京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3344 古屋から三国岳を経由して由良川源流まで読図力・歩荷力を試す例会

落ちる葉も落ち切った晩秋の北山は、好天だったこともあって遠望が効き、よい読図の経験となった。

 

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[NO.3344]

古屋から三国岳を経由して由良川源流まで読図力・歩荷力を試す例会 *読図・ボッカP

2013年11月24日(日)

 

【メンバー】 高橋秀治L、鶴田信介SL、寒川陽子、秋房伸一、鹿嶽眞理子 計5名

 

【行程】 △京都駅八条口7:00=(車デポ)朽木古屋8:45~林道離脱9:00~9:50

P683~10:20江丹国境尾根(稜線高島トレイル)~11:05三国岳11:40~12:00稜線髙島トレイル分岐~13:40支尾根撤退地点~15:05稜線髙島トレイル~15:55林道~16:25デポ地(朽木古屋)=京都

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【記録】53期 高橋秀治

琵琶湖と若狭湾にはさまれた中央分水嶺の高島トレイルの終点で京都府下第3峰である三国岳(さんごくたけ)までを歩荷し、その後P941から由良川テント泊例会の幕営地までを読図する例会です。

 

針畑川沿いに県道290号線を北上し、古屋郵便局を越えたところに禿尻橋という橋があります。この橋の手前に車を駐車するスペースが有り、そこで準備を済ませ、橋を渡ると左手に林道保谷線の入口があります。林道を針畑川沿いに進むと間もなく保谷橋があります。本来は、これを渡らず林道を進みますが、今回は橋を渡りすぐに出て来た尾根(保谷南尾根)に取り付き、コナラ林を登っていきました。やがてP683を過ぎ京都府滋賀県の県境である江丹国境尾根 (えたんこっきょうおね)に飛び出ます。さらに尾根道を歩いて三国岳をめざします。尾根道を南に歩いて行くと、西側の研究林側は大きなブナの木が続いています。緩やかな登りが続いたと思うと、急登の岩場があったりします。所々で湖西の山々が垣間見ることができます。間もなく、桑原から上がってきた登山道と合流します。すぐに経ヶ岳に向かう尾根との分岐となり、ここに三国岳への登山道を示す標識が立っています。この標識に従い右手に登っていきます。少し登ると三国岳山頂に到着します。

 

山頂で少し早い昼食をとり皆で記念写真。

 

昼食を済ませ、ルートファインディングしながら「由良川テント泊例会」の幕営地を目指します。

P941を確認し、尾根を進むと目の前になめこが飛び込んできました。

「花より団子」ならぬ「読図よりなめこ」です。しばしきのこ狩りタイム。

 

この時期は日没が早い。戻る時間や急斜面を下り幕営地までたどり着くには時間と体力が持ちそうもないと思い、由良川が見える地点まで尾根を下り、そこで終了。

 

来た道を引き返しますが、登りは下りより尾根道を見つけやすく下った時間と同じくらいの時間で江丹国境尾根に辿り着き、高島トレイルを今度は引き返して古谷まで歩きました。

 

 

【感 想】 52期 秋房伸一

普通の登山道ではなく、地形図を頼りに

探索、しかもフィールドは芦生で、芦生に詳しい高橋さんの例会。こんなチャンスを逃しては後悔すると思い、参加しました。期待どおりの内容で、途中、なめ茸も家への土産にすることもでき、静かな奥深い山で過ごせて、最高でした。皆さん、ありがとうございました。

 

【感 想】54期 鹿嶽眞理子

 歩荷と地図読み例会だったので、とりあえず13キロだけ担いで参加させていただきました。先頭を仰せつかり、地図とコンパスとにらめっこをしながら登りました。いきなりのバリエーション、しかも急登でしんどいでした。尾根通しの道を登っていくので、比較的コース取りは楽でした。トレイル道に無事出たときは一安心。ここから三国岳まではトレイル道です。道があるのでほっとします。でも、道のあるところになると、ついつい道を追いかけてしまい、踏み跡が定かでないところは、うっかり踏み跡っぽいところに行って、道を外してしまったりしました。三国岳の帰り、戻るだけと気を許したら、うっかり逆方向の道に入り込み、大チョンボをしてしまいました。途中まで戻って今度は幕営地を目指してバリエーション。入り口は、登るときに大体検討をつけておいたのですが、入り込む尾根の見極めが今一つ。先輩方の指導で、行くべき尾根がわかり突入。この先は本当にバリルートでした。尾根芯を通して歩きたいのに、でっかい木が植わってる、倒木が横たわってる、細い木がそそり立ってる。何度も迂回しては尾根芯に戻ろうとするのですが、下りルートでは、これが結構わかりにくく、気が付くと谷目のところを歩いていたりします。そのたびに先輩方にこっちこっちと修正していただきました。また、バリエーションは歩きにくいので結構時間もかかり、距離感がわかりにくく、思っているより前進していないことが何度もありました。時間が押していたので、結局幕営地への激下りはせず、川の近くまで詰めて、水音とかすかに見える川を確認して戻ることになりました。戻りは下りの苦労はなんだったんだろうと思うほど尾根芯がわかりやすく、若干戸惑う場面はありましたが、無事トレイル道にピンポイントで戻ることができました。そのあとはトレイル道と、林道へと続く道で、サクサクと下山できホッとしました。地図読みは、まだまだです。あっという間に遭難し そうです。もっと勉強したいと思います。皆様ご指導ありがとうございました。

 

【感 想】54期 鶴田信介

読図&重荷例会ということで、大丈夫かなと不安を感じながらの参加となりました。

重荷に関しては、序盤から急登の連続。体力的にかなり堪えましたが、これは根性でどうとでもなる問題。

急登を越えてからも、重荷終了地点である三国岳まで特に大きな問題もなくたどり着くことができました。

しかし、読図の方はそういう訳にはいきません。

地図読みの基礎と、経験による感が求められます。ごまかしがきかないといいますか、ボロがそのままストレートに出てしまいます。

P941から由良川までの下りでは道迷いを連発。その都度、リーダー他、山行メンバーの皆様に進路方向の修正をお願いすることとなりました。

ある程度、予想はしておりましたが、もろに経験不足を露呈させてしまいました。

まだまだ地図読みの基礎ができていないことは明らかなので、これからは時間の許す範囲内ではありますが、読図例会には参加し続けてゆく必要性を感じました。

今回、この例会を企画してくださいました高橋リーダー、ならびに山行メンバーのみなさま、本当に有難うございました。また機会があればご一緒ください。

 

【感想】48期 寒川陽子

秋の京都北山(といっても県境ではあるが)の読図とあり、個人的に懐かしさを感じて参加させて頂いた。

落ちる葉も落ち切った晩秋の北山は、好天だったこともあって遠望が効き、よい読図の経験となった。

では雨天の場合はどのように現在地を説明すればいいか、濃霧や吹雪の場合は。

そういったことをこれからも読図の個人的な継続課題としたい。

この山域は本当にどこでも歩ける山で、急峻な山の多い島国日本にはなかなか珍しい地域だ。

今山行を企画して頂いたリーダー及び参加者の皆様への感謝とともに、寸暇ができたらまた北山に遊びに行こうと思う。

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