2025年7月24日(木)~27日(日)

【メンバー】CL:HT、NF、YK、MK 会員4名
【行程】■7月25日(金)晴れ 11㌔ 7:00折立~10:30太郎平小屋 ~12:55 薬師沢小屋
■26日(土)晴れ 8.2㌔ 4:00薬師沢小屋~8:10高天原山荘~8:50高天原温泉~9:10竜晶池~9:45高天原温泉(入浴)~11:10高天原山荘
■27日(日)晴れ 18.7㌔ 2:30高天原山荘~5:15雲ノ平山荘~6:05祖母岳~8:25薬師岳小屋~10:55太郎平小屋~13:30折立
【記録と感想】54期NF
〈1日目〉
快晴の中、折立を歩き出す。思ったほど登山客は多くなく、歩きやすい。気温が高いので小まめに休憩しながら太郎平小屋を目指す。途中、薬師岳や剱岳、白山まで見えて、疲れが吹き飛ぶ。
太郎平小屋で水分補給をし、薬師平小屋を目指す。この山域は水が豊富なのでありがたい。ニッコウキスゲやチングルマの綿毛など、高山植物の花畑に癒やされる。途中、山と道のシャツを拾う。さきほど追い抜かしていった女性が落としたよう。健脚そうだったので薬師沢小屋で追いつけるか分からなかったが、高級シャツなのできっと落胆しているだろう。渡せるといいな。この後、彼女がもっとひどい出来事に巻き込まれるとはこの時は想像もしなかった。
Kさんの事前の調べによると、最近この山域は正午をすぎると夕立のような雨が降っているとのこと。この日も、あんなに快晴だったのに、正午前から黒い雲が上がってきた。雨と競争するように、早足で小屋に向かう。
幸い、小屋についた瞬間にざーっと雨が降ってきた。セーフ。屋根のある休憩所に落とし物の女性の姿を見つけた。シャツを渡すと「2回しか着ていなかったんです!」と満面の笑顔で喜んでくれた。同行者とみられる外国人男性もうれしそう。皆で喜び、豪雨の中雲ノ平に向かう女性たちを見送った。
小屋で身支度を調え、食堂でおしゃべりを楽しむ。受け付け近くのトイレに行こうとすると、大雨の中、びしょ濡れで飛び込んできた方が深刻な顔で小屋の方に何かを訴えておられる。ただ事じゃないなと様子をうかがっていると、雲ノ平に行く途中の登山道で、3㍍もあるような石が外国人男性の方に転がってきて足が挟まれ、動けなくなっているそう。4人ほどで動かそうとしているが全く動かないため、救助を要請しにきたようだ。どうやら、さきほどの落とし物の相方のようだ。大変なことに。
ヘリを要請することになり、にわかに小屋が慌ただしくなる。皆のところに戻って顛末を報告する。とはいえ、私たちは何もできないので、様子を見守るばかり。雨は午後3時くらいにはやんでいた。食堂は食事の準備をするということで、部屋に戻ってぼんやりする。午後4時45分ごろ、ヘリが到着。午後6時すぎ、女性と同行者とみられる2人が小屋に避難してきた際、想像より表情が明るかったので、命には別状がないのだと思っていたが、後のニュースで男性は足の骨折で済んだと知った。登る時につかんだ大石が動いて足に落ちたらしい。大きな石は動かないと過信しないようにしなければ。
明るい表情の女性を確認できたので、私たちも何となくほっとして、夕食を楽しめた。品数が多く、野菜の煮物や豚バラの煮物、メカジキの昆布締めもあって、こんな山の奥にあるのに、なんと豊かな食事なのかと幸せな気持ちになった。

〈2日目〉
水量は問題なさそうだったので、大東新道に行く。記録の中には、歩きにくすぎるといったような表現もあったが、沢登りを経験していると何てことない。むしろ沢沿いで涼しく、快適な道だ。ところどころ、道標のテープや石のペイントがあり、慎重に進めば迷うこともない。

沢を詰め山道に出て下り終わると湿原になった。いよいよあこがれの高天原だ。湿地帯に花が咲き乱れ、まさに秘境といったところ。早起きしたので、到着したのは8時50分。荷物を小屋前に置かせてもらって、いざ、温泉へ!と、その前に地図で見つけた夢の平、龍晶池へ。どんな場所なのだろうと皆で胸をときめかせていったが、青い池に映り込む森や青空が非常に美しく、癒やされた。(写真で見ると、田舎の田んぼ道のような景色に見えるのは気のせいか…)

そして本命の高天原温泉へ! 混浴風呂も朝が早いためか誰もいない。チャンスとばかりに水着に着替えて皆で写真撮影。(Tさんも一緒に入ったが撮ってもらったため写っていません)。とはいえ、いつ他の男性が来るか分からないので、早々に女子風呂に戻って3人でまったり。ぬるめの白濁したお湯でとても気持ちよかった。Tさんの存在を忘れてかなり3人でのんびりしてしまった。お風呂を出ると、混浴風呂には大勢の男性客が。早く来てよかったと胸をなで下ろした。

汗をかかないよう、ゆっくり小屋まで戻る。なのに、まだ11時すぎ!!小屋の前で洗い物を干したりさせてもらって、ベンチで宴会をしようと思うと、瞬く間に雲が発生。やはり毎日、正午くらいにまとまった雨が降るようだ。慌てて洗濯物を取り込んで、小屋に避難する。
きれいな小屋。食堂で地図とワインとおつまみを広げて歓談タイム。この山はよかった、次はここに行きたい、と地図の中に夢を広げて語る時間は何ものにも代えがたい。
それでも夕食の時間にはまだまだあるので、小屋の本を借りて部屋で読んだりお昼寝したりして時間をつぶす。その間にも次々と登山客がやって来る。皆、雨に濡れたらしく夕食前に一風呂入ろうと慌ただしい。
地図にランプの宿と書いてあったので、何だろうと思っていたが、文字通り、明かりがランプだった。夕食は、暖色のランプの下で。うーん雰囲気がある。いつもテント泊ばかりだけど、たまには小屋泊もいいものだな、この2日間を振り返り、しみじみ思う。
最終日だが、もっとも長丁場の一日。下山後になんとしてもお風呂に入りたいということになり、午前2時半という早い出発になった。未明なのに気温は高く、上り坂で汗をかいてしまう。迷いそうな道には、緑色のテープで印がしてあり安心して歩ける。朝日が出てきた頃、ちょうど雲ノ平に到着! 朝焼けの中、草原の中にぽつんと赤い屋根の山荘が建つ景色がかわいらしい。休憩がてら、山荘の中を見学させてもらうと、窓やしつらえがとてもおしゃれでいつか泊まってテラスでコーヒータームをしようと心の中で誓う。
いろんな名前の庭園があり、花畑が美しい。お花の名前を覚えたいとよく思うが、すぐに忘れてしまい、いまも実現できていない。でも今回、チングルマの綿毛をたくさんたくさんみて、チングルマだけは覚えることができた。そして、朝露に濡れたチングルマがとても美しいということも知った。一つの山行で一つだけでも覚えられればいいな。

さて、この山行唯一のピーク?祖母岳で記念撮影をすると後は長い長い下山が待つのみ。
雲ノ平から薬師沢小屋の間、大きな石のあったところを通ったので、事故のあった現場はどこか気にしながら歩いたものの、分からなかった。薬師沢小屋から太郎平までは、酷暑の中のがまんの登り返し、太郎平からはひたすらの下りを耐え、目標通り午後1時半には下山できた!!
近くの廃墟ホテルに温泉だけ復活させたという地域住民に愛されている温泉で温まり、SAでご飯を食べ、早起きしたせいで余裕の行程で帰宅できた。
3日間、雨にも降られず、まさに早起きは三文の得という山行だった。なかなか予約のとれない小屋を予約して下さり、計画して下さったTさんをはじめ、とても楽しい時間を一緒に過ごして下さったKさんとKさん、本当にありがとうございました。
【感想】53期 HT
初日は平日ということもあり、有峰林道のゲート開通待ちも折立での駐車も順調で、7時前には登山口から歩き出せました。順調なスタートに気分よく進みすぎて、太郎小屋には10時半頃に到着。楽しみにしていた太郎ラーメンは11時からだったので、注文開始まで待とうかとも思いましたが、天気予報では午後の早い時間から雨予報だったので気になりつつもラーメンをあきらめて先を急ぎました。
ラーメンをあきらめた甲斐があり、花と景色を愛でつつ先を急ぎ、薬師沢小屋到着直前に少し雨に降られはしましたが本降り前に小屋に滑り込めました。薬師沢小屋は聞いていた通りの沢沿いに建つ味のある小屋で、晴れていればテラスが気持ちよさそうでした。

翌日は今回の山行のメインである高天原山荘と温泉なのだが、やはり午後からの天気が悪い予報。温泉を最大に楽しむために暗いうちに大東新道経由で高天原へ。大東新道は歩き始めこそ沢沿いを歩きますが、B沢からは先は山間をトラバースするやや荒れた道になります。高天原山荘周辺は絵に描いたような高地湿原が広がっており、歩みが止まりがちになりつつ、その中でも最高の立地に山荘が建ってました。

早速荷物をデポして夢の平に向い、夢の平を散策した後はお待ちかねの温泉へ。
野湯は熱いと聞いていたがちょうどよい湯加減で、ゆっくり浸かれました。また、すぐ脇を流れる川の水はかなり冷たく、温泉と交互に入れるのでお風呂好きにはたまらないロケーションで最高でした。
3日目は一番長丁場になる下山日で、何時にスタートしようかと考えているとみんなは下山後にお風呂に入りたいと逆算し、2時半出発であっさり合意。
順調に進み、今回自分的に第二の目的地である雲ノ平へ到着。こちらは高天原とは違った趣きの楽園が広がっていました。
薬師沢小屋を経由して太郎平への登りは日差しが強いにも関わらず、皆黙々と歩き通し目標時間より大幅に速く下山。最後もゆっくり温泉を楽しめました。
3日間午後の雨を気にしつつの山行でしたが、登山の基本「早出早着」で楽しい山行ができました。目的の高天原山荘と温泉、雲ノ平を満喫出来ていい夏の思い出になりました。
ご一緒いただいた皆様、ありがとうございました。
【感想】60期 YK
一度は行ってみたいと思っていた雲ノ平と高天原温泉ということで申込させていただいた。お散歩道のようなところを歩くイメージだったが装備に「ヘルメット」とある。大東新道という沢沿いルートのためとのこと。「なかなかの道」とネットにもある。また雲ノ平〜薬師沢小屋の帰りの下りの急登はケガをする人が多いらしく、また実際ケガした人がおられ、薬師沢小屋ではヘリが出動する大騒ぎになっていた。
大東新道は、沢登りが苦手なので心配したが、滑りそうな丸太には切り込みが入れてあったりロープがついているところもあり、人の手がちゃんと入っているのを感じ安心できた。前半は沢沿いの岩を飛び移って歩くような、涼しくて楽しい道だった。帰りの急登もどんな怖い道なのかと心配だったが、岩がごろごろしていて疲れもありケガをしやすい所なのだろうという感じだった。天候にも恵まれたし大きなトラブルはなく無事通過できて本当によかった。
高天原温泉は、混浴は皆で写真も撮れて楽しかったが、水着なしで入れる女子風呂のほうが癒された。疲れに効くぬるめの最高の湯加減だった。道中は「ここ、いい」と思えるようなオアシスのようなところ、絶景のところ、秘境といわれるだけありいろんな素敵なスポットがあったが、何故か写真で見ると冴えなかった。空気や光に囲まれ体験してないと味わえない景色なのだろう。

小屋泊で装備は軽かったがほどほどに歩きごたえがあり、脚が鍛えられた感覚があったのも良かった。またどこかを2泊くらいで縦走してみたい。リーダーはじめご一緒くださった皆様、お世話になりありがとうございました。

【感想】64期 MK
憧れの高天原温泉!遠くてなかなか行けそうにないと思っていたので例会企画を見てすぐ参加を決めました。Tさん小屋予約ありがとうございます。
【1日目】折立より薬師沢小屋まで。
朝は雲一つない快晴が、太郎平に着く頃には高い山の方には雲が湧いてきている。北アルプスの三俣蓮華岳付近の山域は毎日お昼頃には雨雲が発生してるので、なんとか薬師沢小屋までもってほしい。あと少しで小屋に着く12時半頃からポツポツしだした。上だけレインを着て急ぐ。前のFさんとKさんは歩いてるのに私だけ走らないと追いつけない笑
無事小屋に到着し、受付を済ませて中に入ろうとふと右の下駄箱を見ると黄緑色のスーパーフィートが!なんと2年前の赤木沢例会で私が忘れたインソールでした。小屋番さんが「それ、1年以上前からそこにありましたよ。」と。まさかまだ置いてあったとは!
部屋で荷物整理してるとFさんが来て、受付に雲ノ平へ行く途中の登山道で事故があり救助要請に来た人がいるとのこと。どうも薬師沢小屋に来る途中にFさんが落とし物を拾って渡した人の同行者のようです。デッキに出るとヘリが来るからとタープやテーブルなどが全部片付けられていた。大きな岩に手をかけたら落ちてきて足を挟まれて動けなくなっていたらしいですが、夕方に無事救助され命に別状はなかったようです。翌日は大東新道で、最終日はこの事故があった場所を下るので改めて気が引き締まる思いがしました。

【2日目】大東新道で高天原山荘へ
お昼頃にまた雨が降りそうなので朝4時に出発。月明かりもなく真っ暗で私のヘッデンは電池入れ替えてなかったので、岩なのか草なのか水が溜まっているのかよく見えず勘で歩いてると見かねたTさんがヘッデンを貸してくれました。ありがとうございます。小屋に着いたら電池交換しました。
高天原山荘に近づくと木道に蝶々が飛び交うお花畑に池塘、薬師岳も見えてまさに天国のようでした。
8時過ぎに高天原山荘に到着。チェックインには早過ぎるので小屋前にザックを置いてアタックザックで、先ずは温泉から20分ほど先の夢ノ平へ寄ってから今回のメインイベント温泉へ。女子チームで女風呂へ。女風呂は広くてお湯はぬるめで最高!暑いのでちょうどいい温度。その後野湯へ。熱いと聞いてたけど熱くなく冷たい川に飛び込むことはなかった。時間も早いので貸切状態でのんびりできて期待以上でした。
帰りは汗かかないようにゆっくり歩いて山荘に戻り、濡れた衣服を小屋前に干しまくったらベンチでお茶してると雨が降ってきたので、小屋の中で宴会。それでも晩ご飯までは時間あるので本読みながらお昼寝。そうこうしてると雨の中到着される人達で小屋は賑やかになりました。

【3日目】雲ノ平経由で下山
下山のコースタイムは11時間半と長く、下山後お風呂にも入りたいので、2時半に出発です!
アップダウンを経て雲ノ平に到着。次第に明るくなって来て水晶岳、黒辺五郎岳、笠ヶ岳も見えて、早朝の景色はやっぱり素晴らしいです。

雲ノ平山荘で休憩後、祖母山へ。ここは2年前雲ノ平に来たときに時間なくスルーしたのと今回唯一のピークなのでどうしても行きたく寄ってもらいました。山頂からは槍ヶ岳も見えました。

薬師沢への激下りは滑りやすい岩で怪我する人も多く、前日も事故があったのでゆっくり慎重に下りました。薬師沢小屋からは今回イチしんどい太郎平への登り。歩き出しは曇ってたのにカンカン照りになって暑くてバテバテになりました。休憩を入れてもらって熱中症は避けられました。
太郎平を経て、長い下山道で雨にも遭わず折立へ無事到着!13時半には下山出来たので、亀谷温泉白樺の湯に入って帰りました。今回の合言葉「早起きは三文の徳」その通りでした。