、また私を立ち直らせてくれました。

76kmはとても長かったですが、一つ一つの光景が鮮明に思い出されます。これはウルトラマラソンならではの醍醐味のような気がします。鯖はこれで卒業したいと思いますが、また次の大会(11月の福知山かな)に向けて頑張りたいと思います。

皆様、本当にありがとうございました。

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写真:応援メンバーと一緒に