京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉鹿の沢 矢原川 左俣

 2013年5月12日(日)

核心部と思われる大滝、不動滝は予想以上の迫力。長さもさることながらツルツルに磨かれた岩肌はぬめっていておそるおそる通過せざるを得ず、スリリングな思いをさせてもらった。

 

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写真:仙ヶ岳山頂付近の仙ノ石

 

 

【参加者】CL小松久剛 寒川陽子 藤松奈美 由良俊夫  計会員4名

 

仙ヶ岳山頂付近の仙ノ石

 

【天候】

5月12日(日)晴れ

【行程】

5/12 6:00京都駅八条口発→8:00坂下駐車場着~9:00入渓口~10:10 100m大滝・下部30m登攀~12:50 100大滝上部巻き終わり~13:30 不動滝~15:00 登山道につめ上がり~15:40 仙ノ石、仙ヶ岳三角点~尾根を下降~17:35 下山、帰京

 

【感想】52期 小松久

童子谷が雨で流れたため、行ったことのない沢として鈴鹿の矢原川本流を選んでみました。ここは鈴鹿でも最大級の100mの滝があることで知られていますが、Web上の情報では水量が少なめ、という情報があったので、どうなることかと思っていました。

情報どおり、水量は少なめではありましたが、鈴鹿らしい白い岩肌に水が流れ、直登出来る滝も多く、楽しい沢となりました。

近場にもまだこのような沢が隠れていると思いますので、また行きましょう。

 

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写真:100m大滝下段30mを直登する。

 

【感想】56期 由良俊夫

大滝の登攀、横断では久しぶりにかなりビビりました。その所を何とか通過出来た事は今後に生きてくると思います。

沢登りは今持っている能力を全て発揮でき、それ以上のものも引き出してくれる大人の水遊びのように思えてきました。登攀中の緊張感と下山した時の充実感、安堵感は何物にも代えがたいものがあります。

有難うございました。

 

【感想】54期 藤松奈美

 前日の大雨とは一転、快晴すぎるほどの快晴に恵まれ、まさに沢日和。わくわくしながら到着した駐車場が日本の棚田百選に選ばれている棚田の真ん中にあり、田植えをしたばかりの稲がゆらゆらと揺れとても癒される風景で、沢に入る前から「みんなに教えてあげたいね。また来たいね」と上機嫌なわたしたちでした。

 増水しているかと思いきや、水量も多くなく、小さな滝を登ったり、巻いたり、大きな石を超えたり、沢らしい快適な遡行が続きます。ほどなく小松さんが楽しみにしておられた100㍍の大滝が登場。道中では「登らない」とおっしゃっていたが、見ると登りたくなられたのか、下段の滝にリードで登って行かれました。下から見ていると、平和そうに見えるので、「がんばれー」とのんきな声援を送っていたのですが、実は、手も足もない、つるつるの岩場。小松さんはかなりの緊張感だったようです。その後、私たちも登らせてもらいましたが、つるつる、手がなく安心できない、コケ蒸したところに足場がある、など、ロープをはってもらったにもかかわらず、かなりのおっかなびっくりでどうにか登れました。

 中段と上段の滝は、急登の巻きで通過し、その後は、小さな滝や岩を超える平和な遡行が続き、つめて稜線まで出ると、太平洋まで見える広々とした景色。下山は、細尾根を縦走し、岩場をロープで越え、急な下りもあり。。無事に駐車場まで着くと、夕暮れ時の棚田が待ってくれていました。帰りに立ち寄った入湯料150円の温泉も、ぬるぬるとしてよい湯心地。本当に盛りだくさんな1日でした。

 頼もしい小松リーダー、沢が2回目とは思えないくらい軽快で慣れた歩きの由良さん、地図読みからビレイまできっちりな寒川さん。何もできない自分が恥ずかしい山行でしたが、とても楽しかったです。どうもありがとうございました!神童子谷もまたリベンジしましょう。

 

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写真:小滝を快適に越えていく

 

[48期 寒川 陽子]

 標高1000m強しかないような鈴鹿の山域にあるという100mの大滝を見にいく-急遽企画されたとは思えない程贅沢な沢であり、天候にも恵まれ、まる1日どっぷりと沢遊びを楽しんだ。

 前日の降雨を思えば水量は少なく思える位だったが、沢筋はよく発達していて、核心部と思われる大滝、不動滝は予想以上の迫力。長さもさることながらツルツルに磨かれた岩肌はぬめっていておそるおそる通過せざるを得ず、スリリングな思いをさせてもらった。また、少人数でのパーティー編成ということもあり、参加者の皆様の奮闘ぶりも伺い知る事ができた(そして、最後尾をのんびり歩いていた割にしっかりと筋肉痛な私である)。

 巻きや稜線への詰め上がりは驚くほど良いトレース続きであり、また下山路の仙鶏尾根や下山後の入浴施設も含め、大変面白い遊び場所であった。また再来したい沢である。