京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉京都百名山シリーズNo.54・55 貴船山・鞍馬山

平成30年10月13日(土)

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写真1: 貴船山(716m)山頂にて 

 

9月4日台風21号、9月30日台風24号と相次いで上陸した強い台風により京都の山にも大きな被害を齎した。叡山電鉄貴船口~鞍馬間が未だ不通、貴船・鞍馬の山行は、どうなることかと危惧したが、二ノ瀬ユリからのルートには倒木はあるものの大した支障はなかった。一部エリアで凄まじい倒木の個所があり台風の猛烈な風を思い知らされた。。

 

【メンバー】 山本浩史L、土井司、梅村重和
【山  域】 京都市左京区右京区
【行  程】 出町柳7:15-7:40二ノ瀬7:44~(二ノ瀬ユリ)~9:15貴船山9:26~10:26芹生峠~11:21送電鉄塔11:52~12:34旧花脊峠12:40~(途中省略)~鞍馬寺山門15:47~16:18貴船口16:21-16:50出町柳
【登山データ】 晴れ時々曇り 歩行19.0㎞ 8時間27分 延登高1,452m 延下降1,250m 2座登頂

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二ノ瀬駅叡電の列車を下りると、運転席に係員が乗り込んだ。貴船口~鞍馬間が運休中の為、代用閉塞が施行されているようだ。鞍馬川に沿って歩き出し叡電の踏切を渡ると夜泣峠への道が分岐した。張り紙があり台風の被害が大きく通行止めとあった。ユリ道はどうだろう。何の表示もないので問題ないのだろう。ユリ道は緩い傾斜で徐々に稜線に近づいた。40分余りの歩行で稜線に達しがユリ道はまだ続く。稜線の西側に2m幅の道が続いている。
P567の西を巻き終った処で倒木などで道形が見えなくなり稜線に上がった。踏み跡があり貴船山(716m)へと進んだ。ユリ道は貴船山の東側を巻いているので稜線に沿って登り山頂に到った。標識はなく切株に黄色のビニールテープに山名が記されただけだった。展望はなく暫く休憩して先に進んだ。杉林の道は光が注ぎいい雰囲気を醸していた。
滝谷峠に達すると西側の直谷からの道と奥貴船橋からの道が上がってきているが、谷の倒木の様子はどうだろう。更に北に辿りP760に到ると西側が開け、桟敷ヶ岳(896m)が望めた。直谷の枝谷の源頭を回り込むように展望地は続き西の方に愛宕山(924m)や地蔵山(950m)が望めた。芹生峠南の小ピークに到ると北側の展望が得られた。鹿除けネットに沿って下り芹生峠に達した。府道361号が越えるが、貴船から芹生峠までは9月4日以来通行止めになり車は来ない。峠のフェンスに山型の芹生峠標識があり「比叡山を望む」とあったが周りの山は見えない。

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写真2: 旧花脊峠付近送電鉄塔より水井山(794m)、横高山(767m)、比叡山(848m)を望む


峠は切通のフェンスで北の稜線への取付きを探すと芹生側に少し下って谷筋に取付けた。思っていたほど台風の被害は少なかったが随所に倒木があり道を阻んでいる。芹生峠からは左京区右京区の境界尾根で城丹国境尾根となった。旧花脊峠までの稜線は谷が複雑に入り組みルートファインディングは難度が高そうだ。送電鉄塔に達したら昼食にしようと地図と地形を注視して現在地を確認しながら進んだが尾根を一つ間違え谷を挟んで西側の鉄塔に来てしまうというミスを犯してしまった。
間違って来た鉄塔は展望も良くゆっくり休憩した。昼食後来た道を引き返すとやたらテープがあり、何処を目指すテープだったのだろう。本来目的としていた送電鉄塔までは13分を要した。この付近からは比叡山、水井山、横高山それに旧花脊峠付近にある天狗杉(837m)とその上に花脊の電波塔が見えた。742mの鞍部への下りは慎重に見極め要注意箇所をクリアした。芹生から登って来た林道に下り立ち、林道歩き10分で旧花脊峠(756m’)に達した。今年3月の雲取山に登った時以来だった。峠には小学校の先生二人と車いすの女の子がワゴン車で来ていた。他の児童は天狗杉に登っているそうだ。
国道477号線の通る花脊峠は大原から花脊峠までの間が通行止めで百井地区は孤立しているようだ。府道38号線も鞍馬温泉から北は通行止めで京都市北部の交通網は未だ寸断している。峠から南に進むと直ぐにアソガ谷経由で奥貴船橋に到る道が右に分岐したが地形図にある分岐箇所とは一つ谷が違っているようだ。先ほどの送電線を潜ると林道沿いに池がありその先で車道が分岐した。右はアソガ谷を下る地形図通りの道と思って左に入ったがすぐに途切れてしまった。左の道に戻ると南に進む正しい林道だった。そしてアソガ谷への道は失われたのか間違って書かれたのか峠付近で分岐した道しかないようだった。明瞭な林道を南下し林道は東に去って行き、ロープの張られた林道枝線がさらに南下している。鞍馬山への道は此処を下る。

(途中省略)
何時もなら賑わってる鞍馬駅周辺はひっそりとして、叡電運休や鞍馬寺の拝観停止、22日の火祭りも中止と秋の観光シーズンに痛手だろう。鞍馬寺山門から由岐神社までは行けるようだ。国際会館行のバスまでまだ時間があるので叡電の被害の状況を見ながら貴船口まで歩くことにした。風や倒木によって架線柱が歪み全部取り換える工事が進行中だが今日はお休みのようだ。10月末の開通が待たれる。山の斜面の倒木は凄まじく林業への打撃計り知れない。貴船駅に到着すると3分待ちで出町柳行きの列車があり効率よく帰ることができた。出町柳の居酒屋“でまち屋”で反省会

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写真3: 台風21号による倒木が酷い

〈個人山行〉奥ノ深谷遡行

2018年8月26日(日)

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秋房さんが滑り込みセーフ

 

【メンバー】高橋秀治・秋房伸一・松井篤・土井司・TW・YN・伊藤清忠 計7名

【行程】坊村駐車場8:20~入渓9:30~13:15遡行終了地点13:35~(登山道下山)~14:25林道~15:00坊村駐車場

 

【感想】  52期 秋房伸一

 比良の秀渓といわれるだけに、改めて素晴らしい沢だと感じました。

高橋Lから先頭を行くように指示いただき、よい経験ができました。3週間前にも予習をさせてもらっただけに、前回よりも水量は多かったですが、スムーズに遡行できました。皆さん、ありがとうございました。

 

【感想】57期 TW

ずっと行きたかった奥ノ深谷は、噂どおりの素晴らしい沢でした。次々と続く中小の滝、透き通った水、太陽に照らされた明るい渓。気がつけば、あっという間の出来事のように感じられた楽しい一日でした。また奥ノ深谷には「私の力量でも、登れそうな感じの滝」が沢山あり、色々なチャレンジ(ステミングしてみる、お助け紐に縋らないで登ってみる、等)が出来て、いい経験をさせていただきました。それも高橋リーダーや秋房さん、松井さんがロープを出して下さり、安心をして遡行ができたお蔭だと思っています。何度でも行ってみたい沢がまた一つ増えて、幸せな気持ちです。

高橋リーダーはじめ、ご同行いただきました皆さま、ありがとうございました。

 

【感想】 46期 松井 篤

例会に匹敵するような大所帯をまとめてくださった高橋リーダー、終始トップで引っ張っていただいた秋房さん、ありがとうございました。

京都市内の猛暑が嘘のような爽快で楽しい沢登りを満喫させてもらいました。

比良には沢登りが楽しめる沢が幾つもありますが、やはり奥ノ深谷はその中でも美しさや気品を備えた女王だと再認識しました。

いやー、夏の沢登りは本当にいいですね。

 

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ステミングで突破

 

【感想】56期 土井司

入渓地に着いた地点ではすでに汗まみれ。装備を整え川に浸かると最高に気持ちいい!とうかれていると皆さん進むのが早く置いてきぼりにされてしまう。確か2名は今回が初の沢登りのはずだが、どんどん先に進んでいく。こちらが着いていくのに必死。

水温も冷たくなく透明度も高く、滝の登高も難し過ぎず優し過ぎず(トップは無理だが)レベルとしては丁度いい渓谷であり、本当に楽しい遡行であった。

それにしても始めてという両名は、滝でも簡単に上り詰め恐れる。私が最初の頃はおっかなびっくりで常にビビっていたのだが(今でも大して変わらないが)恐怖心が微塵も感じられない。今後の活躍が楽しみである。

素晴らしい遡行であったのは渓谷の状況だけではなく、高橋リーダーをはじめとするご一緒いただいた皆様のおかげであったのは言うまでもありません。次の機会も宜しくお願いします。ありがとうございました。

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泳いで取り付くが美しい大釜

 

【感想】61期 伊藤清

沢登り初体験の私としての感想ですが、夏の登山は暑くて汗をだらだらかきながら登りますが、世界でも屈指の美しい水をたたえる日本の清流を、その中に足を踏み入れて遡上してゆくというのは、どれだけ冷たくて気持ちの良いことでしょう 晴れていれば尚更にロケーションは最高です そして、目の前に現れる滝、いかにルートを考えて登っていくのか?まだ初めての私は、ヌルッとした岩に体重をかけるにはまだ、恐怖心があります これから克服していきたいと思っていますが、沢登りの醍醐味はこれら全てを含んだところにあるんだろうなと初心者の私は勝手に一人思っています。

 

 

 

 

【感想】60期 YN

当初高い夏山に沢山登りたくて入会したので、沢登りにはあまり興味がなかった。危険だから最後でと言われていた沢、まだロープワークやボルダリングレベルもまだまだの自分にとっていずれ行ければ良いかな程度の感覚でいた。でも先輩方の話を聞く内に沢登りしてみたいと思い始め申し込んだ沢は台風のためあえなく中止となり、もやもやしていた所、今回の奥の深谷のお誘いを受けた。

沢用ズボンを忘れたり、最初から不安があったが、入渓してそんな物は飛んでしまった。一つとして同じ表情がない滝、迫力ある水流、きらきら光る水面、アスレチック感満載のクライミング、これはやみつきになりそうだ。

 

【記録と感想】53期 高橋秀治

 昨年「前鬼ブルー」をご一緒したメンバーから次回は「奥ノ深谷」に連れて行って欲しいと言われた宿題を解決するために3週間前に秋房さんとATさんで予習して、今回は復習という事で企画しました。

しかし、沢登したいから入会したと言う声が多いのか、沢登初めてと言うメンバーと奥ノ深谷は初めての合わせて4名を率いての遡行となり、リーダーの力不足を痛感して、秋房さんにと松井さんにヘルップをお願いし企画できました。

当日は秋房さん・YNさん・TWさんを先頭グループとし、後続は、松井さん・伊藤さん・土井さん・高橋の2班に分けて遡行開始。

「関西起点 沢登ルート100」に記してある遡行図では最初の7m滝は左側を絡みながら進むとありますが、秋房さんは、大釜を泳ぎ7m滝をロープを出して直登。その後を続くYNさんに尋ねると「私も直登したい」との返答。どうなることかと見守っていると、あっと言う間に直登される。TWさんもそれに続く。皆さんあっぱれです。

 後続はお楽しみは後に残そうと左側を進みました。

その後も皆さん初めてのルートとも思えないくらい楽しんでぐんぐん進んでいかれます。

 4段40m大滝もノーロープで進み、核心部の10m滝に到達。ここでも先頭の秋房さんがノーロープで直登され、思わず下から「ロープを出して下さい」と叫び、上からロープを下ろしてもらい進む次第です。

 快晴の中、市内では酷暑でうんざりしている中を、皆さんさわやかな水線を思う存分楽しまれ、ハイテンションで進み、気が付けば林道が交差する地点に着き、遡行を終了しました。

 「沢登りは助け合いながら進む団体競技です。」と秋房さんが言われるように要所では、お助けロープ等を出して頂き私は年々それが無ければ進めないと今回も実感致しました。ご一緒頂いた皆様ありがとうございました。

 標高差282m、水平距離1500m。所要時間4時間弱で、美瀑と淵を連続できる名渓を堪能でき、さらに市内から1時間余りで現地に到達できます。是非皆様来年は沢登を楽しみましょう。

 

No.3752  富士登山例会

2018年8月25日(土)~26日(日)

【メンバー】
小泉賀奈子(CL)、中尾諭、中村恵子、齋藤庄一、サーデバンディ ニカン  計5名


【行 程】
8
24日(金) 曇り
22:58
京都駅八条口F3バス乗り場発=(富士急行バス 金太郎号車中泊)=

 

825日(土) 快晴
5:29 新富士駅着 近くの浅間神社にお参り7:15=(富士急静岡バス)=7:50 富士宮 8109:30 富士宮口五合目 9:5410:10 六合目~10:54 新七合目 11:0511:46 元祖七合目 12:1512:43 八合目 13:0513:36 九合目 13:5814:30 九合五勺 14:4815:48 頂上富士館、浅間大社奥宮参拝、17:00夕食、19:00就寝(富士館泊)

 

826日(日) 快晴
4:00
起床~5:05成就岳にて御来光を見る。

5:25富士館~6:06剣ヶ峰△3775.6~お鉢めぐり(中尾、中村、齋藤)~8:00御殿場口八合目~8:40 砂走り館 8:599:05七合目~9:26 馬の背~9:36 宝永山 9:4610:43御殿場口新五合目=(タクシー)=11:40 御胎内温泉 13:03=(富士急静岡バス)=13:40 御殿場駅(昼食)14:4015:16沼津 15:32=(JR)=15:37 三島 15:48=(新幹線ひかり号)=17:45 京都駅着、解散

 

【記録】      52期 小泉賀奈子

  富士山に登りたい、という声が会の皆さんから聞かれ、久しぶりに例会を組むことにした。頂上にある浅間大社奥宮にお参りするために時期を8月に決め、まだ訪れたことのない富士宮口から登ることにした。

 京都駅発の夜行バスに乗るために八条口に集合。思ったより早く皆が集合され、富士山への期待で話が弾んだ。同日昼に、参加予定だった塩見さんから「天候が悪いためキャンセルしたい」旨の申し出があり、不安が頭をよぎったが、前線も雨雲も天気図上には見当たらず、決行を決めた。

新富士駅に着くと、近くの浅間神社に安全登山祈願をした。小さいながらも立派な造りの祠が、この辺りには点在している。朝食を摂り、駅の構内でゆっくりしてから富士宮行きのバスに乗車。もう一本乗り継ぎ、富士宮口五合目に到着。バス停はすでに雲の上。ぶ厚い雲の上は、スカイブルーの美しい空が広がっていた。「おはよう朝日です」のMCアナウンサーが撮影しているところを発見。同じ日程で登頂を目指すようだ。放送日は約一週間後だと言っていた。協力金を納め、缶バッジを受け取る。富士宮口は青色で、富嶽三十六景が真ん中にプリントされていた(ちなみに御殿場口は緑色)。

 

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  「おはよう朝日です」撮影中

 

 山じまい間近の富士山はさすがに登山客が多く、長い列をなしてゆっくり進む箇所もいくつかあった。七合目、八合目と休憩をとりながら登っていく。高度が上がるにつれて、駿河湾伊豆半島が望め、美しい景色に心が躍った。九合目にさしかかったあたりで、確実に酸素が薄くなり、呼吸がしにくくなってきた。メンバーの足の痛みも加わり、ペースを落として進む。九合五勺の山小屋で休憩をとった後は、山頂の鳥居がすぐそこまで見えているのに息苦しさがぬぐえず、私は岩に突っ伏してしまった。頂上から下りてきた見ず知らずの登山客に心配され、酸素ボンベを譲り受け、中村さんに迎えにきてもらってなんとか頂上へ。これまで2度登頂しているから、とあなどっていたけれど、高山病は本当に恐ろしいと感じ、事前準備をしていなかった自分を恥じた。

 

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 浅間大社奥宮参拝

 

 頂上富士館は16時にしか開かず、先に皆で浅間大社奥宮にお参りに行った。無事に登頂できたことへのお礼を伝え、御朱印をいただいた。富士館は大部屋に布団が所狭しと並べられ、あっという間に登山客で埋まっていく。夕食はカレーと卵スープ。お酒の販売はなく、中尾会長と齋藤さんは、柿ピーを肴にお水で晩酌。夕日に映える影富士を、いつの間にか見に出られていたようで、後で写真を見せてもらった。19時就寝。高山病に悩まされた私は、夜中に3度も吐き気をもよおした。

 翌朝4時起床。山小屋の人に追われるように出発準備をし、近くの成就岳まで歩いた。山頂に泊まると、朝一番に登らずに御来光を見られるのがいい。すでにたくさんの人でいっぱいだったが、思い思いの場所で、うっすら赤く染まる東の空を眺めた。20分くらい経った頃だっただろうか。太陽の丸い輪郭が雲の上に顔を出した。何度見てもこの景色には涙が出る。またここに来られたこと、皆で御来光を拝めたことに感謝して剣ヶ峰を目指した。

 

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    山頂から御来光を拝む

 

すでに行列ができていたので、しばらく待って皆で記念撮影。その後、中尾会長、中村さん、齋藤さんはお鉢巡りへ。南アルプスや影富士がきれいに見えた様子。高山病で体調の悪いニカンさんと私は八合目まで先に下りることにした。

 

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 最高峰の剣ヶ峰(△3775.6m)にて

 

 宝永山から見る富士山は、火山であることを生々しく物語っていて、六甲おろしならぬ富士おろしに体をさらわれていきそうになる。ここから先は大砂走り。いつの間にか皆走り出し、ズルズルと大きく一歩を進め、あっという間に御殿場口へ。茶店でかき氷を食べ、タクシーに乗って御胎内温泉へ。この日は自衛隊の富士火力演習の一般公開があり、タクシーはそちらのお客さんで手いっぱいだったようだが、我々はたまたま御殿場駅から登山口へ来るお客さんの乗ってきたタクシーに入れ替えで乗ることができ、幸運であった。温泉で汗を流し、電車を乗り継いで帰京した。

 

 

【感想】       61期 齋藤庄一

新年会の年間登山計画に話が出ていた富士山山行が会報にのり、具体的な話となりました。例会が実施されれば是非参加したいと考えていました。

私自身、2000mを超える山に今まで登った事もなく若干不安でしたが、ベテランの諸先輩達と一緒という事で落ち着いて参加出来ました。富士宮ルート五合目からの出発でしたが、もうその時点で標高2300mです。既に私が過去に登った中で最高地点に立っています。五合目からも雲海を見渡す事が出来、とても感動しました。

中尾会長が先頭を無理のないペースで引っ張ってくれます。六合目、七合目と標高を重ね、なんとか山頂の山小屋前まで着く事が出来ました。事前に心配しておりました高山病の症状も出る事がなく登ることが出来ました。山小屋の受付は16:00からで、荷物もおろし、外に出て雲海に映る影富士も見る事が出来ました。

その後、夕食のカレーライスを頂き、19:00消灯に向け準備をし眠りますが、初めての山小屋ということと、標高の高い所にいる為か寝ては覚めの繰り返しで熟睡する事は出来ませんでした。それとなにより、すごいすし詰め状態で眠る事が初めてだったせいかもしれません。

4:00起床で、5:00過ぎに見られるご来光に向け出発の準備をします。外は寒いとの事で冬用装備で外に出ます。いきなり皆さんとはぐれてしまい、山小屋の近くのご来光が見える場所から、時間を待ちます。

新年の初日の出など、過去に何度となく日の出を見てきましたが、富士山の山頂でみるご来光は格別なものがありました。その後、小泉リーダーに探して頂きなんとか皆さんとも合流でき、剣ヶ峰に向かいます。

大渋滞のなか日本最高峰に立つ事が出来、記念撮影も出来ました。その後、お鉢巡りをしましたが、場所によっては風も非常に強く慎重に歩きました。お鉢巡りから見える富士五湖南アルプスなどを堪能し、御殿場ルートを下ります。途中からある大砂走りを駆け下り、登る時も見えていた宝永山に向かいます。この宝永山に向かう場所の風はとても強かったです。また、大砂走りを駆け下り、登った時のしんどさは嘘のように、五合目に下る事が出来ました。先程までの涼しさは嘘のように下界はとても暑く、山の上が恋しくなりました。

今回はとても天気にめぐまれ、貴重な経験ができ、企画して頂きましたリーダー、ご一緒して頂きました皆様どうも有難うございました。

 

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       宝永山にて

 

【感想】       54期 中村恵子

今日本で一番高いところにいるんや、と思うとなんか嬉しくてテンションが上がる感じだった。日本人のほとんどが(たぶん)一度は富士山にと思うように、私も日本に生まれたからには、富士山に登らなければと最近強く感じ機会があれば是非と思っていたが、今回行けて本当に良かった。それも絶好のお天気で行けるとは。ご来光もお鉢巡りも大砂走も影富士も体験できて最高だった。お鉢巡りの際、北岳間ノ岳八ヶ岳も見られた。行く前ビクビクしていた高山病は、私自身大したことなかった。行った人の中には、一回でいいと言われる人もおられるが、やっぱり富士山は日本一であり、機会があれば、何回でも行きたいと思った。

 

【感想】       26期 中尾 諭

富士山へは今回2回目、幸いにも天気が良く、初めて山頂に立つことができました。頂上からは、ご来光を拝み、早朝と夕暮れには雲に写る影富士も見ることができ、印象に残る山行となりました。

前回は56年前、本栖湖から山頂を目指す山行で、青木ヶ原の樹海にビバーク8合目の小屋に泊まって早朝に頂上を目指すこととしていた。8合目の小屋から出発するとき、雨は小雨模様でたいしたことはありませんでしたが、小石が吹き飛ばされる程の強風が吹き荒れていたため、遭難対策のスタッフが危険として登るのを止めていたため、風が収まるのを待たずに下山し、再度の挑戦を考えていた。

今回は5合目からの、大勢の人が登る一般化されている登山コースではありますが、さすがに日本一高い山、6月の地震の後始末で運動不足気味の身にとっては、ちょっと足に応えました。単調な登りだけですが、8合目辺りから両足の太腿と脹ら脛がつり気味になり、騙し騙し歩いていたのですが、山頂小屋の手前では四つん這いで状態での登りとなってしまいました。

下山の御殿場コースの砂走りは、細かい砂利が堆積してふかふかした感じだったので、雪道の下山のような感じで斜面を駆け降りるように下り、若干しんどくはあったが快適に下りることができ、楽しく登山を終えることができました。

同行の皆さん、ありがとうございました。

 

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    大砂走りを駆け下りる

 

【感想】  61期サーデバンディ ニカン

I had always wanted to visit and possibly climb Mt. Fuji ever since I came to know about Japan. Being a foreigner and living in Japan for quite a long time (5 years & five months, to be exact) and above all, being a hiker, I often got asked if I had climbed Mt. Fuji. People would be very surprised when I said “No, not yet, but it is on my bucket list!” Anyways, after I entered the Kyoto Hira-San Mountaineering Club in Spring 2018, I was told about the imminent plan of climbing Mt. Fuji. Hearing the good news, I got very excited and decided to give it a try!

On August 24, I joined four of the other members and together we departed Kyoto for Fujinomiya. It was one of the incredible hiking experiences that I have ever had in my life. Immediately upon arriving at Mt. Fuji, I was very much reminded of my home country’s mountains, which are also mainly covered with stones and rocks on the slopes. Nearly all the Japanese mountains that I had climbed before are green, mainly consisting of forests and partly rivers and streams, but Mt. Fuji was a different one in my experience.  

I felt fine hiking all the way up to the mountain hut where we were supposed to get warm food and spend the night. However, after arriving at the same altitude where the hut was located, I immediately started to feel nauseous, light-headed, and cold. Actually, I was not the only one feeling that way. Earlier during our hike, I realized that another friend was not also feeling well. I wanted to help, but did not know what to do. She joined us a while later in front of the hut and we all waited for the hut to open and let us in. Meanwhile, she kindly offered her Oxygen can to me which she had also received from other hikers earlier during the hike. I applied that and it was quite helpful! The next day, all of us went to watch the sunrise (splendid!!!) and to see the summit of Mt. Fuji at a 20 minute hiking distance from the hut, afterwards. We were also able to take some good shots together. While at the summit, three friends decided to head for a "Ohachimeguri" walk around the volcano crater and me and my not-feeling-so-good friend descended and wait for the others at a lower altitude where we could also breathe properly and get rid of the terrible headaches we were experiencing. After almost less than 30 minutes of waiting, the five of us could finally reunite and continue descending on the Gotemba trail down the volcanic ash fields. The walk was fun!  In the end, we had crushed ice at the last station after a friend booked a taxi for the hot spring. I will never forget the refreshing taste of that crushed ice and the very talkative taxi driver who took us to the hot spring that day! :) I would like to thank all the other four members for letting me be part of that amazing adventure!

No.3747 比良山ボッカ例会 ボッカポイント

2018年8月5日(日)

【メンバー】
小泉賀奈子(CL)、田辺久美子、中村恵子、江村一範、YK、齋藤庄一、MN 

                計7名
【行 程】
8
5日(日) 快晴
8:40JR
比良駅8:55イン谷口9:059:24 大山口9:3410:25カモシカ 10:3411:38北比良峠~12:00 八雲ヶ原(かき氷休憩)12:2913:36 武奈ヶ岳1214m(昼食) 14:1114:57八雲ヶ原15:1215:20北比良峠~16:22カモシカ台~16:58大山口~17:07イン谷口 比良とぴあ入浴後、解散

 

【ボッカ重量】

小泉 17.2kg   田辺 15.0kg   

中村  15.2kg   江村  20.9kg

YK  17.5kg   齋藤  20.0kg

MN 30.5kg

 

【記録】      52期 小泉賀奈子

  8月初めの暑い暑い一日。夏山に向けたボッカトレーニングを7名で行った。今回は各々の課題に合わせて、15Kg以上で背負う重量を決めてもらった。
  
イン谷口から歩きだしてすぐ、汗が吹き出してきた。ぐらぐらするとのことだったので、YKさんのザックを大山口で詰め直し、先に進む。小休止をたくさんとり、水分と塩分補給をこまめに行った。ダケ道は歩きやすいけれど湿度が高く、この日は噛み付く黒い虫がいて、気が休まらない。大山口からコースタイム50分のカモシカ台が、遠く感じた。
   
やっとの思いで北比良峠に到着。ここからしばらくはなだらかな道で、会話も弾む。当初の予定を変更して、八雲ヶ原でかき氷をすることに。田辺さんからの呼び掛けで、

江村さんにも協力を得て、真夏の山腹でかき氷。この暑さでテルモスの中の氷は少し溶けていたものの、十分な量をいただいた。イチゴ、マンゴー、抹茶に練乳。豊富なシロップのご用意にも感謝しています。

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      八雲ヶ原でかき氷

 

ここから武奈ケ岳山頂まではコースタイム1時間半。「この先は空身でも良いですよ。」とお伝えしたものの、皆さんザックを担がれストイックにスタート。木陰のない急な登りは思った以上にきつく、一度は引いた汗がまた噴出。各々、水を捨てたり、石を出したりして重量を調整しながら進んだ。最後の登りで、齋藤さんの足の調子が悪く、先に八雲まで戻られた。

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   武奈ヶ岳山頂を目指す

 

武奈ケ岳の山頂は、ハイシーズンに比べて人が少なく、ゆったり昼食を摂ることができた。同じ道を下り、八雲で齋藤さんと合流して下山した。下山も多く休憩をとったので、イン谷口に着いたのは17時を回っていた。個人の課題に取り組んでもらうためのボッカトレーニングだが、リーダーとしての判断はこれで良かったのか、課題が多い山行と感じ、反省している。

 

  【感想】       54期 中村恵子
久しぶりの登山でボッカでした。15Kg

も持てるか心配でしたが、なんとか行けていいトレーニングになりました。暑さは覚悟していましたが、尋常な暑さではなく、体力気力を奪われる感じでした。それと名前はわかりませんが虫の集中攻撃に何回もあって辛かった!です。
 でもボッカをしておくとなんか山に行く自信になります。

 

【感想】       59  江村一範

ここ数年、真夏の比良山でのボッカに毎年参加している。そしてテルモスに氷を詰めて山の上でかき氷をするのだ。そして今年も当然のように参加させて頂いた。ザックの重さは山行の数日前に膝を強打したので20キロに遠慮した。登り始めて数分で穴の空いたバケツのように汗が出る。ただ木陰に入るとまだマシに感じられ、標高が上がりカモシカ台を過ぎると、時折心地よい風も吹いた。7月は毎週の様に山に行っていたので、足が出来ていたのか比較的楽に登れた。ただ20Kgは軽すぎたかなと思う。武奈ヶ岳に登る前に八雲ヶ原で大休止してかき氷屋を開店。今年は田辺さんもかき氷器を持ってきてるので製造が早い。シロップはメロン、イチゴ、みぞれの3種類。それに練乳をかけて食べる。この灼熱の中のひと時の涼味を味わえるのが良い。そこで一息ついてからの武奈ヶ岳の登りは大変キツかった。山頂で食べた昼飯の冷凍チャーハンはヒットだった。これはコンビニで買った凍ったままのチャーハンを、ザックの中で自然解凍するだけ。安くて美味かった。帰りは比良山岳会の心のオアシス「ひらとぴあ」で風呂にも入れたが、行楽帰りの人でとても混んでいた。帰りの湖西道路はこれまた大渋滞で難儀した。また来年、比良山でかき氷屋を開店しているのだろうなと思う。

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     八雲ヶ原に向かう

 

【感想】         60期 YK

 いつも当日慌てるのだが、人生初ボッカの日はさすがに前日までにパッキングをすませた。当日詰めるものを詰めて比良駅で測ると17Kg…。しかしテント泊だとそれくらいになることもあるとのことなので、がんばってみることにした。背負うことすらままならず、背負い方を教えてもらい、体もヨロヨロするが、リーダーの小泉さんに荷物を詰め直してもらうと少し楽になった。山行は、荷物をおろしたり休憩をとってもらったりしても、暑さとザックの重さでふらふらになり、ペースが守れず大変困った。しかし曲がりなりにも武奈ヶ岳山頂にはたどり着けたこと、八雲ケ原でひと休みし皆でかき氷が食べられたことは嬉しかった。

 

【感想】      44期 田辺久美子

なかなか山に行けない今日この頃を過ごしていましたが、本当に久しぶりに例会に参加することができました。最近は通勤以外荷物を背負うこともなかったし、今年の夏は、荷物を背負って山に行く予定もなく、気持ち的にも15Kgも背負って歩けるかな?と不安でしたが、いろんな意味でのトレーニングのつもりで頑張りました。さすがに日向は暑くて暑くて辛かったですが、全体的には思ったより涼しいところも多くて、何とか元気に歩くことかできました。 

久しぶりにボッカに参加させてもらい、ゆっくりテント泊縦走ができる日が来るまでしっかりトレーニングしてこれ以上衰えないようにしていきたいなと思いました。小泉リーダー始め、皆さんまたよろしくお願いします。

 

【感想】         61  MN
歩荷トレーニングは、以前から気になっ

ており、その必要性も感じていました。しかし、なかなか一人で行う気にもなれないので、いい機会だと思い参加しました。
 当日は、例会初参加に加え歩荷、そして酷暑が予想されたため、相当身構えて参加しました。しかし、終わってみればとても充実した山行となりました。暑さはありましたが、時折吹く風が心地よく、振舞っていただいたカキ氷が、なんとも夏を感じさせるものでした。猛暑&歩荷は、普通であれば、ただただしんどい内容ですが、そんな中でも充実した山行になったのは、リーダーを始め、皆様のお陰です。ありがとうございました。

 

【感想】      61期 齋藤庄一

8月の猛暑が続くなかのボッカ例会となりました。参加を決めたのは、小泉リーダーが8月末に企画されている富士山例会に向けて、体力をつけるためでした。しかし、乗る予定列車にも遅れてしまい参加されましたメンバーの方にはご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。

待ち合わせの比良駅でリュックの重量の測定を行うと20Kg強と、15Kgに比べて重くし過ぎてしまったと思っていたのですが、江村さんからの行くところまでいってみましょうの言葉で、そのまま頑張る事としました。8月のボッカは経験がなく、登っていく中で汗が滝のように出てきます。

水分も、塩分も出て行く中で、補給をしっかりしながら登っていきました。それでも体力的にきつかった為、途中の休憩の中で、ボッカ荷重を少し下ろさせてもらいました。

 八雲ヶ原まで到着し、江村さんらが用意して下さっていたかき氷を頂きました。山の中で味わえるかき氷はとても冷たくて、なんともいえないくらい美味しかったです。

 体も冷え、頑張って歩いていたのですが、体力的にきつくなり、コヤマノ分岐の手前でボッカを解除させてもらい登ることにしたのですが、今度は今までつった事もないような場所の筋肉がつるようになり、武奈ヶ岳の頂上近くまで登っていたのですが、頂上まで登るのをあきらめ、先に八雲ヶ原まで下りさせてもらうことにしました。

下りている途中も、足がつったり治ったりで体調も芳しくなく、なんとか八雲ヶ原に到着できたという感じでした。その後、武奈ヶ岳まで登って戻ってこられたメンバーの方達と合流し、メンバーの方からコムレケアを頂き飲むと、足のつるのもなんとか治まり、無事下山することが出来ました。

 その後、メンバーの方達と比良トピアの温泉につかり、大量にかいた汗を流し、すっきりしました。今回のボッカで想像以上に暑さに自分が弱いのと、もう少し体力をつけなくてはならないと感じました。8月末の富士山例会に向け頑張りたいと思います。御一緒していただきましたメンバーの方には迷惑をおかけし、すみませんでした。

〈個人山行〉奥ノ深谷遡行

2018年8月4日(土)

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斜滝2段12m

【遡行日】2018年8月4日(土)快晴

【メンバー】高橋秀治・AT・秋房伸一

【行程】坊村駐車場8:20~入渓9:30~12:05遡行終了地点12:20~(登山道下山)~12:55林道~13:45坊村駐車場

【記録と感想】高橋秀治

 連日38度以上の酷暑が続く中、今年初めての沢登り。急遽参加頂いたATさんは以前比良の、「夫婦滝」や「楊梅の雄滝」を登られているスペシャリストさん。また秋房さんは「冬の比良全山縦走」を引っ張って頂き踏破させてもらった全山縦走のスペシャリストさん。そんなお二人と遡行が出来ると思うと、小学生時代の遠足前夜からの幸せ感一杯で当日を迎えました。

 水温は連日の酷暑でぬるいかと思っていましたが、日陰ではスウェットを着ていないため少し寒く感じての遡行開始です。

 

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今回はトップを行きたいと申し出て、最初に現れた7m滝の直登後、一気に体中をアドレナリンが駆け巡りました。また、水量も多くなくその後は、しばらく現れる滝も敢えて直登して進み、気が付けば4段40m大滝まで遡行して来ました。ここは当然水線の直登ではなく、右側を直登し進みますが、ATさんはここも涼しい顔をして水線を直登されて行きました。さらにその上の10m滝は落口にはNさんが打った残置ピトンが有り当然ここはロープを出すものと用意をしていると秋房さんが、「ここもロープを出さずに直登できそうです。」と言われそれではとさらにアドレナリンを振り絞り直登しました。

今回はここをトップで登る事がしたいと思って秋房さんにお願いして同行して頂きましたからこれで目的は達したと思い、後の遡行はおまけと思っておりました。

 

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10m滝

しかし、この遡行ルートで巻の核心部である右岸を高か巻く手前にある大岩を2年前は難なく越えられたのに、今回は秋房さんにお助けロープ出して頂き何とかよじ登る結果になりました。

ATさん秋房さんご一緒頂きありがとうございました。

また、ATさんは全ての滝を巻く事無く直登され、新たな遡行記録を創られました。

私は、体力の衰えを改めて痛感した遡行でした。