11月17日(日)晴れ
【山域】伊賀~甲賀
【メンバー】CL穐月大介、SL加藤一子、山本浩史、土井司、山形眞知子、近本かずみ、波佐場春香、会員外3名 計10名
【行程】近鉄青山町駅9:20~9:40大村神社~10:00靑山讃頌舎・美術館・茶室鑑賞11:40~近鉄青山町駅11:02=11:44上野市(上野城観望・昼食)12:46=12:53新居〜14:45御伽峠~15:10高旗山〜15:30御伽峠〜15:35仕置場〜16:30伊賀辻=信楽駅17:06=18:30京都
【記録と感想】56期 土井司
穐月リーダーの呼込みに紅葉のハイキングと美術館見学を楽しみに参加した。
京都から電車に揺られ約2時間かけ青山町に到着。駅に着くと穐月リーダーが待ってくれており本日の山行資料をいただく。まずは大村神社へ行き宮司から「なまずのお供え物」の説明を受ける。その後隣接の青山讃頌舎へ移動し穐月リーダーの説明のもと展示品を鑑賞する。趣のある心温まる作品ばかりで皆見入ってしまい、リーダーのお母様と哲さんにじっくりお茶をいただく予定がなくなり、それどころか駅までランニングにで移動するはめになった。
近鉄で伊賀神戸までいきそこから初めて乗る伊賀鉄道で上野市までむかう。伊賀鉄道の車両には忍者のイラストがされており駅舎や車内には忍者のレプリカ(人形)が設置してあった。車内でもリーダーの伊賀惣国一揆と点在する山城の説明をうけ、忍者を生み出した伊賀衆に思いを馳せた。忍者駅と表示してある上野市駅で下車し上野城のお堀を周回しお昼ご飯とした。ここでも周回に時間を有し芭蕉記念館へ行く予定が中止となる。
昼食後、再び伊賀鉄道に乗り新居駅で下車。ここから本例会のメインである御伽峠を目指し歩行をスタートとする。ここは徳川家康が本能寺の変の後、堺から三河へ逃げる時に通ったとされるルートを逆にたどるコースで、まずは里山歩きを30分ほどして山道に入る。ちらほら紅葉しているが山全体までにはなっていない。道はあまり整備されておらずところどころ藪漕ぎをしいられた。藪を抜けたところで御伽峠手前の車道に出、高旗山へはここから急階段を登っていく。ここには案内版が設置してあり山頂までは20分と表示されていた。急階段を登ると「あと一息」の看板が立っているがまだ5分も経っていない。登山道は良く整備されており、これから察するとこの地域ではメジャーな山であろうと思われる。登山口の案内看板どおり20分ほどで山頂に到着する。山頂は樹木はなく芝が広がっており展望が素晴らしく、伊賀上野の街が眼下に広がっていた。地元小学校の卒業記念登山をおこなっているらしく、年度毎に植樹されているが半数は枯れてしまっている。御伽峠へ戻り(実は少しショートカットしたのだが)多羅尾集落に向う。車道から少し入り込んだところに仕置場跡なる場所があり、かつての処刑場らしくどことなくおどろおどろしい雰囲気をかもしだしていた。この先は整備がされておらず雑草が生え盛る中を進んでいった。一旦車道に出て再度昔の道を歩くのだが、その入り口が見当たらず、穐月リーダーが苦労の末探し出し予定通りの道を進むことができたが、鋳薔薇の中の藪漕ぎであり今回の山行の核心部であった。
一般道まで出たが多羅尾屋敷へ行く時間がなくこれも中止とし、予定より一つ前の停留所でバスに乗り信楽駅へと向かう。信楽高原鉄道も初めて乗車したのだが、車両全体が現在NHK朝ドラで放送しているスカーレットバージョンとなっており朝ドラの偉大さを改めて感じ入った。高原鉄道で貴生川までいき、そこでJRに乗り換え京都まで帰り有志にて反省会をおこない解散した。今回はリーダーの説明付例会で少し学を得た山行であった。
穐月リーダー、美術館の説明にお茶菓子及びお茶のお振舞それに歴史の説明等々ありがとうございました。またご一緒いただきました皆さん楽しい時間を共有いただきありがとうございました。また青山へ行ってみたくなりました。
【感想】59期 山形真知子
リーダーの説明を聞きながらの、ゆったりとした歴史ハイクのつもりでしたが、少し違っていました。芭蕉も越えたと言う御伽峠越えは、廃道に成っている所もあり、豊かな自然を感じる事が出来ました。車道が出来ると、山道は自然に帰って行くのですね。読図の必要性を改めて感じました。(リーダーに脱帽)
又、若い皆様との山行は楽しく心躍ります。力を分けてもらった様な気持ちになり、もう少し山へ行ける様な気がします。少し足を引っ張った様に思いますが、皆様の優しさを感じ、心温まる思いで帰宅致しました。有難うございました。
【感想】61期 近本かずみ
以前より青山讃頌舎には行ってみたいと思っており、今回都合が付いたので参加させて頂きました。絵画や俳句に疎い私でしたが、詳しく説明をして頂き、絵画の素晴らしさを感じることができました。しかも紅葉の良い時期であったため、建物とお庭を彩る紅葉も楽しむことができました。お抹茶をゆっくり味わう時間はありませんでしたが、美味しく頂くことができました。
御伽峠を巡るハイキングも思いがけず歩きごたえがあり、伊賀の街を一望できる素晴らしい所もあり、しっかりと楽しむことができました。
穐月さん、参加された皆さん。ありがとうございました。
【感想】62期 波佐場春香
久しぶりに文学とアートに浸る時間を持てた山行でした。芭蕉の俳諧のユーモアと自由さに触れ、また、穐月さんの解説、芭蕉は手塚治虫のように民衆に影響を与えることを自ら意識した人であった、という話を聞き、俳句に新たな面白さを発見しました。展示には芭蕉の俳句のロシア語訳に絵が添えられた作品もあり、おそらくあまり日の光の強くないであろう5月の若葉の絵には北欧のムーミンの絵のような雰囲気が見られました。物語のある展示に、駆け足で観て回ることを惜しく感じました。満月の絵は、白を塗らず紙の地色のまま丸く残されており、月と空の際は暗く広がるに連れ空はまた白くなり、しかしながら夜とわかります。魅力的な絵でした。犬の絵も花の絵も、暖かみのある字も、もっと眺めていたかったです。
伊賀は山も街も美しい場所でした。
今度はゆっくりと訪れたいです。
リーダーの穐月さん、このような優雅な時間を作っていただき、ありがとうございました。小旅行のような1日をご一緒いただいた皆さま、ありがとうございました。
【感想】25期 穐月大介
退職後土日が仕事になり例会にほとんど行けなくなってしまいましたが、毎年一回は伊賀を紹介する例会を組んでいます。私の運営する靑山讃頌舎・美術館の今回のテーマは「絵で見る俳句」、山行のメインは御伽峠越えとしました。この日は展示も然る事乍ら青空の下、真っ赤な紅葉を見てもらえたのは幸運でした。
伊賀といえば忍者と芭蕉ですが、どちらも正しく理解されているかは疑問です。展示では俳句の歴史と芭蕉の功績を、山行では伊賀を横切り御伽峠越えをしながら伊賀惣国一揆の実態をお話ししました。伊賀惣国一揆というのは在地武士や農民の自治組織で、織田軍などに対し防衛戦を展開しました。伊賀の在地武士とは村々の所謂忍者たちです。戦国時代、伊賀はまさに忍者が治める国だったのです。
芭蕉も江戸で活躍した俳人のように思われていますが、しょっちゅう伊賀に帰っていました。御伽峠を徒歩で越える事で彼らの旅を少し体感したいと思いました。
携帯が通じそうだったので体力に応じパーティーを分けました。また、少し欲張りすぎ皆さんには忙しない思いをさせてしましました。もう少しゆっくりしていただけなかったのが申し訳なかったですが、知的にも実際にもちょっと冒険できて楽しかったです。
皆さまありがとうございました。