京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

No.3801 荒川三山縦走 改め 千枚岳ピストン小屋泊例会

2019年7月12日(金)~14日(日)

【メンバー】
CL高橋秀治、SⅬ土井司、鹿嶽眞理子  計 会員3名

【行 程】
7月12日くもり後晴れ
8:00ロッジ前集合→14:00畑薙第一ダム駐車場→15:10椹島(幕)
7月13日くもり後雨
6:30椹島~7:00登山口~9:00小石下~10:00清水平~12:00駒鳥池~13:00千枚小屋13:30小屋~14:20千枚岳~15:10小屋
7月14日雨後くもり
6:30小屋~7:00駒鳥池~8:00清水平~8:45小赤石~10:20椹島10:30→11:30駐車場→12:00白樺荘13:40→京都

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【記録と感想】53期 高橋秀治
 今年の海の日3連休は、梅雨明け宣言も程遠く予報は雨・曇りの連続。しかし、現地に行って判断しようと朝8時に集合して、高速を進み、畑薙第一ダム駐車場に14時頃に到着。15時00分発の東海フォレストバス(当社が運営する宿泊施設のいずれか1ヶ所以上にご宿泊(素泊まり可)の方を対象として運行しているもので、※テント泊のみの行程の方はご利用いただけません)に乗り、椹島に16時過ぎに着く。乗車中にトラックや大型車両と何度となくすれ違いをしていると、ドライバーからリニアの工事が始まっているとのアナウンスが有る。1時間余り揺られ、ようやく到着。しかし、ここまで遠い。
受付を済ませ芝生にテント張るのは我々のみ。炊事場もトイレも環境は素晴らしい。
 翌朝5時に起床して起き上がろうとすると、腰に痛みが走る。これまでも何回も山行き前に腰痛を発症するが、シップ等で難を逃れていた。よって今回も不安を抱えながらの出発であった。朝食の準備中に「腰痛が出たのでここで停滞している」と発言すると一同困惑した様子。そこで天候も余り良くない様子なので千枚小屋まで小屋泊でピストンに変更する。
6時30分に千枚小屋に向けて出発する。林道を進み、以前は清見橋の手前が千枚岳登山口であったが、道が崩落しているため通行止めのロープが有る。さらに進むと新設された綺麗な吊り橋が掛けてある。そこが登山口である。その橋を渡るといきなりの急登となる。
小石下を9時前に通過し、10時に清水平に着き水を補給。取り付きの急登がここまでの核心部と思う。冷たいミネラルたっぷりの湧き水から元気をもらい曇り空の見晴らしのないシラビソの森を進み、ようやく駒鳥池に12時に着く。少し休憩して最後の階段を上り13時には千枚小屋(1Fの寝室スペースから食堂や受付まで靴を履かずに移動できるように「すのこ」が敷いてあります)に着く。
受付を済ませ、出口横の指定された広々したスペースで荷物の整理をして、13時30分頃にカッパを着て千枚岳を踏みに出発する。
小屋に着いた時は薄らっと霞んでいた富士山も既に真っ白な雲の中に消えていた。14時20分に山頂到着。雲の切れ間から何とか縦走路と赤石岳等が確認できた。記念写真を撮り、小屋に15時過ぎに戻る。
小屋に着いた頃は登山者の方も少なかったが、やはり3連休なのかツアー等の登山者が増えて、3階に続く垂直な梯子を上がっていかれる。
自炊は宿泊者が夕食をすべて済まされてから食堂内で出来る。今回は1回転で済んだので、18時から始める。
翌日は縦走される方は4時30分頃には出発していかれ、我々は5時30分より食事の用意をして、6時30分小屋を出発。雨の中をひたすら足元に注意して降るのみである。
10時20分に椹島ロッジに到着。10分でデポしておいたテント装備等を担いで30分発のバスにかろうじて乗車する。これに乗車しないと13時まで待機となる。
11時30分過ぎに駐車場にもどり、その後「白樺荘」にて入浴し、19時前には帰京しました。
今回椹島から千枚岳ピストン小屋泊となりましたが、予定通りテント装備を担いで縦走していたら計画通り縦走できたかは、不安を残す所でした。やはり寄る年波には勝てないなと痛感しております。
さらに、雨の中の縦走は足元も滑りやすく、高所でのスリップは重大事故につながると思いました。
今回が年齢や体力を考慮してテント装備を担いでの最後の荒川三山縦走例会になるかと思っておりましたが、その道のりは既に過ぎ去っていたように思います。
ご一緒頂いた鹿嶽さん、土井さんありがとうございました。ご迷惑をお掛け致しましたが、初めての椹島から歩き、南アルプスのスケールの大きさを少しは味わえた山行きでした。

 

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【感想】54期 鹿嶽眞理子
 荒川三山は計画が何度も流れたりして、なぜか縁が薄い山でした。今回こそはと思っていましたが、天候が今一でメンバー全体の体調も今一ということで、千枚小屋泊まり、千枚岳までとなりました。それでも、千枚小屋からは笊ヶ岳や富士山が見えましたし、小雨の中の千枚岳までのピストンでは、南アルプスの景観をそれなりに見ることもできて満足でした。次回は小屋泊・小屋食で荷物を軽くしてリベンジでしょうか。ご一緒いただいた高橋さん・土井さんありがとうございました。

 

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【感想】56期 土井司
天気の好転を期待し椹島へ向かったがメインである14日の予報は相変わらずDランク。それでも12日は雨には合わず、13日も時折晴れ間も出たりしてさほど悪い天候ではなかったが14日が悪化するのが確実であることから今一気分が盛り上がらない。そのせいもあってか小屋泊に変更しテン泊用具を椹島に残して重量を軽くしたにもかかわらず小屋への登山道の取り付きの急登でいきなりばててしまった。登りであるが鹿嶽さんのペースについていけず荷物も一部持っていただいた。しかし急登を過ぎ緩やかな斜面になるもペースは戻らず、小屋に着くころになりようやく復調した。小屋に着き、翌日は間違いなく雨とガスで展望はきかないことが予想されるので荷物を置き空身で千枚岳まで登る。赤石岳のピークはガスにかかっているが悪沢岳をはじめ塩見岳など南アルプスの稜線眺望はまずまずであった。とりあえず2,900m付近まで登り、まるっきりの敗退だけは回避した。
翌日は雨の中を椹島迄下山したのだが、鹿嶽さんのペースの速い事!必死についていくが油断するとすぐに離されてしまう。そのおかげで椹島を一本早いバスに乗ることができた。
千枚小屋に我々と同様の素泊まりで、日本人男性とロシア人夫婦(と思われる)の3人パーティーがいたのだが、椹島へ下るとその女性の姉妹と思われる女性2名が合流していた。女性3名はおしゃべりが弾んでおり、畑灘ダムまでの1時間強ずっとしゃべりっぱなしで、更には入浴場所も同じであったのだが、露天風呂に浸っていると歌声まで聞こえてきた。国籍・人種は違っても女性はおしゃべりが好きなんだと、あらためて確認した。
高橋リーダー、いつも食担をお願いしてます鹿嶽さん、本来の目標は叶いませんでしたがご一緒させていただきありがとうございました。いつも楽しい山行になりありがたく思っております。次にご一緒させていただく際も宜しくお願いいたします。