京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3308 西日本最高峰 石鎚山

TさんとKさんはこの日、朝4時から数名でクライミングしていたとの事。元気だ。が、Tさんはこの時に腰を痛めてしまい、車中で座っているのも辛そう。それでもわずかな望みをもって四国へ出発。

17時過ぎ、瀬戸大橋を渡る。素晴らしい景色

 

スペシャル動画(T氏撮影編集)「瀬戸大橋を渡る」

 

o_d24390d31204a495ecaafbdf817b3e9638ed7a12.jpg

 

写真:石鎚東稜を行く

 

 

[No.3308]2013 年7月20日(土)~21日(日)西日本最高峰 石鎚山

 

【参加者】CL吉川彩  SL 秋房伸一  AT  K  (会員4名)

 

【天候】晴れ       

 

【記録】53期 吉川 彩

20日(土)

午後2時頃、秋房さんが車で、T、吉川、Kと順にピックアップ。

TさんとKさんはこの日、朝4時から数名でクライミングしていたとの事。元気だ。が、Tさんはこの時に腰を痛めてしまい、車中で座っているのも辛そう。それでもわずかな望みをもって四国へ出発。

 

17時過ぎ、瀬戸大橋を渡る。素晴らしい景色。19時、長い寒風山トンネルを抜ける。

瓶ヶ森林道を通り、土小屋へ向かう予定だったが、なんと7月7日の大雨の為、瓶ヶ森林道の一部が崩壊し、通行止になっている。事前の下調べが不十分であったことを反省。

 

日も暮れてきていたので、適当な場所を見つけて幕営。通行止め区間であり、他に人もなく、とても静か。月が明るい。秋房さんセレクトのワインとカルネ、パスタなどイタリアンな食事後、22時頃就寝。

 

21日(日)

5時に土小屋目指して車で出発。長沢ダム経由の石鎚公園線で向かう。

かなり迂回することになり、土小屋の駐車場に着いたのは7時を過ぎていた。

Tさんはやはり腰痛が改善せず、登山口のあずまやで待っていただくことに。

秋房、K、吉川の三名で7時半に土小屋出発。

 

道はよく整備されていて歩きやすい。東稜ルートとの分岐である東稜基部は見つけられず、二の鎖へ。楽しみにしていた石鎚の鎖だが、思ったより鎖が扱いにくい。鎖はとても頑丈だが、中途半端な鎖の輪っかに足がかからず、鎖を使わず三点確保で登った方が登りやすい。でもそうすると足場にかかる何本もの太い鎖が邪魔になって登りにくい。

DSC_1192-1.jpg

振り返るとKさんや秋房さんはさすが、何でもない様子。三の鎖は崩落のため通行止めになっていた。迂回ルートはしっかりした階段がある。9時半、石鎚神社頂上社に到着。

DSC_1214-1.jpg

写真:石鎚山山頂

 

遠くまで稜線が見通せる、良い眺め。少し休憩して天狗岳へ向かう。

途中、天狗岳からの中年男性とすれ違った際、怖い道に見えるが、岩場の右手に怖くなく安全に歩ける道があるよ、と教えてくれる。

 

女性だと気遣って教えて下さったのだと思うが、岩場好きの私たちは、あえて岩場を行く。

 

DSC_1233-1.jpg

写真:天狗岳にて

 

天狗岳から南尖峰への道は整備されておらず、倒木をよけながら10時、南尖峰へ到着。ここで下山路に迷う。北側に下山しなくてはならないのに、しっかり踏み後の見えた南側に降りてしまった。地図とコンパスで合わせた時に方向が少しおかしいな、と感じつつ、北側に下山路を見つけられなかったので、はっきり踏み後の見えた南側に降りてしまった。結果、しばらくして道は無くなり、(おそらくロッククライミング用の道だったのだろう)

南尖峰に引き返す。ここで軽装の中年男性がついてきていることに気付く。

 

地図もコンパスも持っていない様子で、我々についてきたようだ。この道は違うと伝える。

南尖峰に引き返すとちょうど東稜ルートを登ってきた若者二人に出会う。

彼らは東稜ルートを登ってきたものの、ここがどの位置なのか、わからないでいたようだ。お互い道を教え合い、ホッとする。下山を開始。最初は険しい岩場だが、しばらくして熊笹の生い茂った道になる。踏み後はあるものの、熊笹で足元が見えず歩きにくい。

 

しばらくするとまた道を失った。地図で方角を確認し、熊笹を藪漕ぎする。

まさか四国山中で藪漕ぎをすることになるとは・・・

でもまもなく登山道に出てほっとする。読図バンザイ。

DSC_1286-1.jpg

 

その後も道を見失いそうになりながら何とか11時15分、東稜基部に到着。

行きの時には気づかなかったが、木のベンチのある奥に道があったことがわかる。

やはり東稜ルートは、一般ルートではないので、標識がなくわかりにくい。

また、もっと登山者がいるかと思っていたが、意外とすれ違う人がなかった。

 

Tさんの待つ登山口に到着したのは12時5分。二度も迷ったわりには、ほぼ予定通りの時刻に下山できた。皆空腹だったので、白石ロッジで昼食をとる。せっかく四国に来たので、うどんを食べるが、残念ながら石鎚うどんは讃岐うどんではなく、普通のうどんだった。13時10分土小屋出発

温泉で汗を流し、帰りのICでしっかり讃岐うどんも食べ、夕暮れの瀬戸大橋を渡って帰京した。

DSC_1297-1.jpg

 

 

【感想】53期 吉川 彩

初めてのリーダー例会。初めての石鎚山です。三の鎖は残念ながら封鎖されていましたが、山頂の切り立った岩場は楽しかったです。今回、ルートの選定から食事まで、皆さんに沢山助言をいただきました。瓶が森林道封鎖の下調べ不足と、道迷いは今回の反省点です。読図の大切さを改めて実感。良い経験になりました。行き帰り車を運転してくださった秋房さん、ありがとうございました。山とは関係ないですが、瀬戸大橋の夕景はとても美しく、心に残っています。

 

【感想】55期 K

ここ暫く偏った週末でしたが、安心して二足歩行できるって素晴らしいと思いました。

今だから出来ることとやりたいこととのバランスが中々難しく悩ましいですが、これからも色んな山に行きたいと思います。

吉川さんの読図の邪魔をしてばかりですみませんでした。

秋房さんの段取り力に感服しました。本当にありがとうございました。

Tさんお大事に。

 

【感想】 52期 秋房伸一

このような例会がなければ、なかなか行く機会のない石鎚山。信州に行くよりも時間距離は遠いです。四国は山深く、石鎚山は車でも容易に近づくことができない信仰の場だと、今回の山行で痛感しました。東稜は、他の山域では広くみられる道標のテープ類も一切なく、「この先どうなっているのだろう。ちゃんと抜けられるのか」という沢登りと共通する感覚を与えてくれました。楽ちんのようで楽でない、貴重な山行を企画していただいたリーダーと、参加の皆さん(もちろん、山麓留守番のTさんも)に感謝します。