京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈例会〉百里ヶ岳 スノーシュー

2023年2月4日(土)

百里ヶ岳(931m)頂上にて

【メンバー】CL秋房伸一、AT、平川暁朗、HI、会員4名

【行程】2月4日(土)晴れ

西院6:10=出町柳6:30=朽木小入谷の百里ヶ岳登山口駐車スペース8:10~9:41P805〜10:10高島トレイル合流地点〜10:45百里ヶ岳11:15〜11:40高島トレイル合流地点〜12:00P805〜12:55デポ地=14:40出町柳

【記録】52期 秋房伸一

先週に引き続いてのスノーシュー例会。今回の目的地、百里ヶ岳は江若国境の奥深く。気象庁の情報をみると積雪量が100〜150cmのメッシュエリアに該当した。

これまでは麓の集落から登っていたが、無雪期に自転車で付近を走ったところ、車道の峠に登山口と駐車スペースがあることを今更ながら知り、今回は楽をしてそこからスタートした。

出発地点で既に標高500mなので、頂上までの比高は430mほど。アップダウンも激しくはない。

それにもまして、雪が先週の比良と比べても断然締まっており、スノーシューの沈み込みも少なく、割とサクサク歩けた。

というわけで予想よりも早く頂上に着き、ほっこり過ごしても13時前には登山口のデポ地に戻ることができた。

 

【感想】62期 HI

前の週に寒波がやってきて来て、前の週のスノーシューハイクでは、歩くのが大変だったので、今回もそれなりに大変だろうなぁ、と思いつつ参加させてもらいました。

ただ、参加メンバーが、私以外かなり健脚な3名なので、きっと私がラッセルをすることはないだろう、とも思っていました。(私がラッセルすると、遅すぎて逆に迷惑(笑))

登山口に着き登山開始すると、前の週に比べ雪も締まっていてスノーシューが沈む深さもだいぶ浅く、前の週より歩きやすかったです。

少し坂が急になると、滑ってなかなか登れないことも。

歩くペースも遅く、斜面では滑って登れないでいると、ATさんが、雪山でのストックの使い方とか歩き方とか教えてくれました。

ATさんは、最初から最後まで、どんくさい私を後ろから見守って歩いてくれました。ほぼ一緒に歩いているものの、私は結構ひーひー言いながら歩いていたので、あまり喋る余裕がなくほぼ無言・・・。楽しくおしゃべりできず申し訳ない限りでした💦 

今回はお天気もよく、下の方ではトゲトゲの樹氷も見られたし、白い雪と青空のコラボレーションもきれいでした。

毎年スノーシューハイクを企画してくれる秋房リーダー、ずっと後ろで見守ってくれたATさん、ペースの遅い私を気にかけてくれた平川さん、ありがとうございました!

またよろしくお願いします!

きれいな雪面を進む。動物の足跡だけ

【感想】59期 平川暁朗

かなり以前に荒島岳の谷底に吹っ飛ばして以来スノーシューは所持していない。

集会の時に秋房さんから貸して頂けるとのことで、特に下調べもせず急遽スノーシュー例会に参加させて頂くことになった。

百里ヶ岳は縦走で二度通ったことがあるが、この時期の訪問は初めてだったし、百里新道の方も初めてだった。麓あたりは鯖街道を走ったときに見た景色のように思うが、記憶も新しくはなく、雪のため様相も違って見えた。

峠の駐車場から入るといきなり急登。ズルズルと落ちて、スノーシューも足から外れた。スノーシューのバンドはちぎれそうに見えるので、あまり強く装着するものではないものだと思っていたのだが、実際はかなり引っ張っても大丈夫らしく、その後はしっかりとフィットしてくれた。

私がスノーシューを所持していた時は平らな雪原での使用に限っていたので、どうやら蹴り込むようにすると結構な斜面でも登れることを知った。

ただしアイゼンの蹴り込みとは違い、どいらかと言えば踏み潰す感じの蹴り込みでステップを作っていく。

誰も踏んでいない新雪を踏みしめるのはしんどいが気持ちの良いものでもあった。

山頂へはあっさり着いてしまい、標識も埋もれて見えなかったので、思わず次はどっちだとGPSアプリで確認したが、あれもう山頂?とやや拍子抜けした。

秋房さん例会は割とサッパリとしていて、大休止もほとんどないのだが、私は山登りのときはそこに集中したい派なのでサクサクと進めたのは良かった。

スノーシューも良いなと改めて見直しつつ、まだ他に欲しい優先すべきギアがあるので悩ましい。

正面が百里ヶ岳

【感想】51期 AT

時間に追われることもなく、猛烈なラッセルもなくお天気も良く、暑くも寒くもなく丁度良い気候。

みなさんの踏み固めた後をゆっくり歩く歩かせていただきたいへんリラックスすることが出来ました。

怪我が治りきっていないため下りになるとやはりまだ足が痛くなるのが玉にキズ。

みなさま良い一日をありがとうございました。

〈例会〉擂鉢山 スノーシュー

2023年1月28日(土)

引き返した950m地点にて

【メンバー】CL秋房伸一、山形眞知子、HI、沓内賢司 会員4名

【行程】1月28日(土)曇り

西院6:10=JR二条駅6:30=坊村駐車場(トイレ)8:25~10:45牛コバ~13:53擂鉢山手前950m地点14:10~牛コバ15:30~16:35坊村トイレ

【記録】 52期 秋房伸一

今シーズンはなかなか積雪をみなかったが、例会の数日前に寒波が襲来し、当日朝まで降雪があった。

京都市内でも今出川通は圧雪。大原は別世界。花折トンネルを抜けた平集落では立木が積雪で折れて電線にかぶさり、朽木谷は停電していた。

坊村の駐車場の除雪エリアにデポ。沓内さんは駐車場から、他の3人はトイレの場所からスノーシューを装着。

今回の計画は比良の沢登りの定番、奥ノ深谷と白滝谷の間の尾根上に存在する摺鉢山から烏谷山へ。一般的な登山道は無く、スノーシューならではの山行が期待できる。

たっぷりの新雪の中スタート。牛コバまで無雪期は45分程だが、2時間半かかった。

14時を目処に引き返すことにしており、摺鉢山(1006m)の手前950m地点が最高地点になった。

 

【感想】59期 山形真知子

昨年の例会でスノーシュー加水分解し、皆様に迷惑をお掛け致しましたので、そろそろ退き際だと思っていました。でも、雪山って不思議ですね。寒波がやって来ると、ウキウキするのは病気かもしれません。

鎌倉山例会が中止になりましたので、秋房リーダーに、擂鉢山の希望を伝えました。早速、かなえて下さり感謝、感激しています。

10年来の寒波と言う事で、たっぷりの新雪に、心行くまで戯れさせて頂きました。烏谷山より琵琶湖や堂満岳の勇姿を見るよりも、擂鉢山の真っ白な尾根に、我々だけが存在する喜びを、噛み締めて居りました。

願わくば、私の頭と体が加水分解していなければ、会の伝統である、比良全山縦走の折には、サポート隊(買い出しも含む)に参加出来ればと、夢を描いています。

牛コバまでの林道

【感想】62期 HI

毎年楽しみにしているスノーシュー例会、今年も参加させていただきました。

ちょうど直前に寒波がやってきて、新雪の中、雪山を楽しむことができました♪

見渡す限り、真っ白な世界でとてもきれいでした。

雪山に行っても、なかなかラッセルする機会はないのだけど、今回のコースは私たちだけで、ずっとスノーシューラッセラッセル♪

最初の林道では、交代で少しだけですがラッセルさせてもらいました。(林道が長くて少しうんざりしました💦)

私の前は秋房さんが歩いていたのですが、ラッセル交代すると、秋房さんの時は、雪はふくらはぎの真ん中くらいだったはずが、私が先頭になると、なぜか雪の高さはひざ下くらいまで!!

あれ?おかしいなぁ・・・これはもしや・・・もしかして・・・足の長さ・・・。いや・・・きっと、雪が深くなったんでしょう(笑)

林道が終わり、やっと登りになったものの、登りになるとさすがに体力が・・・。登りでは、ほぼ、男性陣おふたりがラッセル頑張ってくれました。

後ろから歩かせてもらっても、やっぱり雪道は体力が必要でした。

一部、登りの先頭で膝上ラッセルさせてもらいましたが、5㍍行けたかどうか・・・。

これをずっとやってくれた秋房さんや沓内さんには感謝です!

歩いている途中、「ツボ足だとどのくらい沈むんですかねぇ??」と呟いてみたら、秋房さんが「ツボ足だとこんなところまで全然こられませんよ。上の方で、どんなもんかスノーシュー脱いで試してみてください(笑)」とw

『えぇ~!?スノーシュー脱いで埋まってしまったら、復帰できますかね??(笑)』と言いつつ、実は、内心『おもしろそう!』と思っていました。

そして、時間制限が来て、烏谷山には辿り着けなかったけど、途中の小ピークで折り返すことになり、そこでスノーシューを脱いで、ツボ足だとどれほど沈むかを試してみました。

スノーシューだと、確か、ふくらはぎの真ん中くらい? そこをツボ足だと、腰の辺りまで。

こんなんでは10歩も歩けば、もう進める気がしないレベルですね。100メートル歩くのにも1時間くらいかかりそうです。スノーシューなかったら、もう、その場で雪遊びに変更ですね(笑) スノーシューの浮力はやっぱり素晴らしい!

下りでは、何度も滑って転倒し、だいぶ雪まみれになりました。スノーシューでの下りは、まだちょっと苦手です・・・。でも、雪山登山では『雪まみれになる!』という目標もあり、転倒したら雪まみれになれるので、これはこれでとても楽しかったです。

秋房さんには雪山での栄養補給の仕方や、雪深いところでのラッセルの仕方を教えて頂いたり、山形さんには滑りやすい雪の斜面の登り方を教えて頂いたり、大変勉強になりました。

リーダーの秋房さんをはじめ、ご一緒してくださったみなさま、ありがとうございました!

またよろしくお願いします!

つぼ足を試す

【感想】64期 沓内賢司

秋房さんにスノーシューをお借りして、初めての本格的雪山ハイクに参加しました。

坊村に着くまでに既に結構な積雪でスタートからスノーシューを装着して入山しました。

自分の足を岳の足で踏んだり後進しようした時何度もズッコケました。牛コバに着くまでに汗だくヘロヘロになってしまい、ラッセルの大変さを痛感しました。

歩幅(横も縦も)、ペース配分、レイヤリング等々全然分かってなくて皆様の足を引っ張ってしまいほろ苦いデビューとなりましたが、経験豊富なメンバーとご一緒できてとても勉強になりました。

秋房さん、参加者の皆様ありがとうございました。

〈個人山行〉元日の北岳 富士山の初日の出

2022年12月30日(金)~2023年1月2日(月)

富士山の初日の出

【メンバー】CL HT、HE、NF

【行程】【1日目】30日晴れ 午前7時 京都駅 午後1時40分 奈良田林道入り口~午後4時50分 あるき沢 

【2日目】31日晴れ 午前5時50分 あるき沢~午前9時30分 池山小屋 午後1時10分 森林限界地点 幕営 

【3日目・元旦】1日晴れ 午前5時50分テント場 午前6時40分ボーコン沢の頭~8時05分 八本歯のコル~ 10時05分 山頂~午後0時30分テン場 ~午後1時30分 テン場撤収~午後3時10分池山小屋 幕営

【4日目】2日晴れ 午前5時池山小屋~6時45分あるき沢~10時25分奈良田林道入り口

木々の合間から見えた富士山

【記録】NF
1日目:京都駅に集合して、奈良田へ向かう。車中で装備を確認。ワカンに加え、八本歯のコルの通過のためにロープ、ハーネスを持っていったが、雪が少なそうなので車にデポすることにする。途中、ほうとうのような鍋焼きうどんで腹ごしらえをして、林道入り口へ。トンネルのゲートが閉まっているので、Tさんがフェンスを乗り越えて内側から開けてくれた。

林道は12㌔。アプローチシューズを履いて、延々と歩いて行く。あるき沢の直前の滝で水をくんで、あるき沢で幕営。沢の合流点のため、標高が低くてもかなり寒かった。

林道の入り口

2日目:今日は森林限界にはるテン場まで。樹林帯は最初から急騰。久しぶりのボッカで息があがる。倒木が多く、ずっと樹林帯のため、単調でがまんの登りが続く。5時間たってようやく木々の中から富士山が見えると、疲れも飛んだ。

森林限界近くになり、どこでテントを張ろうかと相談した。樹林帯から出た稜線で富士山の景色を堪能していると、そこにいた人がそこにも張れそうですよ、と、岩と岩の間の隙間を差してくれる。確かに、富士山目の前絶景テント場!風も全くない!とテンションが上がり、そこにはることに。

結果的に大変なことにはならなかったものの、夜中、強風が時折テントを打ち付け、やはり(当然だが)樹林帯に張る方が安全だ。

富士山が見えるテン場

3日目:5時過ぎには出ようと4時に起床したが、寒すぎてだらだらしてしまい、6時前になってしまう。寒い寒いと繰り返しながらテントの外に出ると、そこに待っていたのは富士山の朝焼けだった!群青色の空に茜が一筋差す。次第にオレンジの光に変わっていく。

群青色に茜色が映える

初日の出はもう少し高いところから見ようと、慌てて出発の準備をする。と、そこでトラブルが。わたしのアイゼンの前爪を支えるプラスチック部分が寒さのためか割れてしまったのだ。この冬はアイトレもしたし、立山にも行ったし、おかしいところを感じなかったのに…。これは諦めるしかないか、、と思ったが、皆と相談してチェーンスパイクで行けるところまでいくことにする。本来は諦めるべきだったかもしれないが、この雪の少なさから行けるのではと判断した。(結果的に大丈夫だったが、お勧めはしない)
気を取り直して登り出すと、ボーコン沢の頭直前で白い雷鳥2羽に会う。こんなに晴れているのに雷鳥に巡り会えるなんて、ことし1年はいい年になりそう、と3人ともテンションが一層あがる。

白い雷鳥

ちょうどボーコン沢ノ頭で太陽が登り始めた。小さなオレンジの点は、瞬く間に大きな光になり、世界を照らして一年の始まりを告げた。ずっと見ていたいほどの美しさ。

さてそろそろ進もう、と富士山バックに登り始める。雪が非常に少ないので夏山のような感覚で歩ける。八本歯のコルもフィックスロープが出ていて、安全に降りられる。ただ、雪があればやはり懸垂をした方が安全だろう。支点もあるし、ロープは40㍍あれば十分だ。

ほとんど風もなく、快適な登山。すれ違う人が稜線は風が強いので気をつけてとアドバイスをくれる。山頂への稜線直下のトラバースが、チェーンアイゼンで行けるか最も心配だったが、踏み跡がしっかりあり問題なかった。(何度もいうが本来ならしてはいけない)。雪があればここが核心部になるだろう。

山頂は思ったほど風がない。富士山はもちろん、北アルプス仙丈ヶ岳甲斐駒ケ岳八ヶ岳など360度の風景。私は晴れ女なので絶景を何度も見ているが、何度見ても美しい。いつもよりゆっくり堪能して下山。テン場まで戻ってテントを撤収して、池山小屋まで高度を下げる。池山小屋の周りはテント適地になっており、6パーティほどが張っていた。

染まる稜線

4日目:今日は下山するだけ。とはいえ、急斜面の下山は足に来る。あるき沢からも長い長い林道。消化試合のため、地味な歩きが地味にとっても疲れる。

ようやく最後のトンネルの出口が見えたときはほっとした。奈良田温泉の白根館でお風呂に入り(ぬるぬるの湯で気持ちよかった)、移住された夫婦が営むおそば屋さん「おすくに」でとってもおいしいそばを頂いて、帰京する。

八本歯のコル

【感想】NF
山の上から富士山の初日の出を見るのは長年の夢でした。天気は快晴。絵に描いたような富士山の朝焼けと真っ白な雷鳥に出会えて、新年の計は元旦にありといいますが、今年1年、どんな山に登ろうかと歩きながら真剣に考えてしまいました。雪が少ないのがやや残念でしたがこれもぜいたくすぎる感想なのだと思いました。ご一緒していただいたTさんとEさんに感謝です。今年はいい年になりそうです。

山頂に続く稜線

【感想】HE
11月の立山例会時にHTさんが年越しで北岳に行かれると聞き無理矢理同行させて頂きました。HTさん的には超初心者を連れていくのか。。。と途方に暮れられたと思いますが、そんな素振りもなくにこやかに了解頂き、今回初めての北岳にトライすることが出来ました。
北岳は標高もさることながら、無風好天が望めそうにないこと、アプローチが遠く、3泊分の荷を背負っての林道歩きが長いこと等、不安が多いにも関わらず昨今の「行動制限のない年末」ということで、酒量が爆発的に増えていることによる?体調不良を抱えたままの出発となりました。案の定、初日から体調が悪く、だるさと吐き気、頭痛を抱えての登山となり、HTさん、NFさんには多大な迷惑を掛けてしまいました。すいません。
が、4日間の行動すべてが快晴、森林限界以上での行動2日間は「北岳にしては」ほぼ無風/弱風という絶好のコンディションの中、2023年の初日の出をボーコン沢の頭で眺めることができたのは、いまだに噓のようです。どでかい富士山の後ろから昇る朝日、その陽に照らされる北岳間ノ岳のモルゲンロートは本当に素晴らしい絶景でした。
その後の登りでは、白い雷鳥も間近で見ることができ、「一富士、二鷹(雷鳥)」を押さえることができ、幸先の良い2023年のスタートとなりました。茄子入りの食材を持ち込んでいれば、「三なすび」まで行けたのですが、そこまで準備至らず。。残念。。
ビビっていた八本歯のコルも放っていかれる恐怖から(笑)何とかクリアし、体調を気遣って早朝発にしてゆっくり進んで頂いたおかげで、無事北岳山頂を踏むことができました。
登りは遅れに遅れ、体調から食べることもままならず、山頂にも行く気あるのかないのか という状態でも「さあ行こう」と励まし、また「無理ならいつでも降りれば良いから」と優しくフォロー頂いたことは忘れません。自分もそのように振る舞えるようよく覚えておきたいと思います。
ところで下山時に爪先を靴内で傷めてしまい、帰京後ちゃんと歩けない状態となっています(爪はもうダメになり、爪の付け根が腫れ、両足とも親指の太さが倍以上になってます)。靴も荷造りも持ち物も体調管理も反省の多い山行となりました。今後キチンと対策し、また冬山に挑みたいと思います。

つるつるの林道。チェンスパ必携

【感想】HT
年末年始の山行で天候が一番気がかりでしたが、晴女のNFさんのおかげか、連日ドピーカンの弱風(この時期の北岳では無風に近い状態か)で、最高の条件での山行になりました。
絵にかいたような初日の出と富士山を眺めながらの北岳登頂ができ、幸先のよい年明けを迎えさせていただきました。
また、各自不安や不調、不具合がある中でも励ましあってチームで登れ、山岳会の良さを改めて思いました。
4日間の濃い時間をご一緒いただきましたFさん、Eさんありがとうございました。

また一緒に行きましょう。

おいしいお蕎麦でした

No.3980 雪山入門 立山三山 ※テント泊ポイント

2022年11月26日(土)~27日(日)

浄土山山頂にて

【メンバー】CL HT、NF、DF、HE 計4名

【行 程】11月26日 晴のち風雪 立山駅9:00 =ケーブル・バスを乗り継ぎ 室堂10:00ごろ テント設営 11:20室堂~浄土山展望台~浄土山14:10~浄土山南峰14:20~室堂16:50(テント泊)

11月27日 晴 起床5:00~出発7:10~一の越8:40~雄山10:40~一の越12:00~室堂13:00~テント撤収、下山室堂14:00 = 立山駅15:000ごろ

テント場より雄山方面

【記 録】53期 HT

11月26日(土)

朝7:00過ぎに立山駅駐車場に着くも駅前駐車場は満車(有料化用ゲート設置工事中で駐車可能車両が制限されていた)。駅裏の無料駐車場に止めて装備を整え出発。出発時に当日午後の悪天候が分かっていたため登攀具は車にデポ。登攀しないことを決めた為かのんびり準備して駅に着くとすでに始発は満席。9:00の臨時便にぎりぎり間に合った。(駅裏駐車場は人が少なく、今日は空いていると思っていたが、多くの人は川沿い駐車場に止めていた模様)

室堂駅に到着、入山届を提出後、この時期ならではの室堂前の臨時テント場でテント設営。なかなかいい場所を確保できたが、積雪がやや少なく、雪を掘りすぎると這松や遊歩道のベンチが露出するため、ほどほどに雪ブロック作成してテントを設営(お隣のグルーブはベンチを掘り出し、宴会テーブルにされていた。ナイスアイデア

テント設営後は計画変更し、通常ルートで浄土山へ向かう。展望台から浄土山へ直登できるかと思っていたが、そこそこの傾斜の岩稜帯で、なおかつ積雪量が微妙で、踏み抜くとシュルンド的なハマり方をしそうなため夏道近くまで戻り浄土山へ向かう。

浄土山山頂までは表面は薄くクラスト+下は新雪でなかなか進まず、NFさんが頑張ってラッセルしてくれました。

山頂到着から浄土山南峰まではすぐ近く、富山大学の施設の陰で休憩していると天候悪化し始めたので龍王岳はパスしてテント場へ下山。

11月27日(日)

朝5:00起床、昨夜の積雪は10cmほど、テントの吹き溜まりには20cmほど雪がつき、5:00時点では降雪が続いていたのでゆっくり出発することにする。

曇り空の中、7:00過ぎに出発し一の越到着前には晴天に。天候回復と同時に風が強くなり、一の越から先はかなりの強風(体感で15~20m弱くらいか)

一の越の小屋裏で装備を整え雄山へ向かう。強風に耐えながら無事雄山へ登頂。超快晴の山頂と雄山神社で十分に景色を楽しんだ後、室堂まで下山。テント撤収し帰京しました。

一の越へ向けて

【感 想】64期 HE

2015年6月に富山出張に合わせてチャレンジしたものの、雪の中の暴風雨で敗退した雪の立山に行けそうということで、同行させて頂きました。

最近は六甲をほぼ空荷で歩くぐらいで、雪山装備を背負って雷鳥沢まで行くのもしんどいかなーと思っていましたが、この季節は室堂前にテントが張れるということで一安心。すっかり頭になかった携帯トイレも当日出発前にモンベルオンラインで宅配され、無事出発できました(笑)。

土曜は午後から天気が荒れそうということもあり、結局ロープやガチャは車に残し軽量化して9:00発のケーブルで出発。バスに乗り換えた後もなかなか雪が見えなかたのですが、弥陀ヶ原を超えるとカーブ毎に雪が深くなり、室堂到着時には銀世界でした。

早速テン場へ向かい、テン場整備です。HTさんがスノーソーでブロックを切り出せるようにしてくれるのですが、そんなことはお構いなしに掘って雪壁を作った結果、もともとの想定とは様子もサイズも違うテント設営場となり、皆さまにはご迷惑をお掛けしました。結局夕方にHTさんに大幅改修を実施頂き、悪天候にも耐えることができました。

土曜は一の越経由の夏道での龍王岳ではなく、最短距離ルートにチャレンジ(雪山らしくて良いですよね)した結果、踏み抜き、ズリ落ち、ハイマツまみれで登っていく雪山始めらしい楽しみが出来ました。

結局時間切れと天候悪化で龍王岳にはたどり着けませんでしたが、楽しい4.5時間でした。

その日の夕方からは暴風雪+雷になりましたが、NFさんの豪華な鍋を頂き、暖かく寝ることが出来ました。なぜかあまり食べられなかった(私の体調のせい)のが残念でした。

翌朝は曇っているものの、雪も風も凪いだ中、まずは朝食のギョーザ鍋!ですが、なぜか朝食も食べられません。

今日はスノーシュー(ワカン)で一の越へ向けて出発。いつも思いますが室堂から一の越って思った以上に遠いですよね。今回もハーハー言いながらなんとかたどり着き、強烈な風の中装備準備を行います。

この時手を抜いて、

バラクラバ/ヘルメット/ヤッケとフード等キチンと見直さなかった

・その割に素手でアイゼンを閉め、指先を濡らした

・エネルギー補給を行わなかった

という初歩的なミスを重ねた結果、

・登り途中に呼気でメガネが曇りまくり

・指先がヤバい

という事態になり、一人だけ一の越まで戻る羽目に…。

指を温め、装備をやり直して後から一人で登り返しましたが、空腹でぼーっとし始め、とんでもなくスローな登りとなり(京都雪稜会のまさかの稜線斜面での装備直し渋滞もあったとはいえ)、先行メンバーには本当に迷惑をお掛けしました。

ただ、山頂は雲一つない最高の天気で、待ってくれていたメンバーのおかげで良い記念写真が撮れたと思います。DFさんが撮られた写真や動画、すごいです!

時間的に大汝山までは行けないということで雄山神社でのピストンとし、昼にテン場へ到着して今回の山行は終了。

最高の天気で、メンバーにも恵まれつつ、個人的には反省の多い山行でした、これを糧にミスのない冬山山行ができるようにしたいと思います。

同行の皆さん、またよろしくお願いします。今回も本当にありがとうございました。

雄山神社から劔岳方面

【感 想】62期 DF

京都は紅葉の真っ盛りだが、一足早く冬山を楽しみたく、立山例会に参加させていただいた。

室堂のターミナルを出ると、真っ白な雪原が広がっていた。今冬は雪不足がつづいていたが、前々日にまとまった降雪があり、積雪深は60センチに増えたらしい。

到着後、すぐにテントを設営して、体力のあるNFさんを先頭に浄土山に向かった。途中で薬師岳方面への展望が拓けた。薬師岳につづく稜線はひときわ白く、たおやかに広がる五色ヶ原が初冬の日差しを受けてきらめいていた。

浄土山への急登は雪が重く、踏み抜いたりずり落ちたりと、登りきるのに思いのほか苦労した。14時半頃、ようやく山頂についた時には、辺りがガスに包まれていた。

それから軽い昼食をとり、すぐに室堂に戻って、みんなで宴の支度をした。外はいつのまにか吹雪になっていた。あられが激しくテントをたたく音が聞こえてくる。ときおり稲妻が光ると、テント内はカメラのフラッシュを焚いたように静かに瞬き、すぐまた元の闇に戻るのだった。

食材の準備と仕込みはNFさんがしてくれていた。献立は味噌鍋。たっぷりの味噌につけこんだ鶏肉を主役に、白菜、ネギ、HTさんの大好物の春菊を投入する。HEさんならぬキノコさんもいい味を出す。鍋蓋をとると、ぐつぐつと煮え立つ味噌鍋の香りがふわりと広がった。

熱々の鶏肉と野菜を器にとって、一口頬張る。やわらかい鶏肉に、早春を思わせる春菊の香りがからんで、寒風で冷えた身体が暖まっていくのを感じた。

ビールを少量いただき、みんなで山の話にふけって、楽しく鍋をつついた。はじめは多すぎると感じた食材だったが、一杯目の鍋はすぐに空になった。二杯目は豚肉が投入されたが、これもすぐに売り切れた。 

二日目の朝、室堂は降りつづく新雪に覆われ、前夜よりいっそう雪深くなっていた。

前日の鍋のスープに、NFさんおすすめのぷるぷる餃子と、豚肉を投入し、みんなで豪勢な朝食をとって出発の支度をした。

ようやく雪がやみ、真っ白なガスに覆われた室堂を発ったのは朝7時頃。一ノ越につく頃には青空がのぞき、雪煙のたなびく雄山の頂上がはっきりと見てとれた。

しかし、暴風が吹きあれる稜線は、山頂を容易には踏ませてくれなかった。ゴウゴウと風が鳴り、風雪はたえまなく顔を打ちつける。それでも飄々と登っていくNFさんの後ろを、突風に身体を揺らされ、よろめき、ときに岩にしがみついて息を入れながら、必死についていった。

11時前、雄山山頂到着。

やっとのことでたどりついた頂上には、すばらしい見ものが待っていた。アルプスの厳しい冬空はどこまでも澄みわたり、剱岳から槍ヶ岳薬師岳へとのびる北アルプスの全貌にくわえて、八ヶ岳南アルプス、富士山までもが玲瓏たる姿を見せていた。

銀雪をまとった薬師岳はことに美しく、時間が許すなら日が沈むまで眺めていたいと思うほどだった。

こんなに素晴らしいものを見せてくれたリーダーのHTさん、最高の食事を用意してくれたNFさん、そして得意のジョークで場を暖めてくれたHEさん、本当にありがとうございました。おかげで最高の冬山はじめになりました。やっぱり冬山が大好きです。また一緒に冬山にいきましょう!

雄山神社鳥居

【感 想】54期NF

初めての立山は雪の時に行きたいと数年前から思っていたため、念願かなう山行となった。

龍王岳のクライミングを楽しみにしていたが、天気が午後から崩れそうなのでやめて浄土山へ。彩雲が見られ、いいことありそう!とテンションがあがる。踏み跡のない急斜面を軽いハイキング気分で進んだが、膝上ラッセル、雪の下のハイマツに足を取られて思いもよらず苦労する。雪におぼれそうになりつつも、だんだん楽しくなり、一気に山頂へ。ついた時にはまだ視界があったが、数分で真っ白に。慌ててトレースがくっきりある一の越から戻る。途中、救助ヘリが旋回しているので心配して見つめていたが、どうやら訓練みたい。だれもけがしてなくてよかったとほっとした気分でテントに到着。コロナ中は個テント、個食だったので、4人テントでお鍋は本当に久しぶり。食当も久しぶりなので、味とか量とか大丈夫かなと心配していたが、みんなおいしそうに食べてくれた。HTリーダーがことのほか春菊に喜んでくれたのがうれしかった。吹雪の中、就寝する。3シーズンシュラフだったが、4人の間にいれてもらったのでぽかぽかだった。

翌日は新雪が積もり、スキーヤーが朝早く出発する。私たちは遅めの出発だったが、結果的に良いタイミングとなった。真っ白の中出発したが、天気予報は晴れ。そのうち晴れるだろうと思っていたら、一の越に着く直前に青空が!ただ、雲の動きが異常に早く、稜線の雪煙がすごい。案の定、稜線に出たら、風速20㍍もあるかもと思えるような暴風!こんな中登るのかな、、戻ってきているパーティもいるよ、、、と不安に思っていたが、経験豊富なHTリーダーは淡々と準備を進めている。やはり行くしかない。目出帽、帽子、手袋、など風が入らないように入念にチェック。氷粒も大いに舞っているが、実はこの冬のためにサングラス(三浦雄一郎も愛用のタレックス、オーバーグラス)を新調したので本当に氷粒が防げるか楽しみな気持ちもちょっとあった。歩き始めると体が持っていかれそうなほどの風。雲一つない青空で気温もそれほど低くないのでましだが、その風の強さは恐怖すら感じる。ただ、タレックス効果で目にまったく氷粒が入らないのでだんだん落ち着いてくると、槍穂高を背景に登山していることに気付き、テンションが上がる。山頂に着くと、360度のパノラマ!!日本アルプスから富士山、白山まで。これぞ、絶景!!景色を十分堪能して、下山。テントを撤収して帰路へ。

HTリーダー、HEさん、DFさん、本当にありがとうございました。最高の冬山始めになりました。また、ぜひ冬山に行きましょう。

雄山への登り

【感 想】53期HT

11月の最終週にだけ許される室堂前テント泊をしてみたい、という思い付きで雪山とレーニング例会を実施しました。
場所がいいので雪山初心者の方が参加していただけるかと思っていたのですが、結果的には見知ったメンバーでやや緊張感がなくなり、室堂まで行ってみると、トイレも水も室堂ターミナルが使用できるしで、ゆるい雪山テント泊になりました。
久しぶりの4人用テントに4人泊でうまく食事の用意ができたり寝たりができるかと心配もしましたがそちらも問題なく、久々に山岳会の雪山テント泊気分が味わえて楽しかったです。
肝心の山行は、リーダーが日和ったため初日の龍王岳のクライミングもなく、2日目もスタートを遅らせたため雄山までのピストンとなってしまいました。
一部の方には物足りない山行になったかと思いますが、抜群の雪山景色が見られましたのでご勘弁ください。
初日の浄土山への登りではルート取りによっては雪にはまって大変であることや、2日目の一の越から雄山までの登りでは強風地帯に入る前の服装・装備の用意の重要性(強風地帯での登攀中は服装の乱れや装備の修正・水分補給などができない)を改めて身をもって体験できたので、ゆるいなりにいい雪山トレーニング例会ができたかなと思いました。
ご参加いただいた皆様、今シーズンも冬山を楽しんでいきましょう!

No.3977 雪山シーズン始めのクランポントレーニング

2022年11月12日(土)

【メンバー】CL HT、NF、TW、DF 計4名

【行 程】11月12日 晴 駐車場9:00~白坂9:30~クランポンレーニング~岳観音堂跡の先のザレ場 12:20~昼食~白坂13:30~駐車場14:00

【記 録】53期 HT

リトル比良の白坂でシーズン始めのクランポンレーニング例会を実施。大炊神社の先が登山道入り口。獣害防止の柵を越え、調整池を経由して白坂に到着。まずはクランポン無しで滑りやすい花崗岩の白山を登下降・トラバースした後、クランポンを付けて登下降・トラバースを繰り返す。皆最初はシーズン始めでぎこちなかったが、しばらくすると感覚を取り戻し、急斜面をスタスタと登り降りできるようになった。

後半は前爪を使った登りと、バックステップでの下降を練習。

みんな経験者なので感を取り戻したところでトレーニングを切り上げ、見晴らしの良いところまで登り昼食。

天候もよく、まったりとしたクランポンレーニングになりました。