京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo.60~62 地蔵山・竜ヶ岳・愛宕山

平成31年1月19日(土)

 毎年恒例の正月愛宕山行を今年は京都百名山シリーズの正規開催として実施した。一昨年大雪で樒ヶ原までバスが走らず断念した地蔵山西尾根を登り京都百名山の地蔵山、竜ヶ岳、愛宕山の3座を縦走し、黒門西尾根を下り水尾に達した。

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【メンバー】 山本浩史L、小泉賀奈子、土井司、TW、小前竜吾

【山  域】 京都市右京区

【行  程】 京都6:37-7:12八木7:20=(タクシー)=7:40宕陰出張所前7:44~9:10地蔵山9:19~9:49滝谷~10:25竜ヶ岳10:37~11:10愛宕三角点11:19~11:38愛宕山11:51~12:00社務所前12:18~(黒門南西尾根)~13:26水尾辻の家16:55=(送迎バス)=17:03保津峡17:07-17:27京都

【登山データ】 晴れ一時曇り 歩行8.3㎞ 5時間42分 延登高876m 延下降1,057m 3座登頂

 

濃い霧の立ち込める八木駅に到着すると時間短縮のためタクシーに乗った。6人乗りの車があり1人あたり700円と経済的だった。嵯峨樒原右京区宕陰出張所前で下車し、出張所北側の道から登山道に入った。鹿除けネットの扉を開け山道に入ると倒木や斜面崩壊で荒れていた。谷を渡り地蔵山西尾根に取付くと道は不明瞭で鹿ネットを回り込んで取付いた。道と思しきところは急で大変そうなので迂回しながらジグザグに急斜面を登って行った。

標高が600mを越えると雪が現れ徐々に深くなりだした。道形は殆ど無く倒木を迂回しながら這い上って行った。標高740mで送電鉄塔に達し展望が開け美しい霧氷が見られた。八木の平野部には雲海が広がり、三郎ヶ岳(616m)の姿も確認できた。再び急登斜面を這い上り地蔵山(948m)山頂に到った。山頂では展望は得られないが素晴らしい霧氷が見られた。積雪は10㎝程あり、ケルンも雪を纏っていた。その足元には18㎝角の1等三角点「地蔵山」があり存在感を示していた。

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写真1: 地蔵山山頂にて

 

暫し休憩して芦見峠からの明瞭な縦走路を南へと進むと霧氷の花咲く道で格段に歩き易くなった。300m程進むと電波反射板に到った。此処でも木々に霧氷が付き素晴らしい。反射板から縦走路を離れ東へとすすみ滝谷へと下って行った。所々固定ロープがあるが薄い踏み跡は不明瞭で急斜面を慎重に下った。滝谷の二俣に下り、渡渉して反対側斜面に取付いた。此方側は殆ど踏み跡がなく、雪の着いた木を潜りながら這い登り、稜線に達した。但しこの稜線は竜ヶ岳に続く稜線ではなくなだらかな谷を越えて竜ヶ岳南尾根に乗った。トレースはなく此処も処女雪を踏んで山頂に到った。

竜ヶ岳(921m)山頂からは地蔵山、愛宕山の展望が利き、京都市街の桂川が蛇行する様子も見られた。大きな看板の文字は「岳」しか読み取れなくなっているが木の高い処に付けられた小さなプレートは綺麗で3つ掲げられていた。

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写真2: 愛宕山(924m) 竜ヶ岳より

 

竜ヶ岳南稜線を南下し愛宕ジープ道に達する手前で振り返ると地蔵山と竜ヶ岳が見通せる処があった。ジープ道は雪が踏み固められており足元に注意が必要、時間に余裕があるので三角点に寄ることにした。三角点への道はアイスバーンになっておりアイゼンなしでは危険だった。愛宕山は山頂に神社が鎮座しているので三角点が打てずこの地に3等三角点「愛宕山」が置かれのだろう。展望が良く登山者の休憩場所としてよく利用され、この日も2組が昼食中だった。

三角点からは来た道を戻らず短絡道を南下し首無地蔵への道からジープ道に戻った。愛宕山東面のジープ道は展望が素晴らしく比叡山から比良山系京都北山が一望できるが今日は霞が掛かりはっきりしない眺めだった。白髭神社から短絡して山頂を目指し石段途中の門に出た。雪が多いと一番危険になる石段も今日は大した積雪はなく、愛宕山(924m)山頂の愛宕神社に到った。本殿では団体さんがお祓いを受けている処で賑わっていた。若宮、奥宮にも参拝し神社を後にして社務所前の休憩舎で一息入れた。昼時だが水尾での鶏鍋を期待し行動食だけに留めた。

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 写真3: 地蔵山(948m) 愛宕ジープ道分岐付近より

 

下山は、道は無いが黒門西尾根を歩く。黒門を越えると右手の斜面に大規模な倒木群があり、参道は処理されているが斜面はそのままなので目論んでいた箇所より早めに登山道を離れた。修正の為少し下って南にトラバースした。手入れされた杉の植林帯で枝打ちされた小枝が散乱する状況で、道は無いが歩行に支障はない。地形図では明瞭な尾根ではなくコンパスを合せて下っていたが北にずれてきたようで方向を修正しようとしたが雑木林となり南に振り難く突然現れた作業道が比較的明瞭だったので恐らく社務所裏道に続いているものと確信し進んで行った。

思った通り標高520m辺りで社務所裏道に合流し、600m程進むと正規の登山道、水尾参道に合流した。水尾参道登山口で谷を渡り車道を少し下ると今日の最終目的地“つじの家”に到着、柚子風呂と鶏の水炊きを賞味し至福のひと時を過ごした。