京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

 京都トレイル試走 嵐山~沢池

夏の試走…地獄を見てみるつもりで試みたが、見えたのは川の冷感と地獄だった。やはりこんな気候に15kg背負ったら走れん。そして翌日、熱中症でダウンしたという…。

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写真:ちいさなせせらぎの道

[個人山行] 京都トレイル試走 嵐山~沢池 2011年7月2日(土) 

 夏の試走…地獄を見てみるつもりで試みたが、見えたのは川の冷感と地獄だった。やはりこんな気候に15kg背負ったら走れん。そして翌日、熱中症でダウンしたという…。

【参加者】単独 【天候】曇り 

【荷重】15kgくらい? 【最高気温】32℃

【記録】

JR嵯峨嵐山駅15:30→15:45嵐山公園頂上展望台→15:55トロッコ嵐山駅→16:10鳥居本→16:20六丁峠→16:25落合→16:45清滝50→17:20高雄→17:25 R162・林道出合→18:00沢池→18:15林道高ヶ谷線出合→18:30高鼻町バス停   【行動時間 2:55】

【感想】

試走の依頼を受けたが日程がとれず、苦し紛れに仕事帰りに嵐山に直行。トイレで着替えつつ1Lのスポーツドリンクを買い求め、はちきれんばかりの通勤用リュックを担いで出発。

渡月橋で最初の京都トレイル看板を発見。そういや嵐山~鳥居本間は未訪だ。嵐山公園なるものの存在も知らなかったし。暑さと重さで既にヨレヨレだが、展望の良さに機嫌をなおして先へ。こんな身近に清滝方面及び東山連山が見渡せるのはオイシイ。

110702trail1頂上展望台から東山方面

写真:頂上展望台から東山方面

嵐山~嵐山公園鳥居本までは小倉山を西に見て、竹林やら細道やら石畳やらと趣ある街並み(住宅街?)を行く。散策にもってこいの楽しい道。京都トレイルの看板が頻繁に出てくる。実際、分岐が多いので看板を追って慎重に進む。二尊院を過ぎて茶屋が並びはじめ上り坂になれば鳥居本は近い。

鳥居本からは左折して六丁峠へ。鳥居本側から峠越えするのも初めて。でも鳥居本側は大した事なかったような…?登りはじめは緩いが徐々に勾配が増す。それでも走れる位だ。とはいえ荷物のおかげでなんとかジョグ程度の走り(?)っぷりに。峠までに車5台とすれ違った。

110702trail2六丁峠、夏は暗い

写真:六丁峠、夏は暗い

更に、鳥居本~落合~清滝間で10人近いランナーとすれ違う。わかっちゃいるけど、やっぱトレでみんなここ通るんだよな…トレラン銀座。全て清滝側から。落合以降の清滝川沿いはトレイルが狭いので所々で通過待ちをせざるを得ない。相手の方がスピード速いから、こっちが避けるのが常識だし。秋だと通過待ちのロスタイムが凄まじいだろう。おまけに清滝まで走りづらい道だし、歩行タイム並みに時間食うつもりでいた方が良い。

清滝ではがっつり泳いでる子供、テント4張と遭遇。いい加減ヘロヘロになり小休止。右側の腰ベルトの根元がブッツリ千切れてる事に気付きショック。このザック、腰ベルトやられたのは二度目である。仮にも一流メーカーなんだから、もうちょい耐久性あるやつにしといてよ全く。ブツブツ言いながら腰に負荷がいかないようにベルトを緩めて高雄へ向かう。

高雄までは川沿いで涼しく、対面通行できる位に道幅もあり、路面状態もよくアップダウンもほとんどない。まさに走るための道っ!こともあろうか、業務用と思われる軽トラが真っ正面からやってきた。それ位広い。

体力限界ながらヨロヨロと走りつつ高雄に到着。納涼の川床が敷き詰められていて、かきいれシーズン。恨めしげに視線を送り、高雄バス停へ続く階段まで来た。17時半。「もう限界、絶対高雄から帰る」などと決めてたのに、いざ来てしまうと「もうちょい…」と欲が出てきた。沢池まで行こう、そしたら福王子周辺に下山できるから自足で家まで帰れるしさ。

どこまで行けるか、時間との勝負になってきた。沢池に抜けられなければ高雄に戻るしかない。気合い入れて林道に入るが、ものの数分で気が滅入った。…もっと緩いの想像してたのにめっちゃ急じゃん!今の状態はもとより、体力余ってても走るには厳しい急坂が長く続く。

夕闇迫り薄暗い谷が、段々明るくなり空が開けてくるとようやく京都トレイルの看板。高鼻町へ続く林道と分かれて、更に登る!分岐まででほとほと疲れ果てていたので、ここから沢池までの夕暮れ蒸し蒸しな無風の登りは、体力的にも精神的にもかなり参った。当分この道はもうお腹イッパイ…げっぷ。

稜線に登り切るとT字路となる。左は倒木で塞いであるので素直に右へ。ほぼフラットな小径のトレイルになる。今までの登りのスローペースを挽回とばかりに走る。でもすれ違いは困難な道幅。木々に覆われて左手の沢池は見えず。

そうこうしているうちに時刻は18時。さすがに下山にかからないとまずい。トレイルの看板にはようやく「至 上ノ水峠」の文字。上ノ水峠ないし京見峠~鷹峯を目標にしていたのに残念。暑さと重ささえなければ30分強、鷹峯までの時間を創出できただろうなぁ。仕方なく、沢池南の分岐から高鼻町へ下山にかかる。リードはないがトレースは明瞭且つよく踏み固められている。右手に青い防護ネットを見ながら支尾根を行く。季節柄か、草木の勢いが凄くモロに藪こぎ突入!ちょっとちょっと!お忘れのようだがウチ、仕事帰りの途中なんだけど。藪漕ぎな帰宅路ってアリかい!

一カ所崩落箇所があり土が左手の谷へとごっそり落ちているので注意。とにかく草木や倒木が多く通行しづらいが、冷静にトレースに従うのが下山の近道。しばらくで尾根から谷に道が切り替わり、高鼻谷本流沿いの林道と出合う。草木ボウボウで怪しげな林道だがとりあえずひと安心。

怪しげな林道は期待を裏切らず、すぐに雑草だらけの登山道に早変わり。しかしトレースは最後まで明瞭で谷沿いに忠実に下っていく。一部区間では軽く走れそうな箇所もあり。尤もそんな元気などなく、早歩きでさっさか下った。

右手に新しい小屋を過ぎるとようやく林道が終わり、住宅街へ。道なりに下っていけば、R162は高鼻町バス停の目の前に下山。普通はここから京都バスに乗るか、バス停2駅歩いて福王子バス停・京福宇多野駅から各方面へ帰ればいい。当方は地元なので更に走って(るか怪しい程のノロノロペースで)自宅まで帰還した。