京都比良山岳会のブログ

山好きの社会人で構成された山岳会です。近郊ハイキングからアルプス縦走までオールラウンドに楽しんでいます。

〈個人山行〉《山紀行691》 大岳山

金曜日の東京出張後は立川で泊り、奥多摩馬頭刈尾根と鋸尾根を結んで奥多摩三山の一つ大岳山を登った。東京の友人F澤さんと歩き、他コースを取るメンバーと下山後、立川で打ち上げをする予定だったが、雨の天気予報に皆脱落し、単独行となった。

20091114大岳山3

写真:もえぎ橋と愛宕山奥多摩温泉付近より)

 

 

《山紀行691》 大岳山 晴れ        平成21年11月14日(土))

48期 山本浩史(単独)

金曜日の東京出張後は立川で泊り、奥多摩馬頭刈尾根と鋸尾根を結んで奥多摩三山の一つ大岳山を登った。東京の友人F澤さんと歩き、他コースを取るメンバーと下山後、立川で打ち上げをする予定だったが、雨の天気予報に皆脱落し、単独行となった。

 

【行  程】  △立川6:30-6:59武蔵五日市7:05=7:20軍道7:24~8:19高明山8:21~8:35馬頭刈山8:43~8:54鶴脚山8:56~9:48富士見台9:52~10:35大岳山10:43~11:13中岩山11:15~11:35鋸山11:57~11:35愛宕山13:16~13:37奥多摩温泉15:05~15:15奥多摩駅15:26-16:57新宿22:30=(▲中央ドリーム81)=6:21京都

【登山データ】  歩行16.7㎞7時間51分 延登高 1,672m 延下降 1,556m 8座登頂

20091114大岳山地図

 

 

武蔵五日市から西東京バス上養沢行に乗った。土曜日だというのにスーツ姿の男性が沢山乗り込み小型バスは満員となった。五日市署警察の前でみんな下車し、警察署に入って行ったので、皆警察官だったようだ。バスに残ったのは、もう一人の登山者と二人だけになった。軍道(ぐんどう)BSで下車し小学校の横から集落内へと入り要所要所にある指導標に導かれ登山道へと入って行った。天気予報どおり小雨の中、雨具を着ての歩き出しとなった。

沢沿いの道を暫く進み2度ほど林道を横断し尾根へと取り付く。急登で稜線に出ると荷田子BSからの道と合流する。その少し先で高明神社の鳥居をくぐる。まだ高明山まで半分の地点だ。単調に登山道を進み二の鳥居をくぐると高明神社の神域、小さな祠があった。そのすぐ裏手が高明山(こうみょうさん・798m)でここも信仰の山、山頂標識の傍に、大峰山奥駈道で見かけた修験道のお札が置かれ、「武蔵野国高明山入峰熊野修験那智山青岸願渡寺平成二十一年三月吉祥日」と書かれていた。

馬頭刈尾根は奥多摩三山の大岳山へと続く長い尾根、西に向きを変えて進むと馬頭刈山(884m)に到る。3等三角点「馬頭刈山」があるが、木の間越しに少しだけ展望がある程度だった。雨は殆ど止んでいるかのうようなのでカメラを取り出し山頂標識を撮った。そしてここにも修験道のお札が置かれていた。

馬頭刈山を越えると泉沢尾根が南から上がってきて、あきる野市域だけを歩いていた馬頭刈尾根だったが、桧原村との境界尾根となった。鶴脚山(つるあしやま・916m)へは急登で詰める。木の間越しに僅かな展望がある。南から茅倉尾根が合流する。少し先で千足尾根を登って来た道と合流し、幾つか小ピークを過ぎると岩場になりP969へと到る。西側に2.5万図にも名前がある“つづら岩”威容を誇っている。

富士見台(1,054m)は、期待ほどには展望が開けていないが、東屋もあり休憩するには都合が良い。朝おにぎり3個とどん兵衛まで食べて来たのでお腹は一向に空かない。水を飲んだだけで先に進む。桧原村の領域は尾根を離れあきる野市側に食い込み尾根の東に流れる大岳沢にある大滝まで檜原村が入り込んでいる。大岳山への直登路はなく、右か左に回り込んで登ることになる。ピストンは嫌なので東側の大岳山荘・大岳神社の方から登る。雨が強く降り出し、川のようになった登山道には辟易させられる。

大岳山(1,266m)山頂は2等三角点「大岳」があり南から東にかけての展望が得られる。意外な感じだが、この山は日本二百名山に選定されている。このほか奥多摩三山の一つでもあり、御前岳、三頭山と共に奥多摩の重鎮となっている。激しく降っていた雨も30分足らずで、嘘のようにピタリと止んでしまった。東の方の三頭山から南東に流れる笹尾根の雲が切れ、見通しが利くようになった。

大岳山からは、御岳山から流れて来た奥多摩三山の縦走路、8年ぶりに歩くがあまり記憶がない。中岩山(1,107m)はうかうかしていると知らずに通り過ぎてしまう。樹林帯の単調な尾根を進み鋸山(1,109m)に到る。特段“鋸”を称するほどの険しさや山容はない。奥多摩三山縦走路は南側を巻いてしまうので山頂は通っていない。木の間越しに空を見上げると青空が広がり天候はすっかり回復した。

北に続く尾根は鋸尾根で奥多摩駅へと到る。下りだすとすぐ左に三山縦走路への短絡道が分岐し、高度を下げる。500mほど進むと3等三角点「沢入」(1,047m)が尾根の出っ張りにある。829m標高点から726m標高点の間は鎖場もあり鋸の歯ような部分があり山名、いや尾根の名の謂われはこれかと納得した。登山道整備は完璧で危険個所には鉄梯子が掛り安全対策は十分だ。暫く林道歩きで登計峠(とけとうげ)に到ると愛宕神社の鳥居がある。傍らには愛宕神社社殿の新築記念碑があり平成3年に新築されたとある。

山頂手前の子安神社の小さな祠の辺りに展望があり東の城山や大塚山を望むことができる。愛宕山(507m)山頂の神社社殿の北側には戦没者慰霊の五重塔があった。北の斜面を下ると参道の石段が3mほどの幅でケーブルカーのように長く続く。昭和橋の袂の登山口に達し、多摩川を渡る吊橋の“もえぎ橋”を渡り奥多摩温泉もえぎの湯に立ち寄った。(\750)

直通のホリデー快速で新宿に戻り、一緒に歩く予定だったF澤さんと合流し高速バスに乗るまでの間、居酒屋で過ごした。

 

20091114大岳山1

写真: 大岳山山頂標識

 

20091114大岳山2

写真 : 御前岳(鋸尾根より)