京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo.22 鉢ヶ峰

平成29514()

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八ヶ峰(779m)は美山かやぶきの里の北側に位置する山で、姿は見えない。どっしりとした山容を見せている白尾山(749m)は里から見ることができ地元では此方の方が親しまれているようだ。昨夜は高島市坊村の葛川キャンプ場であった山岳会の新緑祭に参加した。朝食を済ませ皆より一足先に出発し府道783号、110号、38号線を使い京都北山を横断した。

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【メンバー】 山本浩史L(車)、田中靖之(車)、YN(車)

【行  程】 △葛川キャンプ場7:308:40かやぶきの里8:5510:13送電鉄塔11:06 P69211:26鉢ヶ峰11:5412:11 P69212:28津ノ本谷川下降点~12:44 P70513:07白尾山13:1614:21大内BS14:58かやぶきの里15:1015:15自然文化村河鹿荘16:02=千代川IC=(京都縦貫道)=沓掛IC17:25桂川

【登山データ】 晴れ 歩行13.4 6時間03 延登高927m 延下降927m 2座登頂

 

昨夜はよく飲んだ、若干残っているかなと危惧しながらも久多峠、佐々里峠を越えて美山かやぶきの里へと車を走らせた。参加者3人がそれぞれマイカーなので長時間駐車となることを恐縮しながらも観光駐車場に車を止めた。折しも田植えが行われた田圃は水が輝き茅葺の家屋群が何とも絵になる。茅葺集落と反対方向に進み津ノ本谷川の谷間へと入って行った。獣害防止ネットがあり林道入口のゲートは鎖錠されているが歩行者は脇の扉を開け通り抜けることができた。

今日は先頭を田中さんに任せた。送電線尾根に取付く予定だが巡視路が必ずある筈だ、林業の作業道に入り登って行くと直ぐに途絶えてしまった。急斜面だが微かな獣の踏み跡を辿り這い上がると何処から現れたのか巡視路に合流した。この時点で田中さんの息が上がり激しく呼吸をしていた。「体調悪いのか?」と問うと、歩き出しは何時もこのようだと云うので様子を見ることにした。略真直ぐな尾根は上空を送電線が走り、まるで電車の架線のようだ。高度を300m程上げた所に送電鉄塔があり皆に現在位置は何処だと課題を出した。地形を見るとこの先稜線は東に振れ上空の送電線が分かれる地点なのでその変化を読み取ってYさんがいち早く正解を出した。

東側に回り込んで再び送電線が上空を通る処にはやはり送電鉄塔があり、木が刈られ展望が利いた。これから向かう鉢ヶ峰や白尾山がしっかり見ることができた。此処からの稜線は何度も屈折を繰り返して複雑だ。イワカガミの葉が沢山あり花を期待するがもう終わってしまったのか花は見つからなかったが標高680m位に達した処で初めてピンクの花を見つけた。

再び読図課題を出し現在位置を特定してもらうと、これは中々難解だった。何回折れてどっちに向いているかを知ることが大事で特徴のない稜線では地図を確認しながら歩くと云うことが大切だ。正解は標高約680mの稜線が北に盛り上がった処だった。この後話をしたりして地形確認が疎かになってしまい北へ向かう顕著な尾根に入ってしまった。先に続く稜線が出てこないのでこれはおかしいと気付き、5分のロスで元に復帰することができた。

再び現在位置確認を問うとP692に達していることを確認し後で帰路分岐する道も確認できた。北微西に進むとイワカガミが益々多くなり、咲いている花の数も沢山になった。この地域の花はピンク一色ではなく先の方が白、根元がピンクになっている花が多い。急登になって登り切ると鉢ヶ峰(679m)山頂に到った。3等三角点「下村」があり小さな山頂プレートが掲げられていた。残念ながら展望は得られないが昼食休憩を取った。

来た道を引き返しP692に戻ると見ておいた南西尾根へと入って行った。登り出しで送電線尾根の取り付いたとき、左手に続いていた林道があった。津ノ本谷川の奥から発する登山道がある。その登山道が合流する峠が子の稜線を越えている。標高は600m余りで稜線の方は随分下ってしまった。この先はP705への登り返しとなるが、等高線が詰まっている。登ったピークには「P705」のプレートが掲げられていた。後はなだらかに進んで白尾山(749m)に到った。3等三角点「北村」があり鉢ヶ峰、送電線尾根のピークなど歩いてきたルートを見ることができた。

南南西の尾根を進みだすと「←かやぶき、←内久保」と「大内→」の指導標があった。かやぶきや内久保への道はP616を経由してかやぶいへは送電線尾根の取り付きの反対側に下りてくるようだ。内久保は何処に下るのだろう。我々は計画通り南南西尾根の「大内」を目指し下って行った。急斜面を下り尾根が西南西に向きを変える地点で稜線を離れた。此の手前から展望地があり尾根の先はP677P682が存在感を持ち、砂木谷川から上がってきた林道が無残にも山肌を傷付けていた。

急斜面をジグザグに付けられた登山道を進みやがて青谷川に到った。谷沿いの登山道からダート林道となって登山口に達した里道で由良川を渡り、府道に達すると大内バス停に到った。ここから車道歩き3.4㎞でかやぶきの里へと戻らなければならない。暫く行くと「蓮如の滝」が白尾山の斜面に流れるのが車道からも確認できた。落差は62mあり近くまで行けるようだが車道から写真を取るに留めた。37分掛けてかやぶきの里に戻って来ると光線状態が良く茅葺集落が益々英になる姿を強めていた。

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