京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

針ノ木峠~船窪岳~烏帽子岳

駒ヶ岳SAで仮眠後、朝食をとり、扇沢へ。身支度をして出発。昨年も歩いた道である。

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[個人] 針ノ木峠~船窪岳~烏帽子岳

【日程】2008年9月19日(金夜)~23日(火祝)

【参加者】計4名

【コースタイム】

9/19 京都駅9:15→駒ヶ岳SA12:50

9/20 駒ヶ岳SA6:12→豊科IC7:04→扇沢7:54/8:29→大沢小屋9:42→ノド高巻き11:27→針ノ木小屋13:15(14:21→針ノ木岳15:02→針ノ木小屋15:32)

9/21 針ノ木小屋6:07→蓮華岳7:11→北葛乗越8:42→北葛岳9:51→七倉乗越10:41→七倉岳11:44→船窪小屋12:05

9/22 船窪小屋6:00→船窪乗越6:50→船窪岳7:10→船窪岳第二ピーク8:32→不動岳11:38→南沢岳13:30→四十八池14:16→烏帽子岳分岐14:43→烏帽子岳15:08→烏帽子岳分岐15:29→烏帽子小屋16:02

9/23 烏帽子小屋6:00→2008mピーク6:51→高瀬ダム堰堤9:05→扇沢9:45→薬師の湯10:20/11:00→京都17:00

【記録】22期 K.K.

9/19 曇り

 前日より、台風の進み具合で、出発を一日遅らせるか皆で検討したが、当日お昼の予報では20日曇り、翌日の21日が雨のち曇りだったので、20日に針木雪渓を上った方が良いのでは?という事で、最終は、リーダーの「予定通り出発します。」という連絡により、9時過ぎに京都を出発した。途中強風もあったけれど、問題無く、駒ヶ岳SAに到着した。

9/20 曇りのち夕方雨

 駒ヶ岳SAで仮眠後、朝食をとり、扇沢へ。身支度をして出発。昨年も歩いた道である。雪渓が見えてきたあたりから、ガスで視界が悪くなり、雨は降っていないものの、白い中黙々と小屋を目指した。雪渓は崩壊していて通れず、巻き道である。ジグザグの単調な道を上りきると、小屋が見えた。台風のせいか、小屋の客は少なくゆったりして快適だった。ビールで乾杯して、三人はお昼寝。運転していない私だけが睡眠が足りていたのか、一人で針ノ木岳へ往復した。途中でポツポツ雨が降って来た。夕食は小屋食ではなくT辺さんが準備してくれた超豪華鍋だった。

9/21 雨

 カッパを着て小屋を出発する。今日は一日中雨?途中あがってくれるといいのだけれど。蓮華岳までは昨年も歩いた道。しかしガスっていて視界は良くない。蓮華のピークからは、クサリ、ハシゴと足場の悪い中、慎重に下った。確かに大下りである。北葛岳手前で、雷鳥に出会う。逃げる様子も無い。七倉岳も雨。しかし、今日の行程は長くないし、小屋泊なので、心強い。船窪岳への分岐から、船窪小屋方面へ下っていくと、鐘の音が、聞こえて来た。12時の鐘?小屋の入り口までくると、お茶を持って出迎えてくれた。鐘も実は私たちを迎えてくれて鳴らしてくれたのだった。雨もようやくあがって来て、そとでのんびりと昼食を食べた。小屋から不動岳と船窪岳が見えていた。夕食は囲炉裏の部屋で、あざみの天ぷらをはじめ、小屋の松澤お母さんのおいしい手料理だった。食後は囲炉裏を囲んで、シェルパペンパさんの歌の披露や小屋のご主人の松澤さんによる針ノ木新道の整備の映像。そしておしゃべりで過ごした。お天気のせいでまた宿泊客が少なくゆったり出来た。

9/22 雨のち晴れ

 夜明け前に雨の音がパラパラしていた。今日は晴れの筈なのに。起きてみると囲炉裏のそばで、ご主人が火の番をしていて、台所からは朝食の準備をしている音が聞こえていた。朝食は山小屋にしては、随分手をかけた料理で、とても美味しかった。晴れる様子も無く、諦めて雨具を上下身に付けた。ご夫婦と鐘の音に見送られて出発した。6時の鐘?いいえ、私たちの為に鳴らしてくださった筈。テン場を過ぎると、片側がガレていて、急な上り下り、ロープ、梯子の連続だった。雨で展望が無い中上ったり下ったり、いい加減嫌気がさして来た。船窪乗越、船窪岳、船窪第二ピークと過ぎてもまだ雨は降り続いている。途中、小屋で一緒だったご夫人二人がシェルパさんにガイドしてもらって、あとから来ているのが見えた。不動岳辺りで、単独テント泊の男性に会った。この辺りから雨が上がったので、カッパのズボンを脱いだ。南沢岳の上りもしんどかったけれど、ガスが晴れて来て、展望が良くなり、色付いた木々が心を和ませてくれた。南沢岳の頂上は広々としていて、青空も出て来たので、これまでとは別世界に来た様だった。晴れたりガスったりの中、南沢岳を下る。四十八池を通過、烏帽子岳へは分岐にザックをおいて、往復した。岩場を鎖につかまり慎重に上り下りした。再びザックを担ぎ、烏帽子小屋へ。到着後部屋にザックを運び、夕食までの時間、小屋の前に座って、ビールで乾杯した。今になって完全にガスが晴れて来て、赤牛岳、読売新道が正面に見えていた。今夜も小屋は少人数で、快適だった。

9/23 晴れ

 小屋のご主人に見送ってもらい、出発。今日はお天気が良いので、冷え込んでいる。すぐに少し上りが有り、後は高瀬ダムを目指して、下るのみ。久々の青空に感激する。2208mの三角点で休憩する。晴れ間を待っていたのか、登ってくる人何人かに出会った。裏銀座登山口の標識、そしてキャンプ場を通過、不動沢吊り橋を渡って長くて暗い不動沢トンネルを抜けると、タクシーが大気しているのが見えた。タクシーに乗り込み車を置いている扇沢を目指した。奥野車のすぐ後ろにタクシーを付けてもらい、素早くザックを詰め直し、薬師の湯、そして京都へと車を走らせた。

【感想】 36期 Y.T.

去年の秋の例会で針ノ木峠にテントを張った。ここから南に、船窪岳を経て烏帽子岳方面に尾根が延びている。ぜひとも歩いてみたいと思った。今年の夏には都合で計画できなかった。ところが今回皆さんに誘って頂いて実現できた。

 蓮華の大下りや船窪岳辺りの崩壊地など、緊張する所も皆で元気に通過できた。天気は小雨、ガスと良くなかったが、3日目の南沢岳辺りから晴れてきて、烏帽子小屋では赤牛岳の上の夕日で日焼け(ビール?)しそうだった。

 船窪小屋には一度泊まってみたいと思っていた。松澤夫婦が切り盛りしているランプの小屋で、ゆっくりと楽しい時を過ごせた。なにか昔を思い出す落ち着いた小屋でした。お二人が頑張っておられる間にもう一度泊まってみたい。松澤さんの達の努力で針ノ木谷の古道が再開された。この道にも興味がわいてきた。

4日目、よく晴れた中を下山。ブナタテ尾根から正面に、唐沢岳・餓鬼岳から燕岳への稜線が見えた。もう来年の山行は餓鬼岳と心に決めた。体力があれば白沢から登り餓鬼岳、燕岳、大天井岳常念岳蝶ヶ岳と縦走し上高地に下山したいものだ(希望は大きく?)。

 今回は私の希望で小屋泊にして頂いた上に、食材も担ぎ上げてもらい、運転までして頂いて、皆さん本当に有難うございました。個人山行とはいえCLのO野さんお疲れさんでした。又機会があれば皆さん宜しくお願いします。

【感想】44期 K.T.

今回、私の急な誘いに応じていただいて、楽しい山行ができました。天候には少し恵まれませんでしたが、中途半端な季節だったことが幸いしたのか、名残のお花と紅葉の始まりを両方楽しむことができました。人も少なく、のんびりと山小屋ライフを楽しむこともできました。1週間前までは無駄に休みを取ってしまった、と後悔していましたがこんなすばらしい休みを過ごせてほんとに幸せでした。ご一緒していただいたみなさんに心より感謝しています。ありがとうございました。(山小屋三昧で、もうテントで寝れない体になってしまったかも?)

【感想】50期 J.O.

「4連休が取れたので、どこかへ行きませんか?」T辺さんからの福音メールが届いたのは9/6(土)だった。驚きと喜びと心配(未熟者なので)で一杯になりながら、早速、段取りを考える。

4日あればアルプスに行ける。「RDB百名山の合間にアルプスへ」とT野さんが仰ってたっけ。そう言えば昨秋の針ノ木例会の資料に「来年は針ノ木~烏帽子を歩く」と書かれてた・・・ K藤さんも加わって、あっと言う間に計画は決まった。唯一の想定外は「リーダーはO野さん」というT野さんのお言葉だ。が、ご覧の通りの錚々たるメンバー。リーダーとは名ばかりで「リーダー見習い」をさせてやろうというご配慮だ。

計画書のほとんどはT野SLの手による。準備の進め方・注意点・会への届け出。ひとつひとつ教えて頂く。重い食料を大量に担ぎ上げて下さったT辺さん・K藤さん。小屋での過ごし方も教わった。扇沢~船窪はガスの中・雨の中。悪天候をものともしない明るい笑顔の皆さんに励まされた。リーダーへの道はこの一歩で終わりそうだが、貴重な経験をさせて頂いた。皆さん、ありがとうございました。