2012年6月19日(日)
今回の山行では昨年も来たメンバーが自分も含め4名もいたが、昨年と比べて目に見えて動きがスムーズで、一年間の明らかな成長というものがハッキリと解るようであった
【参加者】
CL AT、SL秋房 伸一、中尾 諭、辻 博史、小松 麻衣、高橋 秀治、粟田 直和、南部 桂、長野 元 計会員9名
【日時】 2012年6月19日(日)
【天候】晴れときどき曇り
【行程】
6:40荒川登山口駐車箇所→7:40大岩谷堰堤→8:00F1→9:00F4→10:40クロトノハゲ35→11:30源頭部懸垂下降→13:40F1→14:10大岩谷堰堤→14:30荒川登山口駐車箇所
【記録と感想】51期 T
昨年訪れたアルファルンゼに再訪。
昨年は下山がずいぶん遅れ、雨降る中ヘッドランプで懸垂下降を繰り返し下山するという事態になり、大ひんしゅくを買ったものであった。
その時マイロープが痛んで切断する事態になってしまったこともあり散々だったので、「アルファルンゼ、二度と行くものか」と思っていたのだったが、何故か秋房さんが痛く気に入られたらしく、今年の企画委員会にて夏の計画を話し合っていると、さり気なく何とかこのアルファルンゼの企画立案に話を持ってこようとする。それが可笑しくて、まあどうせ梅雨だからと計画することにした。
来てからガッカリされても困るので呼びかけでは「爽快感ありませんよ」と強調したが、意外に需要はあって、8人ももの好きが集まって昨年より多い。しかもそのうち半数は昨年のメンバーという懲りない人々であった。
ガリーということもあって急な地形であるアルファルンゼは、涸滝の連続である。
滝があれば通常はその都度ロープを出して安全確保しながら通過しなければならないわけだが、昨年の下山遅れの原因を考えてみるとその大きな原因の一つは、山行時間の大部分が滝の登り降りの順番待ちに費やされていたことが原因であったように思う。
そこで今年は明るい内に帰ってこられるよう一計を案じ、ロープを多数持参した先行者がどんどん先にリードしていって、先にロープをセットしていくという作戦を考えた。
セカンド以降のミッテルは自分が滝に登ったら、そのまま後続者を待たずすぐに次の滝に向かう。
すると次の滝にも先行者がロープをかけている(筈)ので、すぐに登りにかかる。
先行者二人(リードとビレイ)はロープが無くなったらその場で待機、そのうち最後尾がロープを回収して持ってくるので、それをミッテルに渡してリレーしていき、先行者に回す。
以上のことをローテーションしながら登って行くという作戦である。
下山も同様に、先行者が先回りして懸垂下降ロープをセットしていき、最後尾がこれを回収していく。
また、何かトラブルがあったときのためにホイッスルで合図を決めておき、合図があった場合中間の人間もホイッスルを吹いて中継し、パーティーの端まで連絡が行き渡る様に申し合わせた。
なお、ロープは計画では四本揃う予定であった筈だが、当日持参したのは三本であった。これは私が寝坊してロープを持って出るのを忘れたためである(当日は怒られそうなので黙っていることにした)。
午前6時半頃、志賀IC下で待ち合わせ集合。
ハーネスなどを装着し、道具をそれぞれ確認したうえで出発。
午後8時ころにルンゼ出合に到着した。
F1とF2を、ロープを伸ばして一本のロープで登る。
リードが登攀を開始してから最後尾まで40分ほどかかった(秋房氏談)が、以降は事前のルート工作でスムーズに進行し、午前10時40分ころクロトノハゲに到着、昼食を取る。
当初の予定通り懸垂下降での下山となったので、クロトノハゲにて不慣れなメンバーで懸垂下降の練習をしたあと、11時20分頃下山開始。
落石を落としたりなどのトラブルがあったものの、懸垂下降は事前の練習の成果もあってスムーズに進行し、午後2時頃には全員F1を下降出来た。
今回の山行では昨年も来たメンバーが自分も含め4名もいたが、昨年と比べて目に見えて動きがスムーズで、一年間の明らかな成長というものがハッキリと解るようであったし(こう言うと上からもの申す様な言い方だが、これは自分も含めたところの話である)、そのメンバーのサポートや規律正しい行動のおかげで、多人数パーティーでも非常にスムーズに山行を進行していくことが出来た。
また、初沢登りの長野元さんや粟田さん、南部さん達はとても運動神経が良くて、全くブレーキに成らなかったので尚更素早い山行となった。
秋房さんはピンチになるのが大好きらしく、今年このようにスムーズに帰ってこられたことが何か物足りない様子であったが作戦は大成功であった。もうこれで来年は行かなくて良いことと思う。
クロトノハゲにて10時40分勝利のポーズ"
【感想】 54期 南部 桂
多くの方がお誘いくださる「沢」というのはどういう世界か知りたくて、靴と用具を買って参加しました。ロープなしの登りでは「落ちたらいかん」とその一念で登り続け、また下りでは「石を落としたらあかん」との脅迫概念に取り付かれて懸命に足を運び続け、結局どういう世界なのかよく分からないままに終わりました。しかし、帰宅してカメラの画像を観ていると、「もっと長いコースだったらよかったのに」「また行きたい」という気持ちがいつの間にか生まれていました。企画いただいたTさん、誘って頂いた秋房さん、一緒に参加された皆さんに感謝です。
【感想】 52期 秋房伸一
昨年と比べて、こんなに早く登って降りられるとは、思ってもいませんでした。
今回は9名なので、出だしでロープを出してラストの私まで40分くらいかかっており、「どうなることやら」とちょっと心配していたのですが。
これは、全てリーダーのお陰です。3本のロープを使って、次々とルート工作していき、パーティー全体でロスタイムを少なくするという素晴らしい指示でした。
私は最後尾を任され、主にロープの回収をしながら進んだのですが、回収に時間がかかっても、次のロープの場所に着くと既にセットしてあり、そこにいるのは2~3人で、息を整えてすぐ出発できる体制でした。最後尾でも8人の通過を待たずに済むということです。
皆さん、ありがとうございました。
【感想】 54期 粟田 直和
山岳会に入会してから初めての例会参加という事で緊張したまま現地に向かいました。
現地でみなさんに会い、気さくな方ばかりなのでほっとして(小心者です)登山口に向かった。
着いてびっくり!「いきなりこんなところ登るの??」と思いましたがみなさん当たり前のように登って行かれて
またまたびっくりでした。
自分の番がきて緊張しながら登り始め、登りきったときの爽快感は変えがたいものがありました。
懸垂下降も初体験でしたがみなさんのフォローがあり無事こなせました。
想像より斜度がきつかったですが想像以上に「めちゃめちゃ」面白かったです。
こんな面白い世界を教えていただいたみなさまに感謝感謝です。
有難うございました。
【感想】 53期 高橋秀治
昨年は皆さんの後ろから着いて行くだけで緊張の連続でしたが、今回はTリーダーのビレイ役と言う事で、さらに緊張したアルファールンゼ例会でした。
最後のF12(20m)を乗り越え、後は傾斜のきついガレ場だけと思っていた時に、秋房SLが「まだ、昨年苦労したF11(30m)が有る」と言って昨年のメンバーを驚かせた。
その言葉が全てを物語っていたように、明らかに一年間の成長を感じられた楽しい山行になりました。
【感想】 53期 辻博史
アルファルンゼといえば、昨年の例会で遭難寸前だったとか、ヘッドランプをつけて懸垂下降したとか、
かなりハードな山行だったと聞き、一度行ってみなくてはと思っていました。
物好きなTさんと秋房さんのおかげで今年も企画され、早々に参加申し込みしました。
合計9名の参加で、内心、今回も遅くなるのではと思っていましたが、みんな次々と快調に登り、
あっという間にクロトノハゲに到着しました。帰路の懸垂下降もみんなもたつくことなく順調に下山し、
非常に快適な山行となりました。(Tさんのロープリレー作戦が大成功でした)
ご同行いただいた皆様ありがとうございました。またのご一緒を楽しみにしています。
【感想】 53期 小松 麻衣
αルンゼは今年で2回目の参加でした。去年の思い出は、膝が脱臼したり、暗闇の中慣れない懸垂下降、そしてなによりお腹を空かし大変苦労した記憶が強くありました。しかし、苦労した分思い出深い例会であったので今年も参加を決めました。去年の事を踏まえて、今年はお腹が空かないよう行動食を多量に買い込んだり、ヘッドランプの電池を沢山持参したり、膝が外れないようサポートを持参しよう(っと思っていたがうっかり忘れました)としたり、と心構えをしていましたがTリーダーの作戦がよくびっくりするぐらいの早いタイムで突破出来たことに驚きでした。初めて参加の方々のクライミング力も高く、ロープワークも早かったのが素晴らしかったです。雨の日が続いたせいか今年は、水の流れがあり沢らしかったのも良かったです。ご一緒していただいた皆様色々お世話になりありがとうございました。
【感想】 54期 長野 元
今回初めての沢でした。
はじめからロープで安全確保しながら登り、その後も3、4回ロープを出したりと思っていたよりも登るのが難しかったです。
しかし経験者の方々はあっさり登られて、少々物足りないといった様子でした。
また足場に石が多く、懸垂下降中に石が落ちてきた場面があり、ヒヤリとしたとともにヘルメットの大切さを実感しました。
皆様どうもありがとうございました。