新人の皆さんは20キロ担いで標高差800mを2時間20分で登られましたので余裕でボッカポイント認定です・・・搬送練習を行いました。組織登山者としては、トラブル時に短距離なら自力で下山でき、救助を求める場合でも、負傷者を安全地帯まで移したり、ピックアップポイントまで運ぶことができるように普段から訓練しておきたいものです
「北比良峠にて搬送訓練中」
例会記録
例会№2945 「比良ボッカトレーニング」
【参加者】
CL丸山 弘 富岡慶子 野沢邦彦 上坂淳一 AT 小松久隆 米山佳秀 向 昌宏 計8名
【天候】 曇りのち晴れ
【行程】 7月12日(日)
9:30 イン谷出合駐車場集合
ボッカ計量(各自20キロに設定)
(富岡・野沢さんはボッカなし)
9:50 駐車場出発
12:10 釈迦岳山頂
12:40 釈迦岳発
13:10 北比良峠 搬送練習
14:30 搬送練習終了
ダケ道経由下山
15:40 駐車場着
比良トピアで入浴 解散
【CL所感】
雨のボッカを覚悟していましたが、曇天でスタート、やや蒸し暑い中、恒例の汗だくボッカとなりました。
新人の皆さんは20キロ担いで標高差800mを2時間20分で登られましたので余裕でボッカポイント認定です(小松さんはボッカ終了。向さんと米山さんはあと一回)。
私自身は春以来久し振りにかつぎましたが、膝痛と筋力低下と減量中が重なってヘロヘロのシンドイ登りでした。休憩後に左足が痙攣したものの、休まずにゆっくり歩きながら治せたのは、多少はマシでしたが、もう少し愛宕で自主トレして本番までに調整しておこうと思います。
1時過ぎに北比良峠で前夜から幕営していた野沢さんと合流し、8名で搬送練習を行いました。組織登山者としては、トラブル時に短距離なら自力で下山でき、救助を求める場合でも、負傷者を安全地帯まで移したり、ピックアップポイントまで運ぶことができるように普段から訓練しておきたいものですが、なかなか機会が持てないので、今回は景色のいい山頂リフト駅跡の芝生で少しじっくり取り組みました。
練習メニューは
①ザックとストック、スリングを使った「背負い搬送」
②ツエルト(今回はレジャーシートを使用)などを使った「シート搬送」
③補助ロープによる滑落者の引き上げ。(スリングによるハーネス作りも)
です。方法はここでは書ききれませんが、メンバー全員がある程度の知識(スリングの扱いや結び方、搬送のイメージ)を共有していることと、最小限の装備を持参することがいざというときに大切かと思います。
お勧めは、個人装備で120㎝テープスリング2本、60㎝7㎜ロープスリング2本・カラビナ2枚、テーピングテープ1。コースによって共同装備に8ミリ補助ロープをもつくらいでしょうか。
今回は上坂さんに講師役として助けていただいたので、メンバーのみなさんにも分かりやすかったのではないかと思います。有難うございました。(ちなみに、上坂さんは自宅からイン谷までママチャリで3時間のアプローチ。「北鎌尾根ワンデイ」の体力は、やはり日ごろのトレーニングの裏付けあってのことですね。)
参加者の皆さんお疲れさまでした。
【参加者感想】
52期 小松
梅雨の蒸し暑い最中、サウナ状態の釈迦岳をボッカしてきましたので報告いたします。
今回のボッカの趣旨は夏の合宿に備えた体力づくりとのことでしたが、私的には最近足首の靭帯を痛めてしまってリハビリ中であるため、自分がどこまで歩けるのか試すようなそんな心積もりで参加していました。幸い丸山リーダーが絶妙なペース配分で進んでくださったおかげで何とか皆さんについていくことが出来ました。
今回は体調を整えることが出来ただけでなく、八雲ヶ原で搬送訓練まででき、非常に有意義な一日でした。
しかし、皆さんの無限の体力にはいつも驚くばかりで、特に上坂さんはシティサイクルで京都からイン谷口まで来られて、そこからボッカされていたので、イン谷口付近に山用の別荘でもお持ちなのかな?と思ってしまったほどでした。
いつか皆さんの半分でもいいから体力をつけられるように、これからもボッカを頑張ります。次は氷+ビール、ジュースボッカとかでもいいですね。ありがとうございました。
52期 向
昨日はありがとうございました。
ボッカ初体験でしたが、一人では絶対しない(できない)だろうなと思いました。また搬送の練習など勉強になりました。いざという時、役立てられるように復習します。山岳会のみなさんの意識の高さも学ばせてもらいました。
48期 上坂
あらためて言うことでもないかもしれませんが、トレーニングは本番とは違って自らのためにするもののようです。
今回の例会では先輩会員はボッカポイントという動機づけがないためか、前日からテントを張ったり、ロープを持参したりとガメツイ設定を採られた方が多かったように思います。僕自身は梅雨の間の運動不足から思えば、ようやく12時間行動と水分摂取のコントロールに目処が立って来ました。
しかし、本番ではメンバーは共有する目的の下に歯車として働くことも必要になってきます。そのあたり、丸山リーダーはよく心得られたもので、チャッカリ搬送訓練を取り入れたところなど、まことに時宜を得たものと感心した次第です。啓蒙レベルとはいえ、梅雨明けとともに動き出す合宿の参加メンバーの意識向上には大いに資するところとなったのではないでしょうか。
やはり、一番欲どおしいのは理事長だったようです。