京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉剱岳(に向けて) 岩特訓 第4回

2013年7月15日(祝・月)

【指 導】 野崎正和

 【参加者】 奥野淳子 鈴木かおり 2名

 

【練習内容】

Y懸の頭にて、トップロープでクライムダウンとスタティック(静的)なバランス・クライミングを3回繰り返し(登山靴を履いて。ザックを背負っては1回)。Y懸尾根2ピッチ半をクライムダウン(登山靴を履きザックを背負って)。

 

〈今日のポイント〉

~技術編~

①通りやすいルートは、人と自分とでは違うので真似をしなくてよい。→ しかし、多くの場合参考にはなります。特に、北アルプスの岩稜帯のルートの場合、多くの人が通ったあとは岩の色が少し違っていたりしてなんとなくわかるので、正規のルートを外さないように気をつけてください。

 

②スタンスが靴の半分までの大きさならクライミングの領域なので、靴は岩場に対してまっすぐ置く。→ 第2回で書きましたが、状況によります。

 

③簡単に思える所ほど丁寧に。

 

④エイトノットの結び方。迷うようなやり方は良くない。正しい結び方を覚えること。→ やり方より練習量のような気がします。クライミングロープでなくても良いので、何も考えなくてもスッとできるまでたくさん練習してみてください。ロープ結びは家で練習できて、やれば100%身につきます。

 

~マナー編~

①パーティーの仲間はお互いに声をかけあう。

 

②待っている人もセルフビレイを必ずとる。どこでどんなふうに取ればよいか、その場の状況を考えて最善の選択をするように心がける。

 

【感想】  54期 鈴木かおり

今日の反省(課題)

慣れてきたり、焦る(早く下りたい、登りたい)と基本の体の使い方が できませんでした。足を横に置いたり、万歳に近い体勢になったり。どんな場所(岩場)でも、必ず基本を身につけてできないとだめです。やはりメンタル面も大事で、落ち着くこと、集中力&持続力も鍛える必 要を感じました。落ち着けばホールド&スタンスよく見えるんですね。

エイトノットを確実にできるようになること。うろ覚えでなく、わからなければ、教えてください、と頼めばいいのですね。

ライミング用品も、何に使うか、ちゃんと理解して購入、持ってくること。

「声をかけあう」。山行では、誰かがビレイしてくれるわけでもないし、セルフビレイもないし。お互い気がついたことは、どんどん声を掛け合うことが安全のために大切かと思いました。

 

【感想】  50期  奥野淳子

5月6日に始まった「剱岳ヒヨコ隊」のための岩特訓。1回目は基本を徹底的に。言葉での説明と実際の模範演技で、正しいクライミングについて教わりました。また、一人一人に丁寧に、直すべき所・良い所(あれば!)を指摘して頂きました。

2回目は飛び入りの藤田夫妻も一緒に、基本のおさらい。今度は他の人の登りかたも良く見ることで勉強になりました。

「雨天でも安全に行動ができるように」と雨天決行の予定でしたが、4回とも晴れました。が、3回目は前日に雨が降ったため、すべってすべって、皆、宙吊りに。濡れた岩の怖さを実感できました。

最終回の今日は実践オンリー。野崎さんは、もうほとんど何も仰らず、鈴木さんと二人、ただ下りて登って、下りて登って、下りて下りて・・・。不思議なことに、岩に取り付いていると、「腰を落として」「手は顔より下に」「爪先まっすぐ」と、天の声が響いて来ました。

帰り道、野崎さんから「ヒヨコはヒヨコでも、コンドルのヒヨコに」とのお言葉を頂きました。コンドル・ヒヨコ隊、剱へ出発します。本当にありがとうございました。