京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉槍ヶ岳(撤退)厳冬期山行の下見

2025年11月2日(日)~3日(月祝)

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【メンバー】リーダー HT、NF、MK 会員3名

【行程】■11日1日(土)22:40京都駅~3:00 新穂高温泉駐車場(仮眠)

■11月2日(日)曇りのち雪 6:00 新穂高温泉駐車場 10:00 滝谷出合い 11:10 槍平小屋 14:15 千丈分岐点 15:55 槍平小屋 

■11月3日(祝)雪 6:45 槍平小屋 11:25新穂高温泉 

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【記録と感想】NF

「厳冬期に槍ヶ岳に行くために下見に行く」とリーダーのTさんの言葉に、同行させていただいた。事前の予報は晴れだったが、直前に日本海側の大寒波により、雪予報に。私の都合で集合時間が遅く、仮眠が短くて、リーダー含め寝不足になってしまった。

3人とも、今年の雪山初め。計画当初は好天の予報だったため、今期最終営業中の槍ヶ岳山荘まで行けたらとテント泊装備を担いではいる。だが、今夕から荒れそうな天気なので、槍平に装備を置いて、軽荷でピストンした方がいいのでは、とあれこれ相談しながら歩き始める。

林道に雪はないが、山の中腹より上は真っ白。昨日の雨が山の上では雪だったのだろう。新穂高温泉周辺や林道は、紅葉の真っ盛りで、山の白銀とのコントラストが鮮やかで、いわゆる「三段紅葉」が非常に美しい。

ただ、底の堅い冬靴で、雪のない林道や登山道を歩くのはしんどく、テント泊装備の重さと寝不足が相まって、なかなかスピードが上がらず、槍平までも遠い…。

槍平に到着。このあたりからうっすらと積雪している。誰もいない避難小屋に荷物を置く。この日は数パーティが入っているようだったが、みなさん、今期最後の槍ヶ岳山荘狙いで、避難小屋に泊まる人はいないようだ。時間がかかってしまったので山頂まで行くのは難しそうだが、とりあえず地形を偵察するために行けるところまで行こうと登り始める。雪は降っていないが、あたりは真っ白。稜線は見えず、景色が変わらない登山道を歩く。千丈乗越がはてしなく遠い。こんなに遠かったっけ。近くにあるはずの中崎尾根もガスの中。午後2時過ぎ、千丈分岐点についたところで、雪が降り始めそうな気配も漂ってきたため、引き返すことにした。戻りはじめてほどないころ、60~60代の男女2人のパーティとすれ違った。槍ヶ岳山荘まで行く、ということだ。雪も風も強くなりそうだし、まだまだ距離も長いので、「お気をつけください」と声をかけて別れた。その後、雪は強くなっていった。

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避難小屋に到着し、服装を整え、各自暖かいものを食べた。雪はしんしんと降っていた。明日の再挑戦はやめて、下山しようと結論づけ、午後6時すぎに就寝した。夜は寒くなるかもと思っていたが、小屋の中は予想より暖かく、熟睡できた。

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午前5時過ぎに起床。やはり夜中雪が降ったみたいで、15㌢ほど積もっていた。ここで15㌢だから上はもっと多いだろうねと話をしながら、準備をして、下山に向かう。雪はまだ降り続いていた。岩場が多いところは、空洞に雪がついて踏み抜く場合も多いので、ストックで地面を刺しながら慎重に降りていく。

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30分ほど歩いたころ、前から男性4人組パーティが。こんな日に登りに来るなんて強者…と思っていたら、「岐阜県警です」と言われた。男女2人組パーティから身動きできないとの通報があったとのこと。昨日の2人だろうか。すれ違った時間や場所を説明すると、救助隊の人たちの顔が厳しくなった。さらに降りていくと、後発の救助隊6人ともすれ違った。下山したら登山センターに寄ってほしい旨を説明され、承諾する。

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無事下山し、登山センターに立ち寄った。その後、ひらゆの森で入浴し、帰路についた。帰りの車の中で、やはり遭難したのはすれ違った男女2人組で、男性は助かったが、女性が心肺停止状態で発見されたことを知った。撤退の判断の大切さを3人で再認識した。来年2月か3月に3人で再チャレンジしたいが、くれぐれも無理しないよう、心にとどめた。女性のご冥福を心より祈ります。

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