京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉伊勢の里山・獅子ヶ岳 《近畿百名山シリーズNo.93》

平成27年12月12日(土)

前日夜になって実施日を1日繰り上げた。単独で行くのは自由で良い。2週間前の堀坂山に続いて今日も伊勢の里山獅子ヶ岳(ししがたけ733m)に登った。七洞岳(ななほらがだけ)へと縦走し長い林道歩きで出発点に戻った。

 

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【メンバー】 山本浩史(単独)

【行  程】 桂川5:06(新名神伊勢道)=玉城IC7:40小萩登山口~8:16展望台~8:32獅子ヶ岳~8:51西峰~9:11小萩西コース分岐~10:16七洞岳~11:38藤越峠~12:24一之瀬西登山口~13:25小萩登山口13:3515:07みつえ温泉15:52=針IC18:45桂川

【登山データ】 晴れ 歩行17.7 5時間32 延登高1,201m 延下降1,201m 3座登頂

 

獅子ヶ岳の山域は林道が発達している。小萩登山口は麻加江小萩林道にあり度会町小川集落から林道西山支線を入る計画をしたがこれがよくなかった。杉の小枝が散乱し、殆ど車の入った形跡がない。何処まで行けるのか不安になりながらも通行止めの表示がなかったので恐る恐る進んで行くと何んとか麻加江小萩林道に達することができた。この間カーナビにも全く示されず道は示されず空を飛んでいるような状態だった。

小萩登山口には広い駐車場があり、仮設のトイレまで用意されていた。しかし他に車は無く虚しい程の広さが寂しかった。登山口は477mで標高差は260mしかない。落ち葉で登山道は隠れているが下草もなく何処でも歩ける。要所、要所に指導票があり間違うことは無い。20分弱で稜線に乗り上がると北にある注連指への道が分岐しているが太陽光発電所工事の為通行できないとの表示があった。獅子ヶ岳と反対の方向にコブがあり少し先に標識があるので見てみると「剣尾山(784m)」と薄れた文字が語っていた。もしやがこの先のコブに山名があるのかと二つ目のコブまで行ってみると岩があり展望が素晴らしい。しかし山名の表示は無く、後で確認してみると標高が違い過ぎ、どうやら能勢の剣尾山の標識がどうしたわけか掲げられていたようだ。2.5万図では660mの標高しかなかった。岩の上からは獅子ヶ岳(733m)が快晴の青空を背負って素晴らしく、向側の稜線には小川岳(604m)などが良く見えた。

注連指分岐に戻り獅子ヶ岳へと進むと半ばくらいで獅子岩と呼ばれる岩場の展望地があり此処からも素晴らしい眺めが得られた。獅子ヶ岳山頂に到ると3等三角点「小萩」がありしっかりした山頂標も備わっていた。しかし三角点は角が大きく削がれ無残な姿を晒している。展望は獅子岩からの方が良さそうだ。真っ直ぐ来れば30分程で山頂に達してしまいそうな簡単すぎる山だが5㎞程先にある七洞岳(ななほらがだけ)まで縦走すると丁度良い距離になる。帰りは林道を歩くと周回コースが成立する。もっと安易に登るのなら小萩西コースを使い周回すると67㎞のコースの設定も可能だ。今日は七洞岳から一ノ瀬西コースを計画しているが西の方を見通すと七洞岳は遥か彼方だ。

日差しが暖かいが稜線では風が通り寒い。縦走路に踏み出すとこちらも指導標が一杯あり、複雑な部分も間違うことは無い。獅子ヶ岳西峰(730m)は岩がありケルン状に積まれていたが山頂標識は無いかった。P691を過ぎ登り返した処に件の小萩西コースの分岐が現れ南に下っている。縦走路はほぼ西に向き急登で登りきった処にはP715と標識があった。少し先に展望台がありこれから向かう七洞岳への稜線を見通すことができた。P731にも表示があるが展望は利かない。

暫く行くと不明瞭だが注連指川への下山路が分岐し南東に進路を変えた。此処からは度会町大紀町の境界尾根となり600m近くまで高度を下げた。登り返しは急登となって七洞岳(778m)へと導かれる。偽ピークを幾つか乗り越え山頂に達すると3等三角点「白岩峰」が迎えてくれた。展望は良く歩いて来た縦走路の先端に獅子ヶ岳を認め、北西方向に局ヶ岳や白猪山、堀坂山など今年登った近畿百名山を一望することができた。大雑把な地域を指し示す標識が昨年立てられおり、それなりに役立っているようだ。昼食休憩を取り町界尾根を南へと進んだ。急坂を130m程下ると一ノ瀬西コースの分岐点で谷を下っているようだ。時刻はまだ10時台で一寸早過ぎる。かなり遠回りになるが更に南下を続け藤越峠迄行くことにした。

この先も町界尾根で登り返したピークは大岩がありこの上に立つと今日の縦走路が一望できた。P693は一寸した危険地帯のようで東側を「安全な道」と表示があり巻道が付けられていた。勿論僕は稜線の普通の道を進んだがピークからの展望は得られなかった。P693100m程先で主尾根は西に去って行き、町界尾根は藤越峠へと下っている。傾斜が急になり標高38om程の県道151号線に達した。峠の反対側は栃谷山(784m)への登山口となっており「2.4㎞」と案内されていた。

さてこれからは長い林道歩きで小萩に戻る。今日追加した藤越峠までの稜線は2.4㎞あり、この部分に対する林道歩きは3.9㎞加った。元々の林道歩き5.3㎞と合わせて9.2㎞の林道歩きとなった。思った以上にアップダウウンがあり545m530mのサミットへ最大170mの標高差がある。覚悟を決めて歩き出すと結構展望が良く名残の紅葉も楽しめそれ程苦にならなかった。

今日の山行は誰にも会うことがなく、1時間40分の林道歩きの間も犬を載せた軽トラが走って行っただけだった。登山口に帰ってもやはり僕の車だけが寂しく待っていた。ラジオで亀山での高速道路渋滞を伝え、高速代節約の為伊勢本街道(R368)の櫃坂峠を越えて奈良県御杖村のみつえ温泉姫石の湯に立寄り最後の京奈和道だけ高速を使って帰京した。

 

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写真1: 獅子ヶ岳(733m) 展望岩より

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写真2: 獅子ヶ岳(733m)への稜線 七洞岳山頂より

 

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写真3: 新藤峰林道より七洞岳(778m)を望む